東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent

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新年を迎えたと思ったら、もう一月も終わり。
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東京では水仙の花が咲き出している。日本海側では冬の魔人が猛威を振るっている様子。
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「天気図の曲線が美しく描かれるとき、この国に厳しい寒波が来る。」昨年元旦の朝日新聞「天声人語」の最初の言葉を振り返った。

   「生きてるよ」そのことだけを知らせんと
              出口をわずか雪踏みにけり

こちらは、二年前の1月の朝日歌壇に入選した山形の大沼武久さんの詠んだ歌。厳しい冬が来ると思い出す。
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「三寒四温」と云って、冬季は寒い日が三日続くと、そのあとに四日程暖かな日が続き、再び寒くなる。

シベリア高気圧の影響で七日周期の三寒四温になるらしいが、今年はちょいと違うみたいだネ。北海道や秋田、新潟、富山などの日本海側の地域では、寒々寒々が続いている。厳しい冬は、まだまだ続きそうだネ。

先日、法語の話を取り上げたが、4年程前に出版された「人生に、寅さんを。 ~『男はつらいよ』名言集~」を思い出して、読み返した。
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        成程、冬の次は 春ですか。
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正に先日の「たとえどんなに辛くても春を迎えぬ冬はない」ですナ。

山田洋次監督は、寅さんと言うキャラクターを通して、実に多くの人々の心を温かく、明るくしてくれる言葉を残してくれたのだ。

さて、今「寅カジ」なるブームがにわかに起こっているらしい。
自分より相手の立場で物を考え、人情味に溢れる自由人。昭和から平成の日本人を元気づけて来た映画「男はつらいよ」の「寅さん」が、30代の女性たちに注目を浴びているのだそうだ。

先月から今月にかけて、WOWOWでシリーズ全作品を一挙に放映しているが、それに先駆けて、一般女性48名を招待し、「男はつらいよ」の魅力を語るトークセッションまで催された。

人気モデルの富永愛が司会を務め、精神科医の名越康文さんと「恋愛」「ファッション」「一人旅」の3つの視点で催された。
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最初に寅さんに注目したのは、女性ファッション誌『Domani』。昨年9月号で、モデルの知花くららに寅さん風ファッションで決めさせて、「寅カジ」と堂々宣言したのだネ。

仕事もファッションも『頑張らなきゃ』と前のめりになっているこの世代に向け、「ゆるくて楽で、でも優しくて生き方もかっこいい」と言うアイコンとして、寅さんを提案することが雑誌の狙いだったのだとか。

女性たちよ、「寅カジ」でキメようじゃないか。

旧知の森肇氏がいつも配信してくれる「TRENDS EYE」からご紹介。
     ◇          ◇          ◇
閑話休題。
日曜日、武蔵小杉から湘南新宿ラインに乗って逗子まで出掛けた。

『神奈川県立近代美術館 葉山館』にて開催中の「ベン・シャーン クロスメディア・アーティスト」展の最終日に何とか行く事が出来た。
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朝の内、天気は雲っていた。だが、逗子駅からバスで葉山へと向かう間に空の雲が切れて太陽の光が海を眩しく照らしてくれた。

流石に最終日、バスも満杯でアル。20分程、ギュウギュウのバスに揺られ美術館に着いた。
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途中の葉山マリーナも『ラ・マーレ・ド・チャヤ』もクルマで溢れていたなぁ。
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早めの時刻に着いたので、展覧会は案外スムーズに観ることが出来た。
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画家としてのシャーンの活躍も素晴らしいが、グラフィック・デザイナーとしての活動は多くのデザイナー達に影響を与えたのだネ。僕も学生時代、夢中になって参考にしたものだ。

また、今回はシャーンの写真家としての一面を深く探る事が出来たのが面白かった。一画家としてではなく、イラストレーター、グラフィックデザイナー、写真家、版画家、レタリング作家等々の側面に焦点を当てた本展覧会は実に興味深く拝見した。

シャーンの「ラッキードラゴン」シリーズの絵に詩人のアーサー・ビナード氏が言葉を付けた絵本「ここが家だ ベン・シャーンの第五福竜丸」を先日のNHK「日曜美術館」で朗読したこともあり、展覧会場は連日大盛況だったみたい。
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この絵本は2006年に出版されて、日本絵本賞を受賞している。
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ただ、とても残念なのは、6月の巡回先である福島県立美術館に米国からの70点の作品が展示不許可となったことだネ。もちろん、福島第一原発事故による放射線の影響を懸念したためだが、アメリカの水爆実験で被ばくした「第五福竜丸」をモティーフにした「ラッキードラゴン」(福竜)シリーズなど同美術館は、シャーンの作品収集に力を注いで来ただけに皮肉な結果となった。
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神奈川県立近代美術館は、鎌倉、鎌倉別館、そして此処葉山館の三つ在る。どれも素晴らしい美術館なのだが、葉山館の眺望は素晴らしい。
坂倉準三の設計は実に見事だネ。
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併設のレストラン『オランジュ・ブルー』は、一色海岸を望む眺望が何よりのご馳走かもしれない。
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この日は、相模湾の向こうに富士山の姿を望むことが出来た。
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先日のニュースで、この冬は雪富士が観られないと心配していたが、見事な純白の勇姿を誇っていた。
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帰りは、逗子駅からグリーン車に乗って新宿まで出た。
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湘南鎌倉『大船軒』の名物「鯵の押寿し」とビールを買い込み、二階席へ。暫くの間、車両貸切状態だったナ。
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一時間程の居酒屋グリーンを満喫した。

駅前で買ったコロッケとメンチが、思いのほか美味しくて感動した。
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買い食いって楽しいネ。嬉しいネ。
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さぁ、新宿から高田馬場経由で一路野方へ。
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4時口開けには間に合わなかったが、荒木マタエモンさんと鈴木さんの計らいで、なんとかいつもの席に着くことが出来た。30分も過ぎていたと云うのに、有り難き幸せなり。
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『秋元屋』、二連チャンでアル。
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この日の焼き台は、ノリ君だ。
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彼の仕込むレバーは、本当に美味しい。刻み葱に胡麻油と醤油を垂らせば、たちまち至福の味を堪能サ。
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こちらは鶏の白レバーだ。柚子胡椒まで付いて、オヤ?渋谷の『鳥重』を彷彿させるねぇ。そう云えば、昨年行ってらっしゃいましたなぁ。

さて、二軒目は毎度の『きさぶろう』へ。
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19時までは酎ハイ150円だから、お約束コースになってきた。
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途中で酒朋ウッチーも合流し、愉しい酒宴となりましたナ。此処で意外と人気なのが、ポテトフライなのだ。
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これで酒もクイクイとススむ訳でアル。
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日曜日も楽しく暮れていったのだネ。

この後、武蔵小山の『じらい屋』にて味噌らーめんを食べたのだが、正に地雷を踏んでしまったのだネ。
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夜中に胸焼けして太田胃散の世話になったのでアール。あぁ、おバカ。
by cafegent | 2012-01-31 14:26 | ひとりごと | Trackback(1) | Comments(1)
うひゃひゃ!新しいデジタルカメラが届いた。
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リコーのCXシリーズは、6まで登場していたが、まだ価格が高いのでひとつ前のCX5を購入。毎日の散歩の友には、これで十分なのだ。

先週の土曜日は、朝からまた京成立石朝酒から始まった。
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いつもの「土よ宇」口開けの面々が集い、煮込みのホネをアテに梅割りがススんだ。
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サクっと吞んで、『栄寿司』へ。
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海鼠(ナマコ)が美味い。
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中トロ握って貰う。
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最後は生帆立で、ご馳走様だ。

続いて向かうは、いつもの『ゑびすや食堂』だ。
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肉豆腐をアテに緑茶割りをゴクリ。

先程の握り寿司で胃袋が目覚めてしまい、オムライスを頼んだ。
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此処のオムライスは、僕好みでアル。どうも、ふわトロのオムライスは苦手なのだナ。ニラ玉は半熟気味が好きだが、オムライスはしっかり焼いた卵がイイ。

午後からは、立石組と別れ一人小平へと向かった。
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この日は、我らがFC東京の練習日だったのだネ。
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一足先に神保町の酒場『兵六』三代目店主の真人さんと酒朋トクちゃんが小平練習場に行っていた。この二人、熱烈東京ファンなのだナ。花小金井駅からバスで練習場に着くと、何故か荒木マタエモンさんの姿があった。
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ハテ、この方サッカー知らないのじゃなかったっけ?

