東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent

<   2011年 01月 ( 22 )   > この月の画像一覧

木場駅から永代通りを門前仲町の方へ歩き、木場二丁目の交差点を左に曲がると大横川が流れている。

此処から新木場辺りは、広重の江戸百景にも見られる様に深川の堀割を整備し江戸城の築城に必要な大量の木材を保管する貯木場であった。
木場の名もここから付いた。
b0019140_1635634.jpg
        (馬場哲弥さんの切り絵作品から)
今はもう川が埋め立てられて、材木問屋も新木場へと移っている。
江戸から続く川並衆が材木に乗る伝統芸「角乗り」の姿は、かろうじて木場公園で年に何度か観ることが出来る。
b0019140_15552348.jpg
日が暮れ始め、夕映えが川面を茜色に染めると、波が生き生きと輝き出す。川に架かる平野橋を渡ると昭和の面影を色濃く残した侘びた佇まいが見える。
b0019140_15563029.jpg
交差点の角に面しており、川の高低差なのだろうか二カ所有る入口は通りより低くなっている。

石段を降り、暖簾を潜ると真寿美さんの笑顔が迎えてくれるのだ。

『河本』では、殆どの客がホッピーを頼む。すると真寿美さんが手慣れた仕草で厚手のグラスに金宮焼酎をなみなみ盛り切りに注ぐ。それをジョッキに移す時、手首をクィっと曲げて美味い具合に注がれるのだ。
この光景を見るだけでも幸せな気分になれるのだナ。後は栓を抜いたホッピーと共に目の前に置かれるので、自分で注ぐのだ。

最近、何処の酒場でも一本のホッピーで焼酎のナカを何杯かお代わりする方が多くなっているが、此処でそれは禁物だ。「ナカひとつ!」なんて云おうものなら、真寿美さんが「ウチはホッピー屋だから、ナカソトなんて無いんだヨ!」と激が飛ぶ。
b0019140_15572258.jpg
此処『河本』の創業は昭和7年と古い。先代が、甘味処から大衆酒場へと変えたそうだ。疎開先の広島で原爆投下を受け、引き上げたのが木場である。真寿美さんは店の前に在る平久小学校に通いながら、12歳で父親の店を手伝っていたと聞く。

高価なビールに替わり、大衆向けにホッピーが生まれたのが昭和23年。河本では、その時からずっとホッピー一筋で営業しているのだ。
b0019140_1557048.jpg
鍋で煮込まれた牛モツをアテにホッピーを呑み干せば、一日の疲れも吹き飛ぶってものだ。此処は、仕事から開放され、独り酒と向き合うには打ってつけの酒場かもしれない。

冬の間は練炭で温められたおでんも美味い。つけ過ぎの芥子に泪しながら、三杯目のジョッキが空けば、いつしか心も軽くなる。
b0019140_15561132.jpg
外に出て平野橋を渡ると、頬に当たる風がこんなにも気持ちの良いものかと実感出来ることだろう。此処は、そんな酒場である。

そして、また幾日かが過ぎると、真寿美さんのホッピーが恋しくなり、暖簾をくぐるのだナ。
[PR]
by cafegent | 2011-01-31 16:06 | 飲み歩き | Trackback | Comments(4)
昨日は東京の空に雪が舞った。
b0019140_14205987.jpg
森美術館の在る六本木ヒルズの53階から見下ろす東京は銀鼠色の空が街を覆い、目の前の窓の向こうでは粉雪が風にあおられて踊っている様だったナ。此処から見るとまだ東京タワーの方が、高く見えるネ。

さて、今日1月31日は「愛妻の日」だそうだ。この国は、なんでも当て字で記念日を創るが、オジサンは案外とそう云うのが好きなのだナ。
11月11日を人が4人立つ姿に見立てて「立ち飲みの日」とかサ。

      夫婦の距離、最近離れてませんか?

週末の新聞広告のコピーなのだが、裏面の仕掛けに思わず笑ったヨ。
15段の広告面を使い「ハグマット」なるものが描かれていたのだ。
b0019140_14242164.jpg
「1月31日午後8(ハ)時9(グ)分、ハグタイムに100万人がハグすれば地球は一瞬いい感じ...」なのだとサ。

日本愛妻家協会なる団体の存在にも驚いたが、こんなホノボノとした広告を見ると我が国はまだまだ平和な国だナ、と思う訳だ。
b0019140_1427951.jpg
毎晩酒場で酔いどれると、必ず誰かとハグしているワタクシには余り関係ない記念日か。
      ◇         ◇         ◇
さて、先週金曜日は渋谷パルコ劇場にて、『志の輔らくご in PARCO』を聴きに行った。
b0019140_14272640.jpg
志の輔らくごは年々チケットを取るのが至難の業になっているのだが、今年は酒朋キクさんが手配してくれた。有り難いネ、多謝感謝!
b0019140_14274977.jpg
毎回、新作を愉しみにしているが、今回もまた大いに笑わせてくれて、最後は感動の余韻に暫く浸る事が出来た。それ程に素晴らしい内容だったからネ。

一席目は、古典落語の「だくだく」だ。絵に描いた餅を喰うような馬鹿馬鹿しいハナシから。

お次ぎは、お馴染みの「ガラガラ」。商店会の福引で「ガラガラポン」を担当した二人と商店会長との抱腹絶倒の落とし噺だ。こう云うスラップスティックな創作を作れるってのも志の輔師匠は凄いのだナ。

前半、大いに笑わせてくれ仲入り後は、釈台が置かれ講談仕立ての新作「大河への道」だ。人生50年と云われた時代に、55歳を過ぎてから、日本をグルリと足で歩いて測量をし、我が国初の日本地図「大日本沿海興地(よち)全図」を作った伊能忠敬の生涯を落語にした意欲作でアル。

大河ドラマ「龍馬伝」に沸く長崎を訪れたエピソードをマクラに伊能忠敬の出身地である千葉へと舞台が移る。

実際に師匠が千葉県香取市の「伊能忠敬記念館」を訪れた時から四年の歳月をかけて完成させた噺だそうだ。そんな秘話も織り交ぜながら、進むハナシは時に感動し、時に大笑いさせてくれるのだナ。

名作「歓喜の歌」にも登場するキャラと重なる県の職員と局長とのノー天気なやり取りが「志の輔らくご」らしい味付けとなって、難しく地味なテーマを壮大な落語噺へと導いている。

最後に登場する190年前の伊能図が衛星撮影の我が国と重なった時、言葉に表せない程の感動を覚えたのは、僕だけじゃないだろう。
b0019140_14281540.jpg
古典落語は何と言っても柳家権太楼師匠だが、立川志の輔師匠の創作落語も当分目が離せないのだナ。

3時間の公演はあっと云う間に感じたが、時計の針は午後10時。
腹も減ったので酒朋ハッシーと青山学園大学近くに在る馴染みの居酒屋『立ち飲み なるきよ』へと向かった。

