東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

<   2008年 01月 ( 11 )   > この月の画像一覧

寒い日が続いているので、家できりたんぽ鍋を作ってみた。
先日、テレビを見ていたら秋田の家に里帰りする若いコの母親が手作りのきりたんぽを作っていたのが随分と印象に残っていたせいか、無性に食べたくなった。
b0019140_17303668.jpg
丁度、石川の「天狗舞」を貰ったので、それを「冷や」で酌ることに。
b0019140_17321970.jpg
最近、飲み屋で「酒、冷やで!」って云うとキンキンに冷えた酒が出てくる事が多い。
昔から「冷や」と言ったら其のまま注いだ酒の事だ。こっちもしつこく「だからぁ、冷やって言ってるでしょ。」って云うと「あぁ、それは常温ですね。」だって。困ったもんだ。酒は熱燗、ぬる燗、冷や、冷酒だよナぁ。

そして、80近いウチのオイちゃんは「ひや」とも云わねぇ。
「しやくれ、しや!」と江戸っ子そのままなんでアル。こりゃ伝わらんわナ。
熱々のきりたんぽで酒が進むと、あっと云う間に「天狗舞」が終了。続いては「一ノ蔵」。本醸造の酒は燗酒が良い。
b0019140_17324246.jpg
少しぬる目の燗にした。うーん、旨い。
こんな都々逸(どどいつ)を思い出した。

    酒を飲む人花なら蕾 今日も咲け咲け明日も咲け

そうだ、家の向かいの枝垂れ梅の花が花が咲き出したっけ。
b0019140_17394587.jpg
〆の雑炊が美味い。これまた暖まるなぁ。

酒場仲間でもある畠山順さんのWEBサイトを見ていたら「赤色エレジー」のDVDが紹介されていた。確か昨年の夏に発売されたモノだが、まだ見ていなかったナ。
「イメージエフのサイト」

1970年頃、青林堂から出ていた月刊誌「ガロ」に連載していた林静一の漫画だ。この名作漫画を林静一自らが監督と作画を手掛け、あがた森魚と鈴木慶一が音楽を担当、そして石橋蓮司がナレーションをしているのだ。漫画を紙芝居の様に構成したアニメーション作品で「画ニメ」と呼ぶらしい。林氏は元々が東映動画でアニメーターとして働いていたのだから、アニメーション作品もセンスが光っている。

僕は当時まだ小学生だったのだが、兄貴の影響もあり、この頃から横尾忠則や佐伯俊男、林静一などが大好きで、随分とマセたガキだった。
あがた森魚が歌った「赤色エレジー」は大ヒットを飛ばし、中学になった頃には僕もギター抱えてコピーしたっけなぁ。
b0019140_1733377.jpg
今週末、2月3日まで八王子に在る「八王子市夢美術館」にて「林 静一展 1967 - 2007」が催されている。デビュー40周年記念とのことだ。竹久夢二の世界を彷彿させる独自の美の世界は今も色褪せず健在だ。
また最近は「画ニメ」制作の他、に岩絵の具を使った日本画を描いており、本展覧会でも飾られているそうだ。

夏目漱石の「草枕」をモチーフに、数々の絵画をCGに取り組み製作した漫画「夢枕」を発表した。漱石の美術観を林静一ならではの解釈で表現しており、見応え十分の作品だ。

久しぶりに漱石の「草枕」を読み返してみた。
 冒頭の「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい。」は高校の授業で先生が取り上げていたので、今でも覚えている。
「智と情と意」、漱石は精神作用をこの三つに区別し、それらを当てはめ説いている、と云っていたが、ハテ、未だにちゃんとした意味は判らないままだ。

さて、八王子まで行くならば、久しぶりに風情漂う料亭「鶯啼庵」でも行こうかしら。
b0019140_17342682.jpg
来月三日は節分だね。我が兄貴の誕生日でもある訳だが、小さな雛人形で祝うとしよう。
[PR]
by cafegent | 2008-01-30 17:41 | ひとりごと
b0019140_19181057.jpg
白金の東大医科学研究所の中を通るとひよどりが沢山鳴いていた。
b0019140_19172590.jpg
木の枝の合間をぬって何とか写真に収めようとしていたが高い所へ登ってしまい中々良いシャッターチャンスに恵まれなかった。
b0019140_19182889.jpg
そんな木の上の更に空高い所で何やら爆音が聞こえてきたと思ったら、何とセスナ飛行機が東大の上空をグルグルと廻っていた。
b0019140_1917449.jpg
調布じゃあるまいし、ラジコンかしらと思って見ていると確かに本物の飛行機だったが、何故朝の都会の空にヘリじゃなくセスナなのだろう。
b0019140_19263984.jpg
先日は、祐天寺「ばん」にて古い友人たちとの酒宴となった。
b0019140_1919778.jpg
寒さを凌ぐには、ここの「とんび豆腐」が良い。トロットロの豚のしっぽが唐辛子で煮込まれており、汗を出しながらつまむ。
b0019140_19192411.jpg
いつもながら、この辛さはレモンサワーがススむのだ。しかし、この晩は一体幾つ生レモンを絞ったのだろうか。あぁ、ビタミン補給なり。
*****************************************************
昨日は新橋に用事があったので、昼飯は「天はる」にて天丼(中)を戴いた。
ここの天丼に乗る小さなかき揚げが僕は好きなのだ。サイの目に切ったイカが入っており、実に美味しい。かき揚げ丼を頼むと大きくて海老と貝柱が沢山入ったかき揚げになるのだが、僕の場合は小さなこのかき揚げが好みである。
b0019140_19195125.jpg
ここは目の前で熟練のご主人が天ぷらを揚げており、小ぢんまりした店内も清潔で白木のカウンターに座ると実にホっと出来る場所である。休みの日に寄る時などはビールを貰い、メゴチ、ウニの海苔巻き、シャコなどを揚げてもらいアテにする。そして〆に天丼を食べるのが憩いなのだ。大好きだった築地「いしい」が閉店してしまってからは、ここに来る事が多くなったナ。

夜は目黒から恵比寿駅まで歩いた。ボーリング場の跡に建設中のビルも外観が明らかになったがあの坂も大きく変わるのだろうね。小雨がパラついてきたが、駅を通り過ぎ、裏路地に在る「縄のれん」へ。ここはいつでも混んでいて活気がある。
カウンターに立つとスーッとハイボールが出て来た。

まずはホっと一息。ミノとハラミを焼いてもらう。ここのミノは本当に旨い。サクっと切れるあの歯ごたえと旨味は近くのどんな焼き肉屋よりも素晴らしい。漬け物を戴き、串休め。(って云うのだろうか?)ハイボールの杯が増え、レバーとハツ下(もと)を焼いてもらう。そう云えば、新しい大阪府長になったタレント弁護士の名字が「橋下」さんだ。最初テレビに出るテロップではどうにもシックリと来なかったが、ハツモトのモトなのネって思ったら急に馴染んでしまった。
b0019140_19223573.jpg
最後に「縄のれん」ではハズせないシロを焼いてもらう。ここのシロは「忠弥」や「鈴木屋」の「ひもスタミナ」に匹敵する秘伝ダレで焼いてくれるのが嬉しい。