2012年も沢山の選手が移籍して来た。
残念ながら、今野選手が大阪に行ってしまったが、その分ジュビロから来た加賀健一選手に期待したい。
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マリノスから移籍のMF長谷川アーリアジャスール選手の顔も見えた。
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また、大分から戻って来たMFの幸野志有人選手にも期待が大きい。
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清水エスパルスから移って来た太田宏介選手や平山相太選手とも今季の活躍を願って握手を交わした。
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有言実行、見事一年でJ1復帰を果たした東京の活躍に今から胸が弾む。
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花小金井駅まで真人さんにクルマで送って戴き、我々吞んだくれ御一行は一路野方を目指す。

土曜日の『秋元屋』は、滅多に行かない。
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午後8時を廻っていたが、入口側テーブルに入れた。
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芋焼酎のお湯割りでスタートし、冷えた躯に暖をとる。
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この二人、殆ど同化しているネ。いや、ドーかしているのかナ?
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菊正宗の燗酒もススんだネ。
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クゥーッと顔もほころんだ。

立石、小平、野方と移動して最後は武蔵小山へ。『豚星』の新作、ベーコンとチーズサンドで腹を満たしたのでアール。
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ゴルゴンゾーラの味って、案外焼酎ハイボールにも合うのだネ。
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押上『まるい』もそうだが、居酒屋のサンドウィッチって抜群に美味しいのだナ。

さて、金曜日の横浜野毛ハシゴ酒の模様は、酒朋ビリー隊長の「疲れない日記」でネ。
by cafegent | 2012-01-30 15:15 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)
雪が降り積もった日からずっと冬晴れが続いているネ。
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今日は朝一番で、東銀座に在るリコー修理センターまで出掛けた。

2010年の4月に購入したリコーのデジタルカメラCX2がとうとう駄目になったのだ。保証期間内に3回程修理に出し、レンズも二度交換してもらった愛機でアル。

壊れた原因は使い方の荒さにあったみたい。毎日欠かさず使用していたし、ケースなどにも入れていなかったのが災いとなった。設定用のADJボタンがまるで機能せず、修理しても無駄と苦笑いされた。

この5年で何度カメラを買い替えただろうか。
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一台は、酔っ払って何処かに忘れて来たのだが、それ以外は全部使い過ぎによる寿命だった。

ゴツゴツの石が長い年月で川の水に摩耗されて丸くなっている状態と一緒なのだナ。
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カメラの角が擦り減っているし、ボディを繋ぐネジも殆ど取れていた。
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我が愛しのCX2よ、今まで風雪に耐え、よくぞこれまで頑張ってくれたなぁ。感謝の気持ちで一杯だ。
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引退カメラ棚に殿堂入りしておくれ。
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それにしても、このニコンもヒドいねぇ。最後はテープ止めだ!
      ◇         ◇         ◇
閑話休題。
今回は、ちょいとお下品なオハナシかもしれないナ。

大酒呑みは大抵お尻がユルいのだナ。そして僕の廻りの連中は、ウンチ漏らしが多い。そう、僕も時々漏らすのだ。酒を呑みながら、何故かいつもウンチ話に花が咲く。おバカな酒仲間連中は、皆ウンチの話になると俄然盛り上がるのでアル。

で、如何に他人より自分のウンチ漏らしが凄かったかを自慢するのだ。いや、ウンチ漏らしのみならず、外での野糞自慢も酒の勢いと共に加速するって訳だ。
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その昔、渋谷の東急東横店の一階に公衆トイレが在った。今は人気のシュークリーム店か何かになっている場所だ。友人と渋谷で泥酔し、終電も無く歩いて恵比寿の僕のアパートに戻ろうとしていた時だった。

二人とも急に便意をもよおし、公衆トイレに入ったのだが、大便用が一つしかなくて僕が先に使った。彼奴も可成り我慢していたのだが、こっちの方が先に入ったので運良くウンが出た。

心置きなく出すもの出してスッキリしてトイレから出ると、向こうもスッキリした顔をしているのだ。大便用は一つしかないのに、ハテ?不思議だナと思っていたら、なんと彼奴は街路樹の陰に隠れて持っていたショッピングバッグの中にウンチをしたのだった。

夜中とは云え、渋谷の街でアル。人通りだって多かった筈だ。ウンチを全部紙袋の中に出した後、何喰わぬ顔でその袋をゴミ箱に捨てたのだ。

もう30年程前の話だが、今思い出しても強烈なのだナ。
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      ◇         ◇         ◇
もう一人酒場に集う仲間のオハナシ。
昼飯を食べに外へ出たのは良いが、帰り道突然モヨオしたのだネ。

家に戻るまでは我慢出来るだろうとケツの穴をギュっと〆て刺激を与えない様にソーッと歩いて帰ったのだ。もう数十メートルで自宅だと思った途端に気が緩んだのだナ。曲がり角から勢い良く飛び出して来た主婦の自転車とぶつかりそうになったのだ。そして、その勢いでドヮッとウンチが炸裂したのだヨ。彼は迷彩柄の軍パンを履いており足元はハイカットのワークブーツでギュッと編み上げていた。

ボクサーパンツを履いていたので、ケツから漏れたウンチはそのままドーッと足元まで雪崩の様に落ちて行った。

外からは何が起きたかまるで判らないのだが、軍パンの中ではケツから足首までウンチまみれなのでアル。言うまでもないが、買ったばかりのレッドウィングのブーツはウンチの滲みで台無しとなった。合掌。
      ◇         ◇         ◇
もう一発、古い仕事仲間のYらとパリに出張に出掛けた時のオハナシ。

我々はクライアントと一緒だったので、『ル・ブリストル』と云う可成り高級なホテルに泊まったのだナ。
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冬だったので、生牡蛎を食べて辛口のシャブリをしこたま飲んだ。で、部屋に戻ってからも三人でまた飲んだのだ。
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翌朝、Yはお腹を冷やして寝たせいかお腹を下してしまったのだナ。で、シャワーを浴びて、腰にバスタオルを巻いたまま洗面台に立っていたのだが、其処で思いっきりくしゃみが出た。

もうお分かりだと思うが、くしゃみの勢いでケツが緩み、ありゃりゃっと下痢ウンチがバスタオルの下から漏れた。足元には毛足の長い純白のバスマットが敷いてあったのだが、その上にユルいウンチがズドンと落ちたのでアル。朝から僕の部屋の電話が鳴り、「一大事が起きた。どうしよう!」と叫ぶYが居るのだ。

まぁ、ホテルなのだから、それぐらいの事はなんでもなく勘弁してくれる事な訳だが、本人はとてもじゃないが恥ずかしくってクソの付いたバスマットを見せられんと云うことらしい。で、バスタブの中に汚れたバスマットを突っ込んでお湯でジャブジャブと洗い出したのだナ。

