東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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呑んだくれのワタクシは、先日も『なるきよ』にて編集者の鈴木さんと「酒にまつわる仕事をしたいなぁ」と盛り上がっていたのだが、本屋に行っても酒と料理とかグルメ系に焦点を置いた本や雑誌しか見当たらない。

しかし、酒場で語るオッサンたちはそんな話題なんか別段興味ない。
酒呑んで話す事と云えば、モロチン、いや、もちろんオンナとエロな話しかないのであ〜る!!(と、ブタドクロ氏は盛り上がっていた。)

昭和30年代に寿屋(現サントリー)宣伝部が販売促進用に発行していた「洋酒天国」と云う冊子があった。編集長はあの開高健である。アンクルトリスを生んだ名イラストレーターの柳原良平も参加してとびきり大人なセンスとユーモアで酒が楽しくなるようなコラムや企画が満載だった。
執筆者も豪華で高橋義孝、山口瞳、吉行淳之介、吉田建一、稲垣足穂、野坂昭如、遠藤周作等々蒼々たるお歴々が書いていた。みな酒が好きと云うことで快く引受けたんだろうなぁ。

毎号、特集も洒落ていて、内容も多岐に渡っている。酒にまつわる話は当然のこと、時代をスパッと斬った辛口のコラムから、男にはたまらないエッチなネタであったり、ウィットに富んだ話が満載。また、表紙を含めた全体のアートディレクションも素晴らしく、クリエイティブセンスが光っていた。
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この号は、昭和34年に出た特集「TV GUIDE」である。丁度、日本の家庭にテレビが普及し始めの頃だ。
冊子全体がテレビガイド風の装丁になっており、扉をめくると「TV or not TV, that is the question.」(テレビを買うべきか、よすべきか、それが問題だ。アメリカ言喭)とある。
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もう、たまらなく洒落ているよね。

当時、トリスバーの常連たちは「洋酒天国」の新しい号が出るのを心待ちにして、そこで仕入れた極上のネタを夜の席で披露して、モテていたに違いない。

「夜の岩波新書」と呼ばれていた『洋酒天国』へのオマージュを捧げた冊子を創ってみたいものだ。博学で、可笑しくて、愉しくて、センス良くて、そしてエロいのである。これを今をトキメく各界の方々に登場して頂いて執筆してもらうのだ。

そうそう、忘れちゃならない雑誌がもう一つあった。赤塚不二夫責任編集の『まんがNo.1』だ。これは,1972年の冬に創刊した月刊誌だったのだが、創刊6号で休刊してしまった幻の雑誌である。表紙のデザインは横尾忠則、毎号ソノシートが付いている。それも井上陽水、中山千夏、三上寛、山下洋輔トリオなんかがこのためだけにレコーディングしたオリジナル曲だ。

中身も相当バカげてるって位にエロくて可笑し過ぎる。ページをめくると、赤塚不二夫本人のヌード写真から始まるし、漫画もコラムも兎に角エロとブラックジョーク、皮肉たっぷりなセンスで攻めまくっているのである。
赤塚氏自らニューヨークの『MAD』マガジンの編集部を訪れて、自分でも創りたいとの欲求から生まれた雑誌であるから、気合いの入れ具合が違った。しかし、金を掛けすぎたのと、全く売れなかったために6号目で休刊となってしまったのである。
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少し前にこの『まんがNo.1』が『ベスト オブ・まんがNo.1』として復刻されたのでオススメしたい。もちろん、ソノシートもCD化されて付いている。

と云う訳で、こんな酒呑みの「夜の愉しみ」となるような冊子を創ってみたいのである。さて、今日はこれにて酒場へ行くとするか。
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by cafegent | 2007-08-31 20:08 | ひとりごと
雨が降ったりで、ようやく外の気温も下がってきた。
それでも打合せなんかで外を廻っていると汗だくになってしまう。
新陳代謝が良すぎるのも困りモノ、昼飯食べているだけで汗が噴き出して来るのだ。

御成門に寄ったついでに安くて美味い讃岐うどん屋で昼を済ませた。
『いきいき亭本舗』は、少し前までは一杯130円と都内では破格の安さであったのだが、諸般の事情かいつの間にか値上がりしてショック。まぁ、それでも充分に安いのだが。
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この日は「冷やしぶっかけうどん」をつるり。

先日、ニューヨークから戻って来た友人夫妻の帰国を祝って『愛宕 酉はら』に集った。愛宕と付いているが、ここはどう見たって新橋4丁目である。『ビアライゼ’98』から程近い新橋柳通りの脇を入った処だ。前々から気にはなっていたのだが、この日初めてお邪魔した。

鶏の部位を肉と内蔵に細かく分けて、それぞれを丁寧に仕事している。
塩、タレ以外にもその部位によってガーリックバターやバルサミコ酢、生醤油などを使い、ベストマッチな味に仕立ている。
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「みさき(メス鶏のテール)」「さえずり(気管)」「おたふく(胸腺)」「ちょうちん(卵管)」等々だ。中でも「ふりそで」と云う手羽のつけ根の処が美味しい。他にも「白レバーのたたき」も良かった。

白金の『酉玉』に似ているなぁと思っていたら、そこの方と白金『福わうち』の店主の二人がプロデュースしたそうだ。まぁ、それはそれでふーんと云う気もするが。
焼酎も梅酒も品数豊富だし、値段も手頃なので、気取った白金辺りに金を落とすんだったら、ここの方がオススメかもしれん。帰りに寄り道できる店も沢山あるしなぁ。
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一年半程前の冬にニューヨークに行った時、バスも地下鉄も全ての公共交通網がストを実施していた。まず、日本じゃ考えられないことだが、本当に全てが動いていないのだ。
で、空港から市内まで行くタクシーも相乗りだし、街中での移動も同じ方向に行く人を見つけて相乗りしないと乗せてもらえない状態だ。
そんな中、さすが中国人は休まず働ている訳で、チャイナタウンのはずれから発着している長距離バスに乗って,ボストンまで旅をした。
その時、ボストンを案内してくれたのが、この日の主役の夫婦である。
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ボストンのビジネススクールに留学し、その後ニューヨークの銀行に勤務していたのだが、この夏東京の銀行に転勤になったそうだ。カミさんの方は以前一緒に仕事もしていたので、帰国する度に呑んだりしているが、旦那さんは真面目を絵に描いたようなお人柄。見ていて実に清々しいのである。
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まぁ、二人とも大変素敵な夫婦だが、僕には出来の良い弟とグレた駄目駄目の妹のような感じかな。

楽しい宴の余韻を楽しみながら、渋谷へ移動。『田神バー』で一杯引っかけることに。
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この日も田神さん、いい曲を流していたなぁ。
そして、『ミコノス』へ移動。またも夜更けまで呑んでしまう。

翌日、またも新橋4丁目界隈へ出没。
夜8時過ぎ、目黒のオフィスを出ると外は雨。目黒川を過ぎるとタイミング良く東京駅行きのバスが来たので、乗る事にした。西新橋の烏森通りあたりでバスを降りると雨もすっかり上がっている。
雨上がりの街は、空気も澄んで風も心地良く、とても歩き易かった。

『ぼんそわ』の暖簾をくぐると馴染みの顔が並んでいる。と云うより皆すでに出来上がっているご様子だ。
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オジさん連中に囲まれて、若いユキちゃんもすっかり楽しんでいた。
いや、オジさんたちが鼻の下伸ばして愉しんでいたのだな。
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クマさんも相変わらずいい顔して上機嫌。