外はさっきよりも雨が多く降っていたが、「縄のれん」の親父さんが傘を貸してくれたので帰りは濡れずに助かった。店が忙しいと云うのに、こんな小さな気遣いがとても嬉しい。
「東京カレンダー」やグルメ冊子には載らない、こう云う店が実に居心地が良く心も躯も暖まれるのだ。立石や千住、赤羽、十条まで足を伸ばせない夜は、恵比寿にもまだ多少は健在な、こんな名店で過ごせば良いのだ。
[PR]
by cafegent | 2008-01-29 19:30 | 飲み歩き
今朝は目黒川沿いから下目黒小学校の裏路地を抜けると椿の花に僕の大好きなメジロが二羽花の蜜を吸いに来ていた。
b0019140_2031270.jpg
先週は遅くまで打ち合わせが続いたりしたので、ジムに行けなかったので金曜の晩はガッツりと体を苛めてきた。

肩と腕、胸、背中と一週間分の筋トレをまとめて行ったが、最後の方はもう腕がパンパンに張ってしまいダンベルが持上がらなかった。情けないねぇ、我ながら。仕方ないからトレッドミルで1時間の早歩き。汗をドッと出して、万全な酒飲み体制の準備をする。

ジムを出て、表参道を渋谷方面に歩いていると絶妙なタイミングで呑みのお誘いが入る。今、仕事をお願いしているアートディレクターの坂井君からの電話で、馴染みの「ビブラビ」にて呑んでいると云うので、即合流。久しぶりのビブラビは新春恒例の書き初めが壁面一杯を埋めていた。

坂井君は既に神田で呑んでたらしくいい酔い心地。角川マガジンズの編集長と男三人、野郎酒となった。

金曜日らしく、店も続々とお客さんが入ってくる。上の「マルクス」に行くにはチト時間も早いので渋谷呑んべい横丁の「Non」へ移動。
途中、横丁の入り口で大好きなシネカノンのマドンナ松井姐さんに出会う。おぉ、なんて小さな幸せ!だ。
彼女が宣伝担当している映画「歓喜の歌」もアタりそうな気配だし、2月に入ったらもう一度ロードショウで拝見しよう。

「Non」も結構な入りで賑わっていた。今年初のモリンコ兄も相変わらず元気そうで、日本語ロックをセレクトしていたナ。
ハイテンションな坂井君を置いて、僕は終電で帰宅。トレーニングやりすぎで、足がガクガク、情けないが一駅だけど電車に乗ってしまった。

翌、土曜の「宇ち多”」は先週と打って変わって凄い人の列が出来ていて驚いた。
年末のアド街見た連中が、初めて行っても大丈夫だろうか、入れるだろうか、ときっと正月明けてネット検索で色々と下調べして、「うん、大丈夫だろう」って事で今頃になってドっと押し寄せたんだろうなぁ。
でも、まぁ新しいお客が増えるのは良い事だ。僕らは何らいつもと変わらない訳だし、いつもの席に腰をおろし梅割りが呑めるのだからネェ。
あぁ、またも小さな幸せ!

この日は珍しく「栄寿司」が休みだったので、寿司目当ての方々も「宇ち多”」へ並んだのだろうか。小1時間程で外へ出ると行列は更に長くなっていた。

浅草に出て喫茶「アロマ」で珈琲を戴く。
b0019140_2041950.jpg
奥の壁に扇橋師匠の俳句が飾ってあった。「正月、上野鈴本の顔見せで師匠の噺聴きましたよ。」とマスターに云うと「今日は演芸ホールだから、もうすぐ顔を出すよ。」との事。

珈琲で酔いを覚ましてたらマイダーリンこと前田 隣師匠がやってきた。2月1日は浅草東洋館で「マイダーリン 浅草ニコニコ大会」が催される。師匠の毒舌漫談は痛快だ。

若い世代は知らんだろうが、僕が小さい頃は「ナンセンストリオ」で一世を風靡していたのだ。「赤上げて!白下げないでっ、赤さげて!」つぅコントだね。
大病を患っていると云うのに舞台に上がるとモーレツに元気なテンションで客席を笑わせてくれる。
「本牧亭の鳶」(吉川潮著)の中に実名で登場していると聞いたので、近々読んでみよう。
b0019140_2016446.jpg
オニオントーストを食べ、二杯目の珈琲を啜っていると扇橋師匠が入って来た。「アロマ」に来ていると、まるで朝の連ドラに出てくる居酒屋「寝床」に居る様な気分になる。本当に浅草芸人の寄り処なのである。
b0019140_20271447.jpg
三時から浅草公会堂にて新春恒例の歌舞伎界の若手が一同に集る「新春浅草歌舞伎」を観る。
b0019140_20181996.jpg
第二部は「祇園祭礼信仰記」と「与話情浮名横櫛(よわなさけうきなのよこぐし)」である。勘三郎の二人の息子と中村獅童の人気は云わずもがなだが、中村愛之助と市川亀治郎が光っていたナ。
b0019140_2061581.jpg
「与話情浮名横櫛」はご存知、与三郎の名台詞「ご新造さんへ、女将さんへ、お富さんへ、ぃやさお富、ひさしぃぶりだぁ〜なぁ、しがねぇ恋の情けがアダ〜!」を愛之助が演じていたのだが、これが実に良かった。また、勘太郎もいい。父、勘三郎が居ない舞台だけあって実にのびのびと演じていたが堂に入っていた。
b0019140_204544.jpg
今年は少し続けて観て行こうか。
b0019140_2065436.jpg
会場の中では江戸象牙細工の職人さんなども出ていて、こちらも愉しかった。

すっかり酔いが覚めると、また酒が恋しくなる。赤羽に出て「米山」へ向かった。寒い空の下、外には数人が並んでいた。また外のテーブルでは若さ故の元気さなのか単なるおバカなのか若者が大いに呑んで良い心地だった。大将も流石に呆れ顔だったが、寒くても愉しいのだろうな。

15分程待ってると、何組かお勘定となったので無事に入れたのだった。
「米山」はイラストレーターのソリマチアキラ氏に教わったのだが、店の佇まいといい、店内の雰囲気といい、モツ焼きの味加減といい、シャリシャリ焼酎のホッピーといい、もう文句の付け処が無い程良い店だ。
長年の焼き場の煙で店の中全体がスモークされているって感じなのだ。
b0019140_2083715.jpg
「半焼きレバー」に「かしら」を頼み、「水餃子」を戴く。
b0019140_2082256.jpg
この水餃子がたまらなく旨い。外で冷えた躯をすぅっと暖めてくれた。

「玉子合え」を頼むと「玉子無いから、今日は出来ない、ごめんよ」との返事。

途中誰かが煙草買いに行く時に、ついでに玉子も買ってくる様に頼んでくれたみたい。しばらくすると「玉子届いたから、さっきの食べる?」って聞いてくれ、ウンウンと嬉しい頷き。

途中から銀座で仕事を終えた仲間も合流し、こっちも賑やかになる。絶品「つくね」に「シロたれ」と「軟骨たれ」も追加。ホッピー三杯で可成り良い酔い心地。
b0019140_209547.jpg
いやぁ、本当に素敵な店を教えてもらい感謝感激である。今年は赤羽下車率が高いのであった。(酔っぱらいはカメラもブレるナぁ)
[PR]
by cafegent | 2008-01-28 20:27 | 飲み歩き
朝から終日撮影のため、六本木のスタジオにカンヅメ。
廻りの連中のタバコの煙りとエアコンの暖房で喉と鼻の中がバッド・コンディション。
スタジオでロケ弁を食べていると、星野ジャパンの監督、星野仙一さんが隣のスタジオに現れた。隣のスタジオでは雑誌撮影らしかった。
b0019140_18295413.jpg
「豚角煮せいろ弁当」は見た目は小さいと思ったが、結構なボリュームだった。うぅ、満腹。
b0019140_18202839.jpg
撮影の方は思いのほか順調で予定時間よりも早く終わりホッとした。