その間、僕らは下で朝食をのんびりと食べたのだった。だが、しかしでアル。どうもおバカな僕らはウンチと格闘している同朋の様子を見たくなるのだナ。

で部屋を見に行ったら、うっすらと黄色い汚れの色が残ったバスタオルが干されていた。幾ら感の良いホテルマンでも、洗面所のバスマットにウンチが漏れたとは気がつかないだろうなぁ。
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      ◇         ◇         ◇
かく言う僕も五反田で吞んだ帰り道のこと。千鳥足で歩いている途中、お腹がギュルルゥと鳴り出した。その途端もう、どうにもこうにも歩けない程の便意をモヨオしたのでアル。

こりゃもう駄目だ、と何処かのビルの生け垣に逃げ込んだ。すかさず其処でジーンズを下ろしパンツも下げてしゃがんだ途端にドッとウンチが出てしまった。

夜中の三時過ぎだったが、前から人が歩いて来るのに気がついた。もっと奥に隠れなくちゃと思い下半身丸出しでしゃがんだまんま横へエッチラホッチラと飛びながら移動したのだ。そしたら、その生け垣通りから見れば低いのに、奥側は1メートル程の段差があったのだった。

ウンチしたままのその姿でしゃがみながら横跳びしていたので、そのまま1メートル下に落下した。しゃがんだ状態で真っ逆さまに下に落下すると言うのは体験した者じゃないと判らんだろうナ。

ウンチまみれのまま、足のスネを思い切りぶつけて血が噴き出した。
もう最悪な状態だ。自分のパンツでケツを拭き、血を流したまま家に戻った。足は痛いし、もう臭いのなんの、南野陽子なんちて。

ゴールデンウィーク中だったので、マキロンで消毒して絆創膏で手当したのだが、まるで血が止まらない。こりゃ病院に行かなくちゃと救急医療センターに出向いたら、スネが切れて骨が見えていたらしい。その骨に雑菌が入り膿んでしまったようだ。スネの肉は薄いから縫う事も出来ず、結局治るのに三ヶ月もかかったっけ。なんともトホホな話でアル。

それ以来、友人たちから「ウンチくん」と呼ばれる様になった。そして「ウンチくん事件」の噂が燎原の火の如く行きつけの酒場に広がったのだナ。
      ◇         ◇         ◇
外ウンチ事件、実は他にも多々有るのだ。

まだ休肝日など設けておらず、毎晩吞んだくれていた頃のこと。

土曜日は今と同様に朝から京成立石で朝酒となる。
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あの頃は、まだ『宇ち多゛』の口開けが今程早くなかったので、午前11時半頃から吞み出したものだった。宇ち入り後は、『栄寿司』でエビスの小瓶を飲みながら寿司をつまむ。そして、『ゑびすや食堂』で緑茶割りを吞む。

午後の陽射しが強くなっている中、更にまだハシゴ酒が続くのだが、前日も可成りの酒を呑み食べていたのだから、お腹だってそろそろ限界だったのだろう。

いつもならヨーカドーのトイレで小休止して行くのだが、この時は「まぁ、大丈夫だろうナ」とタカを括って、そのまま踏切を越え『倉井ストアー』へと向かって歩いたのだった。
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すると、急にお腹が痛くなってしまった。その途端、猛烈に便意を催したのだナ。もうどんなにケツの筋肉をギュっと締めても我慢出来ない。ケツから膝までを開くことが出来ないもんで、膝から下だけでハの字に足を広げてヒト気の無い路地を探すのだ。
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紫陽花が繁る絶好の植栽を見つけたので、オタオタヨチヨチしながら一目散に紫陽花の樹々の下に滑り込んだ。パンツを下ろししゃがんだ途端にまたもやドヮッと出たのだネ。この総てが腸から出切った時の喜びと云ったら、まさに天にも昇る気持ちだろうか。

あとは、もう爽やかな開放感に浸るだけ。
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そのまま『倉井ストアー』の脇からトイレに直行し仕上げの尻拭きを終え、ゆっくりと手を洗い、店に入ったのだナ。

何故、突然こんなハナシをと思うであろう。何故ならまたもや先日やってしまったからでアール。花粉症のせいで毎日くしゃみが止まらない。

くしゃみは一度出ると十数回は止まらないのだネ。そして、花粉症が多糞症にバケてしまったのだナ。トホホ。くしゃみと共にチロっと出てしまった訳だ。

で、何事も無かったかの様にそっと駅のトイレに入ってパンツを確認。被害少なくトイレットペーパーで拭い難を凌いだ。

そのままユニクロへ直行し、新しいパンツを買ったのだナ。
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       ◇        ◇        ◇
さて、この日記だが、実は昨年3月10日に書いたものだ。翌11日にアップしようと思っていたのだが、まさかの大地震が起きたではないか。

大震災と津波による未曾有の被害に福島原発の大事故も重なったものだから、こんなバカバカしい話などアップしようにも出来なかった訳だ。

今日も午後1時頃に関東で地震が発生した。まぁ、頼むからウンチ我慢している時だけは揺れないで欲しいものだネ。

週末は日記の更新をしないので、暫しこれで笑ってくだされ。
by cafegent | 2012-01-27 15:37 | ひとりごと | Trackback | Comments(10)
七十二候では、「水沢腹堅」(さわみず、こおりつめる)時候だ。沢の氷が分厚くなる時季が来たのだネ。
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都心に舞い降りた雪も日陰の路地で凍り付いている。だが、ここ数日は青空が空高くに広がり、雀たちも賑やかに樹々を飛び廻っている。冬の晴れ間は、実に清々しい。深呼吸をすると冷たい空気が鼻から抜けて、一気に目が覚めるのだナ。

かじかんだ手をポケットに入れて、今朝も仕事場まで歩いた。この30分程歩くことが、日々吞んだくれの躯を辛うじて支えてくれているのかもしれないネ。
      ◇         ◇         ◇
さて、昨日は新川崎で仕事を終えた酒朋ビリーから酒の誘いがあった。武蔵小杉経由で武蔵小山まで出ると云う。午後6時、仕事場から武蔵小山まで歩くことにした。

夕べの月は、伊達政宗の兜の様な上弦の月だったナ。
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林試の森公園のあかしあ門から入り、せせらぎ橋を渡り森の広場を抜けて西門に出る。26号線通りを武蔵小山駅方面へと歩く。交番を過ぎて信号を右に曲がればいつもの青い暖簾が見えて来る。
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歩いたらすっかり日が暮れた。

働く人の酒場『牛太郎』は、昨日も賑わっていたナ。
ガラリと戸を開けると待ち合いには一人だけ。じきに空くナ、と隣りで待つ。

5分程で煮込みの前が空いたので滑り込む。

先ずは大瓶を戴き、ガツ酢をアテに飲む。
ビールとワインを戴く時は「飲む」、日本酒や焼酎の時は「吞む」と表現する。これ、すなわち「自由人文体」と云うのだナ。まぁ勝手に、だけれどネ。

池波正太郎先生は、粋な表現で時代小説を愉しませてくれた。酒場に入ってくるなり「親爺、熱い酒(の)をくれっ」「これは俺の金(ぶん)だから貰っていくぜ」なんてネ。

タイミング良く左隣りが空いたところでビリーが到着。
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待たずにスルリと座れたネ。ビリー隊長は氷入りのホッピーで、僕は氷無しを戴く。
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煮込みととんちゃんをつまみながらホッピーをグビリ。

女性ファッション誌「SPUR」に此処『牛太郎』が登場していた。
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「あの街のディープな老舗へ」だとサ!

女子たちも下町居酒屋ブームなのだネ。牛太郎に若いコがワンサカ来るとイイネ!

