東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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<   2014年 03月 ( 8 )   > この月の画像一覧

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東京は一気に春めいて、街中の染井吉野も開花の速度を増している。
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ムラサキハナナも咲きだし、ヒヤシンスの花も開き始めたネ。
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昨年末に千葉市美術館で開催されていた『誕生130年 川瀬巴水展 郷愁の日本風景』を観そびれていたが、巡回され横浜高島屋ギャラリーで観ることが出来た。
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日本画の巨匠、鏑木清方に弟子入りした巴水だが、同門の伊東深水の手による連作「近江八景」を見て木版画に魅了されたのだネ。そして、版画の版元である渡邊庄三郎とタッグを組み浮世絵とはひと味もふた味も違う「新版画」の連作を発表。圧倒的な画力により全国を旅して風景を写し取ったスケッチが実に素晴らしい。

旅から戻ると丁寧に描いたスケッチと心に焼き付いた風景を元に版画の原画となる水彩画を作成。その作品を彫り師と摺り師の匠な技術によって美しい木版画が完成する。

本展覧会では、スケッチから水彩画、試し摺りから最終版までの行程も展示され、実に興味深かったナ。

今回は、川瀬巴水の傑作「田子の浦の夕」の水彩画の原画が展示されていた。今回の展覧会で一番愉しみにしていた絵だったので、暫く立ちすくんで魅入ってしまった。
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僕が米国のコレクターから手に入れたモノは、昭和15年に創られた初摺りの版画だが、70年も経っていると云うのに色褪せず美し富士山の夕景だ。手前の松と土手を行く荷馬車夫、富士の構図が素晴らしい。

版画の良いところは、版木が残っていれば、今でも手に入ることだネ。
この「田子の浦の夕」も後摺りの作品は、銀座の『渡邊木版美術舗』で手に入る。値段も二万円程度なので、季節によって掛け変えるのにも手頃なのでアル。

そんな訳で、今日は酒を語らず!
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by cafegent | 2014-03-28 18:14 | ひとりごと | Trackback | Comments(0)
東京もここ数日、すっかり春めいて来た。昨日は桜の開花宣言も発表された。もう一週間もすれば満開になるだろう。

七十二候では「雀始巣」(すずめ、はじめてすくう)の季節。
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春の気配が高まり、雀が巣を作り始める時季が来たのだネ。

越冬していた蝶も暖かい春の陽射しに誘われてヒラヒラと舞い始めていた。
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路傍では土筆(つくし)の子や蕗のとうも顔を覗かせる頃だろうか。

鳥たちも恋の季節。オスはメスの気を惹くために美しく啼く。
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ウグイスは「ホーホケキョ」と囀(さえず)るのだナ。また「ディスプレイと」言ってメスを惹き付けるために執拗に追いかける様に飛び回ったり、他のオスを威嚇するのだネ。こちらは鴨のディプレイ。
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こんな光景を眺めていると、着々と冬から春へと移ろう季節の息吹きを感じられるのだ。
     ◇          ◇          ◇
三連休の最終日の日曜、酒朋たちと奥多摩へと出掛けて来た。

朝8時半、JR新宿駅で集合しホリデー快速おくたま5号奥多摩行きに乗り、御嶽へと出発。
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横一列の車両だったので、ボックス席が無く酒の旅と云う具合にはならなかったが、車窓から富士や梅の花を眺めながらの愉しい旅となった。

青梅を過ぎ、日向和田駅で大勢の方々が電車を降りた。皆、吉野梅郷の梅まつりに行くのだネ。
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そして我々は10時過ぎ、御嶽駅に到着。駅を出て少し進むと御嶽渓谷に降りられる。
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巨岩を縫うように白波を立てる多摩川の渓流が目に飛び込むのだナ。

ウグイスが囀る中、川縁ではフライフィッシングを楽しむ人たちが居り、その向こうではカヌーを漕ぐ方々も大勢居た。
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浅瀬の岩場では黄色いキセキレイを見かけたし、ルリタテハ蝶も飛び回っていた。

今回は酒ガール4人に囲まれた小旅行だが、時々一緒に山に登ったりハイキングに出掛けたりしている酒朋なので、アウトドア慣れしていて青空の下での酒宴もスムーズに運んだ。
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風も無く穏やかな気候だったので、薫ちゃん持参のバーナーの灯も消えること無く、鮭鍋なんぞを味わった。
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皆がそれぞれ手料理を持参してくれたので、酒もススんだネ。

我が家も前日に手に入れたミニ重箱に、レンコンのきんぴらや菜の花、椎茸の肉詰めなどを詰めて来た。
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まゆみちゃんはパクチー盛りだくさんの海南チキンライスを作って来てくれた。
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シンガポールの名物料理だが、ご飯に味が滲みて実に美味かったナァ。
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鍋には豚肉と野菜を追加して、〆にはおにぎりを投下して雑炊にした。
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青空酒宴を満喫し、再び渓谷を歩く。
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カヌーを担ぐ人たちが次々と上流に向かって歩いていたが、なんと僕らの酒朋Qちゃんに遭遇。小ちゃな躯で大きなカヌーを担いでいた。

後で聞いたら寝坊して遅れを取ってしまい、急いで仲間の所に行く途中だったらしい。

暫く歩き沢井駅近くまで来た。さぁ、目指す目的地『澤乃井ガーデン』に到着だ。

此処は食事処でもあり、渓谷を眺めるテラス席が心地良い。
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席を確保したら二階に上がり、酒の試飲コーナーへと向かうのだネ。
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今回はガーデン開設二十周年とのことで、記念お猪口を戴いた。