暫くすると、田町あたりの某広告代理店の二人連れがやってきて、みんなと意気投合。『ぼんそわ』は汐留から目と鼻の先って処だが、敵陣討ち入りって感じかな?
彼らとも立石『宇ち多”』とか『赤坂酒場』の話題で盛り上がったなぁ。酒場好きは良い酒場に自然と集まって来るってもんだ。
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カレーもつ煮込みをアテにレモンサワーを呑んでいると、知った顔の方が入って来た。僕の大好きな蕎麦の名店『辻そば』のご主人、辻さんではないか。
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店を閉めて、ホッと一息つきに来たって感じだね。

そうそう、夏はつい鰻に走ってしまうのだが、『辻そば』の名物「辻がそば」も暑い夏に喰いたくなる。あのシャキシャキの大根が蕎麦と絶妙にマッチして、素晴らしく美味いのだ。太打ちの「剣客そば」も大根おろしがとかつお節が効いたぶっかけそばで、夏に良し。
「剣客そば」って名付けるくらいだから、ご主人は相当「池波正太郎」好きなんだろうね。
まぁ、男なら池波正太郎のような格好良い爺ぃになりたいもんだ。

辻さんとすっかり蕎麦の話で盛り上がってしまった。
あぁ、近々『辻そば』へ伺うとしようかな。

外はまた小雨がぱらついていた。
新橋からJRに乗って恵比寿まで戻る筈が『ぼんそわ』の強いキンミヤにやられてしまって沈没。ふと気がつけば新宿駅を過ぎている。気持ちが良いのでこのまま寝ていたかったが、次で降りて恵比寿まで戻ることにした。しかし、電車やバスでの居眠りって、なんて心地良いのだろう。

恵比寿『Whoopee』に寄り、〆の一杯やって帰ることにした。雨もいつの間にか上がっており、持ってた傘も何処かへやってしまっていた。

千鳥足で夜道を這うと、「相変わらず呑んだくれだね、お前さんは。」と露地からコオロギが鳴いているような気がした。うーん、酩酊。
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by cafegent | 2007-08-31 12:25 | 食べる
今週末で、もう八月も終わりか。夕べも夕立があったりして、少し外が涼しく感じられる様になってきた。

八月最後の月曜、有楽町で用事を済ませた後、久しぶりに『ニューキャッスル』へ立ち寄った。
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3時を廻っていたが、昼飯を食べていなかったので名物「辛来飯」(カライライス)を戴いた。
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名物爺さんだった先代が亡くなった後もこのカレーの味はちゃんと受け継がれている。巷には「こだわった」カレーを出す店が沢山在るが、こことかは何故だかホっと出来る味なんだよなぁ。

夜は編集者の鈴木さんにフリーのライターを紹介する事になっていたので、『立ち飲み なるきよ』で待ち合わせをすることにした。
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先週末にお邪魔した時、帰り際に成清君からお土産に今年初ものの梨を頂いたので、そのお返しにと手ぬぐい作家の高橋武さんの新作をひとつ差し上げる事にした。料理人に相応しく「さより」の柄の手ぬぐいを選んでみた。
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ちょうど、先週まで銀座の画廊にて「高橋武 型染めてぬぐい展」を開催していたので、来年の干支である「ねずみ」柄を含め、何点か気に入ったデザインの手ぬぐいを手に入れてきた。そして高橋武さん。
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毎年、銀座の『ギャラリーポート』で翌年の干支を含めた展覧会を開くのだが、新作以外のてぬぐいなら普段でも歌舞伎座前の『大野屋』さんで手に入る。これ、案外と手土産に良い。かさばらないし、値段も気にならないのが具合よい。
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鈴木さんに紹介したライターは、僕のところでも随分とお世話になっているウメカナちゃんだ。
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映画、音楽、役者などの取材文も上手いし、旅の紀行文なども書けるので「海外の旅」を書ける人を紹介して欲しい、とのリクエストだったので顔合わせと相成った。
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しかし鈴木行(ぎょう)さん、かなりの偏屈だから大丈夫だろうかと思ったが、何の心配も無く企画の話で盛り上がっていた。ついでに僕もスコットランド辺りの蒸留所を巡るシングルモルトの旅がしたいと思っているので、なんとか実行できそうな算段を練ることにした。行さん、ほんとに頼むよ。

途中、行さんの友人が合流しに来るとの事。暫くして登場したのは映画配給会社キネティックの塚田誠一さんだった。久しぶりにお会いするが、元気そうでなにより。

そう云えば,僕の友人が8月からスタートした『Kersol』(カーソル)なるライフスタイル・ウエブマガジンの中でコラムを書かせてもらっているのだが、塚田さんも「荒井曜」名義でコラムを執筆している。是非、チェックしてほしいものだ。「ちょっと傾いたカルチャー座標軸」

皆,たまにしか連絡とったりしないのだが、東京の街を徘徊していると「そろそろ」と云うタイミングでお会いしたりするものだ。
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そんなこんなで酒がすすんできた頃にデザイナーの田中兄ィが美女を連れてやってきた。
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おいおい、また自慢なんかしていると誰かに取られちまうぞ(苦笑)。

さて、一通り仕事の話も済んだし、成清君の料理も大いに満足したので場を移すことにした。『なるきよ』から歩いて数分、雑居ビルの屋上に佇むバー『マルクス』へ。美女を送って戻って来た田中兄ィも一緒に行く事に。

ウメカナちゃん、初マルクスだったのだが、ディープなバーは馴染めただろうか。
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田保ちゃんも昨日から中目黒の『ギャルリーズ エキュリキュリ』にて個展『満ケツ展』が開催されたのでかなりバテ気味かと思いきや、いつもと変わらず元気であった。
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『マルクス』の天井から大きく垂れ下がっていた田保ちゃんの作品が消えていたのだが、聞けば先日店にきた女性のお客さんがたいそう彼の絵を気に入ったらしく、大金出して購入したそうだ。おぉ、そりゃ凄い。
で、金は受け取ったのかと聞くと「それから連絡取れてない」と云う。なのに早々と絵を取り外して待機しているのだそうだ。ちゃんと金持って現れてくれるといいねぇ。
酔った勢いバナシで終わってしまったら、随分とトホホである。
「田保昌喜展」

ところで、この日の『マルクス』は珍しく僕らしかお客が居ない。
「そんなら、俺の十八番(オハコ)をやらせて!」とQUEENフリークの田中兄ィ、お手製マイクを握りしめ渾身の力を込めフレディ・マーキュリーになり切って歌い出した。
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あぁ、ここは新宿ゴールデン街か?
行ちゃん、横で照明係。ウメカナご機嫌、酒もウマい。
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それにしても、こんな気の合う仲間たちとする仕事が一番楽しいね。
彼らとの新しい企画をちゃんと練らなくては。

みんなすっかり酩酊したご様子だが、楽しい宴となった。
この日も渋谷から徒歩にて帰宅。家にて夜食のお茶漬けを一杯。
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ふぅ、こんな時の「永谷園」は何でこんなに美味いのだろう。
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by cafegent | 2007-08-29 19:27 | 食べる
「ミュージックマガジン」9月号の表紙をウチの兄貴が飾っていた。
と云ってもイラストであるが、メガネにあご髭を描けば誰が描いても似るのだ。
「渋谷系」なるジャンルの特集であったが、そこに至るまでに彼ら(渋谷系アーチストと呼ばれていた方々)が聴き込んでいたレコードを紹介していたのが懐かしくって良かった。

