東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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<   2015年 05月 ( 3 )   > この月の画像一覧

台風6号が本州を通り過ぎ昨日から夏日が続いている。今朝も東京は朝から青空が広がった。午前中からどんどん気温が上昇し、昼過ぎには30度を記録したそうだ。毎朝1万歩を歩くようにしているが、さすがに今朝は汗をかいた。

いつもの公園では、今年初のセンダイムシクイに出逢うことが出来た。
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野鳥の鳴き声を言葉になぞらえて表現することを「聞きなし」と云うのだが、有名なのはホトトギスの「特許許可局」だが、このセンダイムシクイの場合「焼酎一杯グィーッ!」なのだナ。普通に聴けば、ツィツィツィッツィーッ!なのだが、よっぽどの酒好きの野鳥研究家が、こう「聞きなし」したのだネ。

樹の幹などに居る小さな虫が好物なので、鳴き声を頼りに樹の上をじっと探し続けると見つけられる。だが、上ばかり向いているので首が疲れるのが玉に傷だ。
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ウグイスの仲間で、目の上の白い眉線がウグイスに似て特徴的なのだ。

百合の木の花も咲いていたナ。
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この樹は、チューリップに似た花が咲くので、別名「チューリップの木」とも呼ばれている。また、葉っぱが軍配に似ていることから「軍配の木」の名も持っているのだネ。

夏の様な温かさになったら、急に蝶々も沢山飛び廻るようになった。
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ツマグロヒョウモン蝶は日向に咲く花の蜜に夢中だった。
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クロアゲハは3羽のオスがメスを巡って飛び廻っていた。
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アオスジアゲハは葉っぱで一休みしていたナァ。
      ◇          ◇          ◇
閑話休題。

先週の金曜日、久しぶりに吉祥寺に出掛けた。目的は山登り!と云っても『肉山』登山でアル。今年の1月以来なので、4ヶ月ぶりの登頂となった。
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この日は、ゴールデンウィークで仙台から戻って来ている酒朋ビリー隊長と登ることにした。

先ずは一人、武蔵小山の老舗酒場『牛太郎』にて0次会。
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ビールで始めて、夜の赤身肉への思いを馳せて赤ワインを戴いた。
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この日の予約は午後8時、中央線が人身事故の影響でストップしていたので、渋谷から井の頭線で吉祥寺へと向ったでアル。

吉祥寺の駅前は学生たちで溢れ返っていた。5月に入り、新入部員が増えた同好会の飲み会の集まりだろうか。僕らオジサン連中も気だけは若い。学生に負けじと、颯爽と吉祥寺の街を歩いていったのだナ。

駅から10分弱で『肉山』に到着だ。
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この日は天候にも恵まれ、素晴らしい登山日和となった。階段を上がり、いざ登山の開始だ。

此処は赤身肉の専門店なので、牛肉、豚肉、馬肉、鹿肉等々の様々な種類の肉の赤身をシンプルな味付けで喰らうのだ。

先ずは生ビールでカンパイだ。クゥーッ!「立夏」を迎えた東京の夜8時、喉を通るビールが最高に美味い季節到来となったネ。
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プチトマトとキムチをアテにビールがススむ。

最初はお馴染み、池尻大橋のフレンチ『OGINO』が造るパテ・ド・カンパーニュから。
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店主の光山さんが懇意にしているので、この絶品パテを分けて戴いてるそうだ。濃厚な味で美味い。

続いて出たのは、80分間じっくりと焼いたした豚ロース肉からスタートだ。
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肉山では、肉本来の持つ旨味を最大限に活かすように調理している。
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このエリンギのローストもバカウマだ!

よし、赤ワインを戴こう。
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AOCテール・デ・シャルドンのマージナルの赤を選んで頂いた。
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シラーの持つスパイシーな香りが口の中に広がるのだナ。このワインに合わせるかの様に登場したのが、赤牛のもも肉ローストだ。
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ワサビを載せて口へと運ぶ。牛の赤身は噛む程に旨味が増幅する、肉らしい味わいだ。

箸休めならぬ肉休めは、もろきゅうだ。
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甘辛の味噌をつけてポキリと噛む。まだ登山は五合目あたりか。
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こちらは、牛肉のソーセージ!
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肉山自慢のチリマスタードを載せて戴くのだ。うひょーッ!むふふ、な美味さだナ。
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お次は、牛のランプ肉!ウヒョーッ!としか喩えようがない。
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アスパラガスも甘くて美味い。二本目のワインもAOCのボルドー、シャトー・オー・コロンビエ赤をチョイス。
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結構ガツンとくる濃い目の赤だったナ。赤身肉に合うぞ、コレは!