夜は目黒の寿司屋さんへ行く予定をしていたので、オフィスに戻らずそのまま行く事にしたのだが、途中、六本木交差点も西麻布も渋滞で可成り焦ったがギリギリなんとか予約の時間には間に合った。

今年最初の目黒「寿司いずみ」は、今までで一番のご馳走を用意して待っていてくれた。
昨年の暮れから、クエが入ったら是非食べたいと伝えていたら、先週末に親方からお電話を頂いた。「小振りの九絵が手に入ったので週明けあたりどうですか?」とのお誘いであった。

玄関を開けると、店内はもう一杯で賑わっていた。席に腰掛けるなり親方がやってきて、「今日はそこの席だけ他のお客さんとは違う料理を用意してあるからネ!九絵ずくしでイクから楽しみにしててよ。」って、もう食べる前から喜びが胸をこみ上げて来たのだった。

サッポロの赤星を一本頂く。最近、「いずみ」のビールが赤星になったのでサッポロビールの友人を連れてこなければならんナ。

まず前菜に平鱸(すずき)の皮を昆布出汁で合わせた煮こごりが登場。
b0019140_18213457.jpg
上にかかった梅の味が程よく効いて上品に仕上がっていた。

親方から「この平鱸の後は、全てクエで攻めるからねェ」と。
最初は「九絵とあん肝のタタキ なめろう仕立て」から。
b0019140_182198.jpg
加賀味噌とあん肝が渾然一体となって九絵の白身に絡まっている。木の芽の香りもタタキの味を一層引き立てていた。

続いて、「クエの皮」の小鉢。
b0019140_1822179.jpg
コラーゲンたっぷりそうな皮は酢で和えてあり酒の肴にぴったりだ。

それでは酒にしようと、宮城の「阿部勘」のしぼり酒を頂く。
昨年、杜氏が亡くなり、今の杜氏の方が一念発起して初めて造った酒だそうだ。しかもまだ試験的な段階らしく12本だけしか無く、新しい杜氏が「寿司いずみ」の料理に合う味をイメージして造った酒だそうな。いやはや、恐れいるネ。
うん、スッキリした口当たりで美味い濁り酒だ。
これに合う肴だ、とキンちゃんが九絵の胃袋と腸を焼いてくれた。
b0019140_18222773.jpg
所謂、九絵ホルモン焼きだが、これがまた酒が進んだ。

お次は揚げ物だ。
他のお客さんには能登で捕れた「げんげんぼう」(「水魚」とも云うが)を使って揚げ物を造ったのだが、こっちにはそれを九絵にしてくれたそうだ。
b0019140_18231825.jpg
これも親方の新作料理だそうだ。
蔵王クリームチーズを九絵の白身で巻き、アーモンドスライスを衣にして揚げ出しにする。その上に刻んだ自家製ザーサイと摺った山芋を和えた餡が乗っている。
初めての味に驚きながらもペロリと食べてしまった。しかし、親方は何処からこの様な料理を思いつくのだろう。

さぁ、今度は九絵の頭が登場だ。
b0019140_18245415.jpg
鋭い歯が沢山付いた九絵の頭を九条ネギと一緒に酒蒸しにしてある。先ほど食べた九絵の皮はコリコリとした食感で美味かったが、じっくりと蒸された皮はトロットロになっている。もう手づかみで骨の廻りをしゃぶるのだ。浸けダレに刻んだ手作りザーサイを薬味にして食べたが、実に旨かった。

そして、お待ちかね「九絵しゃぶ」だ。
b0019140_18243035.jpg
しゃぶしゃぶのタレは、なんとあん肝を摺った「あん肝胡麻だれ」だ。これを指ですくって舐めてるだけで酒のアテになるほど旨い味だった。
b0019140_182356100.jpg
しゃぶしゃぶの具材は、シンプルに九絵の刺身と肝、それに野菜はセリだけだ。

鍋の中では九絵の骨と昆布で取った出汁がぐつぐつと煮え出し、白身と肝をしゃぶしゃぶで戴く。
b0019140_18251738.jpg
最初の刺身はサッと出汁にくぐらせ、すこしプリっとした刺身の食感を楽しむ。次は少し長めに鍋に入れ、完全に火を通す。これもあん肝胡麻だれとマッチして云う事無しの美味しさだった。
b0019140_1826434.jpg
レアくらいに出汁にくぐらせた九絵の肝は牛モツに負けない程の味であった。

今度は福井の酒「花垣 純米大吟醸」を頂く。
b0019140_18262726.jpg
しゃぶしゃぶの熱気で躯が温まり、気持ちよくなってきた。

今戴いたしゃぶしゃぶの出汁を使って、「九絵茶漬け」が登場。
b0019140_18281275.jpg
ご飯の上に「このわたのヅケ」を載せ、しゃぶしゃぶの出汁をたっぷりとかけて戴く。いやはや、たまらない美味しさに感動だ。

ここから、握りに突入となる。
b0019140_18271941.jpg
先ずは、九絵の白身握り
b0019140_18274635.jpg
続けて、九絵の白身 皮乗せ握り

新筍焼き握り これもこれからの時期の「いずみ」の名物だ。
群馬の地酒「水芭蕉」で、握りが続く。
(オっと、ここでデジカメ電池切れ!悔しい!)

一手間を惜しまずかけた「九絵のそぼろ」の握りから。江戸時代、日持ちしない魚の保存法として生まれた「そぼろ」「おぼろ」「でんぶ」も今では寿司屋でも余り自家製では造られなくなったそうだ。普通は鱈で造るおぼろを今回は贅沢にも九絵の身で造ったそうだ。
ほんのり甘い九絵のおぼろの握りを戴く。ん、んまい。続いて、山葵を効かせたそぼろ握り。おぉ、これもウンまい。

ここで、親方から新しい小肌を進められる。
親方、得意気に「小肌ジーンズだナ!これ、新作だから」と。
なんだそりゃ?

いつもだと、このへんで小肌三段攻撃となるのだ。赤酢〆、白酢〆、柚酢〆の定石から、今回は思いっきり脱線したのでビックリした。

ナント、スペイン産ジンを酢と合わせて小肌を〆ていたのだ。成る程、ジンと酢でジーンズだったのか。
数日しっかりと寝かせることで酢の強さが飛んで、まろやかな味になっている。しかも、ほんのりとジン特有の松ヤニ風味が効いている。こんな小肌は初めてだが、美味い。
これにライムを絞り、「小肌のジンライム」になっていた。

白魚さかしお蒸し
〆鯖
煮蛤
海老おぼろ
煮穴子

あぁ、もう満腹だ。これ以上は入らない。

青柳も巻物も食べたかったが無理だった。寿司を食べ終えると、親方から古酒をご馳走になった。味が強いので、寿司には合わないからと、食べ終わった頃合いに注いでくれた。
これは「益荒男」の8年物で、ホント食後にじっくりと味わえる強い味だった。
親方が大好きな杜氏の農口さんが造った酒だと聞いた。
親子三代杜氏と云う農口尚彦さんは石川県の酒蔵「鹿野酒造」に移り、あの銘酒「常きげん」を生み出した杜氏である。