週末だし、相変わらず大賑わいだったが、焼き場の前のカウンターに入る事が出来た。
b0019140_1430401.jpg
先ずはビールで乾杯し、二人で志の輔らくごの余韻に浸った。
b0019140_14305541.jpg
筍の煮物がいいアテになるネ。
b0019140_1431490.jpg
芋焼酎をロックで戴き、九州スタイルのモツを戴く。
b0019140_14311388.jpg
上にかかるソースの味が決め手なのだナ。

お次は、寒ブリの心臓やモツを大根と煮た「ブリモツ大根」の登場だ。
b0019140_14314923.jpg
味が沁みた大根も美味いが、ブリのモツ素晴らしい味だネ。
b0019140_14323738.jpg
此処にくると店主の吉田成清が、次々に美味い料理を出してくれるから嬉しいのだネ。焼酎のぐい飲みが空になるのが早い。

そう云えば昨年11月11日にヤンチャな成清君が父親になったそうだ。
b0019140_1432452.jpg
何とも奇遇な立ち飲みの日だネ。これに弾みをつけて増々『立ち飲み なるきよ』の繁盛を願おうか。そして、おめでとう!

家に戻り、まだ呑み足りなかったので、ビールで晩酌だ。
b0019140_14331532.jpg
良い週末を迎えられそうだナ、と高いびきでソファー寝であった。
[PR]
by cafegent | 2011-01-31 14:40 | ひとりごと | Trackback | Comments(2)
ようやく我が家の近くにメジロが姿を表すようになった。
b0019140_1536411.jpg
これから桜の咲く頃まで沢山やって来るのだナ。

今日は月に一度催されるれる目黒不動の縁日だ。
b0019140_15365069.jpg
園芸市も立ち、お詣り帰りの人々で賑わいを見せていた。
b0019140_15375733.jpg
お好み焼きやのしいかなど沢山の露店も出ていたナ。
おでんの屋台ではお年寄り達が集って濁り酒を呑んで居た。
b0019140_15371720.jpg
僕もあま酒でほっこりと軀を温めた。
b0019140_1546214.jpg
帰り道では、日だまりを求めて二匹の猫が屋根に登ってた。
b0019140_1547884.jpg
今朝の朝日新聞の天声人語では、寒ブリの話を取り上げていた。

今年は空前の豊漁で、定置網の水揚げが去年の数十倍と云う港もあり、価格も半分程で売られているそうだ。
b0019140_15491757.jpg
この冬、富山湾などで魚影が濃いのは、強い寒気により産卵のため日本海を南下する寒ブリの群れが寒い海域を嫌って沿岸近くに集まったらしい。

〈寒の恵みを求め、こちらも近所の鮮魚棚を回遊する日が続きそうだ〉に思わずニヤリと顔がほころんだ。

〈日本海側は、これまた記録的な大雪に泣かされている。お年寄りが守る家では、除雪中の災難が絶えない。このブリ景気、冬将軍が空の不始末を海で埋め合わせているのだろう。雪国の労苦を思い、四季と四海に謝し、出世魚にお供すべき今宵の一献を選ぶ。〉と締め括っている。

雪国で生まれた僕は、遠い日の雪かきと母の煮るブリ大根の味を思い出した朝であった。

       寒ブリを煮るさじ加減 母の味
       ◇        ◇        ◇
さて、夕べは酒朋ビリー隊長と立石『宇ち多゛』から呑み始め。いつもより少し時間が早いだけで、待たずに座れたネ。
b0019140_15504333.jpg
大瓶と梅割りで愉しく酔えた。馴染みの酒場は、いつ来ても知った顔に出逢えるのが愉しいネ。
b0019140_15505856.jpg
そう云えば今年になってコカ爺ぃ達が来ていない、と朋一あんちゃんが言ってたナ。コカ爺ぃ、コレ読んだらまっつぐ立石へゴーだネ。

木曜日は立石仲見世は定休の店が多い。『栄寿司』しかり、『二毛作』しかりなのだナ。

ビリー隊長は、ダンベル片手のリカちゃんに釘付けだ。
b0019140_16155798.jpg
そうか、此処はタカラトミーのお膝元だったネ。

そんな訳で、僕らは久しぶりに曳舟に出た。そう、目指す先はお馴染みの『三祐酒場』でアル。
b0019140_15532571.jpg
ガラリと戸を開けると沢山のお姐さん方が、「いらっしゃ~い!」と声を掛けてくれる。まだ時間が早いせいか、お客は僕らだけだった。

此処は、曳舟じゃ知らぬ者がいないと云う程地域に馴染んだ酒場だ。
仕事帰りに素通り出来ないのだナ。大きなL字のカウンターに座れば、暫くぶりと云う事を忘れさせてくれる。実に温かい酒場なのだ。
b0019140_1553508.jpg
此処は創業昭和2年の老舗酒場だ。
元は隣りで『三祐酒店』を営んでおり、その角打ちとして酒を出していたが、戦後酒屋と居酒屋を分けたそうだ。

美人三姉妹手作りの刺身や揚げ物、煮物など懐かしいおふくろの味が沢山揃ってるし、元祖焼酎ハイボールも自慢の味だ。

先ずは、菊正宗の樽酒を燗で戴いた。
b0019140_1555450.jpg
お通しにさりげなく浜汁が出てくるところが良いのだナ。
ビリーは、地元栃木の地酒「天鷹 心」を冷やで呑んでいる。

おっと、ポテトサラダも忘れちゃいけない。
b0019140_15552058.jpg
7時を回り、お客さんも増えて来た。
b0019140_1556392.jpg
お新香もポリポリと酒のアテに良いネ。

頭をシャキッとさせようと、元祖焼酎ハイボールを戴いた。
b0019140_1557116.jpg
壁に架かる元祖の木札はもう60年近く経っている。戦後、進駐軍が流行らせたハイボールは、ウイスキーが高価な為、手が出なかった。
そのウイスキーハイボールをヒントに焼酎でアレンジしたのが、此処のダイヤ焼酎の炭酸割りだ。

当時、此処で働いていた天羽(てんば)商店の方が、三祐酒場の焼酎炭酸割りに合うエキスを開発したのが、今に続く「天羽の梅」なのだネ。昭和27年、こうして『三祐酒場』の元祖焼酎ハイボールが完成したのでアル。
b0019140_1665291.jpg
その後、台東区三ノ輪に在る天羽飲料と取引をしていた城東地区の居酒屋で広まったそうだ。

ちなみに天羽飲料は大正5年、徳島出身の天羽弥三兵衛(あもうやさんひょうえ)氏が洋酒問屋として創業。しかし、東京の人は「あもう」と読めず、「てんば」と呼ぶようになり、今に至ったそうだ。