先ずは、「花見新酒」から。大振りなお猪口が付いて唎き酒一杯二百円なのだから、嬉しい。
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そして、二杯目からは百円引きになるので、実に徳をした気にさせてくれるのだナ。
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二杯目の大吟醸を吞んでいると川の方から我々を呼ぶ声が聞こえた。ガーデンから渓谷に目をやると、先程のQちゃんがカヌーを漕いで来た。
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水が澄んでおり、気持ち良さそうだったナァ。

4、5杯の唎き酒を堪能し、再び歩く。
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道々に咲くみつまたの花も綺麗だったネ。
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沢井から軍畑(いくさばた)、二俣尾、石神前駅を歩き進み吉野梅郷に到着だ。
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吉野梅郷は二俣尾駅と日向和田駅までの多摩川の南側に在る広大な梅の名所だ。
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だが、「青梅市梅の公園」の梅の木が「プラムポックスウィルス」に感染してしまい、感染の拡大を防ぐ為に千本以上もの木を伐採せざるを得なくなったのだネ。人体に影響は無いそうだが、「一からの再生」を目指し、園内の梅の木総てを伐採することを決めた。

何年後に再び「梅まつり」が催されるか判らないが、東京都民としてずっと見守りたいものだ。
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見事に咲き誇る梅を目に焼き付け、奥多摩の旅を終えた。
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帰りは日向和田駅から電車に乗り、拝島駅へ。そこからはのんびりと西武線に乗って野方まで行くことにした。

さすがに6駅区間を歩いたので、皆さん電車の中では爆睡だったネ。

午後五時過ぎ、野方に到着だ。もつ焼きの名店『秋元屋』の暖簾を潜ると丁度テーブル席が空いており、皆で座ることが出来た。
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いつものカウンター席では、酒朋荒木マタェモンさんとダンディー岩崎さんが居ましたネ。
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そんな訳で、旅の癒し酒を愉しみ、皆で焼き鳥『きさぶろう』へとハシゴしたのであった。
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by cafegent | 2014-03-26 10:41 | 飲み歩き | Trackback | Comments(1)
九州酒の旅三日目は、長崎から再び。この日はクールファイブの歌じゃないが、雨が降っている。
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ホテルの珈琲で目を覚まし、築町(つきまち)からちんちん電車に乗って浦上方面へと移動。
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平和公園を歩く。
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原爆投下による被害をダイレクトに受けた長崎刑務所浦上刑務支所跡は今も痛々しい痕跡が残っていた。
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前日におでんの『桃若』で伺ったのだが、出島周辺や大浦天主堂のエリアは街の高低差や入り込んだ作りによって被害が少なくて済んだとのことだった。米軍の当初の標的は小倉の工業地帯だったそうだが、天候不良のため視界がきかず、第二の目標だった長崎に投下されたのだネ。いずれにせよ、あってはならない行為だが、当時を知らない僕はその歴史を心に刻むこととしか出来ない。

小雨が降ったり止んだり、時々雲間から太陽が顔を覗かせている。
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平和公園から浦上天主堂へと歩き、礼拝堂を拝んだ。
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こちらでも美しい水仙が花を咲かせていたナ。

午前11時を廻り、再び市電で築町方面へ。

浜町に在る『吉宗』(よっそう)で昼餉を取ることにした。
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此処は云わずと知れた茶碗蒸しの名店だ。東京でも銀座と明治神宮外苑休憩所内に在るのだが、やはり長崎のこの佇まいの中で戴くのが良い。

ちゃんぽんも美味しいが、特筆すべきものではない。何と言っても此処の「元祖茶碗蒸し」なのだナ。創業者が四国伊予藩士だった吉田吉宗なので「よっそう」と云う屋号になったのだネ。元々茶碗蒸しは関西で始まったそうだが、そこから江戸や長崎に辿り着いたらしい。

入口を開けると下足番の方が、番号の記された厚い木札を威勢良くぶつけ合わせ、客の来店を店内に告げるのだナ。
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これが実に気持ち良いのだ。

二階に上がり、入れ込みの座敷に座る事にした。
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此処は椅子席も有るので、ご年配の方にも優しい。品書も豊富だが、昼は迷わずに日替わりの定食にするのだ。1,050円でボリューム満天、ちゃんと茶碗蒸しも付いている。ご飯のお代わりも自由なのが何より嬉しいかぎりでアル。

この日の日替わりは幕の内だ。
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新鮮な刺身に箸もススんだ。カミサンは角煮定食にした。
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こちらも実に美味そうだったナ。

熱々に蒸された茶碗蒸しには、穴子、海老、鶏肉に銀杏や竹の子、椎茸など沢山の具が入っている。
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実に優しい味に仕上げてあり、酒浸りの躯を癒してくれるって訳だ。

大変美味しく戴いた。外に出るとまだ雨が降り続いていたネ。
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雨を纏ったクレマチスが美しかった。
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さぁ、長崎駅へ向かおう。

駅前では長崎県警による交通安全キャンペーンを催していた。
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パトカーや白バイに乗らせてくれたり、様々な疑似体験が出来る施設が用意されていた。午後1時20分、特急かもめ24号に乗り、鳥栖へ。
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長崎は今日も雨だった。素敵な酒場にて愉しいひとときを堪能した。
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からすみをアテに居酒屋かもめの出発だ。
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鳥栖駅では、かしわうどんが美味い『中央軒』が在るのだが、昼飯で満腹でまたしても食べられなかった。トホホ。
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鳥栖からは念願の特急ゆふいんの森号にて、由布院まで行くのだネ。

『桃若』の女将さんが、「ゆふいんの森号に乗ったら、先ずビュッフェに行くのよ!珈琲の芳醇な香りに足が止まるからネ」の言葉を思い出した。

うん、確かに珈琲の良い香りが漂っていたナ。
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だが僕らは酒だ!
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赤と白のワインを買って席へと戻った。