しかし、お互い近くに居るくせにもう1年以上も顔を合わせていないなぁ。前に会った時も確か偶然どこかの喫茶店だったような気もするし。「便りが無いのは元気な証拠」とも云うし、外で聞いたり、見たりで近況は判るし、まぁ良しとするか。
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そう云えば、もう随分前の事を思い出した。
兄貴が最初の嫁をもらった時の事だ。結婚式が代官山の小さな教会でとり行われ、久しぶりに逢う友人、知人たちが集まった。

式が終わり、次の宴までまだ暫く時間もあったので、代官山に出来て間もない『ラ・ボエム』でお茶を飲むことにした。ご存知の通り、あの店はイタリアン・カフェであるから、パスタ料理なんかがメインである。で、珈琲だって当時はまだ馴染みの薄いエスプレッソなんぞも有る。
で、こっちも気取って「エスプレッソ、ひとつ。」と注文し、暫くぶりの友人と話に華が咲き、夢中になってしゃべっている。そこへ、ホールの方がエスプレッソを運んで来た。

「よしっ」とばかりに、昔イタリアで教えて貰ったエスプレッソの飲み方をやってみることにした。
小さなカップに入った濃いエスプレッソへスプーン3杯、たっぷり目の砂糖を入れるのである。それを溶かしながらドロっと甘〜い「ライオネル・コーヒー・キャンディ」味のエスプレッソを飲むと云う訳だ。

で、友人と話をしながら白いシュガーポットの蓋を取り、スプーンで砂糖をすくっては入れ、すくっては入れと3杯程入れたのだ。別に難しい行為では無いので、会話を続けながら、片手でやって、クルクルッとスプーンを掻き回す。そのままカップを口元へ運んだ途端、ブッハ〜ッと口から吹き出してしまったのだ。

あの白いシュガーポットに入っているのは砂糖じゃなく、粉チーズだったのだ。
おいおい、こりゃ誰だって間違うだろうに、と怒りが込み上げてきたのだが、よくよく見ればエスプレッソの皿には、ちょこんと紙に包まれた角砂糖が2個載っているではないか。
あちゃちゃちゃちゃぁ、話に夢中になっていて見なかったこっちが駄目だった訳ナノネ。
そして、あれ以来、僕は「珈琲はブラック」と決めているのだ。
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日曜日の夕方、権太楼師匠の落語を聴きに行こうと新宿「末広亭」に足を運んだ。
予定では8時過ぎからの上がりとなっていたのだが、夕方5時半上がりに変わっていた。夜席開始早々の登場である。早く行って良かった良かった。何しろ、権太楼師匠が目当てであったので、行って終わっていたら悔しいかぎり。

そんな訳で、昼の部のトリを務める伯楽師匠の「火焔太鼓」から拝見したが、いいねぇ、やっぱりベテランの高座は。
古典は何度も何度もいろんな噺家さんのを演じるのを聴いて誰それのあれが良い、ってな感じになってくる。「火焔太鼓」は志ん朝が好きだが、それを越えたのも早く聴いてみたいもんだ。

夜の部は、前座に続き、二ツ目の春風亭朝也の「真田小僧」。
アコーディオン漫談の近藤志げる師匠、
そして、まってましたの柳家権太楼師匠の登場だ。それにしても、ここの所の師匠は大忙しなんだろうねぇ、サっと来てドっと演じて、ピューッと去っていった。
今度から、サドピの権太楼師匠って呼ぼうかしら。

で、この日かけたのは「黄金の大黒」と云う、これもお馴染みの噺。

米俵を背負った金の大黒様の像を大家の子供が見つけ、こりゃ目出たいと大家さん宅に長屋連を集めて祝宴をするって噺なのだが、
権太楼師匠は「大家さんの飼い猫」でサゲるって云う、実に痛快な一席に仕立てていた。

大抵のオチは、大家の家で長屋連中が目出たい宴で騒いでいると、大黒様がこっそりと部屋を出て行こうとする。驚いた大家さん「すいません、すっかりどんちゃん騒ぎでうるさ過ぎましたか。」、すると金の大黒様「酒盛りがあんまり楽しい様子なんで、仲間に入れてもらいたい。で、この米俵売ってこようかと。」と云う噺である。

これを権太楼師匠は、うひゃーっってな感じのオチで演じてくれた。
これは、ちょうど1年前の末広亭にて馬桜師匠が演じた「黄金の大黒」と同じオチなのだが、舞台の上で目一杯繰り広げる師匠のテンポよい身振りとキャラクターの個性の妙に最初から最後まで笑いっぱなしだった。

春風亭一之輔は「鈴ケ森」の一席。これもいろんな方が演じているが、ドジで間抜けな泥棒の話だ。
そして、これまた楽しみにしていた春風亭正朝師匠の登場だ。この日は、「悋気(りんき)の火の玉」をかけた。悋気とはいわゆる女のジェラシーである。古女房の幽霊と浮気相手の芸者の幽霊が火の玉になっても喧嘩しあってる、と云う話だ。

三遊亭吉窓師匠は「動物園」、これも先日鈴本夏祭りにて我太楼師匠が掛けたが、そちらの方が笑えたかな。
落語界の朝青龍、三遊亭歌武蔵師匠はお馴染み「たらちね」。あの風体で上品な言葉使いの女房を演じるのが面白かった。この方、相撲取りから噺家になって、噺家になってからも自衛隊に入隊したりと変わった経歴の持ち主である。

続く、春風亭柳朝師匠は「後生うなぎ」、柳家小袁治師匠は「紀州」の天下取りの一席。

そして、トリを飾った春風亭一朝師匠は「黄金餅」で高座に上がった。ケチの西念が餅の中にお金を入れて、腹ん中に隠していたら、喉を詰まらせて死んじまった。
それを覗き見していた男が供養をすると云って、急いで西念を火葬してしまい、金を上手いこと手中に収め、餅屋を開いたと云う古典落語だ。実際にゃ有り得ない話だが火葬場から金をくすねるシーンはなんとも痛快だった。
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この日も大いに笑えた寄席だった。
流石にそれぞれの師匠の味が出ていて、どれも実に楽しく観ることが出来た。
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by cafegent | 2007-08-28 18:35 | ひとりごと
先日友人から戴いた素麺「揖保の糸」があったので、土曜の朝はさっぱり、つるりと素麺を茹でることにした。
さっと茹でて、氷水で冷やすだけで、いとも簡単に出来てしまう素麺。なれば、薬味こそはひと手間かけてやらなければ素麺に申し訳ない。
そうだろ、なぁ「揖保の糸」よ。(って、まるでペプシNEXと語る妻夫木君みたい。)

茗荷を刻み、大葉を刻み、浅葱を刻み小鉢へ盛る。フライパンで乾煎りした白胡麻をすりこぎで擦り潰す。生姜を卸し金でおろす。
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これで準備良しだ。あとはキンキンに冷えた器に水を張り素麺を浮かべれば完成だ。目にも涼しく、喉越しも良いってもんだ。

食後には前日『なるきよ』でお土産に戴いた初ものの梨を剥いた。
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子供の頃、秋祭りで山車を引いたり神輿を担ぐと梨を貰ったもんだ。あぁ云う思い出は、今でもずっと記憶に残っていて、梨を食べる度にあの頃が浮かんでくる。ここ最近の出来事はすぐ忘れてしまうのになぁ。あぁ、嫌だ。

さてと、メダカに餌をやってから一仕事。
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今年の夏に10匹程メダカの子が生まれたが、いつの間にか減っていき6匹が元気に育っている。それでも親メダカの1/5程の大きさだ。