ヒロ君自慢のつくね串プレーンのチーズ乗せが実に美味い。
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本当にヒロ君が加わってからの『牛太郎』は酒のアテが充実しているのだナ。

暫くするとライターの森一起さんが現れた。珍しく息子は一緒じゃなかったネ。次から次と待ち合いに人が溢れ出して来たので我々は終了。

パルム商店街を素通りし、路地裏の立ち飲み『晩杯屋』へ。
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刺身をアテに芋焼酎のお湯割りで躯を温めた。

出世魚イナダの刺身は脂が乗っていて大変美味。
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しめ鯖も美味いが、コレ共に150円なのだヨ。赤羽『いこい』の弟分はダテじゃない。

ツイッターをチェックしていると、何やら赤羽が盛り上がっている。
丸健水産でマルカップを酌っている女子組と米山へ向かっている立石のアキちゃんや自転車ホッシーたちも呟いている。

ならば、我々も行っちまおうか、と酔いに任せて目黒経由で赤羽に。
地下鉄でそのまま赤羽岩淵まで直通なのだが、少しだけ埼京線の方が早いのだネ。

丸健水産を覗いたがもう誰も居ず、僕らは『まるます家』へ。
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鯉こくを啜りながら、ジャン酎を煽る。
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美味いゾ、鯉こく。あぁ、幸せなひとときだ。
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大根に味が沁みた煮込みも美味い。
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おいビリー、何スカしてんだい。
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うんうん、こっちの顔がビリーらしいゾ。

今宵も『まるます家』さん、美味しい酒と肴をご馳走様でした。
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外は一段と冷え込んで来ましたナ。
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至福のひとときを過ごし、一応『米山』を覗いてみることに。

カウンターの左端では、ホッシーとアキちゃん達がゴキゲンに酔っていた。そして、別室では元秋元屋冷蔵庫前のユリちゃん達が女子会を開いていましたナ。
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女子たち、ハイテンション!

当然ながら、満杯だったので僕らはいつもの『喜多屋』へ。
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いつもの180円酎ハイをグビリ。
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勢いにのってそのまま『自家製麺伊藤』の暖簾を潜る。
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あぁ、またヤっちまった。酒後の〆ラーほど怖いものは無い。
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ランニング再開しないとと思いつつ、ズルっと平らげたのであった。

ビリー隊長とはこれにて終了し、僕はまた武蔵小山へ。カミサンが待つ居酒屋『なな福』へと急いだのだナ。
by cafegent | 2012-01-26 15:07 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)
1月も後半に入り、街は一段と冬の寒さが深まって来たネ。
それにしても一昨日の都心を襲った大雪には驚いたが、雪を見ると故郷札幌を思い出す。よく積もったばかりの雪に立ち小便をしてオヤジに怒られたっけ。

大寒に入ったので、川瀬巴水の版画「富士の雪」に架け替えた。
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田子ノ浦から望んだ雪富士の勇姿だ。

昭和七年に摺られた物だが、保存状態が良く色が美しく保たれている。
オレゴンに住むコレクターと物々交換で手に入れた版画でアル。

今朝は朝から太陽が街を照らしていた。
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青空の下で、雀たちが愉しそうに集まっていた。
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民家の軒先では、凍った雪が落ちそうだ。

目黒不動尊の近くに駄菓子屋を見つけた。
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今でもこんな昭和の面影を残す店が在るのだネ。素敵だナ。

路肩に掻き集められた雪を眩しく照らし、通りが生き生きと映る。

保母さんに手を引かれた保育園児たちは、山になった雪が面白いのか、その上に登ろうとして尻餅をついていた。その姿は、まるで生まれたてのバンビの様で可愛かった。
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商店街の八百屋の軒先では、籠に入った金柑が可愛く並んでる。
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子どもの頃は、風邪を引くと決まって金柑の甘露煮を咳止めに効くからと作ってくれた。フウフウ言いながら熱い金柑湯を飲んだ。
学校から帰ってくると鍋でコトコトと煮ている金柑の甘い香りが階段の下まで伝わって来た。まだ途中段階の時のつまみ食いは、少し苦くて大人の味がしたっけ。

数年前、仕事で九州は高千穂地方に出掛けてことがあった。
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宮崎県は、金柑の産地として有名だ。仕事を終えた後に入った居酒屋で箸休めに出された金柑の甘露煮は、これまで食べたものとはまるで違う素晴らしい美味しさだった。
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女将さんに作り方を伺うと、生食用の金柑を水ではなく芋焼酎で煮詰めるのだそうだ。これをザラメで味の調節をし、各家の味に仕上げるとのことだった。その時に使っていた金柑は「たまたま」と言う県特産のブランド金柑だった。でも、何故このネーミングかなぁ?

不思議と焼酎のアテにも最適な一品だったナ。
     ◇         ◇         ◇
さて、今月9日、日本画家・小泉淳作さんがお亡くなりになった。
2010年に完成した東大寺本坊のふすま絵は実に素晴らしい桜と蓮の花だったが、鎌倉の建長寺の天井画「雲龍図」も見事だったナ。天空を舞う龍の姿は、古来から修行僧に法の雨(仏法の教え)を降らせると言い伝えられているそうだ。

辰年の年初月(としはつき)に天に召されるとは、きっと昇り龍の如く荼毘に付したであろう。87歳であったが、大往生だと願うばかり。

今年の四月にもまた「雲龍図」の特別公開はあるのだろうか。合掌。
     ◇         ◇         ◇
今朝の新聞からの話題。
グループサウンズのザ・タイガースが実に41年ぶりに武道館にて演奏した。1971年の解散公演と同じ日、同じ会場で往年のヒット曲を披露したそうだ。
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ジュリーの呼びかけで、昨年から全国ツアーを廻っており、夕べは記念すべき日となったのだネ。

途中で脱退したトッポこと加橋かつみさんは参加しなかったが、病気療養中の岸辺シローさんも駆けつけ、解散時のメンバーが全員揃ったと言う訳だ。

慶応義塾高校で教鞭を取っていたドラム担当のピーこと瞳みのるさんが了承したことで実現したタイガースの復活は僕らの世代にとっても嬉しいニュースだった。

沢田研二さんは、一度渋谷の『富士屋本店』でお見かけした事が有る。トッポさんは武蔵小山の『牛太郎』のご常連でもあるので、以前はよく故ひとみ姐さんなどとご一緒した。

久しぶりに「花の首飾り」などを聴きたくなってきたナ。
     ◇         ◇         ◇
閑話休題。  
夕べは野毛の三杯屋『武蔵屋』で燗酒でもと思ったのだが、前日の大雪でもしかしたら臨時休業の紙が貼られてるかもしれない、と立石方面の電車に乗った。

午後6時半頃に着くと既に『栄寿司』は店仕舞い。『宇ち多゛』は、表も裏も並んでいた。中を見渡すと奥席には地元のウーさん、中席には木場『河本』のご常連の姿が見えた。

暫く赤い暖簾の下で待ち、いつもの奥席へ滑り込む。ギリギリ最後のナンコツを素焼きお酢掛けで戴いた。歯ごたえ抜群なり。
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奥席窓下では、クロちゃんも来ていた。早いなぁ。ベレー帽が愛らしくって、いつも以上に素敵でしたナ。

ウーさんと他愛ない与太話で盛り上がっているとビリー隊長が到着だ。8人掛けの卓に無理矢理入ってくる。

気心しれた仲間たちと酌み交す酒のなんと美味いこと。宗さんが新しい寶焼酎を口開けしてくれた。
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裸電球の灯りで黄金色に輝く梅割りが五臓六腑に沁み渡る。

滅多に食べないレバー良く焼きのタレもたまに食べると美味しいネ。
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この日も美味しい酒ともつ焼き、そして憩いを有り難うございまする。

立石を離れ、我々は神保町へ。さぼうるから三省堂に続く路地裏は、まだ雪が溶けずに路面が凍っていたネ。

『兵六』の暖簾を潜るとコの字は満席。入口側の卓に腰を降ろす。
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今宵もさつま無双の白湯割りで一献。だれやめの酒は美味し。
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「だれやめ」とは鹿児島弁で「だれ」(疲れ)をやめ(止め)る。一日の疲れを癒すため、焼酎を吞むことでアル。
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仕事を終えた人が此処でだれやめの酒を酌む。初代・平山一郎氏から三代目店主・柴山真人さんへと受け継がれている酒場兵六の信条なのだ。

酒朋トクちゃんは年明け皆勤賞だったが、ストップしたご様子だ。
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ハイ、お約束のドーンッ!