途中駅で憧れの車両「ななつ星 in 九州」と出逢った。
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優雅な車両で四日間かけて九州を廻る列車の旅は、4万円台から12万円以上のコースまで有り、贅沢だが一度は乗ってみたい。何より、僕が若い頃に大変お世話になった水戸岡鋭治さんが車両デザインを手掛けているのだからネ。

愉しい列車の旅は続く。進行方向の右手に「慈恩の滝」が現れると車両の速度を遅くしてくれてしっかりと見物する事が出来た。
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大蛇の伝説が伝わる滝を拝み、列車は走る。この辺りから車窓の景色が雪へと変わって来た。博多ではシャツ一枚で良い程に暖かかったのに、一変した。

キャビンアテンダントのお姉さんによる記念撮影のサービスが有り、ボクもパチリ!
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こんな気遣いが列車の旅を楽しませてくれるのだナ。そうか、もうこの列車も25周年を迎えたのか。

雪が舞う中、1時間45分の旅を満喫し、ゆふいんの森号は由布院駅に到着だ。

小雪が舞い、駅前の真正面に望む由布岳も霞んでいた。
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さぁ、宿へと向かおう。由布院は何が有ると云う訳ではなく、ただのんびりと温泉を愉しみ、美味い料理に憩うのだナ。

今の時期は金鱗湖の湖面に湯煙が立ち上り、実に美しい景色を観ることが出来よう。湖面に映る秋の紅葉も見事だネ。だが、今回は真っ直ぐ旅館へ行くのだ。

旅館『津江の庄』は駅からクルマで5分程、大分川沿いに佇む旅館だ。
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部屋で一息つき温泉へ。旅の疲れを柔らかい湯が癒してくれる。
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外の露天では粉雪が舞っていたが、じんんわりと躯の中から温まるのでいつまででも入っていられそうだった。

午後7時、夕餉の時刻。部屋でゆっくりと味わうのだ。

関鯛のお造りは4種のジュレを巻いて戴く。
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たまり醤油、ポン酢、柚子胡椒、梅だったかナ?

こちらは、桜豆腐。
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ほんのり甘く、デザート感覚の豆腐だった。
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こちらは、葉付きの蕪を金時味噌で。小槌の中は大分産どんこの白和えだ。バイ貝に蛤の黄身焼き、フキノトウの田楽、笹に包まれたのはスズキのお鮨だ。桜に見立てた山芋も愛らしいネ。

あぁ、ビールが美味い。
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お椀はアサリしんじょうのお吸い物だ。
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アサリの旨さが出汁と合い、ほっこりさせられた。
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こちらは、サワラの若竹蒸しだが、どんこ(椎茸)が本当に美味しかったナァ。

地酒の「笑門」を燗で戴き、旨い料理に酔いしれる。あぁ、至福のひとときだ。

さぁ、お待ちかね豊後牛のフィレステーキの登場だ。
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今回の目的は豊後牛だったから、大いに楽しみだったのだネ。良い塩梅の焼き加減に玉葱のソースが絡み絶妙だ。サシが入り過ぎていないフィレ肉の深い味をこのソースが引き立てていた。唸る程に美味しい。

酒がススんだところで、地鶏鍋が出て来た。
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ギュッと身が引き締まった地鶏が素晴らしい。肉だんごも味が滲みて良し。
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〆のご飯もこの鍋の出汁で、大変美味しく戴けた。今回、この宿にして本当に良かった。

寝る前にもう一度温泉に浸かり、早めに床に入った。

翌朝は青空が広がった。早起きをして朝風呂に入っているとウグイスの囀る声が聞こえた。野鳥を探そうと、宿の近くを歩く事にした。外は雪で白く覆われていた。この日は白い雪を纏った由布岳も綺麗に観ることが出来た。
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ホオジロやホオアカの啼く声にシャッターを切る。すると、近くにジョウビタキのオスが飛んで来た。
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オレンジ色のお腹をぷっくりと膨らませ、可愛いネ。

空ではイカルの群れを見つけた。
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大きなクチバシと羽のラインが特徴的だからスグに判るのだナ。

宿に戻り朝餉を戴いた。
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おぼろ豆腐が朝の胃に優しく美味しかった。
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そして何よりお米が大変甘くて美味しかった。練り味噌をご飯に乗っけて戴いた。ご馳走さまでした。
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チェックアウトを済ませ、旅館『津江の庄』を後にした。
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駅に向かうと前日は打って変わって美しい由布岳を望むことが出来た。さぁ、一路熊本へ向かうとしよう。
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by cafegent | 2014-03-22 11:42 | 食べる | Trackback | Comments(2)
昨日の東京は気温が高く暖かな一日だったが、「春一番」が吹き荒れて目を開けていられない程だった。

 春眠不覚暁  春眠 暁を覚えず 

 処処聞啼鳥  処処(しょしょ)啼鳥(ていちょう)を聞く  

 夜来風雨声  夜来(やらい)風雨の声 
 
 花落知多少  花落つること 知るや多少(いくばく) 

唐の詩人、孟浩然(もうこうねん)が詠んだ漢詩「春暁」だネ。

 春の眠りは心地良く、夜が明けたことも知らずに眠っていた。
 外からは鳥の啼く声が聞こえる。
 夕べは風雨の音が響いていたナ。
 どれだけの花が散ってしまったことか。

というような意味だろうネ。目覚めの刻限の寒さが和らぎ、暗いうちに起きなくても済む季節になったということなのかナ。もう少しすれば、雲雀(ヒバリ)の啼く声が聞こえてくるネ。