ハイボールエキスを開発したのは、二代目の酒井社長で、当時社名を隠して堀切の『小島屋』、平井の『伊勢元酒場』、向島の『伊勢芳酒場』の三軒で試験販売をしたところ、瞬く間に人気が出たと云う。
b0019140_1625889.jpg
    (朝日新聞の連載「山田五郎のワケあり!」から)

立石『宇ち多゛』の梅割りも鐘ケ淵酎ハイ街道の下町ハイボールも、全てが此処から始まったのだネ。
b0019140_15524037.jpg
そんな昭和のロマンをグビリと呑み干し、僕らは次なる酒場へと移動。

曳舟から電車を乗り継ぎ、鶯谷駅へ。
b0019140_160485.jpg
言問通りの喧噪を抜け路地裏へと入ると静かな闇の中にひっそりと行灯の灯りが見えて来る。
b0019140_1602335.jpg
根岸で長年居酒屋を営む老舗『鍵屋』の暖簾を潜る。

午後8時、丁度口開けのお客さんが一巡したのか、年季の入った太い楓(かえで)のカウンターに座る事が出来た。
b0019140_16103076.jpg
店主の清水賢太郎さんもすっかり赤いセーターがトレードマークになって来たネ。
b0019140_16104630.jpg
この日のお通しは、煮こごりだ。桜正宗のぬる燗に合うのだナ。
b0019140_16125172.jpg
煮奴と畳いわしが下町酒場の変わらぬ味だ。

『鍵屋』の創業は安政3年の酒問屋から始まった。この佇まいは大正時代に建てられたもの。創業当時の建物は、都立小金井公園内に在る「江戸東京たてもの園」にそのまま移築保存されている。清水さん夫妻も年に一度必ず訪れているそうだ。
b0019140_16184132.jpg
80年以上もの時を経た店内は、多くの酔人を見届けて来た時代の陰影が宿ってる。
b0019140_16142174.jpg
盃の底に映る二つの丸を眺め、己の酩酊ぶりを計るのだナ。
根岸の『鍵屋』は、今に残る正統派の東京の居酒屋だと思う。
b0019140_16132998.jpg
此処で呑める様になった我が身を今一度振り返り襟を正してみよう。

いい酒場といい店主に感謝して、居心地の良い時を過ごさせて頂いた。

と、静かに帰れば善いモノを僕らはまた悪の道へとススムのだ。
b0019140_16212193.jpg
〆に『麺処 遊』へ。そう、赤羽『伊藤』の兄弟店でアル。
b0019140_16221073.jpg
これがまたたまらなく美味いのだナ。
b0019140_162248100.jpg
てな訳で、今週も日々ヘベレケ街道まっしぐら!
[PR]
by cafegent | 2011-01-28 16:26 | 飲み歩き | Trackback | Comments(5)
酒朋ウッチー君の里帰り土産に九州熊本の銘菓『朝鮮飴』を戴いた。
b0019140_12164850.jpg
飴と云っても、もっちりと柔らかい求肥(ぎゅうひ)で食感は、いたって餅でアル。

加藤清正が朝鮮出兵の際に、この「長生飴」を兵糧として持って行ったことから「朝鮮飴」と呼ぶ様になり、今では熊本を代表する銘菓になったそうだ。

とても美味しいのだが、うっかり勢い良く箱を開けると真っ白な粉が舞い上がり机も服も片栗粉まみれになってしまうから気をつけなくちゃならない。餅全体に隙間無くふんだんに片栗粉が付いているのだ。
b0019140_12165747.jpg
お茶受けに良いが、深煎りの珈琲に合わせても美味い。
ウッチー、ご馳走さまでした!いつもありがとうネ。

明日は、1月28日だ。今から324年前の貞享(じょうきょう)4年1月28日は、五代将軍徳川綱吉が「生類憐れみの令」を出した日でアル。

近所の動物病院のウィンドウには、貰い手のない捨て猫や捨て犬の里親を探す貼り紙が貼られている。

林試の森公園では捨て猫が多く住み着いてその数も増している。東京の捨て猫や捨て犬は、世間がバブル期に湧いた頃飼われていたものが多いらしく、生活状況が一変した途端、引越と共に猫は捨て、犬は保健所に任せるそうだ。

武蔵小山駅前のスナック街に通称「猫道」と云う路地が在る。
b0019140_1228103.jpg
地元の方々が毎日餌を与えているので、小さな飲み屋を我がモノ顔で自由に遊び廻ってる。
b0019140_12282717.jpg
あれだって、大きく育ち過ぎたら貰い手も居なくなってしまうだろう、といつも気になるのだナ。

宮崎県では鳥インフルエンザが、養鶏場まで広まり42万羽もの鶏を殺処分した。鹿児島でも大量に死んだそうだ。鹿児島の鶴の越冬地では、渡って来た鶴からウィルスが検出されたと聞く。知らぬ間にウィルスを抱えて地球を渡って来る水鳥などの野鳥たちの排泄物により土壌や水が汚染され、それが家畜にまで感染した可能性が高いらしい。
b0019140_12285030.jpg
野鳥たちだって悪気が有って、ウィルスを運んでいる訳じゃない。
それでも、鶏肉や鶏卵に頼って生活をしている我々は、早期の解決と防御策を心から願うばかりだ。

        ◇        ◇        ◇
さて、火曜日は門前仲町の牛煮込み『大坂屋』から呑み始めた。
b0019140_12324633.jpg
ガラリと戸を開けると半円のカウンター席も鏡下も満席でアル。
暫く暖簾下で待ち、座る事が出来た。此処も新しいお客さんが可成り増えたみたい。でも、酒場も時代々々で新しいお客さんが増えていかないと長く続かないものネ。
b0019140_12352358.jpg
店主が代々守り続ける煮込みの味とこの佇まいを新しい方々が気に入ってくれて、また通い続けてくれると良いのだナ。

次々とお客さんが覗くので、長居は無用ノ介、なんちて。

入れ替わりに馴染みの顔が入って来た。
毎年、年越しの際に我が家で搗く餅をお裾分けしているのだが、此処の店と今入って来たご常連Iさんにもいつも持ってくるのだ。

大坂屋の煮込み鍋の上には、映画監督の根岸吉太郎氏の色紙が飾られている。長くディレクターズ・カンパニーで仕事をしていたIさんが、此処の煮込みの味を教えてあげたらしい。その色紙に書かれている言葉が、泣けるのだナ。『大坂屋』を訪れたら是非、見てみてネ。

Iさんは、ウチの餅をいつもペロリと食べてくれるので、僕も嬉しい限りでアル。
b0019140_12422946.jpg
門前仲町から東西線で大手町まで出て、八重洲の酒場へと向かう。
目指すは、『通人の酒席ふくべ』だ。
b0019140_1242043.jpg
此処は、カウンターも奥のテーブル席も八重洲周辺のサラリーマン諸氏たちでいつもひっきりなしに混んでいる。