酒のアテは「兵六あげ」だ。油揚げの中にねぎ納豆、ねぎ味噌、そしてチーズが入り、こんがりと焼かれている。
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これが焼酎に合うのだナ。湯島の酒場『シンスケ』のきつねラクレットとこの兵六あげは、僕の知っている油揚げの二大酒のアテでアル。
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酒朋ビリー隊長の終電が気になったので、もう一杯で〆た。
夕べも心地良く吞めた。さて、今週は野毛詣でに行けるかなぁ。

小泉淳作さんを綴った過去の日記
by cafegent | 2012-01-25 15:14 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)
昨晩の雪は深夜まで降り続いたのだネ。
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都心では、積雪が4cmを記録したそうだ。

先週のニュースで、北海道岩見沢市の積雪が観測史上最高の194cmを記録したらしい。
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岩見沢市はメロンの産地として知られているが、冬は本当に厳しい。

祖父の家が在ったので、子どもの頃は毎年正月などに泊まっていたが、冬は墓参りが出来なかった。雪の量が凄過ぎて、墓前まで行けないのだネ。墓地まではクルマで行けるのだが、墓には辿り着けず、遠くからお参りして帰ったことを覚えている。
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今朝、6時過ぎに外を見ると太陽が輝いていた。
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眼下に見える家々の屋根は白一色であったが、昨日とは打って変わって青空が広がりそうな朝を迎えた。
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昨日は打ち合わせが早く終わり、小雨降る渋谷の街に出た。午後5時の空は銀鼠色から濃い灰色に変わろうとしており、玉川通りの濡れた路面は無数のヘッドライトに反射され眩しかった。

大きな歩道橋を登るとどうしても目が上に向いてしまう。今時の若いコ達は、見せるための下着を付けているのだろうか。ビニール傘を広げた彼女達は揃ってミニのスカートから生足を出して階段を登っている。

一段一段彼女たちが上下する度にヒラヒラのミニがまくれ上がり、胴体と生足を繋ぐ辺りにピンクやパープルの下着が顔を覗かせるのだ。

思わず、階段を踏み外しそうになったが、平常心の均衡を保ち玉川通りを無事に渡った。
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『富士屋本店』の階段を降りると、雨のためか大きな変形凹字カウンターは空いていた。

先ずは、看板娘の原川さんの前に千円札を置き、大瓶と湯豆腐を戴く。
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ビール450円に湯豆腐200円。350円のお釣りと共に笑顔が返ってくる。此処の湯豆腐は出汁が素晴らしく美味い。

此処は130年以上も続く老舗の居酒屋でアル。僕が通い出して、既に30年以上になるのだからネ。

1人で吞んで居ても大抵誰か知っている顔が入って来るから、居心地が良い。この日は、パルコ劇場で毎年恒例となっている「志の輔らくご in PARCO」を観に行く事にしていた。
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チケットぴあ等々有りとあらゆる手段で申し込みをしたのだが、悉(ことごと)く外れてしまった。確か、渡辺祐さんも同じ様な事を呟いていたっけ。

あぁ、2012年はチケット取れなかったナ、と嘆いていたら酒朋キクさんから朗報が入ったのだネ。ナント、複数枚当選したから譲って下さるとのこと。

これまで幾度キクさんに譲って貰ったことか。感謝多謝!でアル。

仕事を早上がりしたカミサンが富士屋の階段を降りて来た。
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寒梅の燗酒を貰い、暖をとる。安酒が胃に滲みて、美味し。
落語会は10時近くになる筈だからと、ハムキャ別を戴いた。
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コレ、此処で一番好きな一品だナ。

店内のテレビで6時のニュースを見ていたら、ミス日本の最終選考の模様が行われた。実は、この中に僕とキクさんの呑み仲間みっちゃんのご令嬢が入っていたのだネ。
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惜しくもグランプリは逃したが、4番を付けた三木朋子さんは凛として美しかったなぁ。全国から集まった色彩兼備の美女の中に最後まで残ったのだから、大きな拍手を贈りたい。

三本目の熱燗が空になった辺りで、開演時間が近づいた。

雑踏を抜け、パルコ劇場のエレベーターに乗り込んだ。
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会場に入ろうとすると、目の前から声が架かった。
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某A新聞のコカ爺ぃだった。
やっぱり皆さん「志の輔らくご」は、外せないよネ。

さて、今回の落語会は、談志師匠が他界してから最初に聴く志の輔師匠の噺なのだナ。前半は得意の創作落語で、大いに笑わせてくれた。映画にもなった名作「歓喜の歌」に登場するみたま町が舞台となった噺は、下町の笑いと人情に溢れていた。
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仲入り後は、かつてイエモトが得意にしていた古典中の古典だった。これもまた春節に相応しい一席でしたナ。

最後に志の輔師匠が、イエモトの想い出を語った時は、ついホロリときたネ。

今年もまた素晴らしい独演会だった。席を立ち、後ろ側を見ると渡辺祐さんがいらしてた。ヨカッタ!チケット、ゲット出来たのですネ。

窓の外を見ると大粒の牡丹雪が渋谷の街を舞っていた。
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『アヒルストア』でワインを飲もうと思っていたのだが、こりゃ早々に地元に戻った方が良さそうだ。

と、目黒方面へと急いだ。

武蔵小山も駅前は真っ白な世界が広がっていた。
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転ばぬように気をつけながら、いつもの深夜食堂のドアを開いた。
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店に入った途端、メガネが白く曇って何も見えなくなった。急な温度差って参るねぇ。コートが架けられやしない。

ひと息ついて、芋焼酎のお湯割りを吞む。
ママにポテトサラダと煮込みうどんをお願いした。
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むふふ、の美味さ。急に躯が温まったので、鼻水が出てきた。

コカ爺ぃもアヒルストアに行ったそうだが、あいにくの満席だったご様子。残念!
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お湯割りもススみ、出来立ての里芋とイカの田舎煮を戴いた。
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優しい味がしたナ。これで、今夜の雪にも負けないで家路に向かうことが出来る。ダッフルコートのフードを冠り、外に出た。
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深々と降る雪は、故郷の札幌を思い出させてくれる。向こうじゃ、寝る前に必ず雪掻き仕事が待っていたものナ。そんなことが頭に浮かびながら、白く輝く闇を歩いた。
by cafegent | 2012-01-24 15:28 | ひとりごと | Trackback | Comments(2)
     奉納の菰樽(こもだる)眺めカップ酒  八十八

今日は旧暦の正月だ。横浜中華街では、恒例行事となっている爆竹のカウントダウンが行われたネ。今朝のニュースでも爆竹の大きな音と共に盛大に祝う人々の姿が映し出されていた。
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中華街では、2月6日まで獅子舞が行われるそうだ。