春野菜の季節を迎えた。行きつけの居酒屋『兵六』でも、そろそろ菜の花の芥子和えが出る頃か。
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雷門『簑笠庵』(さりゅうあん)のお浸しも酒がススむ一品だナ。
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葉わさびやぜんまい、わらび等も出始める。吞んべいは、こうやって一年中、酒の肴を追い求めるのだナ。
     ◇           ◇           ◇
閑話休題。

さて、九州二日目の旅に戻ろう。

博多では『ホテル法華クラブ福岡』に泊まった。此処は宿泊者専用の大浴場が有るので目覚めのひとっ風呂を浴びることが出来るから良い。

博多からは「青春18きっぷ」を利用して旅をすることにした。この切符、僕が就職をした1982年に出来たものだが、その当時は特に気にも止めず「18歳までの限定利用切符」だとばかり思っていたのだ。この切符が年齢に関係なく使えると知ったのは今から10年程前なのだから、随分と損をして来たことになる。まぁ、その頃は出張で新幹線や飛行機ばかり使っていたので、のんびりと各駅鈍行列車での旅など思いもつかなかった。マイペースで仕事をする様になり、最近は毎年この切符が発売される時期が来ると旅のプランをたてるのでアル。

さぁ、博多発午前8時11分の鹿児島本線に乗り、34分で鳥栖へ。

鳥栖駅の6番ホームに在る立ち食いうどん屋『中央軒』で戴ける「かしわうどん」が絶品なのだが、乗り換え時間が三分しかない。今回は涙をのんで我慢我慢!

この中央軒さん、鳥栖駅構内に四店在るのだが、地元の人に聞くと何故か皆が「6番ホームにしなよ」と云うのだネ。そんな訳で、僕は6番ホームの中央軒の味しか知らないのだヨ。

あぁ、薄口なのにダシがしっかりと効いたツユに甘辛いかしわ肉の味が絡み合うあのうどん、思い出しただけで涎が出て来たのだナ。

鳥栖から長崎本線に乗り換えて、肥前山口駅へと向かう。
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この間、約50分だが途中の吉野ヶ里(よしのがり)公園駅から神埼(かんざき)駅までの車窓から「吉野ヶ里歴史公園」の環壕集落遺跡を観ることが出来た。

終点肥前山口からは、佐世保線に乗り換えて早岐(はいき)駅へ。途中の上有田駅周辺では有田焼の窯元の煙突の煙りが方々から上がっていたナ。

早岐駅では50分程待ち時間があった。小腹が空いて来たので、改札前の売店でカップうどんとおにぎりを購入。
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ごぼう天と肉入りの博多うどんとチキン南蛮サンドおむすびだヨ。
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一息ついて、快速シーサイドライナーに乗り込んだ。いざ、長崎へ。

大村線の次の駅はハウステンボスだ。
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車窓から瀟洒な建物を眺めるが、僕には余り用が無いかナ。
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大村湾を望みながら列車は12時59分、無事に長崎に着いた。
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約五時間の旅だったが、途中乗り換え下車もあり、飽きずに来れた。

駅からは路面電車に乗り、4つ目の築町(つきまち)まで。
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荷物が無ければ歩ける距離なのだが、このちんちん電車は一律120円と実に良心的なのだネ。

出島オランダ商館跡を抜けると築町電停だ。
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電車を降りて川沿いに進み長崎新地中華街へ。ホテルに荷物だけ置いて、銅座界隈を散策。
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この界隈には飲み屋が多く点在しているので、夕暮れが愉しみだ。路地へ曲がり、昼飯は一口餃子の『雲龍亭 浜んまち』へ。
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まだ暖簾が出ていなかったが、戸を開けると入れてくれた。此処は思案橋横丁に本店が在るのだが、どうも姉妹店では無い様な感じだナ。
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先ずは、ビールで旅の疲れを癒し、目当てのキモニラを戴く。

キモニラとは豚のレバーをニラ玉に入れたモノだネ。
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卵の半熟具合が、絶妙でビールに合うなぁ。

キモニラを食べ終えた頃合いに一口餃子が焼き上がった。
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どうですか、外はカリッとして食べると玉葱の甘い香りと豚肉の旨味が口一杯に広がるのだナ。ひとつ口に運ぶともう箸が止まらない。一気に平らげてしまい、もう一皿追加してしまうのだ。

小体の店なので、カウンターの前で餃子の皮を一枚一枚伸ばし、餡を包んでいく光景が広がる。これを眺めているで、胃袋がグゥと鳴り出すって訳だ。
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餃子も美味しく戴き、ご馳走さま!

街を散策し夜の酒場のアタリを付けに行こうか。
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幾つかの酒場横丁を歩き、再び市電へ。
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目指すは、大浦天主堂とグラバー園だ。
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水仙や桃の花が咲く天主堂の礼拝堂を拝み、グラバー園へ。
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外国人観光客の多さに圧倒されたが、グラバー氏やリンガー氏たちの功績を再確認出来たし、長崎港も一望出来た。
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旧リンガー住宅の入口には美しいシモクレンの花が咲いていた。
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午後五時、昼間歩いた銅座まで戻り酒場へと向かう。
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大衆割烹『安楽子』(あらこ)の暖簾を潜ると既に先客が数組。

カウンターに目を向けると、なんと知った顔が居るじゃないか。某広告代理店のアートディレクターだが、九州赴任中だったっけ?と思いつつ、隣りに座ることにした。だが、彼は静岡に単身赴任中の筈、聞いてみると休暇を取って、長崎酒の旅に来たとのこと。少し前に羽田から飛行機で長崎に着いて、此処に来たそうだ。
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そんな訳で、酒朋カンちゃんとカンパイ!