この日は幸いカウンターの一番奥をビリー隊長が確保してくれた。
b0019140_124251100.jpg
今年最初のふくべの酒は、期間限定特別純米酒「開運」を戴いた。
b0019140_124367.jpg
静岡の土井酒造場が造る地酒だ。山田錦の純米は、キリリとして冷やが美味かった。

チャキチャキっとしたお姐さんオススメの酒の肴は、うにいかのせだ。オススメは素直に戴く事にしている。
b0019140_12444063.jpg
うにもいかも甘くて、純米酒にベストマッチだったネ。

お次ぎは、定番菊正宗の樽酒をぬる燗で戴いた。
b0019140_1246152.jpg
此処では、「樽」と云えば、通じるのだナ。
b0019140_12451985.jpg
この大きな樽から枡に注がれる。
それに合わせて、名物くさやの干物もお願いした。
b0019140_12453774.jpg
くさやが食べたくなると『ふくべ』を思い出すのだヨ。

月曜の「吉田類の酒場放浪記」を観ていたら、北千住『藤や』でくさやが出て来たのだ。僕もビリー隊長も考える事は同じらしく、翌日はお互い此処のくさやが脳裏に浮かんだのだナ。
b0019140_12465222.jpg
『ふくべ』も一月中に来れて良かったネ。

随時壁の電話が鳴りっぱなしだったが、聞けば今発売の週刊現代に此処が紹介されたらしい。なるほど、いつも以上に混む訳だ。

我々も早々に引き上げよう。

そして、東京駅の地下に在る立ち飲み『bar BAR Tokyo』で、軽くビールをゴクリ。
b0019140_1247281.jpg
此処、東京駅の酒場らしく、新幹線の最終発車時刻がメニューに記されていたのには、驚いた。
b0019140_12474736.jpg
サスガだなぁ。それでも、乗り遅れる人いるんだろうネ。

神保町に移動し、いつもの『兵六』の暖簾を潜った。
b0019140_1304366.jpg
薩摩無双を湯割りにして、一日を締めくくる。

新しい仕事も入ったし、少しは忙しくなりそうだ。
あぁ、来月はまた一つ歳を取るのか。そんな事を考えながら、やっぱり深夜のソバを食べてしまうのだナ。
b0019140_13155.jpg
夕べは馴染みの中華屋の五目海鮮そばで〆た。悪い事って、止められないのだナ。来年も亀戸天神社の「うそ替え」に期待しよう。ぐふふ。
[PR]
by cafegent | 2011-01-27 13:05 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)
今日は午前中、ポッカリと時間が空いたので仕事場近くの公園に散歩に出掛けた。ウォーキングや犬の散歩をする方々も多い。
b0019140_15153291.jpg
天気も良く、歩くのが気持ち良い。
b0019140_15155220.jpg
冬は木々が枯れている代わりに葉が少ないから、野鳥を探すのに打ってつけだ。

此処は自然に溢れており、池も在るので沢山の鳥が来る。
b0019140_15312556.jpg
冬の渡り鳥も色々と見つける事が出来るのだ。

今日はウグイスやコゲラの啼く声も聴こえた。高い木の上からだから、姿は見えずだったナ。
b0019140_15164418.jpg
広場ではハクセキレイがヒョコヒョコと駆け回り、虫を探してる。
b0019140_15165771.jpg
朝飯にありつけたのかナ。
b0019140_15185088.jpg
今の時季はツグミやシジュウカラを多く見掛けるが、今年はシロハラの群れも多い。
b0019140_15212778.jpg
お腹が白いからシロハラと云うのだネ。
b0019140_151805.jpg
落羽松(ラクウショウ)の森では、シジュウカラが巣を作り子作りの準備を始めるのだナ。
b0019140_1522309.jpg
どうやら新居は、此処に決めたのか。
b0019140_1524634.jpg
森の前の池では、カワセミも小魚を求めてやってくる。
b0019140_152558.jpg
この池では、シラサギなども見掛けるのだ。
b0019140_15183279.jpg
シロハラとツグミが仲良く池の水を飲んでいる。
b0019140_15282387.jpg
ツグミの群れが何処かへ行くと、今度はシロハラとシジュウカラが飲みに来る。天気が良いと沢山の野鳥が池に集まるネ。
b0019140_15304245.jpg
お互い替わり番コ、仲良く飲みあってるのだネ。

そろり、そろりと猫が近づいてくる。
b0019140_15384450.jpg
そうなると、鳥たちも一斉に飛び立ってしまうのだナ。
b0019140_15272641.jpg
ヒヨドリは、水道水でも飲みに来たのかナ。可愛いなぁ。
b0019140_1532220.jpg
広場の木の上にはホンセイインコが、つがいで来ていた。
それを下からキジトラ猫がジッと観ているのだ。
b0019140_15332226.jpg
狙って届く距離じゃないのになぁ。
b0019140_15285147.jpg
こっちの木にはシメが居た。
b0019140_15294618.jpg
冬鳥で、ちょいと悪そうな顔をしているが、好きな鳥なのだナ。
b0019140_1540532.jpg
仕事場を抜け出して、時々こんな所で大きく深呼吸をすると新しいアイディアも浮かぶってもんだ。
b0019140_152778.jpg
こんな可愛い鳥たちを見つけると、寒さも忘れるしネ。
うーん、気分転換は、散歩がイイネ!暫し、酒の事は忘れよう!
[PR]
by cafegent | 2011-01-26 15:44 | ひとりごと | Trackback | Comments(2)
今朝は、早起きをして美味い朝ご飯を食べた。
b0019140_13564815.jpg
先日、酒朋の呑み師さんより戴いたいわきの自然薯をすり鉢でおろし、炊きたてのご飯に掛けて食べた。
b0019140_13571730.jpg
丁度、福島の会津で穫れたなめこも産直の通販で届いたので、なめこ汁も一緒に作ってみた。

天然の自然薯は細かい毛を火で炙って落とし、タワシで表面を洗ったら皮を剥かずそのまますり鉢で摺るのだ。その方が美味しいのだ。
b0019140_1357552.jpg
粘りも強く、濃厚な味わいにご飯を何杯もお代わりしてしまった。

何だかいつもより元気になった気がするナ。呑み師さん、ありがとネ!
        ◇        ◇        ◇
昨日今日と江東区の亀戸天神社にて「うそ替え神事」が行われている。

鷽(うそ)は幸運を招く鳥として崇められており、毎年新しいうそ鳥に替えると今までの悪い事がウソになり一年の吉兆を招くと伝えられている。
「前年の悪(あ)しきもうそ(鷽)となり吉にとり(鳥)替える」と信仰されてると云う事だ。
b0019140_13593149.jpg
こちらは、今朝の朝日新聞の記事から。