午前中に用事を済ませて、午後から銀座に出た。
29日まで歌舞伎座で開催している「八月納涼大歌舞伎」の二幕目を観に行くためだが、着いたら凄い人出にびっくりしてしまった。
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小1時間程行列の中で待ち、いざ会場へ向かうと四階の一幕見席は既に埋まっており立ち見となってしまった。
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第二部の最初は『ゆうれい貸屋』だ。山本周五郎原作の喜劇だが、三津五郎演じる桶屋の弥六のろくでなし亭主ぶりが良かった。幽霊の芸者染次を演じた福助は妖艶な色っぽさととぼけたシナで魅力たっぷり。勘三郎演じるくず屋の幽霊、浮気者の娘幽霊を演じる七之助も大いに舞台を湧かせてくれた。

先日、正蔵の落語「お菊の皿」を聞いた時のハナシ。
お化けと幽霊はどう違うのか?さて、それはと云えば、美しい女の人があの世へ行けば「幽霊」になる。で、そうじゃない女の人があの世に行けば「お化け」になると云うことだ。でも、あの世に行かなくったってぇ、廻りを見渡しゃお化けは沢山いるなぁ。って会場ドっと沸き上がったのは云うまでもない。
絶世の美女のゆうれいならば誰だって一緒に居てもいいかなぁ、なんて思っちまうんだろうな。

幽霊の染次が弥六の為に酒と肴をどっかから失敬してくるのだが、とある祭の夜は豪勢に「おこわ飯」が用意されていた。弥六が「おぉ、どうしたんだ!こわメシなんてご馳走だねぇ。」と云えば、染次が「毎晩,毎晩柳の下でうらめしや、うらめしや、ってやってるけれど、祭の日ぐらいはこわめしや、ってなるんだよぉ、お前さん。」てな具合。ねぇ、これもう落語でしょう。

弥六が人に恨みをもって妬んでいる奴をつかまえて、幽霊を貸し出す商売をしている時にかなり高い値段を提示する。客は「いくら、足元を見る商売って言ったって」と嘆くんだが、幽霊にゃぁ足が無いのがつきものだから、ここもかなり笑ってしまった。
あぁ、このネタ戴き、ってのが随所にあって、実に楽しい芝居だった。

おっと、一話目が終わり、席を立つ方がたが居る。次はなんとか座って観る事が出来た。
二話目の『新版 舌切雀』は、3年前に「今昔桃太郎」で作・演出を手掛け大好評だった渡辺えり子がまたも勘三郎の為に素晴らしい演出で魅せてくれた。
雀の舌をハサミで切ってしまう意地の悪い強欲ばあさんに扮した勘三郎の演技は抱腹絶倒。息子役の勘太郎との親子掛け合いも小気味良く、素晴らしい。三津五郎の小人は笑わせてくれた。今回、2作ともで大いに笑わせてくれた三津五郎は、ちょっとこれから追っかけてみようかな。
また、ひびのこずえが手掛ける鳥たちの世界の絢爛豪華な衣装も必見だった。

笑いの壷のヒントを戴き、上機嫌で歌舞伎座を出る。
「大野屋」に立ち寄って、普段使いの手ぬぐいをいくつか購入。「伊東屋」で用事をすませ、夜は馴染みの寿司屋に伺うことにした。
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銀座から日比谷線に乗り、そのまま祐天寺駅へ。

『もつ焼き ばん』の前を通ると、なんとも空席があるではないか。うぅ、席が空いてりゃ、入りたい。その2日前なんざぁ、『ばん』まで来たら、「電気工事で臨時休業」との張り紙。あぁ、がっかり、と恵比寿の『カドヤ』までテクテクと歩いて戻る始末。
でも、この日の夜は『寿司たなべ』と決めていた。誘惑を断ち切り、いざ、進め。

目黒の水道局近くと実にヘンピな場所に在りながら、多くのファンが居る『寿司たなべ』は、兎に角ネタが良い。
全国から仕入れたとびきり旬の魚が大将の手にかかり、更に美味さに磨きがかかるのだ。こりゃぁ、古典落語を熟練の技で自分のモノにしてしまう扇橋師匠や権太楼師匠のようだね、まるで。

冷えたビールをまず一杯。

最初は小鉢が次々とカウンターに上がる。先ず「岩海苔」、「ピーナツ豆腐」。お馴染みの一品にもう頬が緩む。
そこへ大将、「穴子の刺身」を出して来た。
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この穴子がまた何とも歯ごたえある食感で塩で頂いたがかなり美味い。付け合わせの「梅山葵」を穴子に載っけて食せば、また違った味で楽しめる。この梅は酒のアテにも丁度良く、これだけで酒がクイクイいけるってもんだ。
次はさっぱり「穴子皮の酢の物」。
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そして、「ズワイ蟹の鋏肉」、「甘鯛のがごめ昆布しめ」と続く。「がごめ昆布」とは北海道は、函館から室蘭あたりで取れる昆布なのだが、他の昆布に比べねっとりと粘り気があり、甘鯛の味を際立たせていた。そして、珍しいと云う「葡萄海老」。
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その名の通り、葡萄色した尾が目を引いたが、味も大変美味しかった。
次に続くは、お馴染みいわき市小名浜の「めひかり」ちゃんだ。
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熱々でふっくらした身は、酒に合う。
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キリっと冷えた「一ノ蔵」にピッタリの肴が続くなぁ。
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「北海道産いくら」、「穴子とエシャロットの味噌和え」と小鉢が出て、「気仙沼の戻り鰹」の登場だ。
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冷酒は「立山」へと移る。
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そして「たなべ」の人気を引っ張っている「バラちらしの小どんぶり」、「淡路産真あじの自家製干物」、「鮟肝の飛び卵和え」と怒濤の連発。

さて、ここからようやく握りを頂くことに。

「大間まぐろ」、「鮪の漬け」、「赤ムツ」、「すみいか」、「愛知のコハダ」と握ってもらい、酒は金沢の純米酒「加賀鳶」に。
そして、先程の葡萄えびの「えび頭」を素揚げにして出してくれた。

酒の勢いに乗って、お次は神奈川県三崎の「松輪のサバ」。おぉ、身がしまっていて美味しい。「利尻バフンウニ」を頂き、味噌汁で小休止。

そんな処へで、玄関がガラガラっと開いた。おや、どこかで見た様なお方と思いきや、寺本りえこさん夫妻ではないか。そうだよね、皆このお店を贔屓にしているんだものねぇ。

兵庫の純米酒「奥播磨」を頂き、大分姫島の「車海老」、「赤貝ひも」、厚岸の「新さんま」、そして最後に「いいだこ」で〆た。

お茶を頂き、デザートに「生アロエ」で喉をさっぱりと。
あぁ、もうこれ以上は喰えねぇ、限界だ。

秋が深まるとまた美味しい食材が入って来る。松茸なんぞも出て来るし、また近々寄らせてもらわなくちゃぁ。

大将、いつもご馳走さま。
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by cafegent | 2007-08-28 11:46 | 食べる
先日、手土産にお団子を戴いた。

漱石の「我輩は猫である」の中にも登場するあの根岸、芋坂の「羽二重団子」である。
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実はこれ僕の好物であり、先日も千駄木の「圓朝祭」に出向いた帰りにも頂いたばかりである。焼きだんごは、生醤油のキリッとした香ばしさが江戸っ子の粋さを醸し出し、甘さを抑えたあずきの餡だんごは、お茶に合う。
江戸時代にはきっと「羽二重団子」を手土産に吉原大門をくぐり、ひいきの花魁なんぞの処へ出掛けてたんだろうなぁ。だんごと云えば、向島の「言問団子」もいいねぇ。あずき、白餡、みそ餡と三色のあんこ玉は、まんまるで控えめな感じが良い。以前、向島の料亭『櫻茶ヤ』だったか、『美弥古』さんにお邪魔した時に帰りの土産にもらってから好きになった。