さぁ、出てきたのは馬肉のフィレだ。
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これは柔らかくて赤ワインがススむ味だった。この日は馬肉まつりか!
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続けざまに出てきた馬のハラミ肉は、この日ナンバーワン間違い無しの一皿だった。馬肉がこれほどまでに美味かったとは、恐れ入った。

そして最後の肉は、40日間熟成したリブロースだ。
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エイジングならではの旨味を纏っており、ここで再び牛肉に戻るとはヤラレたネ。無事に山頂に到着出来た!

あぁ、大満足。

〆は名物の肉山カレーと卵かけご飯を1つずつチョイス。
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此処の卵かけご飯は、醤油ではなく塩とごま油で食すのでアル。これが、実に美味い。
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カレーの味は日々進化しているそうだ。開店当初の味は、レトルトカレーとして販売されており人気上々だそうだが、現在は更に美味しくなったとスタッフが笑顔で答えてくれた。

ビリー隊長御夫妻も喜んでくれたみたいで、次回の予約をしっかりと取っていた。さて、満腹満足、お土産に自家製チリマスタード瓶も買わなくちゃ。

こうして吉祥寺の夜が更けて行くのでアール。
by cafegent | 2015-05-14 16:48 | 食べる | Trackback | Comments(0)
風薫る五月、テレビのニュースでは、台風6号が今夜にも本州に上陸すると報じている。

ゴールデンウィークを過ぎて、暦では「初夏」となった。七十二候では「蚯蚓出」(みみず、いづる)の頃、蚯蚓(ミミズ)が地面の上を這いずり出る時季が来た訳だネ。
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気候が良くなり、やっと地上に出たと思ったミミズも油断する暇もなくムクドリなどの餌になって喰われてしまう。
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自然の摂理とは時に非情なものだが、こうやって地球は進化していくのだナ。

    出るやいな蚯蚓は蟻に引かれけり    一茶

地上に出た途端、人に踏まれたり灼熱の大陽によって干涸(ひから)びたりしてしまうミミズをしめしめと食糧として運ぶ蟻の群れを一茶は見たのだろうネ。

毎朝歩く公園では、キビタキのオスが美しい音色で囀(さえず)っている。
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この声を聴くと春から夏への移ろいを感じるのだが、今年は少し到来が遅かったようだ。だが、肝心のメスの姿が見えないので、オスも空振り状態が続いているのかもしれないナ。
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ウグイスもキビタキもメスの気を引くために、囀(さえず)るのだからネ。

五月も中旬を過ぎれば、今度はホトトギスや筒鳥が来る季節となる。だが、いつもの公園がどんどん整備されて雑木林が減っているので、今年は来てくれるかどうか微妙でアル。
      ◇           ◇           ◇
閑話休題。

さて、この連休は遠出をせずに日帰りで行ける小旅行に出掛けた。
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JRが販売している「休日おでかけパス」を利用すれば、2,670円で東京近郊の指定エリア内を一日中何度でも乗り降り自由となるので大変お得だ。しかも、特急券やグリーン券を購入すれば、普通列車のグリーン車や特急、新幹線まで利用出来るのだから嬉しい限りでアル。

今回は、品川駅から千葉の成田駅まで快適なグリーン車に乗って、暫しの「居酒屋グリーン」を愉しんだ。
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品川駅で買い込んだ駅弁はちょっと贅沢をして、東京が誇る老舗すき焼店『今半』が作るすき焼き弁当をチョイス。
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さすがに高いだけあって、牛肉の質が高かった。

船橋辺りを過ぎると、車窓の向こうの景色が一段と長閑になる。
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青々とした田んぼでは、田植えが始まっていた。二缶目のビールを飲み終える頃に成田に到着した。そこから電車を乗り換えて、砂原へと移動した。
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砂原の街は、倉敷の美観地区や小江戸川越の様に江戸時代にワープした様な家々が数多く残されている。
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よく時代劇の撮影にも使われているそうだが、最近のドラマ「東京バンドワゴン」の舞台にもなったらしいネ。
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豊かな水の郷では、沢山のツバメが宙を飛び廻っていたナ。
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東京でもツバメが営巣するが、こんなに沢山のツバメが巣を作っているなんて、やはり自然豊かな環境なのだネ。
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伊能忠敬の生家を見学し、街を歩いたあとは酒蔵見学へと向った。
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創業文政8年の歴史を誇る「東薫酒造」を訪れた。
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全国新酒鑑評会で金賞を受賞している大吟醸「叶」は、今もこの左側の年季の入った機械で搾っているのだそうだ。

酒蔵見学の後の試飲も愉しみの一つだが、搾りたて純米生原酒の瓶詰めを買うことが出来たのは嬉しかったネ。
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あぁ、来て良かった!