美味い九絵料理づくしを堪能し、最後に美味い古酒で〆る。外の寒さはグッと増していたが、心も胃袋も十二分に暖まっていた。さてと、何処へ呑みに繰り出そうかナ。
[PR]
by cafegent | 2008-01-25 18:45 | 食べる
今朝は尋常じゃ無い程の寒さで目が覚めた。窓の外は一面雪景色。
b0019140_18415930.jpg
北国生まれなのに人一倍寒がりなのでいつもより一枚多く服を重ね出かける事にした。
b0019140_1832537.jpg
夏の異常な猛暑を考えると日本も次第に亜熱帯化してきそうな怖さを覚えるが、こうして冬に雪が降る光景を目にすると季節を肌で感じる事が出来てホっとするね。
b0019140_18344151.jpg
先日、板橋区立美術館にて「ブルーノ・ムナーリ あの手 この手」展を観る。
b0019140_18334079.jpg
80年代に初めて彼のデザインに触れ、それ以来絵本や彼が手がけたデザインの本などを集めていた事がある。想像力を養い、見て感じたままをイメージ出来る絵本が無かった事に子を持つ親としてブルーノ・ムナーリは子供のための絵本に夢中になって取り組んだ。

今回は生誕100年記念の展覧会であったが、貴重な初期からの作品群も数多く展示されて見応え十分だった。また、インスタレーションでもムナーリを敬愛する駒形克己さんがデザインした段ボールの展示ケースにムナーリの代表作が飾られていて象徴的だった。
駒形さんは元々グラフィックデザイナーとして活躍していたのだけれど、僕が六本木の「LIVING MOTIF」の仕入れを担当していた頃、子供のための創作絵本を創り、最初に手がけた「FIRST LOOK」から店頭に置かせて頂いた。子供だけではもったいないほど優れた絵本であり、「リトルアイ」シリーズとして、多くの作品を生み出している。
「駒形克己氏のサイト」
b0019140_183411.jpg
展覧会は終了してしまったが、「芸術新潮」誌で特集を組んでいるので是非見て欲しいものだ。

美術館を出て、裏山の赤塚公園を散歩。
b0019140_1835249.jpg
「赤塚城跡」の碑を見つける。
b0019140_18354762.jpg
ここにお城が在ったなんて、まったく知らなかった。
b0019140_1835338.jpg
帰り道、何処かの家の窓枠で佇む猫とにらめっこ。

池袋に戻り、そこから埼京線にて赤羽「まるます家」へ。
b0019140_18361257.jpg
角地に大きな木造二階建てが目立ち、大きな黄色いテントには「創業50年 鯉とうなぎのまるます家」とでっかく書かれている。
b0019140_1837087.jpg
ここでは「鯉の洗い」をアテに一人三本までの辛口酒「金升」(かねます)を呑むのが嬉しい。また、ここの「煮込み」は牛スジ煮込みで器も大きいので一人だと多いくらいだ。

店のおばちゃんたちも陽気で楽しい。「法蓮草おしたしがアト3つだけど、いかがぁ~」とお盆を持って店内を廻ったりする。その語り口が何とも可愛く素敵なのだ。居酒屋に無くてな成らないメニューもほぼ網羅しているので、何を頼んでも旨い。また鰻を売りにしているだけあって「肝焼き」はオススメだ。おばちゃんも「肝焼き、居る人はこれから焼くから、何本か言ってねぇ~!」って云う具合。

この夜は、マッチ会社で長年働いて行ったと云う70過ぎの親父さんと隣同士になり、「俺はマッチを見れば、何処の工場で造られた物か判るんだ。」とマッチのウンチクをたんまり聞かせてもらった。
ちなみにマッチを擦る茶色い部分を「側薬」、ソクヤクと云うそうだ。
そしてここを汚さずに擦る技も見せてもらった。でも、何の役にも立たないだろうナぁ。
マッチ親父は「もうこれが最後」と云いながら、お銚子が6本目になっている。もうここで、呆れて見ていた店のおばちゃんに「もう、駄目っ!」っておこられ、渋々帰っていった。
b0019140_18363184.jpg
追加で頼んだメンチがこれまた美味かった。おばちゃんから「20分かかるわよ!いいの?」って云われたが、待った甲斐があったってもんだ。

赤羽は朝早くから空いている酒場が多く、ここ「まるます家」も朝9時から始まるのだ。また日曜も営業しているのが、さらに嬉しい限りで。次回は赤羽ハシゴ酒でもしようっと。

今週は作業中の撮影準備打ち合わせが多く、夜が遅い。一昨日も夜10時近くから芝大門だったので、途中「ぶらじる」で腹を満たしてから行く事にした。
b0019140_18372419.jpg
本当は「秋田屋」で一杯引っ掛けたいことがカメラマンたちの手前遠慮して呑まずに参加。
b0019140_18375372.jpg
しかし、夜8時を過ぎると酒が入らないと正直言って調子が出ないのでアル。

夕べはモデルのオーディションが終わった後、目黒の「蔵」にてホッピーに浸り、「権ノ助ハイボール」でキリリとハイボールを二杯。うん、これで今朝の寒さも乗り切れたのだった。
[PR]
by cafegent | 2008-01-23 18:43 | ひとりごと
日本画壇から、また一人偉大な画家が去ってしまった。
戦国武将や歴史上の人物を描いた絵や、色鮮やかで力強い富士山の絵を描き続けた片岡球子画伯が16日にお亡くなりになった。103歳だったのだが、100歳を超えてからも作品を描いていた。
b0019140_1804937.jpg
何年か前、知人に頼まれて、先生の富士の絵を探した事があった。その時、額からはみ出さんばかりの富士に惹き付けられた事を思い出す。
大往生では在ると思うが、日本美術史の一時代を牽引した功績を思うと非常に残念。心から先生のご冥福をお祈りしたい 合掌。

さて、今度も残念なハナシ。
b0019140_1812239.jpg
今月、銀座で二つ惜しい出来事が在る。ひとつは銀座一丁目の路地に在る小料理屋「卯波」が1月25日で閉店する。もう一つは、老舗ビアホールの「銀座ライオン七丁目店」の”ビール注ぎ名人”海老原清さんが現役を引退することだ。どちらも銀座の灯がまた消える事に値し、非常に残念である。