週末は、前々から伺いたかった野方『秋元屋』へ連れて行ってもらう。

いろんな方のブログを拝見していて、この店の評判を知りずっと行ってみたいと思っていたのだ。友人の仕事先が野方に在り、大体毎日仕事帰りは『秋元屋』に立ち寄っていると云う。では,この日もか、と行ってみれば、案の定入口外の席でいい塩梅で出来上がっていた。

JR高田馬場で乗り換えて、7時半を廻った頃に野方に着いたのだが、もう店内満席状態。こりゃ無理かなぁと訪ねてみれば、一番奥の冷蔵庫前が運良く空いていた。あぁラッキー、まずは特製ハイボールをひとつ。
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ここに来たらこれを食べなくちゃ、と教えれていた「レバ生」を胡麻塩で頂く。
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うん、美味い。レバーは食べながら、速攻で体内に力がみなぎる感じがするが、ここのレバーも正にそれですよ、ハイ。
『丸好酒場』のレバ刺しは、特製タレがピリリとパンチを効かせているが、『秋元屋』のレバ生はなんとも上品な味わいで驚いてしまった。
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ここは、味噌がオイシいと聞いていたのでレバを味噌で焼いてもらう。
結構甘い味の味噌なのだが、薬味がとても合い、あと引く美味さだ。
続いて、串を焼いてもらうがシロたれ以外は焼き場の方にお任せにすることにした。カシラもタンも実に旨し。
生キャベツに味噌が付いて100円も嬉しい。と気持ち良く飲んでいると入口の方から友人の取引先の方がこちらへやって来たのでご挨拶。既にゴキゲン状態で笑顔も赤い。卒なく、新しいハイボールがやってきた。あれまぁ、ご馳走してくれたんだねぇ、まぁ粋な計らい。と感謝しつつ素直に頂くことにした。

メニューに何やらおかしな文字を見つけた。「ハムカツ焼き」とある。はて、何だろうと頼んでみれば、読んで字の如く揚げたハムカツに程よく焦げ目がついて焼かれていた。
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うーん、香ばしくてこれまた旨し。
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「みそメンチカツ」と「マカロニサラダ」も頂いて〆にした。次回はもっと早く来てカウンターに座ってみたいものだ。
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『秋元屋』、またすぐ行くだろうなぁ。

渋谷に戻り、『立ち飲み なるきよ』に向かうと外の階段の処まで人で溢れている。編集人の鈴木行さんと合流し、駆けつけ生ビールで乾杯。
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おや珍しい、この日のギョウさん男連れだねぇ。近頃廻りに美女だらけと巷で評判だが、この日はフットサル仲間だそうだ。ふーん、つまらねぇ。(嘘です、ハイ。)

暫くすると可愛い女子二人がやってきたので、そちら達と酒を交わすことにした。女子たちは魚が喰いたいとの事だ。
なるきよも張り切って美味いもん出してくれている。
新秋刀魚は初ものだなぁ。「初ものは東の空を見て笑いながら食べろ」って云うが、どっちが東か判らねぇ。
次々と美味い魚料理がカウンターに載る。
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うーん、肴と娘、どっちがアテか判らんねぇ。まぁ、どちらも美味いってー事で焼酎も進む進む。ふぅ,良く呑んだ。
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さてと、この日も実に楽しい酒となった。
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帰り際に店主のなるきよから初ものの梨を頂いた。

外に出ると顔に当たる風が少し涼しかった。あぁ、もう季節は秋になるのだなぁ。
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by cafegent | 2007-08-27 16:13 | 飲み歩き
先日、宴会の酒代を支払いに新富町近くのバー『Bizarres』へ伺った。
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アッコは相変わらず、元気いっぱい、酒もいっぱい、見事なおっぱい?
ってな感じで陽気に呑みながら客をあしらっていた。
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ジンを炭酸で割ってドライに作ってもらったが、実に美味い。蒸し暑い夜にはこんな酒が良い。

ビザールに向う途中、東銀座で電車を降り、表に上がると歌舞伎座の前に出た。
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そうか、歌舞伎座では今月末まで「八月納涼大歌舞伎」が開催中だ。
こりゃあ見逃せんなぁ。
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歌舞伎と云うと敷居が高いと思いがちだが、「一幕見」と云うものだとそれぞれの歌舞伎を1,000円前後の値段で楽しめる。

11時から夜の9時半頃まで3部構成となっているのだが、中でも今回、僕が楽しみにしているのが第2部の「ゆうれい貸屋」と「舌切り雀」の二つである。
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「ゆうれい貸屋」は天下の二枚目、坂東三津五郎が体たらくの桶屋の弥六を演じているのが楽しみだ。
女房に逃げられた怠け者の桶職人の弥六の住まいに男に騙され恨み死にした美人の幽霊が現れる。最初は驚いたが、余りにも美しいので悪い気がせず幽霊と一緒に暮らし出す。遊んでばかりじゃ酒も呑めぬと二人が始めた珍商売が「幽霊貸し」だ。
恨みをはらしたい奴らに幽霊を貸し出そうって実にオバカな噺である。
そう、これはもう落語の世界だ。こんな面白い噺を歌舞伎で見せてくれるんだから必見だ。

一方の「舌切り雀」は誰もが知っているあの日本昔話な訳だが、作・演出がなんと劇団3○○の渡辺えり子なのである。そして雀の舌を切ってしまう意地悪婆さんを演じるのは、渡辺えり子とは勘九郎時代から息がぴったりと合っている中村勘三郎なのだ。さて、どんな新版・舌切り雀となっているのか楽しみだ。

歌舞伎を知らない人でも、こーゆーユルい処から入っていくと馴染みやすくなるんじゃなかろうか。

夜遅くから酒を呑み出すと朝がキツいね。
先日、遠藤ソーメイさんに二日酔いにならないっつぅ「サピン」錠を貰ったがあれは効くかもしれない。
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あれを飲んだ次の朝はなんとも爽やかだった。
で、今宵は仕事を兼ねた食事会となり夜の11時半からのスタートだったのだ。なんでそんなに遅い時間からかと云えば、ウチで運営している各店舗の営業が終わってからスタッフが集合となるのでレジ締めをしたり夜間金庫に寄ったりとかしてるとそんな時間じゃないと全員が集まらないのである。

で、お盆中の宿題であった来春オープンの新しいレストランの店名を決めるために西麻布『CICADA』に集まってもらった訳だ。この店は朝の3時まで営業しているし、値頃感も良いので食欲旺盛の若いモンには丁度良いのである。

まずは、濃いエールの地ビールで喉を潤し、ハモンセラーノ、モロッコ風クラブケーキ、ミートボール。
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カラマリのロースト/プロシュートと香草パン粉詰め、タコとポテトのガーリックソテーなんぞを頂く。
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ここの薄焼きパンは美味い。
赤ワインに切り替えて、パスタを3種類頼む。
大坂シェフが選んだのは、フェリーネの「PRIMITIVO DI MANDURIA D.O.C」2004年。
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香りがフルーティで余り重たくなかったので遅い食事には合っていた。
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パスタはフェットチーネ、ほうれん草クリームのリコッタラビオリ、海老とドライトマトのリングイネ。
次のワインはワシントン州のマックレア「Sirrocco」2003年だ。
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シロッコ、いい響きだねぇ。アフリカから地中海に吹く熱風の事だが、昔同じ名前のクルマに乗っていたことがあったなぁ。うん、これも飲みやすい。