こちらは、カンちゃんオススメのねぎを酢みそで戴いた。
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あぁ、これは酒がススむなぁ。

刺身の盛り合わせは、鯵のたたき、ひらす、いか、おながぐろだ。
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此処の魚は本当にどれもが美味い。さすが長崎だと感心するばかり。
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飯蛸も美味しかったなぁ。

「ひらす」とは、平政のことだネ。ブリより平たいから、この名が付いた魚だが、身がギュッと締まっており、美味いのなんの南野陽子!なんちて。

「おながぐろ」とは関西では尾長グレと呼び、いわゆるクロメジナのことだそうだ。これまた歯ごたえ良く素晴らしい刺身だった。

此処の酒は「喜田屋」ひとつと実にいさぎよい。福岡県八女の地酒を燗酒で戴いた。

カンちゃんは、次の酒場へと向かったが、僕らはもう少し酒を戴いた。

こちらもカンちゃんオススメの魚もつ煮だ。
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魚の様々な内臓をほんのり甘く煮てあり、これまた酒がススむススむ。
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一時間半ほど酒を愉しみ、ご馳走さま。
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酔いが廻らぬ内にしっかりと胃を満たしておこうと、向かったのは思案橋横丁に在る中国料理の『康楽』(かんろ)だ。

瓶ビールを戴き、リフレッシュ!名物の長崎ちゃんぽんと皿うどんをお願いした。
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ちゃんぽんのスープは口当りが良く、野菜の味とマッチしているし、牡蠣も美味しかった。

皿うどんはパリパリの細麺と柔らかい太麺を選べるのだが、細麺にして大正解だった。
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程よくとろみの付いた餡が絶妙に麺に絡み、口の中で麺にどんどん味が滲みてくるのだナ。あぁ、長崎に来た実感が湧いて来た。むふふ。

さぁ、次は何処に行こうか?
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銅座の『波菜舎』(はなや)にしようか、五島町の『味菜』にしようかと迷ったが、再びカンちゃんオススメのおでん『桃若』に決めた。と云うのも、『康楽』と同じ思案橋横丁内に在るので、歩いてスグだったからネ。
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午後七時半、桃若の暖簾を潜るとL字のカウンターが空いていた。此処は太田和彦さんが著書「居酒屋美酒覧」でも紹介しており、先の『安楽子』同様に酒好きの間では有名だネ。昭和6年創業の老舗は、三代目のご主人と女将さん、そして四代目に当たる息子さんの三人で切り盛りしている。

おでんを選び、燗酒をお願いした。
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鶏ガラをベースにした素朴な味わいの出汁がしっかりと滲み込んだ大根や自家製の練りものは美味い。
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柚子胡椒を付けて味わえば、酒が一層ススむのだナ。

宮崎から仕事で来ていたと云う若者二人と酒を酌み交わすことにした。一人はJリーグの興梠選手の従兄弟だそうで、二人共中々の好青年だった。宮崎のチキン南蛮の作り方に関してのこだわり方が面白かったナァ。
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沢山の具が入ったふくろも素晴らしいし、はんぺんも美味しい。此処はとても居心地の良い酒場だが、その居心地の良さを更に増してくれるのが陽気でチャキチャキの女将さんのマシンガントークなのだナ。
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僕らが翌日湯布院に行くと云うと、長崎駅で角煮弁当を買って、ゆふいんの森号に乗ったら、真っ先に珈琲を買うのよ!と教えて頂いた。また湯布院のニラ丼と『庄屋の館』の立寄り露天風呂はコバルトブルーの温泉で最高よ!」とのことだった。
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おぉ、このネギまも美味いナァ。

楽しい話に花が咲き、酒のお代わりもススむのだネ。
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寡黙だと思っていたご主人も結構陽気で、話が弾んだ。高知出身のご主人は、女将さんと一緒になりこの店を受け継いだそうだが、本当に楽しそうに店を営んでいるご様子だ。
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微笑ましいお二人の姿は、しっかりと息子さんにも受け継がれていた。

本当に楽しく居心地の良い時間を過ごした。ご馳走さまでした。また次回が愉しみだナ。
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カンちゃんは鳥料理の『江戸善』に居るとの事だったが、ここら辺りでキリリとした洋酒が恋しくなった。

昼間歩いた浜町の路地裏にひっそりと佇むバー『ガス燈』へ。
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初めて訪れる酒場には、何故か心が弾むのだナ。永年の嗅覚で酒場を探すのだが、今回もアタリだった。
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先ずはマンハッタンを戴いた。
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うん、やっぱりCCで作るマンハッタンは旨い。
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オーナーバーテンダーの宮崎喜久男さんは若い頃は東京に暮らしていたそうだ。東京オリンピック景気にあやかり仕事は沢山有ったそうだ。しかし、27歳の時に地元長崎に戻り、昭和47年に此処をオープンしたのだと伺った。
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バックバーにギターが掛けてあったのだが、マスターはギターの弾き語りで歌を披露してくれるらしい。手描きの歌詞カードの本が何冊も有り、数百曲はレパートリーを持つとの事だった。いつか是非聴いてみたいものだ。
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ギムレットを飲み干し、ご馳走さま。

外に出ると夜風が少し吹いていた。それでも随分と春らしくなった。
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長崎名物『桃太呂』のぶたまんを買い食いしながら、ホテルまで歩く。
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このぶたまんは熱々で、美味いネ!