「卯波」は、俳人鈴木真砂女(まさじょ)が50年前に銀座で開いた店であり、2003年に96歳で亡くなってからはお孫さんが受け継いで板場に立っていた。路地裏一帯が地上げとなり、隣のおでんの「よしひろ」も一足さきに移転をしていた。だが、「卯波」は移転せず、閉めることにした。カウンター9席に小上がり二つの店内は週末の金曜日のせいか、果たまた閉店が近い事もあってか満杯で入れなかった。一人でふらりと来たのだから予約などしていなかったのだが、甘かった。
b0019140_1874346.jpg
もう思い出だけになってしまうのだろうか、考えると余計に惜しい。
****************************************************
先日、大井町「廣田」よりカキフライのお誘い。
今回は田園調布「廣田」での宴になるそうで、昔の「廣田」の料理を再現する催しだった。美味いものに目が無い仲間三人で伺うことに。
b0019140_1810116.jpg
先ずは、白ワインを戴き、前菜から。
b0019140_1884271.jpg
「林檎と生ハムのミルフィーユ仕立て」が登場したが、ノッケから美味さにヤラれてしまった。林檎の酸味とハムの塩味のバランスがお見事。
b0019140_189667.jpg
続いて、お馴染み「カキフライ」。これはもう言わずもがなの絶品だ。
b0019140_1892839.jpg
そして、「ロールキャ別のグラタン」、「牛のカルパッチョ」と続き、〆は旧廣田特製の味「スパゲティ・ミートソース」が登場。
フランス料理の才人が創る素晴らしい洋食の味を堪能させて頂いた。
****************************************************
某日夜、のんべい横丁の「ビストロ・ダルブル本店」にて軽くワインを頂く。
まだ時間も早いナと思い立ち、JRに乗って荻窪へ。
b0019140_1822182.jpg
駅前の焼き鳥「鳥もと」を素通りし、細い路地裏の居酒屋「やき屋」へ行く。
ここは小さいながら、常にお客さんで賑わっている。また、凛とした女将さんが泥酔したりタチが悪い客に一喝入れる姿もイイ。
この日の夜も「あ奴は出禁だナ!」とヘベレケサラリーマン親父を追い返していた。
「やき屋」のアテはイカがメインである。
女将さんの地元がイカ漁の盛んな所らしく独自のルートが在るみたい。
先ずは、珍味わた和え、いか大根、いか軟骨焼きと注文。
b0019140_1845537.jpg
これが、全て一品150円なのだ。そして、〆鯖が200円。300円のホッピーを頼み、中身の焼酎を2杯追加すれば、もう天国。焼酎ナカだって150円と嬉しい設定である。「やき屋」で一人千円札持って二、三人で行けば、きっと使い切らないでお釣りが来るだろう。ホントに凄い、良い店なのだ。
b0019140_1852382.jpg
自家製塩辛も美味い。こりゃ熱燗に合う。腰が立つウチに引き上げるとするか。

またも渋谷に戻り、桜ヶ丘の立ち飲み「なんの」へ。流石、大阪出身だけあって、ここのネギ焼きは美味い。レモンサワー数杯で撃沈だー。
****************************************************
翌朝は朝から寒い。
吐息も白く、雪が降るかナと思ったが天気は持ちこたえた。白金台から電車に乗って三田乗り換えで京成立石へ。
b0019140_18211210.jpg
11時ちょい前に「宇ち多”」に並ぶ。
馴染みの方々も続々登場。それでも寒いからか、満席にならず余裕の入りだった。
b0019140_183225.jpg
ホネを貰い、ゆったりと梅割りを酌る。この迎え酒が結構良くて、前日の宿酔いをかき消してくれるのだ。
b0019140_1822771.jpg
それにしても、もう随分と僕の土曜日は宇ち多”から始まる事が多いナ。
この日は、梅割り3杯に煮込みにもつ焼きが4皿、幸せな週末の始まりだった。

そして、夜は蒲田「くま寿司」へ。
b0019140_1835997.jpg
今年最初の蒲田だったが、酒のつまみを多く出してくれ握りの前に十分満足してしまった。
b0019140_1833532.jpg
口うるさい客用なのか、熱燗用の温度計なんぞが用意され、きっちり45度の燗酒も寒さを労ってくれた。

美味い寿司で腹を満たし、バー「マルクス」へ移動。
b0019140_1861753.jpg

タボ君のバースデーだと云う事もあり、シャンパン開けて祝福である。
b0019140_1841388.jpg
米田兄が持参したアブサンと葉巻にヤラれて、爺ィたちはこの夜の記憶も吹っ飛んだ。
b0019140_1843475.jpg
福岡さん、北上君もお疲れさまでアル。
[PR]
by cafegent | 2008-01-22 18:31 | 飲み歩き
年明けも相変わらず日々呑んでいる。
b0019140_1914390.jpg
渋谷のんべい横丁の「Non」は、古書バーだったオープンの頃の様に店主、荒木源司がカウンターの中に戻ってきた。客はと云えば、相変わらずの酒呑童子な面々が集っている。こう、何て云うか”ほっこり”と出来る店はイイね。源司君も原点回帰な気分で酒を作っていたナ。

先週の土曜日は朝からまた立石へ「宇ち入り」となった。
b0019140_19143099.jpg
巷も三連休の初日なので、この日の「宇ち多”」はいつもより並ぶ人が少なく、オープン時には真ん中の席が空いていた。ほう、こんな事もあるんだね。こんな日は、余裕で親父さんに「ホネ」を頼むことが出来た。ホネは、豚のあご骨の廻りの煮込みなのだが、これ10数個しか仕込んでいないので先着順なのだ。
あんちゃんが煮込みの鍋の中をさらって、ホネを探し出すのだ。それを待つ間は、タンナマをアテに梅割りを呑む。たまらんね、もう。
b0019140_19152676.jpg
二杯目の梅割りを頼む頃、ホネの煮込みがやってくる。うぅ、あごの骨の廻りの肉をしゃぶりながら呑む梅割り、最高だ。これが週末の朝、最初の楽しみなのである。
b0019140_19145344.jpg
「宇ち多”」を出て五反田方面へ戻る。

外は小雨が降っていたが、気温も低く吐息が白い。川沿いを歩いていると目の前に一羽の小鳥が降りてきた。
b0019140_19204275.jpg
冬に良く見るハクセキレイだ。何とも凛々しい姿で、ヒョイっと橋の欄干の上に飛び乗った。
b0019140_1921207.jpg
JRの轟音にも負けず、可愛い声で鳴いていた。

夕方、池袋まで出て、北口チャイナタウンに在る「栄利」に行く。外まで待っている人が居たが、丁度入れ替え時のタイミングで早々に席に着く事が出来た。
さぁ、今度は「宇ち多”」のホネとは違う、馬鹿デッカいホネをかぶりついてきた。
この店はお客の大半が中国人であり、店のスタッフも皆中国人なので、まるで中国の食堂に来てしまった,と云う雰囲気なのだ。
先ずは、前菜に「拌土豆絲」(これ、読めん)と云うジャガ芋千切りの辛味冷菜を頼む。
b0019140_19155776.jpg
これが、バカっ辛くて舌が痛くなってくるのだが、後引く旨さなのだ。生ビールが進む、進む。
そして、中国人客たちが此処で必ず注文している皿が、まるで恐竜の骨の残骸の様な代物。
b0019140_19164890.jpg
「東北醤太骨(ジャンダーグゥ)」と云い、豚の背骨をぶつ切りにして醤油ダレで煮つけにしたモノだ。判りやすく云えば「カムジャタン鍋」に入っているあの骨肉なのだ。男も女もこれだけは皆、手づかみでワシャワシャとしゃぶり、骨にこびり付いた肉と骨髄をホジって食べるのである。こりゃ、ある意味、格闘である。
b0019140_19244661.jpg
小龍包で一息ついて小休止。

続いて、新宿「随園別館」でお馴染みの五目野菜炒めと薄玉子焼きを春餅で巻く奴、「合菜載帽」(これも読めん)を頂く。
b0019140_19171772.jpg
春餅(中華版クレープ)に味噌を塗り、千切りした長ネギを載せ、野菜炒めと玉子焼きを入れて巻くのだ。
b0019140_19174779.jpg
ヘルシーで満腹になる一品である。

いい具合に満腹になり、渋谷「田神バー」へ。後はどんどんと酩酊していくのであった。
*****************************************************
週明けは寒い日が続く。昼は男の定食屋「こづち」で肉ニラ炒め定食に豚汁。スタミナ付けて冬を乗り切るのだ。
b0019140_19133621.jpg
四谷三丁目で長い打ち合わせが終わり、夜は新橋へ繰り出す。