このお店、先日来た時も味がチト濃いと思っていたが、またもしょっ辛い。僕の体調のせいなのかと思ったが、他の連中も同じ意見だったので、舌のせいじゃなさそうだ。
全体にもう少し薄味に仕上げてくれたら申し分無いのになぁ、残念だ。

料理の〆は「骨付き仔羊のロースト/アンチョビ、ローズマリー風味」の登場だ。
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いやはや凄いボリュームだねぇ。夜中にこれはタマラんね。
これに合わせるワインはイタリアワインの赤ときた。
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変わった形のボトルは「CERASUOLO DI VITTORIA」2004年。なんて名だ?「チェラスオーロ・ディ・ヴィットーリア」だぁ。こりゃ舌噛みそうになるな。
今度の店の名前はこんなのにしないで、誰もが呼びやすい名にしないとイカんなぁ。
でも味の方は仔羊の肉汁と相まって結構な味わいだった。
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喧々ガクガクと男10数人が頭を悩ましていたが、最後は全員のオススメを出し合い、多数決と云う事になった。
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結果、全員がお盆休み中に考えてきたネーミングではなく、ここで食事をしながら僕が頭に浮かんだ名前に決まった。まぁ、悩んでも決まらず、フッと湧いて出た案が意外とハマるもんだ。
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『CICADA』を出て、以前白金ケセラに居たエノチンのバーに行こうかと思ったのだが、大坂シェフが「ケセラに居たバーテンダーがこの近くのバーに居るので、行きましょうよ」と言い出した。
あれ、それってエノチンの『Flask』じゃないの?って云ったらスタスタと信号を反対に渡り出した。
はて、と黙ってついて行くとやっぱり違うバーである。で、店を覗くと知った顔が居るではないか。
エノチンの後にケセラでお酒を作っていた浦部君だった。
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そうか、ケセラを辞めてここに居たのか。
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で、お店の名は『きえん』。そう、白金『きえんきえら』の姉妹店だそうだ。
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酔った頭を冷まそうとギネスをもらってシャキっとする。
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こうやって、たまにスタッフたちの呑むのも必要だ。仕事姿じゃ判らない一面も発見出来たりするし、ざっくばらんな意見も聞ける。

さて、みんなと別れて一杯ひっかけて帰ろうかな、と『Flask』まで行くと電気が暗い。
あぁ、もうクローズしてしまたのか。それでも、こちとら酔っているから往生際が悪い。階段降りて木のドアを叩いてみるが「・・・・・」である。
こりゃ、黙って帰れと云うことか。仕方ないので外苑西通りをのんびり歩いて帰宅。

朝4時半就寝。ばたん。
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by cafegent | 2007-08-22 19:06 | ひとりごと
19日の日曜日、前日の涼しさから一転し、また残暑厳しい夏に戻ってしまった。

この日は、楽しみにしていた上野・鈴本演芸場での納涼名選会「第18回 鈴本夏まつり」を観に行くのである。夜の部は『さん喬・権太楼特選集」と銘打った大好評の特別興行である。

少し早めに出掛けることにして御徒町で電車を降り、アメ横界隈を覗いて歩く。「中田商店」は今も健在だ。30年程前はあの店で軍パンを手に入れるのが憧れだったっけ。スニーカーや和ロハシャツなんかを見て廻ったが、とにかく暑い。西陽がこれでも喰らえってくらいにキビしいのだ。

あぁ、こりゃもう駄目だ、と十何年ぶりかで『みはし』のかき氷を戴くことにした。
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考える事は皆同じ、店は大変な混み様だったが外に居るよりここが良い。
迷わず「氷宇治金時」を注文した。10数分で席が空き、憩いのひとときを迎えられた。
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かき氷自体が久しく食べていなかったのにこのお盆は2度も食べることになった。それ程に猛暑ってことか。
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汗がスーっと引いて、喉も潤ったところで鈴本演芸場へ向うことに。
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うわっ、入口前では長蛇の列が出来ているではないか。こんなに大人気大混雑なのに今回は無理云って権太楼師匠のお嬢さんのウメカナちゃんに席を予約して頂いたのだ。暑い中、早くから並んでいる方々に悪いなぁと思いつつも、感謝、感謝、機関車トーマス!って何だそりゃ。
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そして会場に入ると、とっても良い席を用意してくれていた。あぁ、もうほんとに嬉しい限りです。

9日目にあたる日曜は権太楼師匠がトリを務めるのだが、僕の大好きな方々が次々と登場したのでもう最初から最後まで釘付け状態であった。
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最初の我太郎師匠の「偽ライオンの動物園」はテンポ良く、僕らを落語の世界に引き入れてくれた。
10時-4時勤務でグータラで給料100万なら俺だってやりてーや、てか!

先日、圓朝祭の時に丁寧に筆でサインをしてくれた菊之丞師匠の噺は「紙入れ」。
あの美顔といい、細いシナといい、菊之丞師匠が演じるおかみさんとかは何とも云えず色艶があってスバラしい。新吉じゃぁないが、うーん、惚れてしまいそう。

漫才の昭和のいる・こいる師匠も相変わらず笑わせてくれた。ちょうど、先日食事をしたばかりの今井みはるさんがプロデュースした映画「トーリ」にも出演していると聞いていたので、実にタイミングが良かった。「へーへーホーホーで40年」って凄いね。

次の柳亭左龍師匠はたしか昨年真打ち昇進だったかな。
「真田小僧」を演じたがコンパクトに話をまとめ上手く仕上げていた。

柳家喬太郎師匠は今回楽しみの一人であった。何故ならここ最近兎に角面白いのだ。あの一見品のある顔立ちとべらんめぃな語り口の開き具合がいい。高座の上では、決まって腰を上げて演じて、自身のスタイルを作り上げている。人気なのが判るなぁ。

前半最後は正蔵師匠の登場。夏らしく「お菊の皿」。お馴染みの番町皿屋敷の一席である。今年は結構やったのだろう、すっかり馴染んでいる。しかし、個人的には先日の「大銀座落語祭」の時に演じた方が良かったかなぁ。

仲入りでビールをやり、一息つける。って僕が高座に上がっているわけでは無いのだが、観ている方もこっちはこっちで真剣なんである。
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立ち見まで出て、結構席に着くまでの時間がかかり全体に押している。後半は江戸家子猫師匠の動物ものまねから始まった。立秋を迎えたばかりだが、十八番(おはこ)の鈴虫の鳴き声に秋を感じ、さぁ大ベテランの登場だ。

柳家さん喬師匠は「抜け雀」。
一文無しなのに旅籠に泊まり大酒を喰らう男が宿代の代わりに屏風に雀の絵を描く。ある日、部屋の窓を開けると雀が外に飛び出していく。
はて、部屋に雀など居ただろうか、と屏風に目をやると絵に描いた筈の雀が居ない。と思ったら餌をつまんだ雀たちが次々と屏風の中に収まっていく。これが街中の評判になり、うんぬんかんぬん、と云う一席だ。

いやぁ、これまた落語好きなら知らない人など居ないくらいの噺だが、さん喬師匠のはもう芸術の粋に達していた。言う事なしである。 

続いて夏恒例の住吉踊りをさん喬師匠、権太楼師匠が踊り、アサダ二世師匠のマジックがテンポよく続き、いよいよトリを飾るのがこの日一番のお楽しみ、柳家権太郎師匠の登場である。