中華街と言えば、西方の延平門『天龍菜館』。鄭さんの作る「鎮江炸肉排」を求めて、久しぶりに旧正月の横浜を歩こうか。
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土曜日は、朝からいつもの立石朝酒だ。前日、酒を抜いたのですこぶる体調は良いのだが、空腹の胃袋に寶焼酎の梅割りはキツいので、早起きをして飯を炊いた。

丁度、ずわい蟹の缶詰を戴いたので、蟹の炊き込みご飯にした。
カニ缶は、汁もしっかりとカニのエキスが出ているのでそのまま良い味に仕上がるのだナ。
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前日に利尻昆布で出汁を作ったので、土鍋で8分で炊きあがる。10分蒸らし、蓋を開ければ部屋中にカニの芳香が広がるのだネ。

浅蜊の味噌汁と共に朝酒前の胃を万全に整えたのサ。むふふ。

さて、午前9時40分、京成立石駅に到着。
大寒の朝は、やはり寒い。もつ焼き『宇ち多゛』の裏側に廻るといつもの面々が集っていたが、奥席古参ご常連たちの姿が見えない。
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立石の重鎮イシさんは、寒いから午後からにするとの連絡が入る。
そんな訳で、いつもの奥席は【宇ち多゛出禁】の筈のホッシー、ダンディ岩崎サン、そして地元のアキちゃん、ボクの4人だけだった。
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少ないので、いつも鏡下に座るヒゲオヤジ君たちを奥席に招く。それでも6人での奥席口開けとなった。
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先ずは大瓶とシロタレ良く焼きから。
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後はビールをチェイサーに梅割りがススんだネ。
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二軒目は、毎度のヨーカ堂裏の『ゑびすや食堂』へ。
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ホッシーは、ふぐ鰭酒だネ。炒り銀杏をアテに緑茶割りだ。
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地元アキちゃんも二軒目ですっかりゴキゲンでアル。皆で踏切を越えて『ちょい吉』に向かうが、案の定まだシャッターが降りている。
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酔いどれの御仁たちは、それでもシャッターを覗きながら、開けようとしている。大丈夫かいな?このオッサンたちは!

たまには『寿し正』で吞もうと言うことになり、また逆戻り。
奥戸街道に出ると地元のウシさん親子に遭遇。お嬢さんが正月の凧に描いた絵の表彰式があったご様子でしたナ。
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「恵比須賞B」とはスバラシイ!おめでとうネ。
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ウシさん、また『鳥重』で吞みたいですナ。

そして、マサ君の居る『寿し正』の暖簾を潜る。
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ランチタイムのばらちらしで燗酒だ。
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ダンディ岩崎サンだけ、刺盛りにしていたネ。
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燗酒の徳利が何本空いたのかなぁ、躯が温まった。
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マサ君はランチタイム営業が終わると『宇ち多゛』に直行なのだナ。スバラシイ。

『ちょい吉』に戻ると賑わっている。
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地元のママさんバレーチームの素敵な姉さんたちが練習帰りに吞みに来ていた。
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ホッシー達は彼女たちと共に『さくら』に消えたので、僕はイシさんの待つ立石呑んべ横丁の『さくらんぼ』へ移動。
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またもや大いに唄い、吞んだ。
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『鳥房』で半身唐揚げの土産を貰い、イシさんは別の酒宴へ移動。
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揚げたては、実に美味いのだナ。

ホッシー達の居る『さくら』に立ち寄ると女性陣たちは既に帰っておりましたナ。人ごとながら、十二指腸の具合は大丈夫?
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あぁ、この時点で既に6軒のハシゴ酒でアル。少しインターバルを取らなくちゃ。

ダンディさんと電車に乗り、僕は地元に戻ることにした。浅草で電車を降りたダンディさんは、いつもの様に雷門の酒場『簑笠庵(さりゅうあん)』に向かった。間違いなく、小上がりで爆睡するだろうナ。

僕はと云えば、三田で無事に電車を乗り換えたのだが、ムサコで降り忘れ新丸子で目が覚めた。
またやっちまったのだが、まだ午後8時前だ。こんどはちゃんと降りるのだ、と立つことにした。

電車の爆睡ですっかり酒も抜けた。

仕事を終えたカミさんと合流し、ムサコの老舗『とりひろ』へ。
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古くから地元の方々に愛されているオーセンティックな焼き鳥屋だが、改装してとても小綺麗になっている。ドラマで小料理屋のシーンに出てきそうな雰囲気を醸し出してるのがイイのだネ。
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自家製の塩辛が美味い店にハズれは無い。
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此処も同様に塩辛が美味かった。
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親爺さんが焼き鳥を焼き、女将さんが店内を仕切る。一品料理は息子さんの担当らしい。
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菊正宗の熱燗がクイクイと入っていったネ。
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焼き鳥も美味しかったし、何よりも居心地が良かったなぁ。
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〆に出してくれるお吸い物が優しい味わいで、一日を愉しく締めくくってくれる。ムサコは駅前のスナック街もパラダイスが待っているが、此処もまた武蔵小山の良心のひとつなのだナ。

土曜日のハシゴ酒は、7軒にて終了。酩酊なり。
by cafegent | 2012-01-23 13:37 | 飲み歩き | Trackback | Comments(1)
      大寒や真白き空を眺めをり   八十八

今日から大寒だネ。一段と寒さ厳しくなる季節がやって来た訳だが、東京は今朝雨から霙(みぞれ)に変わり、初雪が舞った。
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今朝仕事場へ向かう途中、品川スイムスクールの裏側では温水プールの排水で出来たのだろうか、温かい水溜まりで鳩や雀が浸かっていた。
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鳩たちも今朝の初雪に驚きながら、羽を温めていたのだろうネ。

冬の夜空は、空気が澄み東京でも綺麗に輝く星を眺めることが出来る。帰り道、ちょいと空を見上げれば、小さな幸せに出逢えるのだナ。

      大寒や北斗七星まさかさま

僕の大好きな俳人・村上鬼城(きじょう)の詠んだ句だ。

大寒の夜、何気なく空を眺めた時に目に飛び込んだ北斗七星の姿は、澄んだ空気の中で一層輝いて見えたことだろう。

柄杓のカタチの星座が真っ逆さまに目に映った時の気分がダイレクトに伝わってくる。「まさかさま」が素晴らしいのだナ。耳が不自由だった鬼城ならではの、心で感じたままに詠み上げた名句だネ。

鬼城は、正岡子規に句を習い、子規亡き後は、高浜虚子に師した。
もう随分昔になるが、9月17日の鬼城忌に高崎の龍広寺にある墓前をお詣りしたことがあった。

毎年、大寒を迎えるとこの句を思い出すのだナ。
     ◇        ◇        ◇
昨日は、酒朋ビリー隊長が早めに仕事が終わるとの連絡があり、午後5時過ぎに仕事場を出た。もちろん、京成立石へと向かう訳だが、この時間のダイヤはどうも遠距離の帰宅組に合わせているためか、快速や快特が矢鱈と多い。

当然、立石は普通電車しか止まらないので、途中駅で通過待ちとなる。
ワタクシ卑しい吞んべいなので、この数分間がじれったいのでアル。
『宇ち多゛』に何人の列が出来ているだろうか、うんぬんかんぬんと頭の中がモヤモヤし出すのだナ。

やっと京成立石駅に到着すると、もう足は勝手に早歩きになる。木曜日は『栄寿司』も休みなので静かだが、『宇ち多゛』からは活気溢れる声が外まで響いていた。
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裏側に周り、赤暖簾を持ち上げると既にビリーが居た。シンキをアテに梅割りを煽ってる。

宗さんと目が合うと口の両端を少しだけ上に持ち上げ、笑いながら「其処で良いかい?」と無言の合図。いつもは奥の卓が定席なのだが、ビリー隊長が中席に座っていたので、この日はそちらへ。
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暫くすると地元のウーさんもやって来た。ビールから梅割りに移り、良い塩梅に酔い始めた。