サラリーマン天国の烏森口へ行き、SL広場から烏森神社裏へ。
b0019140_19352950.jpg
炉端焼き「武藏」で一品290円均一の炉端を楽しむ。この価格設定ながら、火の前に鎮座した焼き場の方がちゃんと、アノ長いシャモジの様な代物で焼いた料理をお客の前に差し出すのだ。しかし、これ六本木「田舎家」なんぞで同じ量を食べたら10倍の値段するんじゃなかろうか。新橋恐るべし、なのだ。

程よく満足して、「ぼんそわ」へ移動。カレーもつ煮込みをアテにホッピーをゴクり。ここは焼酎の量が尋常じゃないので、うっかりするとヘベレケになるのだ。
先客のクマさんと酒を交わし、どんどんと心地良くなってくる。

クマさんと三軒茶屋の居酒屋の話になり、すずらん通り「味とめ」バナシに始まり、果ては世田谷線沿線「酒の高橋」の白子鍋のハナシになった。あぁ、この時期だけの白子鍋、思い出したら喰いたくなってきた。

昨晩はゴールドジムでしっかり胸と背中をイジメてしまった。まだ、胸がパンプしている。ジムを出て、「立ち飲み なるきよ」へ向かう。

店主の吉田成清はミラノから戻ったばかりだから、向こうで何か美味い物を見つけて来たかな。
芋焼酎を呑んでいたが、外がどんどん寒くなり店内も肌寒くなったので、お湯割りに変えてみた。イタリア土産のサラミが良いアテになる。

カウンターの奥には僕の可愛い後輩が、女友達と二人で呑んでいた。隣に居合わせたナイスガイ二人組と意気投合して盛り上がっている。後輩は今、某ファッションブランドで仕事をしているが、ナイスガイ君も服飾関係だと伺った。
途中からこの四人たちと合流して、仲良く呑むことに。お湯割りにするとペースが早く進むなぁ。
名刺を頂いたナイスガイ山崎君は、昔下北沢の「アルゴンキンズバー」に来たことが有ったそうで、なんとも懐かしい話題に花が咲いた。アルゴンキンも今年で20周年である。随分と時が経つのは早いなぁ。
彼はバイトから始めたそうだが、今ではメンズのバイヤーだそうだ。皆ちゃんと偉くなってるネ。そう云えば、彼の会社の方々も良く「なるきよ」で会うのだ。

すっかり夜も更けて午前2時。外を見ると雪が舞っている。なるきよの入り口は階段下になるので、いい具合に舞う雪を眺められるのだ。
b0019140_19332774.jpg
あぁ、東京の初雪かな。

少しの間、雪の中を歩きたくなり、明治通りを恵比寿方面に向かう。
雪の美しさに、すっかり寒さを忘れてしまったナ。家路に着くと、もうすっかり酒が抜けていた。
[PR]
by cafegent | 2008-01-17 19:33 | 飲み歩き
冬の京都は素敵だ。東京に比べ、寒さが厳しく耳が千切れそうになる程空気も冷たい。それでも、この季節の京都は格別なのである。
所用で前日、尾道に行き、夜京都に着いた。
b0019140_1641397.jpg
寒い夜は熱燗が良いナ、と思いながら先ずはホテルにチェックイン。
本当は八坂神社の近く、「祇園畑中」に泊まりたかったのだが、急すぎて一杯だった。ここは値段も手頃だし、八坂神社と高台寺に囲まれた風情溢れる市中の山居なのだが残念。
そんな訳で古いホテルだが、鴨川が一望出来る二条大橋畔に在る「ホテルフジタ京都」にした。

荷物を置いて、早々に夜の京都歓楽街へ。
先ずは「寺町サンボア」で一杯引っ掛け、しみじみと京都へ来たんだと云う事を実感する。
b0019140_16455347.jpg
今どきの若いコたちに「中川家」と云えば、兄弟の漫才コンビだが、僕の中の中川家と云えば、この「サンボア」バーのオーナー家族である。京都、大阪、東京と全国に今11店舗暖簾分けのサンボアが在るそうだ。「祇園サンボア」には、かの山口瞳先生が描いた暖簾が架かっている。
b0019140_16594739.jpg
「木屋町サンボア」は老舗ながら、緩い空気が流れていてホっと出来るバーだ。
でも、僕は寺町サンボアが一番しっくりくるかナ。
b0019140_16591670.jpg
ここのカウンターで「ハイ、夕刊」ってマスターが渡してくれる新聞読みながら呑むハイボールが最高ナノダ。

サンボアを出て、新京極、先斗町、木屋町通りを散歩し、四条河原町近くの小さな路地道を入った処に在る「珍竹林」へ。ここは高瀬川に面しており、侘びた佇まいも良い。
すぐ近所、「カルド」の明太スパも捨てがたかったが、何よりも躯が熱燗を欲していたので、民芸茶屋のこっちにしたのだった。
b0019140_17252492.jpg
出汁巻き卵で先ずはビール。うぅ、腹に沁みるわい。
b0019140_16472980.jpg
熱燗に切り替えて、粟麩田楽を食す。イイネっ!、やっぱ日本酒にはこれが合う。
愛想の良いお母さんが笑顔で「良いネギが入ったから食べてね」って云うもんだから、下仁田葱の天ぷらを戴く。あぁ、これ塩で食べると美味いナぁ。
b0019140_1648475.jpg
すっぽん雑炊とかに釜飯を注文。
b0019140_16484342.jpg
ここは、一年中鍋や釜飯が食べられて、しかも安くて旨いのが嬉しい。すっぽん雑炊1,500円は泣けてくるだろう。
b0019140_17144484.jpg
すっかり、躯が温まったので、今度は四条新京極裏手路地に在る「ホルモンさん吉」へ。
b0019140_1646486.jpg
コンロで焼くホルモンがたまらなく旨いのだ。この店、カウンターでチャッチャッと食べてサッと帰る客が多いのだが、ハシゴ酒の途中に寄りたい店なのでアル。

満腹後は、ロックなバーでウィスキー。
b0019140_16461521.jpg
昔からストレイキャッツが好きだったんだろう風情の親父がロン毛リーゼントで、ジャックダニエルズをロックで作ってくれた。
b0019140_1712142.jpg
ホテルに戻ると、バタンキューだった。ふぅ、酒のお陰でこの夜もぐっすりと眠れた。
****************************************************
朝の鴨川は実に清々しい。
b0019140_17135091.jpg
熱いシャワーで目を覚まし、朝早くホテルを出る。
堺町三条のイノダコーヒへ朝食を食べに行くことにした。イノダは朝7時から開いているから嬉しい。
b0019140_16434149.jpg
本店の開店当時の面影を再現してある禁煙ルームでミルク、砂糖入りのお馴染みモカ・マタリ珈琲「アラビアの真珠」とハムトーストで腹を満たす。
b0019140_16431089.jpg
イノダは朝から大人気だ。外に出るともう大行列が出来ているのだ。
b0019140_16424080.jpg
腹ごしらえに堺町から二条城まで散歩。
b0019140_16494689.jpg
新年は25日まで正月特別公開をしており、沢山の人が訪れていた。
b0019140_16491949.jpg
茶室や庭園を拝見し、しばし和む。
b0019140_16501666.jpg
後楽園などもそうだが、城の天守閣から眺めるためだけに造られた庭園は、なんて贅沢なのだろかうか。歴史のロマンを感じつつも、ひがんだりシテ。
b0019140_1713929.jpg
二条城を出て、祇園まで移動し八坂神社へ。
7月の八坂神社は「祇園祭」で物凄い数の人で賑わうが、この日も大層な人の出だった。
b0019140_17195280.jpg
八坂神社でお参りを済ませると昼時になっていた。円山公園を少し散策し、また西楼門より四条河原町方面へ戻ることにした。途中、「何必館 京都現代美術館」では「MAYA MAXX」展が開催されていた。この方には以前、展覧会の作品依頼をして断られた事があったナぁ。
b0019140_1651435.jpg
何必館の脇の小さな路地に入ると、創業120年を誇る老舗の和菓子屋が在る。
b0019140_16511081.jpg
「甘泉堂」は生菓子や最中が有名だが、「栗蒸し羊羹」がすこぶる美味い。また、「とりどり最中」なる大き目の最中は中に4種の餡が入っており、目でも舌でも実に楽しい。
b0019140_1652686.jpg
栗蒸し羊羹と一緒に土産に「懐中汁粉」を買って行く。