ホテルの前の川沿いに出ていた屋台『天龍』にフラフラと足が向かう。
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此処はホテル『出島の湯 ドーミーイン』が銅座町東映ホテルだった頃から川沿いに店を構えるラーメン屋台だ。
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先ずは、おでんと芋焼酎のお湯割りを戴いた。
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ふぅ、躯が温まる。
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ご常連とご主人の掛け合い漫談の様なトークも酒の旅を満喫させてくれるのだナ。

最後に〆のラーメンといきますか!
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てな訳で、熱々の屋台ラーメンを戴きホテルへと戻り九州酒の旅二日目が終わった。
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by cafegent | 2014-03-19 19:09 | 飲み歩き | Trackback | Comments(5)
一足早く春を感じたくなり九州まで旅に出た。人はどんな時に一番「旅」を感じるのだろうか。

僕は列車に乗った時から「旅」が始まっているのだと感じている。座席に腰を降ろし、まだ動かない列車の車窓からホームを眺めているだけで胸が躍るのだ。出張、一人旅、夫婦旅行、友人との旅、どんな旅でも、そうなのだ。

朝6時57分、のぞみ7号の出発だ。車両が動き出し、外の風景が移り変わったら酒を始めるのだナ。今回の旅は品川から新幹線で博多まで5時間の移動となる。
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長旅なので、白ワインを一本用意した。
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缶詰のアテとレバーペースト、それにバゲットも持って来た。

横浜を抜け、静岡まで来ると富士山が見えて来た。
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三月の富士は霞んで見えにくいが雪の帽子を冠った姿をなんとか眺めることが出来た。
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新神戸から広島へ向かう途中、二缶目のビールを開けた。
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列車は下関を抜けて小倉へ。あと15分程で博多に到着だ。

11時59分、定時に新幹線は駅に着いた。それにしても日本の交通機関は正確だネ。改めて感心するなぁ。

JR博多駅を出ると20度近い陽気だった。
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コートを脱ぎ、ホテルに荷物を預けに行った。

身軽になったので、バスで薬院駅まで行き、大牟田線特急で西鉄二日市へ。そこから二駅先の太宰府天満宮へと向かった。
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小腹が空いたので、駅前のラーメン屋『暖暮』(だんぼ)へ。
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昼時だったし、結構混んでいた。10分程待って席へ。
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僕はネギごまラーメンを戴いた。ネギの量が多く、白胡麻の香りも高く美味しい一杯だったなぁ。

参道を歩いているとモダンな外装の『スターバックス』を見つけた。噂に聞いていた隈研吾さんのデザインなのだネ。
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伝統的な木組み構造を用いたデザインはファサードから店内まで続いていた。

学問の神様にお詣りを済ませ、境内を散策。
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彼方こちらで梅の花が咲き、メジロやエナガの姿も観ることが出来た。
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太宰府天満宮には鷽(うそ)、鹿、麒麟(きりん)、牛と色々な動物が奉納されている。中でも菅原道真にゆかりが深いのが牛なのだ。
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   東風(こち)吹かば におひおこせよ 梅の花
             あるじなしとて 春な忘れそ
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菅原道真が詠んだ歌の碑に一礼し、「なで牛」と呼ばれている御神牛の肝臓辺りをなでてお詣りをした。

     紫は水に映らず花菖蒲

高浜虚子の長男、高濱年尾の句碑が花菖蒲の池に立っていた。
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此処には55種類約三万本の菖蒲が有るそうだ。6月頃には美しい花が水面を埋め尽くすのだろうネ。

広場では、猿廻しの芸に人集りが出来ていた。
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器用に芸をする猿クンにご祝儀をあげて天満宮を後にした。

駅前で「有明海むつごろうラーメン」なる商品を見つけた。
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むつごろうのダシが効いているらしい。

再び薬院まで電車で戻り、街を散策。夜に訪れる酒場の下見だナ。
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渡辺通りの三角市場周辺は、良さそうな雰囲気の酒場が多そうだ。

さぁ、午後5時、博多駅筑紫口を抜けてスグの処に在る大衆割烹『寿久』(ひさきゅう)へ。
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此処は一階二階と広いのだが、日が暮れ出すともう一杯になる。殆どのテーブルに「予約席」の札が並び、誰が来てもお約束の様に「ご予約は?」と聴かれるのだが、ちゃんと座らせてくれるのが嬉しいのだナ。そして、細長い壁際のカウンター席へ。愛らしいキュロットスカートを履いたお姐さんに酒をお願いし、入口脇に有る冷蔵ケースへ。此処はセルフで刺身などを取って来るシステムだ。名古屋の『大甚本店』と渋谷『富士屋本店』の雰囲気を足して割った様な雰囲気かナ。

キビナゴ刺しとごま鯖をアテに、生ビールがススむ。
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こっちのキビナゴは本当に美味いネ。酢みそを付けて戴くのだナ。
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うーん、ごま鯖も美味い!
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馬刺も戴き、芋焼酎のお湯割りをゴクリ。
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どの席に座っても品書きが見渡せる。
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このきちんと貼られた品書きは美しいネ。焼酎のお代わりも空になりご馳走さま。

地下鉄で呉服町まで移動し、鴨料理の『まりも本店』へ。
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口開け早々だと云うのに、もう満席だった。予約しないと無理とのことだったので諦めた。

思考のスイッチを切り替えて、いざ天神へ。

小雨がパラついて来たが、無事に屋台『鬼太郎』の暖簾を潜った。地元のご常連さん達に交じって名古屋から旅行で来ていた女の子三人組が居て賑わっていたナ。
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此処は焼き鳥とラーメンが旨いのだが、みそおでんも素晴らしい。
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味噌の染みた大根をアテに芋のお湯割りがススむ。
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ホルモン炒めも旨いし豚バラ串も良かったナァ。
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程よく酔ったし、ご馳走さま。続いて向かうは中洲川端駅近くに在る「人形小路」(にんぎょうしょうじ)へ。
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川沿いの路地を入るとスグにバー『SEBEK』の看板が見えた。

人形小路には『味処あらき』や田舎料理の『かず』、味噌汁の『田』など30軒程の店が軒を連ねるのだ。
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数十年続く老舗に交じって三年前にオープンしたバー『SEBEK』は博多美人の女性オーナーバーテンダーが旨い酒を作ってくれるのだナ。