完全に押していたからだろうか、マクラも無くいきなり「居残り佐平次」に入っていった。いやはや師匠の気合いの入れように、こっちも心して聞かなくては。

品川遊郭を舞台に、何とも憎めないろくでなしの開き直りが佐平次だ。
口八丁手八丁、あの手この手で花魁あげては呑みまくる。とにかく痛快なんである。
まさか、こんな奴ほんとには居ないだろうなぁと思いつつも、権太楼師匠のあの語り口にグイグイと引き込まれてしまう。

馴染みの旦那が座敷で芸者を待っている。刺身が在るが醤油が無い。店も繁盛しているから呼べども呼べども誰も来ない。旦那がイラつき出した頃、ここへヒョイと醤油を持ってやって来る佐平次。ここからが師匠の噺の醍醐味だ。やっぱり落語は生で観るに限るねぇ。権太楼師匠の廻りには、遊郭で好き勝手に遊びまくる佐平次の姿が見えてくるのだ。
もう頭の中では自分もお座敷に上がって「おーぃ、幇間(たいこ)、居残り呼べ〜っ!!」って云いたくなってしまうのだ。

この「居残り佐平次」は数ある古典落語の中でもとっても有名な噺なので、いろんな方が演じている。僕のi-Podの中にも三遊亭圓生師匠、柳家小三治師匠、古今亭志ん朝師匠の「居残り佐平次」が入っている。
落ちの処で遊郭の楼主が「あの野郎、人をおこわにかけ(騙し)やがって」と来るのが定石だが、権太楼師匠の落ちはこれまた最高に良かった。ブラボー!!参りました、降参です、ハイ。
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これは、昨年の「圓朝まつり」の時の権太楼師匠の写真だ。

それにしても両師匠は流石に素晴らしかった。今の落語界の牽引力だなぁ、としっかり感じた高座であった。
今回、聞けなかったが権太楼師匠の「らくだ」と「茶の湯」を是非とも聞いてみたい。
あぁ、とても素晴らしい夏の思い出になった。改めてウメカナちゃん、ありがとう。

「鈴本夏まつり」毎年の恒例にしようかな。
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by cafegent | 2007-08-21 20:19 | ひとりごと
新橋での用事が終わり、昼飯は残暑バテを凌ぐ美味いもんにしようと鰻でもと思ったが、ここん所続いている。駅の方に戻り、久しぶりに『天はる』の天丼を喰うことにした。
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天婦羅なら茅場町『みかわ』、山の上ホテルの『山の上』が好みだが、天丼と云えば、築地の『いしい』、日本堤の『土手の伊勢屋』、そしてこの『天はる』が気に入っている。
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もの静かに淡々と天婦羅を揚げているご主人の姿がまた良いのだ。
『いしい』も『土手の伊勢屋』も働く労働者にエネルギー補給と云わんばかりに丼の汁が濃い味になっているのだが、『天はる』は濃過ぎず程よい味付けである。
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何だか歳を取るにつれて、行く店の順序が入れ替わって来ている気がするなぁ。

さて、話は変わるのだが、中国宋の詩人、蘇軾(そしょく)の漢詩に
「赤壁賦」と云う漢詩がある。
その中の一節に「清風徐来 水波不興」(せいふうおもむろにきたりて、すいはおこらず)が出て来る。

清らかな風が穏やかに吹き、川面には波も立たない。

この詩を知ったのはもう随分前に北大路魯山人の描いた作品を目にしたからである。その時は、「清風徐来」の4文字だけだったのだが、頭の中に気持ちのよい涼風が吹いて来る光景が浮かび、とても興味を抱いたのだった。

広尾の図書館で調べるとこれが結構長い詩で要約すると「客人と共に舟を出していたが、清風が穏やかに吹き、川面には波も立たない。酒を酌み交わし、詩を詠む。月が昇り、月影が水に映り、風の流れにまかせて舟は浮かぶ。客人も喜び、また酒を呑み、肴も尽きてきた。みな次第に舟の中で眠りこけだし、いつしか東の空が白く明けてきてたのもわからなかった。」と詩っている。

どうだい。ねぇ、いいでしょう。
月明かりの下で、穏やかな涼風に舟を預けて酒を酌み交わしたいものだ。って、く〜っ、やっぱ酒かぁーッ!

魯山人が描いた作品でもう一つ印象に残ったのが別の詩である。
こちらも先程のと似ているのだが、「時至 清風 自来」と云う詩だ。ときいたる、せいふう、おのずからくる、だ。
くる時が来れば、自ずから清らかな風は吹いて来るのだ、と云うことだろうか。魯山人が僕に「余り焦るな。自分を信じてじっと待て。」と問いかけてくるようだ。

何故こんな事を書いているかと云うと、久しぶりに『北大路魯山人展』を観て来たからだ。
魯山人の作品展を前に観たのはもう随分前だ。確か池袋のセゾン美術館で開催された『イサム・ノグチと北大路魯山人展』だったから、もう11年も前になるのか。
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魯山人は美食家であり、陶芸作品は花を生けたり、料理を盛りつけてこそ映える、「使ってなんぼ」を追求した「用の美」を提唱し続けていた。
料理を盛りつけた展示方法も「なるほど」と魯山人の意図を汲み取れるように工夫されていた。
魯山人自身は30歳を過ぎてから料理に目覚めたり、古美術を知り、陶芸も観る世界から作家との交流により自ら創り手となり、信楽、伊賀、織部など晩年になるに連れて素晴らしい作品が生まれている。かく言う僕もあれから11年も歳を取っている訳だから、あの頃は感じ得なかった魯山人の想いが少しだけ理解出来たような気がした。

23日(木)まで日本橋三越の新館7Fで開催しているので是非おススメしたい。

夜は仕事帰りに恵比寿『縄のれん』に立ち寄ってみたら9時前だと云うのにシャッターが半分降りていた。お盆明けで仕入れが少なかったので閉めたんだろうか。
あぁ、頭の中があの酎ハイだったのにぃ。

まぁ閉まってるだから仕方ぁない。と『カドヤ』へ向った。
店は相変わらず繁盛しており良い雰囲気を醸し出していた。

日本堤の『大林』しかりだが、玄関の戸が開け放たれているので、中の様子が実に良くうかがえる。
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酒を呑み、和む客の顔を見ればその店の善し悪しが判るってもんだ。
今日も『カドヤ』の客たちは皆いい顔をしていた。
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カウンターにひとみ姐さんとアーティストの遠藤聡明さん、そしてカドヤの小川社長が居たので、同席させてもらった。
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それにしても酒呑みが集うと何だか楽しいねぇ。ここん処、矢野カンメイ師匠の姿をお見かけしないが、聞けば小川社長の新店舗の設計等々で忙しいらしい。いいねぇ、売れっ子は!
新しい店も楽しみだ。
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ソーメイさんの絵はフリーペーパー「88」の表紙でもお馴染みだが、あの版画とっても好きなのだ。カドヤの店内にも作品が飾ってあるが、僕はあのソーメイさんの浮世絵の世界が気に入っている。
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この日も浮世絵の話になったのだが、ソーメイさん曰く「広重にしたって、彼は絵師。彫り師と刷り師が凄いんだよ。」と。その通りだね。

最近の作品はJALの情報誌の表紙を飾っていた。
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それにしても、アーティストって凄いよね。絵を見ただけで誰の作品か判るのだから。独自の作風を確立しながらも、所々で新しいスタイルにトライしたりもしていて、どこかで見つけると「へぇ、これもソーメイさんの絵なんだ。」と驚くことがある。お店もアートも常にトライ&エラーは大事だよね。