この日の話題は、もっぱら自転車ホッシーだったネ。ここ数週間、十二指腸の調子が良くないとのことで酒を控えた方が良い筈なのだが、相変わらず酒場で出逢う。ビリーも赤羽で出逢ったと云っていた。

そんな訳で、宗さんから「体調が良くなるまで、当分の間此処に来ちゃ駄目だ」との愛に溢れた「出禁」宣告をされたのだナ。

まぁ、冗談だが、それだけ皆がホッシーの躯の事を心配してるってこったナ。さぁ、明日の朝はホッシーが、どんな顔して宇ち入りするのか愉しみだ。

『二毛作』も定休日なので、我々は早々に立石を引き上げた。
青砥で乗り換えて、向かう先は鶯谷だ。と云っても、立ちガールを買いに行こうって訳じゃぁナイ。
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絢爛豪華なラブホ街を抜けて、言問通りを渡り、路地裏を抜ければ居酒屋『鍵屋』の灯りが見える。
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此処は「根岸の里の侘び住い」、大正時代の面影を今に残す風情溢れた酒場でアル。

先日、吉田類さんと訪れた小金井公園内の『江戸東京たてもの園』には江戸期に建てられた昔の『鍵屋』が移築保存されている。
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それはもう見事な造りで必見だ。
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まるで、そのまま時代劇に出てくる酒場の様だ。

丁度、先客がお勘定を済ませた所だったので、燗付け器の前に座る事が出来た。
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この日の肴は、煮こごりだった。これが、堪らなく美味い一品なのだ。
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我々は唯じっと、桜正宗のぬる燗を待つ。
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店主の清水賢太郎さんは、いつも僕らには大振りの蛇の目本きき猪口が差し出される。隣りの御仁には小さなお猪口だが、我々よっぽど大酒呑みだと思われているのだナ。
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二本の徳利が目の前に置かれ、さて乾杯。甘口の桜正宗はぬる燗にすると味が絶妙なバランスに変わるのだ。辛口の大関は熱燗が良し。
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大きな楓(カエデ)のカウンターで酒を酌むと、とても居心地が良い。
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長い年月を経て飴色になった店内は、所々に時代の陰影が宿っている。正に、東京の居酒屋の有るべき姿、此処に在りと言う訳だ。酒も肴も設えも、その総てが古き良き東京なのだ。
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煮奴の変わらぬ味も良し。畳みいわしも酒がススむ。
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さぁ、お猪口の蛇の目が廻らぬうちに最後の酒を呑み干そう。

賢太郎さん、女将さん、ご馳走様でした。程良く酒に酔い、店を後にした。

さて、三軒目は東十条へ。JR東十条駅北口2番出口を出て、そのまま真っ直ぐ進む。
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ニュー加賀屋を過ぎると正面にセブンイレブンが出る。その右隣りが大衆酒場『みとめ』だ。
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青いテントが僕らを呼んでいるのだネ。

此処も素敵なコの字ワールドな酒場でアル。
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左右に扉が有るので、夕べは左側へ。
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ビリー隊長は酎ハイを頼み、僕は麦焼酎のお湯割りにした。

酒のアテは、みとめ自慢の「スタミナ」だ。
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野菜が11種類も入っており、ニンニクも効いてホントにスタミナばっちグーなのだネ。
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大きな鍋が、さながら湯船の様にチロリが浸かってる。

この日の東京縦横無尽ハシゴ酒は、立石・根岸・東十条と三軒で終了。雨が降り始めたし、家路に向かうことにした。
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〆の炭水化物を食べていなかったナ、と永谷園の出番で一日を締め括くったのサ。
by cafegent | 2012-01-20 14:46 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)
     たとえどんなに辛くても
            春を迎えぬ冬はない

今朝、海福寺の前に出ていた法語でアル。
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法語とは、人々に向けて仏法を説く言葉だネ。
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毎朝、30分弱歩いて仕事場まで来ているのだが、その途中に幾つかの寺や神社が在る。目黒不動尊源泉寺、五百羅漢寺、海福寺、蟠龍寺、大鳥神社などを通って仕事場に辿り着く。

時々、目にする法語が心に響き、一日の始まりをとても爽やかにしてくれる。もう随分前だが、仕事関係のトラブルで憂鬱な気分になっていた時に何処かの寺に貼られていた言葉に救われたこともあった。

     心が渇いている時は挨拶をしよう。
           自身のみならず相手の心も潤う。

このコトバに随分と気持ちが穏やかになったものだ。

他にもずっと心に残っているコトバを記しておきたい。

     たとえ明日、世界が滅びるとしても、
           今日、君はリンゴの木を植える。

東欧の詩人ゲオルグの詩の一節だが、作家の開高健さんは生前このコトバを色紙に良く書いており、酒場などに残している。これも、何処かの寺で見てノートに残したっけ。
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今朝見たコトバで、今日も一日頑張れるのだワン!
     ◇        ◇        ◇
昨日は、初観音の日。浅草観音浅草寺では、「亡者送り」が行われた。

24人の住職が交代で七日間、昼夜不断の祈祷を続ける。最後の日の夕刻、最後に貫主が修法を行い、読経が終わると真っ暗になり闇の中から真っ赤に燃える松明(たいまつ)を手にした鬼が二人現れる。

鬼達は境内を駆け下りて松明を地面に叩き付けるのだ。これで魑魅魍魎(ちみもうりょう)の悪霊を払い天下太平を祈るのだナ。

今から355年前の江戸の昔、江戸城天守閣と市街の大半を焼失し、10万人以上もの死者を出した「明暦の大火」が起こった。これも1月18日の出来事でアル。

恋の病に臥せった16歳の娘お菊が亡くなった。寺での法事の後、しきたりに沿って娘の振り袖を古着屋に売り払った。その振り袖は別の娘お花の元に渡ったが、その娘も病死した。

振り袖は、また別の古着屋を経て、別の娘おたつの手に渡った。だが、彼女もまた病死した。明暦元年、1年、2年の1月16日、三人が次々と同じ日に亡くなり、三家の家族が相談し、彼女らが袖を通した振り袖を本郷円山町の本妙寺にて供養してもらうことになった。

和尚が読経し、奇怪な因縁の振り袖を火の中に投げ込むと、突如吹いたつむじ風により火のついた振り袖が舞い上がり寺の本堂に燃え移った。その火が江戸中に広がり大火となり、「振り袖火事」の名がついた。

以来、1月18日は「振り袖火事」の日と言われている。

列島の太平洋側では、この冬記録的な乾燥日が続いているネ。34日連続とのことで、昨日東京に乾燥注意予報が出た。

空気が乾燥すると静電気も起きるし、火災も起こり易くなる。
このところ、また地震も続いているし、振り袖火事じゃないが、十分に気を付けなくてはならないネ。
     ◇         ◇         ◇
さて、夕べは「亡者送り」の後、木場『河本』の暖簾を潜った。

ガラリと戸を開ければ、いつもの面々がホっピーに酔っている。
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真寿美さんは、この頃足の痛みが続いていると云う。少し心配だが、冗談を言いながら焼酎を注いでいるのでまだ大丈夫だろうナ。