僕はダイキリ、カミサンはギムレットをお願いした。
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あぁ、甘さを抑えてあり実に旨い。

隣りに居合わせた二人の紳士は近々東京に飲み歩きの旅に出るらしい。『みますや』など吉田類さんが紹介した酒場を廻るらしい。良い旅を!
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二杯目に戴いたカクテルはマリリン・モンローだ。
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ウォッカにカンパリを合わせ、スィート・ベルモットの香り付けをしたカクテルはモンローが身に纏った赤いドレスを思わせるのだナ。

店名のセベックとは古代エジプトのワニの神様の事だそうだ。
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次回またコースターに描かれた可愛いワニに会いに来よう。

この日の最後は中洲からタクシーに乗り込み薬院方面へ。
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昼間にチェックした三角市場内の路地に佇む『どんぐり』へ。
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此処は創業38年の和風スナックだが、割烹着姿が似合う女将の坂本さんとの会話が弾み、酒がクィクィとススむのだナ。
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小イカの煮付けも美味いし、虎豆も良い。
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こうして、博多の夜が更けて行ったのでアール。
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by cafegent | 2014-03-17 16:37 | 飲み歩き | Trackback | Comments(1)
七十二候では、「桃始笑」(もも、はじめてさく)の頃。春の訪れを感じ、桃の蕾みがほころび、花が咲き始める時季が来たのだネ。

東京は今日も冬の寒さが続いているが、樹々の新芽が続々と膨らみ始めている。
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都立林試の森公園の河津桜は満開を迎えており、メジロが花蜜を求めて集まっている。

白梅の木ではツグミが佇んでいたナ。
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頬にあたる風は冷たいが、春は足早に近づいている。

日曜日は、河津桜を観に伊豆の河津まで出掛けた。

品川駅から青春18きっぷを使い、伊東まで行きそこからは伊豆急でのんびりと河津駅へと向かった。
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熱海まではグリーン券を買えばグリーン車が使えるので、快適な旅となるのだネ。
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つばめグリルのハンバーグ弁当なんぞを買い込み、いざ居酒屋グリーンの出発となった。
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途中、いろんな場所で桜が咲いているのを見かけた。
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伊豆急電車は途中の待ち時間が多いから時間がかかるネ。河津駅に着くと駅前から人が溢れていたナ。
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ちょうど「河津桜まつり」が開催中であり桜並木の下では沢山の屋台が出ていた。
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青空が広がり、陽が出て来たのでビールで喉を潤した。

足元では色鮮やかな菜の花も沢山咲いていた。
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川沿いではハクセキレイが飛び回り、土手に水仙の花も見つけた。
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のんびりと数キロの道を歩き河津桜を満喫した。
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途中、友人の飼い犬に似たコが居るなぁ、と思っていたら地元の友人夫婦とその家族だった。
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皆、桜見物に来たそうだが、こんなに人が溢れている中で、偶然にも地元の友に出逢うとは驚いた。
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帰りの電車はさぞ混むだろうと、早めに駅へと戻り、電車を待つ事にした。それが功を奏し夫婦共に座ることが出来た。満員の電車で熱海まで戻り、再びグリーン車へ。
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帰りは缶チューハイの旅となったのでアール。
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by cafegent | 2014-03-11 14:21 | ひとりごと | Trackback | Comments(0)
昨日から季節は二十四節気の「啓蟄」を迎えたネ。山梨など雪崩の被害が起きたり、北海道でも厳しい寒さが続いているが、列島は少しずつ春に向かっている。
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「啓」とは、開くこと、「蟄」とは土の中で越冬した虫のこと。土の中で眠っていた虫たちが、春の気配を感じて土の上に這い出してくるのが「啓蟄」なのだネ。

今朝の公園では、昨日の雨で土が柔らかくなっていたのかツグミが地面を突いて大きなミミズを探し出した。
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思わぬご馳走に大満足だったかナ。一雨ごとに春が近づいて来る。そんな季節の移ろいを感じながら虫や野鳥を探して歩くのが愉しい。

今日は風が強いが青空が広がった。
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公園の広場では子ども達が河津桜の咲く木の下でお弁当を開いていた。
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桜の花の蜜を求めて、メジロたちも沢山やって来る。

    ◇         ◇         ◇
閑話休題。

誰もが一度は触れたであろう絵本「ぐりとぐら」が最初の発表から五十年を迎えたのだネ。1963年と云えば、僕ももう三歳、母親に沢山の絵本を読み聴かせてもらった。中でも「ぐりとぐら」シリーズは大人になっても時々書棚から取り出して眺めたりしている。

中川李枝子さんと実妹の山脇百合子さんの生み出した「ぐりとぐら」は日本のみらならず世界中で愛されている絵本だネ。中川さんによれば、絵本に教訓など要らないそうだ。いろんなお話しに子どもたちが魅了され、いつのまにか本を読むことの楽しさを身に付けてくれれば良いのだそうだ。「どこで誰に会って、どんな本に出逢うかが大切」と云う。

暫く絵本作りから遠ざかっていた中川さんは、或るサイン会で手紙を受け取ったそうだ。幼くして娘すみれちゃんを亡くした母親が、娘は「ぐりとぐら」に出逢って幸せでした、と記されていたそうだ。そして、実に19年ぶりにシリーズの新作『ぐりとぐらとすみれちゃん』を発表したのだネ。
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ぐりとぐらとすみれちゃん (こどものとも傑作集―ぐりとぐらの絵本)

この絵本で初めて人間を登場させたそうだが、かぼちゃの入った大きなリュックを背負ったすみれちゃんが何とも言えず可愛かったナァ。

東京の松屋銀座で開催されている『誕生50周年記念 ぐりとぐら展』では、絵本シリーズの原画約70点や初版本、制作資料などが展示されている。姉妹の最初の作品「いやいやえん」の表紙原画も展示されているそうで、愉しみだ。