亀戸天神社に昨年の木彫りの鷽鳥を納め、また新たしい鷽鳥と買い替えるのだ。亀戸天神社のうそ鳥は、檜の木を神職の手で一体一体羽根を塗ったり、神社の朱印を押して仕上げるそうだ。
b0019140_1404645.jpg
愛らしい表情をしているので飾って置いても実に可愛いのだナ。

神社の境内では、紅白の梅が見事に咲いている事だろう。
b0019140_14013.jpg
亀戸駅を出たら、先ず『亀戸餃子』の暖簾を潜り、自慢の餃子を何皿か食べ老酒でお清めだ。
b0019140_14452468.jpg
其処から明治通りを歩き、蔵前通りを左に曲がれば亀戸天神社だ。
b0019140_14475192.jpg
うそ鳥を買って、お詣りを済ませたら『船橋屋』のくず餅で一服。神社の裏手から春日通りを渡り川沿いに浅草通りまで歩くと十間橋に出る。此処は今一番賑わっている場所だ。東京スカイツリーを眺めるのに最適な橋なのだ。

川面の波が穏やかならば、逆さ富士ならぬ、見事な逆さスカイツリーを観ることが出来るのだナ。

スカイツリーを見物したら、押上駅から京成立石まで数分で到着だ。
後は『宇ち多゛』のもつ焼か『栄寿司』で美味い寿司を何貫かつまむのも愉しい。ちょいと東京の東側を散歩してみては如何かナ?
        ◇        ◇        ◇
さて、土曜日はいつも通り朝から立石へと向かう。
b0019140_14481867.jpg
『宇ち多゛』で梅割りを呑み、『ゑびすや食堂』にて湯豆腐をアテに緑茶割りを戴いた。
b0019140_14483226.jpg
午後になったので、地元のウーさんやアキちゃん夫妻と最近お気に入りの手打ちうどん『むぎや』で昼飯を喰う。
b0019140_1545530.jpg
小体な店だけど、皆さん詰めてくれたので座れたネ。
b0019140_14484927.jpg
カレーうどんにしたのだが、このカレー出汁が素晴らしい味だった。
b0019140_14485776.jpg
鰻の『と乃村』もしかり、夫婦水入らずで営む店って素敵だネ。

しかし、天ぷらも付いて相変わらずうどんのボリュームも凄いから満腹になったナ。
b0019140_144936100.jpg
地元のアキちゃんはとろろうどんか。こちらも凄い量だったネ。

一度、帰宅し二時間程昼寝をした。

夕方、酒朋トクちゃんや荒木マタエモンさんが木場の『河本』へ行くと云うので、僕も向かうことにした。ところが、彼らはタイミングが悪く一杯で座れなかったらしい。
b0019140_1449545.jpg
30分程遅れてい行った僕は難なく座る事が出来た。

呑み師さんから戴いた自然薯がとても美味しかったので、真寿美さんと兄ちゃんにお裾分け。そう云えば、昨日呑み師さんが初『河本』だったみたいだネ。いわき市自慢の自然薯は滋養強壮に良いとの事だから、真寿美さんたちも増々元気にホッピーを作ってくれると良いね。

木場から浅草へと移動。雷門を抜けて田原町の居酒屋『簑笠庵』の暖簾を潜る。
b0019140_1450397.jpg
この日は酒朋むっちゃん夫妻も来ており賑わってたナ。
b0019140_145222.jpg
手前に座る兵六仲間の木谷ちゃんは相変わらずデカい。なにしろ一度に米三合半をペロリと食べちゃうのだからネ。

酒は薩摩富士をお湯割りで呑む。いわゆる「兵六呑み」ってヤツだ。
b0019140_14522318.jpg
酒の肴は、山本さんオススメの黒メバルの煮付けを戴いた。
b0019140_14524189.jpg
付け合わせの牛蒡も美味しかったナ。

春を先取りする様に菜の花からし合えも素晴らしい。
b0019140_14532599.jpg
暫くすると門前仲町帰りのトクちゃん、マタエモンさんとQちゃん一行が合流。増々、賑やかになった。
b0019140_1456629.jpg
結局『河本』には行かず、『だるま』と『太陽』をハシゴしたらしい。
b0019140_14535054.jpg
『簑笠庵』での愉しい酒を終え、寿四丁目交差点の蕎麦『甲州屋』に入ってしまった。

此処は安くて美味くて、量が多いのが嬉しい蕎麦屋でアル。

天ざるをズルっと食べているとガラリと戸が開いて、巨体が頭をかがめて入って来た。おや、木谷ちゃんもまだ食べるのネ、とご挨拶。
b0019140_14542020.jpg
天ざる、これで900円はお値打ちデスゾ。

一月ももう終わりが近いネ。さぁ、今週は何処へ呑みに行こうかナ。
[PR]
by cafegent | 2011-01-25 15:14 | 飲み歩き | Trackback | Comments(4)
先週の金曜日、朝から無性に鰻が食べたくなり頭からウナギが離れなくなった。午前中の仕事を終え、目黒駅から地下鉄に乗り東日本橋へと向かう。そう、目指す先は富沢町の『と乃村』だ。
b0019140_13434311.jpg
午後1時半に暖簾を潜ると女将さんが昼ご飯を食べていた。
b0019140_13445347.jpg
今日はヒマなのよ、と笑いながらビールの栓を抜いてくれる。
b0019140_13463524.jpg
昼間のビールは、何故か美味いのだナ。むふふ。
b0019140_1344136.jpg
うな重の特上と肝吸いをお願いして、ご主人がウナギを捌く姿を肴にグラスを傾ける。
b0019140_13441458.jpg
寡黙なご主人と対照的に女将さんは陽気に会話が弾むので蒲焼きが出来るまでの時間も飽きないのだナ。
b0019140_13452780.jpg
日本橋富沢町界隈は、昔から繊維や反物の問屋街として栄えた地域だ。出入りの客も多く、贔屓筋たちに鰻を振る舞う事が多かったらしい。
それ故、日本橋界隈には鰻屋が数多く在ったのだネ。
b0019140_13453515.jpg
此処『と乃村』も、元は近くの久松町の大きな鰻屋だったそうだ。

戦後、本家の『登乃村』が店仕舞いをすると云う事で、長くそこで修行を積んだ先代の主人が此の場所に小さな鰻屋を開き、屋号を引き継いだのだ。

現在のご主人は二代目で、女将さんと所帯を持った頃はまだ電気の配線工事の仕事を生業にしていたと聞く。
b0019140_1345508.jpg
先代が始めた頃は、バラックの屋台の様な店だったのだが、戦後復興の区画整理と衛生上の理由によりこの一角に店舗が集まって長屋の様になったそうだ。