前の晩に入った「珍竹林」の真向かいに在る天麩羅屋「高瀬舟」で天ぷら定食を食べることにした。ここも古くから有り、たぶん4、50年は経つんじゃないだろうか。先代の奥さんも元気に働いているし、二代目のご主人もカウンターでせっせと天ぷらを揚げている。
b0019140_16534686.jpg
目の前で揚げてくれる天ぷらは何とも云えず食欲をそそるのだ。ガラリと戸を開けるとさすがに昼時、カウンターは満席だ。女将さんが二階へどうぞ、と言ってくれたので、細い階段を上がる。ビールで喉を潤し、定食を頼む。ここは何と云っても安いのが嬉しい。今時、天ぷら定食が800円である。女性ならばこれで十分満足だろう。
b0019140_16541886.jpg
男の場合は少しボリュームのある1500円の定食にするのが良い。この店の味噌汁は珍しく赤出しである。
b0019140_16544846.jpg
これに揚げたての春雨を入れるとジュワっと音がして、「あぁ、また高瀬舟に来たんだナ」って気分に浸れるのだ。先斗町で天ぷら食べたら、ここの4倍は取られるだろうナ。
b0019140_165512100.jpg
京阪電車に乗って、宇治まで足を伸ばす。

高校の修学旅行以来となる「平等院」を見物することにした。
b0019140_16554194.jpg
平等院の鳳凰堂は十円玉の図案でお馴染みだが、改めて観ても素晴らしい建造物だ。
2000年に上野の国立博物館で観た「国宝 平等院」展では建造当時の鳳凰堂の色鮮やかな内部を再現したデジタル映像に衝撃を受けたっけ。かなりインドなどの影響を受けていた事が伺えて、驚きだった。あの展覧会では、鳳凰堂内の52体の「空中供養菩薩」が全て揃って展示されたのだが、あれも可成りの迫力だった。
実際に平等院まで来ても全てを観られる訳ではないので、あの展覧会は観ておいて良かった。
b0019140_1656137.jpg
平等院を出て宇治橋まで行く参道の両脇には沢山のお茶屋が軒を連ねている。
b0019140_16564140.jpg
宇治茶の老舗「中村藤吉」平等院支店で一休みした。
b0019140_16574033.jpg
玉露のかぶせ茶とここの名物で、甘くない「生茶ゼリィ」を戴いた。これは、病みつく食感と味で、すっかり虜になってしまったのだ。ただ、一人じゃ多いかナ。
b0019140_16571131.jpg
お茶も流石に美味しい。丁寧に茶の煎れ方まで説明してあり、至れり尽くせりだ。
b0019140_17272978.jpg
宇治橋を渡り、駅からまた京阪電車にて四条へ戻る。
b0019140_16442064.jpg
新京極「スタンド」で串カツでビールを一杯。
b0019140_16443724.jpg
月桂冠の熱燗を酌る。スタンドも昭和3年開業の大衆食堂だ。
ここの酒は基本が月桂冠だが、黙って熱燗って頼むと一級酒が来る。これが確か420円だったかな。そしてもっと安い二級酒も有るので懐具合で楽しめる名店である。
b0019140_16451964.jpg
ゆっくりしてたら、新幹線の時間が迫ってきた。道が混んできたからタクシーじゃアカんな。烏丸駅から電車で京都駅へ。551の豚まんを買う時間が無くなったのがチト残念。
しかし、まぁ懐に優しく、楽しく酔える冬の京都を堪能したのだった。
[PR]
by cafegent | 2008-01-16 17:31 | 食べる
年明け1週間目は新年の挨拶廻りに出かけたり、こちらに来られたりとやたらと沢山の方々と挨拶を交わしたなぁ。
b0019140_18193057.jpg
今朝は目黒川沿いの路傍で、小さな花が咲いているのを見つけた。

月曜は18時過ぎに一段落したので、新年初の「宇ち入り」に立石まで出掛けた。
b0019140_18181836.jpg
年末のアド街出演の影響か「宇ち多”」は7時も間近だと云うのに外に行列が出来ていた。煮込みはあいにく売切れとなっていたが、珍しくシンキが残っていた。シンキとはテッポウとコブクロが一本づつで、平日しかないのである。

生レバも平日のみなので、この日は生レバも塩で戴いた。後はいつもの「白タレよく焼き」に「レバ素焼き若焼きお酢」そして「カシラ素焼きお酢」に「大根お酢」。梅割り全部で4つ呑み新春ヘロヘロ酔いが始まった。
8時に宇ち多”を出て、お次は「串揚げ100円ショップ」へ移動。
b0019140_18194937.jpg
「トリオ・ザ・パンチ」内藤陳に似たマスターにも新年のご挨拶をし、レモンサワーを戴く。
b0019140_1820634.jpg
ここはいつでも7,80年代のロックがBGMに架かっているのが嬉しい。

立石での酔いを京成線で冷まし、目黒に移動。
そのまま「ビストロ・シン」でまた呑むことに。そして、だんだんと記憶が無くなっていくのであった。
****************************************************
明けて、火曜日は四谷での打ち合わせが夕方からだったので、そのまま仕事帰りにジムへ直行。傾斜をつけたトレッドミルで1時間のウォーキング。前日の酒ッ気をすっかり汗で出し切り、体長スッキリ。
有酸素の後は肩と上腕二頭筋肉、上腕三頭筋を鍛える。これ、やりすぎるとシャワーの時にシャンプー出した手が頭まで上がらんのだよなぁ。

すっかり酒が抜けて、気分爽快。表参道から銀座線に乗り、今年お初の新橋「ぼんそわ」へ。ガラリと扉を開ければ、毎度お馴染みクマさんが既に呑んでいる。たしか、年末29日に「宇ち多”」でお会いしたので、約10日ぶりである。クマさんのお隣のネクタイ姿が凛々しいお方も前日、僕より少し前に立石に宇ち入りしていたとの事。この辺りで呑んだくれている輩は、皆さん行動範囲が似ているナぁ。

生ビールを一気に飲み干し、続けてシャリシャリに凍った焼酎でホッピーを酌る。煮込みハンバーグの売り切れに少しガッカリしながらも、おでんをアテにホッピーがすすむ。暫くすると、ひとみ姐さんが登場し、お年賀の「ぼんそわ謹製日本てぬぐい」を貰って、大はしゃぎ。ウン、それにしてもナイスな図案だ。実は僕も嬉しかったりして。

姐さんに続き、お馴染みのロッシさん登場。
ロッシさんは、学者か文士の様で、物静かに酒を楽しむ姿が格好良い。ヒゲが似合うんだろうナ、きっと。僕はヒゲが口の脇にしか生えないので、チンギスハーンの様になっちまう。