また会場デザインを手掛けているのが家具デザイナーの小泉誠さんだ。僕の大好きなデザイナーで、一度『牛太郎』でお会いしたことがある。

これを機に「ぐりとぐら」全7作品を読み返してみようかナ。
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   山路来てなにやらゆかしすみれ草(くさ)

これから菫(すみれ)の花も咲き始める時季、日本には百種以上もの菫が有るのだそうだ。足元の小さな紫色のたちつぼ菫を探して箱根辺りの山道を歩きたいものだ。

「誕生50周年記念 ぐりとぐら展」のサイト
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by cafegent | 2014-03-07 11:37 | ひとりごと | Trackback | Comments(0)
昨日は「桃の節句」だったネ。
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女のコの居る家では、ひな人形を飾り雛祭りを楽しんだことだろうネ。

旧暦の今頃は、丁度桃の花が咲き始める頃であり、桜より一足早く桃の花を愛でながら、白酒に桃の花を浮かべて飲む習わしがあったそうだ。
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まぁ、僕の場合は大衆酒場のカウンターで濁り酒でも一杯引っかけて桃の節句を祝うのがせいぜいだろうか。

    雛祭る 都はづれや 桃の月   与謝蕪村

都から遠く離れた鄙(ひな)びた田舎でもお雛様を飾っているのだナァ、と詠んだ句だネ。雛と鄙をかけているところも実に上手い句だ。

雛人形の俳句をもう一つ紹介したい。

    息吐いて 息吸うてをり 古いひな

こちらは俳人、武藤紀子さんが詠んだ一句。
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「現代俳句文庫66『武藤紀子句集』に収録されている句だが、先日母の実家の荷物を整理していて、茶箱の中から古いひな人形が出て来たのだが、百年近く経っていても人形の顔は今も凛として美しかった。着物は日焼けして煤けていたが「箱を開けてくれて有り難う」と微笑んでいたかの様に見えた。そして、ふと武藤さんのこの句を思い出したのだナ。

    掌(てのひら)に飾って見るや 雛の市  小林一茶

この一茶の句も毎年、この季節になると思い出す。昨年は目黒雅叙園に在る東京都指定有形文化財「百年階段」で催された『百段雛まつり』を拝見したが、今年は見逃してしまった。
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前回は、越後・信州・栃木の旧家の雛人形が展示されたが、今年は九州地方の雛人形が集められたのだネ。観たかったなぁ。
      ◇          ◇          ◇
閑話休題。

先週の土曜日は、いつもの様に朝から京成立石へと出掛けた。
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あいにくの天気で、スカイツリーも霞んでいたネ。

この日は、先月木場の『河本』で出逢った女のコが友人と二人で土よ宇朝酒に参加したいとの事で、朝9時少し前に集合した。
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二人とも夜の『宇ち多゛』は何度も来店しているのだが、土曜日の朝は初訪だった。どうしても煮込みのホネとタン生が食べたいと云うことで「土よ宇」口開けとなったのだネ。
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この日の『宇ち多゛』も酒朋ホッシーなど馴染みのメンバーが集った。そして、待つ事一時間半、宇ち多゛の戸が開いた。

さぁ、湯気が立つ煮込みホネ入りの登場だ。
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口開けに並ぶ客たちは、このホネを楽しみにしているのだからネ。平日よりもじっくりと煮込まれた豚の顎の骨部分は、分厚い肉が骨からホロリと外れるのだナ。この肉の塊を寶焼酎の梅割りで流し込む。

あぁ、至福の土よ宇朝酒の始まりだ。
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「タン生」や「お新香生姜乗っけてお酢」などの皿が重なり、女子二人とも大いに朝酒を堪能していたネ。
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古参ご常連の大島さん、地元のウーさんもご満悦なご様子。
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梅割りのお代わりもススみ、程よく酔ったかナ。

約50分程の滞在で、『宇ち止め』だ!宗さん、ご馳走さまでした!

続いて向かうのは、ヨーカドー裏手に佇む『ゑびすや食堂』へ。
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僕はいつもの緑茶割りを戴き、ホッシーたちは酎ハイだ。

暫くすると、立石の重鎮イシさんもご登場。
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馴染みの顔で食堂内が埋まったネ。大いに吞んで、大いに食べた。

昼時で混んで来たので、こちらも終了。女将さん、ご馳走さまでした!
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イシさん、二人と記念撮影をパチリ!

彼女たちと別れ、僕は武蔵小山へと向かうことにした。駅前で三々五々別れてしまったので、一人で電車に乗ったが、ホッシーたちも続々と武蔵小山に移動して来た。
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働く人の酒場『牛太郎』の暖簾を潜ると既にコの字カウンターは一杯だった。暫く後ろの待ち合い席で待つ事にした。
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牛太郎ご常連の薮さんからビールのお裾分けを戴き、待ち合い席でカンパイ!
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暫くは、窓辺酒を楽しんだ。
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そして、約20分程で席が空いた。
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ハイッピーを戴き、土よ牛午後酒を愉しむ。
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ヒロ君にハーブの効いたフランクを焼いてもらい、酒を赤ワインに切り替えた。
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合流したホッシー&タムちゃんも座れたネ!

こうして、ヘベのレケとなり、午後酒は続いたのであった。

この後、皆で立ち飲み『晩杯屋』に行ったのだが、もう夕方あたりからの記憶が無い。
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他のみんなは、あれからどうしたのだろうか?ハテ?
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by cafegent | 2014-03-04 14:35 | 飲み歩き | Trackback | Comments(2)