70代も後半になったご主人は何度か脳梗塞に見舞われたのだが、幸い軽く後遺症も残らなかったので、今も元気に鰻を捌き、焼き場に立つ。

30分程で鰻が焼き上がり、女将さんが重箱にご飯をよそってくれる。
b0019140_1347021.jpg
老夫婦の粋の合った連携作業を眺めているだけで、食べる前からホッコリと温まるのだナ。

此処の蒲焼きは南千住『尾花』や麻布『五代目野田岩』と云った東京の老舗の様に舌で溶ける柔らかさでな無い。どちらかと云うと関西風の歯ごたえがしっかりと残る焼き加減に仕上げてある。蒸し加減が少ないからなのだが、頼めば一切蒸さない地焼きにもしてくれるのだネ。
b0019140_13471425.jpg
うーん、香ばしい薫りにお腹が鳴る。
b0019140_1348270.jpg
問屋街だから関西方面から来るお客さんが多く、焼き加減もタレの味も舌の肥えた常連のお客さん達の厳しい意見を聞いて、切磋琢磨し今の蒲焼きに辿り着いたそうだ。

鰻と云えば夏のスタミナ食と思われがちだが、今の時季も美味い。
女将さんも「11月頃から今が一番脂も乗って太くて美味しい鰻が穫れるのよネ。でも、昔の天然鰻が穫れた頃のハナシね。今はみんな養殖だからサ」と笑ってた。

まだ本所深川界隈にお堀が多く在った頃、潮の満ち引きにより美味い鰻が沢山穫れた。
b0019140_13484468.jpg
隅田川を挟んだ日本橋界隈でも、冬場には見事な棒杭(ぼっくい)鰻が入り、客ちも喜んでその味に舌鼓を打った事だろう。

一人だとうな重だけでお腹一杯になってしまうので、次回は是非誰かを誘って「白焼き」を食べに来よう。
いつも拝読しているブログ「journaux 出挙」さんさんオススメの白焼きが眼に浮かぶ。

今年創業60年を迎える『と乃村』は、お二人が元気な間はずっと鰻を焼き続けていることだろう。それまでは、こうして時々路地裏の暖簾を潜るのだナ。

午後一から幸せな気分を味わった。
店を出ると両国橋の先にスカイツリーがそびえ立っていた。
b0019140_13491181.jpg
空気の澄んだ冬の空では、ヒヨドリが大きな電波塔を遊び相手に飛び回ってたナ。

一度仕事場に戻り、所用を終わらせる。午後6時、木場の『河本』の暖簾を潜り、真寿美さんのホッピーを三杯戴いた。
b0019140_1340957.jpg
閉店と同時に猫ちゃん登場。営業中は出て来ないから不思議だネ。
b0019140_11312172.jpg
外に出ると永代通りの上に、大きな満月が出ていたな。
b0019140_13404360.jpg
大手町で電車を乗り換え、神保町へ。

金曜日の『兵六』は、カウンターも卓席も満杯だ。
酒朋ハッシーやトクちゃん、キクさん、それに荒木マタエモンさんと知った顔ばかりが集っていたネ。
b0019140_13411262.jpg
辛うじて卓に一つだけ席が空いていたのでご相席となった。
丁度、一週間程前浅草田原町の『簑笠庵』で知り合ったバンド「トライセラトップス」のベーシスト林さん夫妻が、早速『兵六』に来てくれたのだった。嬉しいネ、愉しいネ。

聞けば、口開け早々から来ていると云うので、随分と愉しい時間を過ごしていたのだネ。自分がこよなく愛している酒場で、愉しい酒を酌み交わせる幸せ。コレ、酒呑みだけが判る至福のひとときだよネ。
b0019140_1341274.jpg
ふぅ、冬の名物さつま汁をアテに薩摩無双がススんだナ。
[PR]
by cafegent | 2011-01-24 14:00 | 食べる | Trackback | Comments(5)
正月に『晩杯屋』で一緒に呑んだ呑み師さんより、地元いわき市特産の自然薯(じねんじょ)が届いた。
b0019140_152310100.jpg
天然の自然薯は「山の神」と云われ、滋養強壮や疲労回復の自然食だ。

それにしても、これだけの長さになるまでに一体どれだけの年数土の中で育ったのだろうか。
b0019140_15232719.jpg
すり鉢でゆっくりと擦りおろした自然薯を炊きたての銀シャリにたっぷりと掛けて食べようかナ。
b0019140_1529315.jpg
呑み師さん、いつもお心遣いありがとうネ!

今朝、仕事場に向かう途中、ゴミ置場に一枚の絵画が捨てられていた。
b0019140_15242858.jpg
製画だが東郷青児の美人画だ。長い間何処かの家のリビングにでも飾られていたのだろうか。
絵が好きな者としては、こんな姿で無造作に外に放り出されている光景を目にすると胸が痛むのだナ。とは云え、持って帰ったりはしないのだけどネ。

さて、夕べは酒朋ビリー隊長と神田で合流した。JR神田駅から高架下の大衆酒場を通り抜け、出世不動通りへと進む。幾つかのビルを過ぎると右手に小体の酒場『あい津』が佇む。

ガラリと戸を開けると店主の石村さんが、温かい笑顔で迎えてくれた。
b0019140_15262068.jpg
先ずは生ホッピーを戴き、酔い始め。
b0019140_15261076.jpg
毎度お馴染みのポテトサラダもネ。

続いての酒の肴は、柚子蛸を戴いた。
b0019140_15263889.jpg
薄造りの蛸に柚子を載せたシンプルな一品だが、中々どうしてこんな料理が家では出来ないのだナ。塩をつけて頂けば柚子の香りとの相性も抜群だ。酒がススム。
b0019140_1527735.jpg
てな訳で、王紋の純米酒をぬる燗で戴いた。

暫くすると、仕事帰りのご常連さん達が続々と来店し、6人掛けのカウンターと4人掛けの小卓も満席となった。

この日は、アルバイトの吉本芸人の女のコが居ないので、店主一人大奮闘だったネ。
b0019140_15303512.jpg
〆に名物鳥豆腐を戴いて、軀もほっこりと温まった。
b0019140_15305596.jpg
此処は本当にいつ来ても居心地の良い酒場だネ。
『あい津』を後にして、我々は二軒目へと彷徨う。

歩いて秋葉原の『赤津加』に行こうかと思ったのだが、ビリー隊長の懐具合が厳しいとの事。ならば、と財布を気にせずに楽しめる御徒町へと移動した。
b0019140_15313854.jpg
『槇島酒店』は、酒屋の角打ちで呑める処だ。ビリーは大瓶を戴いて、僕は店主オススメ、美山錦の純米酒。
b0019140_15315757.jpg
コレで300円なのだから、お値打ちだネ。

つまみは鯖の水煮缶と牛スジ煮込み。
b0019140_15321192.jpg
パックの煮込みは、鍋で湯煎されているからあったかウマウマだ。
b0019140_15324183.jpg
二杯目は、土佐鶴のしぼりたて新酒。キリリとして美味い。