午後8時、営業終了と共に奥から猫のモコが現れた。この後は猫ちゃんたちの夜宴の時間でアル。我々は早々に引き上げないとネ。

ちょいと肉が食べたくなったので、武蔵小山の名店『ホルモン道場みやこや』に向かった。駅前でカミサンと合流だ。

此処は、大坂鶴橋の焼肉屋に見られる様にカウンターに幾つものガスロースターが乗っている。カウンター焼肉なので「お一人様」でも大丈夫なのだナ。

串の焼きとん類も有るし、酒のアテも豊富だ。ホルモン類も充実しており、何でも美味しいのだが、特に評判なのがハラミでアル。

此処を教えてくれたバーのマスターは、「みやこやのハラミが食べたい時は、店を臨時休業にする」と云ってたっけ。でも、その言葉に嘘はない。本当にスバラシイのだヨ。

そして、飲み物はホイスに限る。下町のボールと双璧を成すのが、山手のホイスなのだから。なにより、此処のご主人後藤さんはホイスを造る後藤商店の家系なのだから本家ホイスを飲むことが出来るって訳だ。
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ホイスで乾杯し、先ずは牛レバー刺しから。
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甘くて実に美味い。
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ガツ刺しも最高だ。
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そして、ハラミを焼く。余り焼きすぎない方が美味い。
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タレにコチュジャンを落とし、自分好みの味にする。

続いて、カシラとミノを相盛りでお願いした。
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カシラは豚なのでじっくりと焼いた方が良い。

ホイスもクイクイと喉を通る。むふふ、な幸せ。

歯ごたえ系好きなカミサンは、ミノが大好物。二人して暫し焼くことに夢中でアル。

此処は一階はカウンターのみだが、二階が座敷になっている。イメージとしては赤羽『まるます家』の二階を小さくした感じかナ。あぁ、押上『まるい』の二階にも雰囲気が似ている。15人程入れるが時には20人以上で宴会を開いている方々も見受けられる。

夕べも二階は賑やかだったなぁ。会社の新年会だろうか、一階のトイレの前でずっと若者に説教垂れている御仁が居たものナ。
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まぁ、そんな光景を尻目に再びハラミを頼んだ。

此処はご主人が肉を捌き、息子さんがつまみ類を受け持ち、ホイスを作る。実に仲睦まじい親子の姿に僕らも和むのだ。

満足満腹!武蔵小山は、こんな名店が点在しているから日々徘徊が愉しいのだナ。

『みやこや』は、働く人の酒場『牛太郎』のすぐ先でアル。是非!

ハラミでしっかり腹を満たしたので、隠れ家『Bar 酒音(Shu-On)』へ。細い階段を上がり、戸を開けると結構入ってる。だが、なんとかカウンターに座れたのだネ。
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余市の10年をハイボールで戴き、一日を締めくくった。

馴染みの酒場で、馴染みの顔に出会い、他愛無い会話に心が和んだ。

寒空の下、冷たい風が酔いを覚ましてくれた。こんな晩は、星と対話が出来そうだ。
by cafegent | 2012-01-19 15:51 | 食べる | Trackback | Comments(3)
    据え風呂に沈んで居たる年初月(としはつき)  八十八

寒くて湯船から出たくないこの頃でアル。
顔に当たる風が冷たく痛い。毎朝通る公園の人工池も氷が張っていた。
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水を飲みに来ている鳩やヒヨドリたちも困るだろうに。

暦では明日までが「小寒」、20日からはいよいよ冬の寒さが一層厳しくなる「大寒」の到来だ。

一年の季節を細かく分けて表した七十二候では、「款冬華」(ふきのはな、さく)季節。これ、読めないよネ。款冬とは蕗(フキ)のこと。
寒さ厳しい中、蕗の薹(とう)が蕾みを出し始める時季が来る訳だ。

    蕗の薹の舌を逃げゆくにがさかな  高浜虚子

     ◇         ◇         ◇
今朝の朝日新聞の朝刊をめくっていて、時々掲載される時代小説の特集広告ページに目が止まった。
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シリーズ10回目の「江戸ノベルズ」は、佐伯泰英などの時代小説好きにはたまらない江戸の豆知識がいつも満載だ。紹介されている江戸城下の地図も時代小説を読む時に参考になる。
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そして、今回の特集の中「江戸の湯屋」についてを書いていたのは、江戸散策家として知られるライターの高橋達郎さんだった。実は、高橋さん縁あって昨年から僕のオフィスの一角に仕事場を構えたのだネ。

僕の仲間のカメラマンの友人であり、今は毎日顔を合わせているので、一緒の仕事も始まっている。

今、僕のところには、カメラマン、コピーライター、デザイナー、プロデユーサーが一堂に揃ったのでとても仕事がし易くなった。

高橋さんは新宿区百人町の「江戸幕府鉄砲組百人隊」保存会のメンバーでも有り、NHKの『ブラタモリ』にも鉄砲担いで登場していたのだナ。
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江戸の知識が豊富なので、教わることも多い。朝、珈琲を飲みながら朝刊の紙面でこうした出会いが有るのはとても良い気分になるネ。

また、「リレーおぴにおん」の記事では、僕の俳句の師でもあり、酒場でもお世話になっている酒場詩人・吉田類さんが登場していた。
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〈子連れで居酒屋に出入り?現場を見ずに、そうした話を聞けば、確かに顔をしかめる向きもあるかもしれません。でも実際は、目くじらを立てることもないと思いますよ〉と語る。

〈週末の下町、夕食時などに若いお父さんやお母さんが小さな子どもの手を引いて、なじみの居酒屋に来る。親は旬のモノなどを肴に酒を酌み交し、傍らで子どもは食事。そういう光景は東京といわず地方といわず、特に珍しいわけではないですね。むかしから。〉

〈地域に根付いた下町の大衆酒場や居酒屋は食堂を兼ねている店が多い...子どもが騒ぎ回ったり、ぐずったりすれば親が注意する。店のおかみがしかる。周囲の大人たちがしつける。そんな雰囲気の中で、子どもたちも知らず知らずのうちに周りへの気遣いや思いやりの気持ちを学んでいきます。〉

サスガ、類さんだネ。僕の通う立石のもつ焼き『宇ち多゛』でも土曜日など子連れで煮込みを食べにくる親子連れを見かける。お父さんが梅割りを吞む傍らで、小さな子が一生懸命に煮込みを頬張っている光景は実に微笑ましい。

親しい方々が朝から朝刊に登場していて、何だかとっても元気を貰った気がするのだナ。そんな訳で、昨日と打って変わって今日は気分上々なのでアル。
     ◇         ◇         ◇
閑話休題。
先週、浅草寺にお詣りの後、雷門の居酒屋『簑笠庵』の暖簾を潜った。
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先ずは、何と言ってもコレからだ。
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京橋『松輪』で人気の究極のアジフライを生み出した山本さんならではの自慢のアジフライを戴きながら、酒がススんだ。

ハッカクを味噌で焼いた軍艦焼きも美味かったナ。
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この魚、形はグロテスクだが、刺身でも美味く、北海道出身には馴染み深い魚でアル。
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美味しい肴で酒が続く中、今度は今から旬だと言うふきのとうで蕗味噌を作ってくれた。
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いつも出来合いのモノを買って酒の肴にしていたが、こうやって目の前で作って貰ったのは初めてだ。

ふきのとうは天ぷらも美味いが、何と言ってもコレが酒呑みには堪らない。独特の苦味に味噌の風味が相まって素晴らしいアテとなる。

残ったら翌朝の熱いご飯に乗せて喰う。あぁ、書いているだけでヨダレがでそうだ。
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日本酒のお代わりがススんだのも判るだろう。

    蕗味噌に酒がすすむや路地酒場   八十八

いつもいつも美味しい料理に感謝でアル。
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そして、先週泥酔をして大相撲初場所のチケットを忘れてしまい失礼しました。早々に送ってくれた京子さんにも感謝多謝!
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さて、今日も夕刻から浅草寺では、「亡者送り」が行われる。運気を貰ったその足でまた酒場の暖簾を潜るとしようか。
by cafegent | 2012-01-18 13:04 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)