ツバメが多い中、違う鳴き声に目をやると電線にセグロセキレイの姿を見つけた。
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一眼レフを持って来なかったのが悔やまれたが、まぁ旅なんて記憶に残れば良いのだよナ。(と負け惜しみ!)
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砂原の街をグルリと廻り、大いに堪能した。
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再び成田へと戻り、成田山へお詣りすることにした。
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ゴールデンウィークなので、参道も凄い人通りだった。
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さぁ、参拝を終えた後はお待ちかね『川豊』での鰻だ。

成田山へ行く前に整理券を貰っていたので、店に戻ると丁度タイミング良く入店することが出来た。
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二階へと上がり、順番を待つ。この待つ間のひとときも鰻重の味を何倍にも盛り上げてくれるのだナ。
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フワフワに蒸してから焼いた鰻の美味いことったら、あぁ堪らない。

端午の節句を控えたこの日、子供に戻った様な心持ちで鰻重を頬張ったのでアール。
by cafegent | 2015-05-12 15:37 | ひとりごと | Trackback | Comments(0)
久しぶりに目黒の『寿司いずみ』にお邪魔した。

都立林試の森公園の裏手の住宅街にひっそりと佇む寿司屋は、開店以来ずっと「準備中」の札が出ているままだ。
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何故ならば、小体の店ゆえに常に予約の客で埋まっているので、ふらりと訪れても空いていないのだネ。

この日は「名残の鮟鱇を食べ尽くす」と云う会が催されており、たまたま二席だけ空いていたので、入ることが出来たのでアル。

そんな訳で、僕ら以外は皆さん鮟鱇づくしの宴となっていた。
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もちろん、僕らはいつもの様に大将にお任せだ。

先に『牛太郎』でビールを戴いていたので、此処では日本酒からスタートしよう。先ずは富山県滑川の「千代鶴」純米吟醸を戴いた。
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口当たりは少しトロッとした感じだったが、後味がサラリとして旨い。

此処では、料理が出ても決して先に箸をつけてはいけない。そんなルールがあるのだ。どの料理も大将が手間を惜しまずに試作を繰り返し完成したものばかりなので、大将の講釈(料理の説明、魚の産地など)を聞いてからじゃないと食べてはいけないのでアル。

もしも先に勝手に食べたなら、「勝手な行動をすると感情的になって、勘定100倍にやるよ!」と一括だ。この究極なオヤジギャグに苦笑いしながら、過ごすひとときもまた愉しいのだヨ。

そして、この日も「名残の鮟鱇を食べ尽くす」会の方々に同じギャグを言いながら、突然こちらに振るのだナ。
「アチラのお客様は、常に勘定二倍を戴いているので、いつでも好きな時に食べていいんですヨ!」だとサ。この容赦ないイジリに心ならずも幸せを感じるのでアール。

さぁ、「いずみ劇場」の幕開けだ。最初はお隣さん達の鮟鱇のお裾分けから。「あんこうの冷や汁」の登場だ。
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能登では、あんこうの卵巣を「布」と呼ぶ。平板状で布切れのようなので、ヌノと呼ばれているそうだ。この布を大根と一緒に冷や汁仕立てにしているのだが、凝縮された旨味がすべて大根に滲みていた。まさに深まる春に相応しい一品だったナ。

お次は「焼き蝦蛄」だ。
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岡山浅口で獲れた蝦蛄は、香ばしくて酒がススむ。岡山ではシャコはおやつ代わりに食べているらしく、我が家でも毎年カミサンの実家から大量の蝦蛄が届く。カミサンは手慣れた手つきで殻を剥くのだが、僕は可成り手間取りながら剥くことになる。慣れとはスゴイよネ。

そして「タコの桜煮」が出た。
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桜の花と葉を一緒に煮込むため、桜の良い香りが食欲をソソルのだナ。
タコは「明鏡止水」でお馴染み大澤酒造が作るサイダーを使って煮込んでいるのでとても柔らかい。器まで桜の花とは、この時季ならではの料理だ。

酒は富山県高岡の「勝駒」しぼりたて新酒を戴いた。
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これはまたフルーティで爽やかな新酒だナ。

この酒に合わせるようにカツオと花鯛の刺身が登場。
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「いずみ」では、刺身は玉葱の擦りおろしに和芥子を載せて食す。今回は静岡山の新玉葱に、いずみ自慢の和芥子を合わせる。大将曰く、この和芥子はユーサイドの久保田社長渾身の本物の和がらしで、からしの産地は季節によって変わるそうだ。
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カツオに載せて口へ運ぶ。あぁ、むふふの瞬間だ。
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花鯛は、きび酢で軽く〆ており、酒がススむススむ。