愛猫チャーミーは、寒いから二階から降りて来ない。そのかわりに女将さんが降りて来た。
b0019140_15372943.jpg
お二人とも実に素敵な顔をしているネ。

年末に放映された類さんの「酒場放浪記」の話題で盛り上がった。
b0019140_15325347.jpg
ビリー隊長も日本酒に移ったネ。

隣りの御仁は地元の方で、「古いニコンのカメラが、やっと修理から戻って来たんだヨ」と嬉しい顔で酒を呑んでいたネ。

あぁ、千円札でおつりが来る酒場は、笑顔まで運んでくれる。
b0019140_1535789.jpg
もう一軒行こうと云う事になり、『佐原屋』の隣りの『かっぱ』へ。
b0019140_15353036.jpg
ホッピーをグビリとやりながら、徐々にヘベのレケになって行く。
b0019140_1536286.jpg
ハムカツも安くて美味いゾ!
b0019140_15383179.jpg
ビリーも大分酔っぱらって来たのかナ?
b0019140_15412670.jpg
僕も結構酔ったみたい。もう、ホッピーも入らないゾ。

てな訳で、夕べはこれにて終了だ。御徒町を後にして帰路へ。
b0019140_15391114.jpg
さて、ビリー隊長は無事に家まで辿り着いたのだろうか?
[PR]
by cafegent | 2011-01-21 15:44 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)
暦の上では今日から大寒だネ。でも、今日は空気も澄み、降り注ぐ陽射しも目に眩しい。
b0019140_1332594.jpg
仕事場の近くでは鳩が長閑に水浴びをしていた。

八広と四つ木を結ぶ荒川の新四つ木橋からは、富士山とスカイツリーが並んで見えるらしい。と『二毛作』の店主が呟いていたナ。

七十二候では、「款冬華」(ふきのはなさく)と云う。ふきのとうの蕾が土の中から頭を出す時季が来た。大寒が終われば、もう立春だネ。
ふきのとうの天ぷらが恋しくなる季節も近い。

       大寒や北斗七星まさかさま

高崎の俳人村上鬼城が詠んだ大寒の句だが、強烈なインパクトなので、この季節になると必ず思い出す。寒い冬の夜空を見上げると、北斗七星が真っ逆さまに見えた様が眼に浮かぶ。空気が澄む冬の夜空は、星もさぞかし大きく映るのだろうナ。
b0019140_1335652.jpg
       紅梅の膨らむ蕾に願を掛け

友人の息子が大学入試センター試験を受けて来た。僕らの時代には無かった制度だが、苦しかった受験も後々また楽しい思い出となる。

希望する大学に合格することを願って梅の蕾に願を掛けてみた。
        ◇       ◇       ◇
b0019140_13363358.jpg
さて、昨日は夕方から門前仲町まで出掛けて来た。
b0019140_13373658.jpg
と云っても酒場を目指す訳じゃない。
b0019140_13365270.jpg
『魚三』や『浅七』の路地を抜けて、地元の有名企業「前川製作所」の本社ロビーへと向かうのだナ。
b0019140_13542060.jpg
21日まで開催中の切り絵作家の馬場哲弥さんの個展を拝見するためだ。
b0019140_13375733.jpg
馬場さんの切り絵作品は、木場の酒場『河本』に沢山飾られている。
白と黒のコントラストが絶妙で、一度目にしたら忘れられなくなる。

先日開催された『江東シネマフェスティバル』の会場でも、馬場さんの作品が飾られた。「下町&映画作品展」では、小津安二郎監督も切り絵で登場した。
b0019140_13381389.jpg
馬場さんが切り絵を始めたのは、定年退職後でまだ6年程と伺った。

独学で切り絵を学び、マイペースで作品作りを続けているそうだ。
ウォーキングも毎日欠かさず、定年後も日々何かと忙しいからその合間を縫って切り絵を楽しんでいるとのこと。
b0019140_13393280.jpg
今回は、息子さんが巴里を旅して撮影してきた数々の場面を切り絵に仕上げてる。
b0019140_1339760.jpg
「パリの交差点」や「二つの扉」などの作品を眺めていると、何処からかジプシーの奏でるバンドネオンが聴こえてくるようだ。
b0019140_1339541.jpg
黒は観る者のイメージを無限に膨らませる事が出来るので、作品作りの要だそうだ。

会場となった前川製作所の本社ビルから見える富岡八幡宮の切り絵も見事だった。
b0019140_13384160.jpg
さすが、地元江東区在住の馬場さんならではの力作に脱帽だ。

最後は作品と一緒に記念撮影。
b0019140_1344214.jpg
僕も便乗してパチリ。
b0019140_13442096.jpg
墨田川から門前仲町の南に流れる大島川南側は江戸時代、幕府の石置き場だった。遊女の数より石の数の方が多かったそうだ。
b0019140_13523032.jpg
日が暮れて来たので、木場か仲町の酒場でも覗こうかと思ったが、足が立石へと向いてしまう。そんな訳で、清澄白河経由で京成立石駅へと移動した。

押上駅で偶然、酒朋高橋さんと遭う。なんでも、ノー残業デイとの事。ビジネスマンには、そう云う手があったのネ。そして同じ電車にビリー隊長も乗っていた。

目指す先は皆同じ、『宇ち多゛』の赤い暖簾を潜るのだナ。
b0019140_13445449.jpg
大瓶に梅割りを戴いて、この日も愉しい酔い始めとなった。

立石を一軒で切り上げて、八広へと向かう。
b0019140_13451080.jpg
『丸好酒場』の戸を引くとタイミング良く席が空いていた。
b0019140_13453762.jpg
ボールをゴクリと呑み、冬の名物蝦夷鹿刺しを戴いた。
b0019140_13455153.jpg
毎年帯広から届くのだが、抜群に美味い。

ビリー隊長は翌日の仕事の事も考えず、にんにく醤油漬けを頼んでしまう。
b0019140_1347184.jpg
コレ、3日は匂いが消えないと思うヨ。
b0019140_13461913.jpg
そして根強い人気のじゃがカレーをアテにボールがススんだネ。

『丸好酒場』を後にして、鐘ケ淵駅方面へ酎ハイ街道まっしぐら。

踏切を超えて、鐘ケ淵陸橋の手前の路地を曲がるとひっそりと佇む酒場が在る。
b0019140_13475676.jpg
縄のれんを潜ると寡黙な店主の作る美味い酎ハイが待っているのだナ。
b0019140_1348191.jpg
この日は地元の方々が多く集っており、僕らは小上がりへ。
b0019140_13483729.jpg
壁には我らが酒王、吉田類さんのポスターが貼ってあったネ。
b0019140_13491574.jpg
昆布ダシの効いた湯豆腐をアテに酎ハイをグビリ。
そして、此処の名物「キャベツ炒め」をお願いするのだ。
b0019140_13485658.jpg
このキャベツ炒めとは、優しい女将さんの作る焼そばなのでアル。
なんともホっとする味で泪が出る美味さ。
b0019140_13492739.jpg
昭和6年創業の居酒屋は、その佇まいといい、美味さと安さといい、まさに昭和の酒場遺産だナ。
b0019140_13494073.jpg
ビリー隊長も酔っ払って来たみたいだし、このへんで終了としようか。