そんな所にカドヤのハンサム店長ジュンちゃんがメニューの試作品を持って来てくれた。
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「豚もやし」との事。出された以上、ちゃんと試食しなくちゃ、と食べてみた。うーん、美味しいのだが、パンチに欠ける。胡麻油の風味が程よく香ばしい匂いを放っているが、それならラー油か赤唐辛子でピリっと締めた方が酒のアテにはいいんじゃないか。
などと勝手な事を云ってしまったが、許せ若者。オジさんダテに食べ歩いていないのだから。

開けっ放しの入口は、時として困ることもある。外を知った顔が通り過ぎようとした。
エイジアエンジニアが所属しているプロダクションの社長のケーシーさんだ。「おぅ、丁度いい所に居たもんだ。こっちは4人だ、焼酎おごれッ!!」って、
何だいきなり。全くこの人はいつもこーなんだけれど、憎めないお方。
この日は業界の重鎮、ドライブミュージックの清水社長と一緒だったのでご挨拶。

『カドヤ』を出て、エビスストアの『Whoopee』へ移動。
あれ、懐かしい顔が、と思ったら以前ここで働いていたアスカ嬢が戻っていた。
バルセロナにピアノ留学中なのだが、夏休みで帰省しているとの事だった。
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うんうん、可愛いコが居ると和むねぇ。一日の締めくくりには最高だ。
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気分良く赤ワインも一本空いてしまった。
さて、帰るとするか。
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by cafegent | 2007-08-21 13:16 | 飲み歩き
先週末の土曜日は前日までの猛暑がウソのように過ごしやすい気温だった。朝起きてマーケットまで買い物に出掛けようと外に出ると、まるで避暑地にでも来たのかしら?と云う程心地良い風が吹いていた。

何とは無しにテレビに映っていたハウスバーモントカレーのCFに目がいった。Newsのメンバー手越祐也君が爽やかな笑顔で夏野菜のカレーを作っているではないか。
そして、ウチには何故かいつもカレールゥの作り置きが保存してある。今から作れば昼に丁度良いか、と近所の八百屋でズッキーニ、米ナス、トマト、そして黄色が鮮やかなパプリカを買った。
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タマネギを飴色になるまで木べらで炒めて、塩、胡椒で軽く下味をした地鶏に焼き色を付ける。
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オリーブオイルで夏野菜をさっと炒めたら、先程のタマネギ、鶏肉を入れて暫く中火で煮る。
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灰汁を取り、カレーを合わせ絞ったトマトと蜂蜜を加えてさらに弱火で煮込むことに。

カレーを作っている時は音楽を聴くのにも丁度良い時間だ。夏を涼しくさせてくれるハース・マルチネスのアルバム『Hirth From Earth』を久しぶりに架け、次にMonkey Majikの新譜CD『空はまるで』を聴いた。モンキーマジックのアルバムは全体に悪くない音だったが、最後でガクっと来てしまった。そりゃあ映画『西遊記』とのタイアップは判るが、慎吾クンの声は要らなかったかも。
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丁度缶ビールが2本空いたところで、夏野菜のカレーが出来上がった。
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うん、我ながら良い出来だ。
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ご飯の上にモッツァレラチーズを振りかけたのも良かった。これ、神保町の『ボンディ』で盗んだ技なのだが、実に美味し。

午後は銭湯でひとッ風呂浴びて汗を流し、久しぶりに開催となる「たまがわ花火大会」を見物することにした。

夕方5時頃、目黒から電車に乗り二子玉川駅に着くと黒山の人だかりがホームを埋め尽くしていた。何と言ってもこの花火大会、今回は実に5年ぶりの再開だからだ。2003年は雨で中止、それから3年間は多摩川の河川改修工事の為已む無く中止となっていたのだ。

なので今回は世田谷区も川崎市も気合いの入れ具合が違うとあって、地元の人が大勢集まって来ていた。
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駅を出て人の流れのまま身をまかせ、河川敷の土手に出ると川の向うもこちら側も既にたくさんの人がシートを引いて陣取っている。しかし、花見とか花火大会とかは、自分だけ楽しむと云うよりは皆が和気あいあいと楽しく宴を盛り上げるのが粋ってモン。焦って場所取りに奔走しなくても誰かがここ座ればって空いている所を勧めてくれるのである。こっちも、「では恐縮ながらお言葉に甘えて」と酒と肴を差し出して腰を落ち着かせてもらうって訳だ。
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19時の打ち上げ開始まで1時間とちょっと。
待ちくたびれたのか前のチビちゃん達は気持ちよさそうに眠っていた。
段々と陽が落ち始めて、コウモリが空を旋回し出して来たぞ。

この日は朝から気温が低く26度位との事だったので、人の熱気も何処吹く風って感じで過ごしやすかった。空は曇りだったが、風があるので煙が花火の邪魔をするって心配もなさそうだった。

今年は隅田川、東京湾、神宮とどれもちょっと離れた所からのゆったり見物で、酒呑み主体鑑賞だったが、河川敷から見上げる花火はやっぱり素晴らしい。
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打ち上げが始まると会場からは拍手と歓声が響いていきた。左からは川崎市の花火が打ち上がり、右からは駅のホームの向うから世田谷区の花火が打ち上がるのだ。
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もうどちらも間近に上がるので首を交互にしなくちゃならない。
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まるでテニスの猛ラリーを見ているようだった。連発して上がる花火の勢いは川崎側が圧倒していたが、15号玉と云う大玉が打ち上がる世田谷区側は大輪の華が江戸の風情をたっぷりと味合わせてくれた。あぁ、あっと云う間の一時間、感無量だった。

帰りも混雑で相当手間取るかなと覚悟していたら、土手から駅までの道のりが近いのと的確な誘導で案外すんなりと改札まで辿り着くことが出来た。
東急玉川線に乗り、渋谷まで出て、のんべい横丁の『Non』に行く事にする。
この日が二度目の来店と云う素敵な女の子と話をすると、なんと音楽はソウルが好きなそうな。ふんふん、とオジサンはつかの間の幸せな気分に浸りつつビールをあおる。そーこーしている内にひとみ姐さんが登場し、モリンコが続いて登場した。あぁ、やっぱりつかの間なのねん、と八重泉の水割りに切り替えた。
この店は、オジサンオーラでも発しているのか、今度はブタドクロが愛犬ウナギを連れてやって来た。えっ皆ここで待ち合わせ?って聞くと全員「いや,別に」との返事が返ってくる。そーかそーか、僕だけじゃなく寂しいとここに来ちゃうのね。

素敵なコが帰ってしまうと、またいつものNonである。
暫く、他愛も無い世間話が続いていたが、『ミコノス』で取材を終えた帰りのヤン・ヨンヒ監督が登場。あぁ、酒呑み達が勢揃いした感が在る。
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渚ようこの話になったので、僕のi-Podで「かっこいいブーガルー」を架けると、なんだかヤンさん大盛り上がりのご様子。そこからCKBになり、大西ユカリと新世界、そして和田アキ子までめくるめく昭和の世界となる。まるで『マルクス』か大阪・三ツ寺会館の『JET』のようであった。

一気に盛り上がり、一気に酒を呑み、一気に皆帰っていった。そしてイッキさんだけが残った。
ひとみ姐さんは『デロリ』のアキオさんのバースディに顔を出すと云う。『マルクス』のビルの地下に在る『VIVE LA VIE』でも友人の誕生日パーティもあったので、そちらに顔を出す事にして『Non』を出た。
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カナイ君、勝手に音楽架けさせてもらい、スマンこってす。ありがとう。
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by cafegent | 2007-08-20 19:24 | 食べる