ぼんそわのホッピーにガツンとやられながら、なんとかJRで恵比寿まで辿り着くも記憶が曖昧だ。
****************************************************
水曜は来客が多くて昼飯が夕方4時になってしまった。目黒「麺厨房」の親子三人が中国への帰省旅行から戻ってきたので、親父さんの茄子炒めを食べに行く。
b0019140_1817486.jpg
唐辛子が効いて、汗がドッと吹き出してくる。あぁ、これで昨日のホッピーとも、おサラバだ。

夜7時からは渋谷シネカノンの試写室にて映画「プライスレス 素敵な恋の見つけ方」の試写を観る。
b0019140_18171725.jpg
主演はオドレイ・トトゥ、そう「アメリ」に出ていた空想癖のある女の子が、あんなにもエロく美しい肢体の女性になったなんて、それだけでも観る価値ありだった。でも、この映画の話はまた今度。試写で大いに笑った後は、シネカノンのオドレイ・トトゥこと、マツイ姐さんと一緒に呑んべい横丁方面へ。

途中、スクランブル交差点で久しぶりに、ファッションデザイナーの小栗壮介さんに再会。昨年、新橋演舞場の「東をどり」でお会いして以来だが、相変わらずお洒落な紳士だった。小栗がBIGIで展開していたメンズブランド「バルビッシュ」は80年代頃、僕も随分と着たものだ。2000年前後の頃は、小栗さんはタイとロンドンを行ったり来たりの生活でしたが、タイでも随分とお世話になったっけ。タイの家にお邪魔した時のインテリアのセンスにも脱帽したなぁ。

そう云えば、最近僕が敬愛しているイラストレーターの原田治さんと小栗さんは同級生だそうだ。僕もお二人の様な素敵な大人を目指したいものだ。

「Non」に着くと、店主一人に美女客一人。
うひひ、素敵な女性たちに囲まれると酒もひと際美味しく味わえるのだ。久しぶりに「星子」なんぞを呑んで上機嫌。
そのうち、毎度の馴染み連中が続々とやってくる。

年末のカウントダウンライブで清志郎が歌ったそうだが、来月武道館にて完全復活ライブを開催する。
マツイ姐さんは一足早くチケットをゲットしたらしいが、既に売り切れである。行きたいなぁ、と皆でホザイていたら、「CA4LA」の吉澤社長が「あれ、ウチが主催しているからチケット有るよ」とのオコトバが。
こいつぁラッキーと、後は小山君に頼んだのでヨロシクなのでアール。
どうりで小山君、CA4LAの帽子を冠ってニコニコしていた訳だ。

小さい「Non」のカウンターに構成作家の溝渕君が登場し、CA4LAの社長が現れ、100キロ超えが二人も入ると店が破裂しそうになる。ここにバー田神の三郎太君が来たら、もうパンクだろうなー。
そんな事思いながら、酒も程々に、のんびりと歩いて帰ってみた。

さて、今日木曜は「廣田」の極上カキフライが待っている。廣田のエンドさんには日曜日に権ノ助ハイボールでお会いしたが、やっぱり食の話をすると止まらない人である。先月、今月とあのカキフライを戴けるとは嬉しい限り。ぐふふ。
[PR]
by cafegent | 2008-01-10 18:33 | 飲み歩き
立川談志一門の落語は本当に面白い。面白いのだが、その昔談志師匠が落語協会と大げんかして飛び出してしまったので、談志一門の噺家は寄席に出られないのである。三遊亭円楽一門も同様に寄席の定席では観ることが出来ないのである。

談志一門の中で今飛ぶ鳥落とす勢いで人気沸騰中なのが立川談春。彼の古典落語は抜群に巧い。また、立川談笑の新解釈古典落語も凄い。冬の定番古典落語「芝浜」だって、談笑の手にかかると暴走族あがりの夫婦の人情噺「シャブ浜」になってしまうのだ。

今、彼らの落語を聞きたいと思ったら、必死になって一門会や独演会のチケットを探さなくてはならない。即日と云うか即効で完売になってしまうのである。

そんな立川一門だが、根強い人気を保ち、毎年新作落語会を繰り広げているのが立川志の輔だ。ここ数年続けている「志の輔らくご in パルコ」もチケットが中々取れない厄介な独演会である。
清水義範の小説「バールのようなもの」を題材にした創作落語が人気を博し、今では笑福亭釣瓶、林家正蔵、柳家花緑、春風亭小朝、春風亭笑太師匠たちと「六人の会」を旗揚げし、「大銀座落語祭」を大人気のイベントに仕立てている。

この大ベテラン立川志の輔が作った創作落語に「歓喜の歌」と云う演目がある。
年末が近づいた、とある町の公民館のダメ職員が、二つの名前の似たママさんコーラスグループの大晦日の市民ホール公演をダブルブッキングしてしまったのだ。
やる気の全くない公民館の主任にママさんコーラスのメンバーたちは怒り爆発で、それでも大晦日はやってくる訳でこの主任がてんやわんや奔走し、コンサートの当日を迎える、と云う人情噺なのである。

この人気創作落語の傑作「歓喜の歌」が映画になって登場する。
b0019140_14262913.jpg
メガホンを取ったのは今年「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」が大ヒットした松岡錠司監督だ。そして主演は小林薫である。たぶん、前作で気があったのだろう。

兎に角、いい加減で無責任な駄目ダメ公務員を薫さんが好演しているのだ。どこの町でも有り得る「民と官の対立」をテーマにした「志の輔らくご」の世界を「映画ならではの喜劇」として絶妙なテンポと好キャスティングで仕上げている。
b0019140_14264772.jpg
昨年末の新聞に載ったお詫び広告をパロった映画宣伝広告も大いに笑わせてくれた。

まず、何が可笑しいって小林薫演じる公民館の主任だ。場当たり的な応対と優柔不断の事なかれ主義である。自分の無責任な言動で善良な市民たちが困り果てているにも関わらず、いつの間にやら自分が被害者モードに切り替わってしまう奴なんである。全ての事がだんだん自分に都合良く解釈してしまうのだ。そんな主任に振り回される部下を演じる伊藤淳史もひょうひょうとした小林薫を余計に際立たせていて良い。
久しぶりにスクリーンにカムバックした安田成美も素晴らしい。実に清々しく、チャーミングでありながら可成り滑稽な芝居を見せてくれて、この人情喜劇に欠かせない存在感を残している。
脇を固める由紀さおり、浅田美代子、藤田弓子、根岸季衣、そして渡辺美佐子といった蒼々たる女性陣も光っていた。各人がベテランとしての魅力を放ち、映画の奥行きを広げていた。

トホホな程に「事なかれ主義」が板についていた主任が、ふとした「北京飯店」の餃子のお陰で心の何かが変わり初めて行くのだが、無事に騒ぎは納まるのであろうか。さて、大晦日のママさんコーラスの「歓喜の歌」の運命や如何に?

可笑しく、笑い転げて、最後にはホロりと泣かせる新春最高の映画だ。

「歓喜の歌」2008年2月2日 全国ロードショー公開
シネカノン有楽町1丁目・渋谷アミューズCQN・新宿ガーデンシネマ他
「歓喜の歌」公式サイト
b0019140_14291122.jpg
(c)2008 「歓喜の歌」パートナーズ
[PR]
by cafegent | 2008-01-09 14:39 | ひとりごと