馬場哲弥さんの「きりえ百景」
[PR]
by cafegent | 2011-01-20 13:59 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)
b0019140_14352427.jpg
昨日は午前中に仕事を切り上げて、両国国技館へと出掛けた。

目黒から秋葉原経由で30分程で両国に到着。
b0019140_1445991.jpg
この日は天気が良く、青空に色鮮やかな幟が映えていた。
b0019140_14442658.jpg
世界第2位の電波塔、スカイツリーもお出迎えなり。

中へ入ると既に酒朋キクさんとみっちゃんが居た。
b0019140_14453060.jpg
皆さん準備バンタンで枡席が小さな酒宴と化している。

僕も鳥取米子の『米屋 吾左衛門鮓』の蟹寿司と福井の焼き鯖寿しを買って来た。
b0019140_14455360.jpg
吾左衛門鮓は境港で水揚げされた紅ズワイガニの身をたっぷりと使い、米酢、リンゴ酢、玄米黒酢の三種類で味を〆ている。
b0019140_1446671.jpg
上を覆う白板昆布の仄かな甘みが、蟹の酸味と絶妙に合うのだナ。

酒のアテには鹿児島産のつけ揚げだ。
b0019140_14461664.jpg
濁り酒で乾杯し、期待の若手に声援をおくる。
b0019140_14464118.jpg
キクさんから十数種のネタが入った特大の極太巻と崎陽軒のシウマイをお裾分け。

仲入り前、若手力士の試合を観ながら酒がススム。
b0019140_144761.jpg
相撲は序の口の試合から観れば朝8時40分からずっと居られるのだヨ。すっかり出来上がって枡席で昼寝をしている親爺たちも居るし、一日中愉しく遊べるので大人のディズニーランド的な娯楽かもしれない。

僕の持参した酒は秋田の太平山だ。
b0019140_14472919.jpg
「太平山・21BY 成分無調整 純米大吟醸 神月 杜氏猿田修の隠し酒」は山田錦の40%精米で、無濾過原酒。これで、2,310円は安い。

呑み口も爽やかで口に入れた途端に仄かにフルーティな甘さが広がるのだナ。原酒だからもっと濃い味わいかと思いきや、どうしてどうして軽さの中にコクがある酒だった。

秋田出身の豪風と幕下の若手華王錦に敬意を表して、乾杯!
b0019140_1448759.jpg
十枚目の力士の土俵入りで、審判席には元寺尾の錣山(しころやま)親方が見える。

キクさんからハイボールを戴いた。
b0019140_14481727.jpg
ここでちょいとブレイクし、地下で特製ちゃんこ鍋を食べに行く。
b0019140_14483751.jpg
これで250円とは、大変お得なのだナ。むふふ。
b0019140_1449475.jpg
さて、仲入り後の幕内土俵入りだ。
b0019140_1449343.jpg
皆、軀がしっかりと出来上がっているので幕下とは迫力が違うネ。
b0019140_14501129.jpg
そして、一人横綱白鵬の土俵入りだ。
b0019140_14502660.jpg
やはり白鵬関は、凛として横綱の風格を軀全体で醸し出しているネ。
b0019140_1451239.jpg
酒の合間につまむ甘味も格別。
b0019140_14511889.jpg
『寿や』の栗きんとんとは、嬉しい限り。ご馳走さま!

キクさん達は、土産物の器を買って来た。
b0019140_14513425.jpg
毎回、図柄が変わるから記念になるのだネ。

そして、こちらは売り切れ必死の「すもうあんぱん」だ。
b0019140_14524661.jpg
みっちゃん、ありがとうネ。

さて、枡席でひと際目を引いたのが、こちらの芸妓衆の姐さんたち。
b0019140_14522283.jpg
きっと旦那衆と新幹線で京都から相撲見物に来て、またピューッと戻りお座敷に上がるのだろうナ。こんな粋な遊び、なんとも羨ましい限り。

高見盛は弱いのに人気だけは凄いネ。
b0019140_14531260.jpg
この日もちゃんと懸賞が付く。でも、あっけなく豊響に負けたけど。

魁皇は稀勢の里を叩き込みで破り、7勝となった。
b0019140_14532860.jpg
琴欧州、把瑠都が揃って土をつけ一敗が誰も居なくなった。壱岐の海と栃乃洋は勝ち越したネ。栃乃洋、36歳なのに頑張ってるなぁ。

最後は白鵬が難なく琴奨菊を突き落としで破り、一人無敗を守った。
b0019140_14535957.jpg
さて、千秋楽まであと5日、誰が横綱白鵬の優勝を阻むのだろうか。
b0019140_1514588.jpg
キクさん、みっちゃん、お誘いありがとうございました。
b0019140_1454964.jpg
次回は、志の輔落語会でネ。

ほろ酔い加減の頭を隅田川から吹く風で冷まし、都営大江戸線の駅まで歩く。両国から仲町経由で地下鉄を乗り継げば、木場まで10分でアル。

永代通りから平野橋を渡り『河本』の暖簾を潜る。
b0019140_14544277.jpg
名物の牛もつ煮込みをつまみながら呑むホッピーは実に美味い。

午後8時、三杯目のホッピーも空になり、自転車を仕舞い、暖簾を入れるお手伝い。
b0019140_1455124.jpg
真寿美さんやご常連さん達と挨拶を交わし、神保町『兵六』へ。

カウンターが満席だったので、暫く卓席で呑む。先程、国技館でご一緒したキクさんも合流し、コの字へと移動。
b0019140_1583457.jpg
無双1つ半にさつま汁を戴いて、ご馳走様だ。

夕べは武蔵小山の隠れ家『Bar Syu-On』にて、シングルモルトを戴いた。此処の店は、辿り着くまでに何れだけ探しただろうか。まるで、場所が分からなかったのだ。そして、実に居心地の良い酒場でアル。

トム・ウェイツのしわがれた声が、僕を夜の静寂へと誘うのだナ。

外に出ると、いつまでも夜を続けるが如く、闇が街を覆っていた。
b0019140_14552350.jpg
かろうじて朧月の薄灯りが、家路へと僕を導いてくれた。

『Bar Syu-On』
[PR]
by cafegent | 2011-01-19 15:11 | ひとりごと | Trackback | Comments(0)