お次は再び、あんこうのお裾分けだ。
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「あん肝玉子」は、たっぷりのあん肝が入っており「痛風まっしぐら」な一品だった。赤山椒をパラリと振り掛けて、戴いた。あぁ、最高に美味い。

今度の酒は千葉県の飯沼本家が造る「一喜」を戴いた。
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この酒蔵は「甲子(きのえね)正宗」が評判だが、この一喜もフルーティでスッキリとした呑み易い酒だ。では、この一杯の喜びをじっくりと味わおう。

蕗(フキ)味噌をアテに酒がススむ。
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油炒めをしていないので、蕗の旨味をストレートに味わっている感じだったナ。

料理は続く、どこまでも!
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さぁ、お次は大将自信作の「桜蒸し」の登場だ。
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お椀の蓋を取った瞬間に桜の香りが、僕の鼻腔を突き抜けた。芝えびのすり身でサクランボの実を包み込み、大島桜の葉で巻いてある。その下には桜鯛の身だ。これを大島桜の花と葉を刻んだあんに絡めて戴くのだナ。むふふ。視覚、臭覚、味覚が渾然一体となって、小さな椀の中に百花繚乱の桜を表していた。

     世の中にたえて桜のなかりせば
            春の心はのどけからまし

この味に、思わず在原業平(ありわらのなりひら)が詠んだ歌が浮かんだ。
この世の中に、桜の花がなかったら、どんなにも春を長閑(のどか)な気分で過ごせただろうに、と詠っているのだネ。

親方の料理の世界は、本当に素晴らしい。お椀の中の壺中天だナ。小さな器の中に無限の宇宙が広がっているかのようだ。
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お次もまた蓋物だった。
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こちらは、あんこうの肝と身のクリーム煮だ。濃厚なあん肝を優しい味で上品に仕上げてあるのだが、これも間違いなく「痛風まっしぐら!」な一椀だネ。ぐふふ。

酒は東北・塩釜の阿部勘酒造が造る「阿部勘」特別純米を戴いた。
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阿部勘と云えば、東日本大震災の被害を受けた酒蔵だが、この4年間で完全に復活したのだネ。

2006年に他界した阿部勘の名杜氏・伊藤栄さんの愛弟子である平塚杜氏が仕込んだ渾身の酒は、僅かに感じる酸味と米の旨味が口一杯に広がり実に味わい深い一杯だった。

この酒に合わせてもう少し珍味を戴こう。
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今回は鯛の子で造った明太子、赤貝の塩辛、それにアワビの肝を出して戴いた。
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あぁ、シアワセのひとときだ。もう、痛風でも何でも来いってもんだ!

更に追い打ちをかけるように出てきたのは、再びあんこうのお裾分け!
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あん肝の酒だった。
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おぉ、濃厚な甘みと旨味が酒とマリアージュしていたナ。

料理の最後は、北寄(ホッキ)貝のお造りだ。
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北海道出身の僕は、この貝に目がない。ほんのり桃色の貝は、本来東北北海道あたりの食べ物なので、東京では馴染み薄だったが、回転寿司屋さんのお陰でやっと日の目を見ることとなった貝かもしれないネ。食感も良く、噛むほどに旨味が広がるのだナ。
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さて、酒を切り替えて「いずみ劇場」第二幕の幕開けだ。

白く濁った酒は「アームストロング砲」の異名を持つ「鍋島」の特別本醸造活性にごり生酒だ。
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フルーティーで甘みの強い酒だが、シュワシュワッとしたスパークリングの炭酸感が食事の幕間をリフレッシュさせてくれた。

握りの最初は細魚(サヨリ)から。
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季節を味わうって素敵だネ。

こちらは、鯵の赤ちゃん仁丹(ジンタン)だ。
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先ずは酢〆で戴く。うん、美味い。
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続いて白板昆布を載せた仁丹の昆布〆だ。甲乙つけ難くどちらも素晴らしい。

そして、陸奥湾の内側、関根浜で獲れた本州ムラサキウニの握りを戴いた。
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口に入れた途端、思わず口角が緩んだ。いやぁ、本当に甘くて旨味が凝縮されいる。

寿司いずみでは、季節毎に美味いウニを各地から取り寄せているので東京に居ながらにして全国ウニの旅が出来るのだナ。

酒は新潟の大洋酒造が造る「越の魂」純米吟醸を戴いた。キレがよく爽快な口あたりの辛口で、いずみの大将もお気に入りの酒でアル。

握りは、春を告げる魚シロウオだ。
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純白なシロウオの群れが泳いでいるような握りだネ。むふふ、のふ。こちらは、マカジキだ。あぁ、これも美味し。

さぁ、寿司いずみ恒例の「小肌三本〆」でアル。
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先ずは赤酢で〆た小肌から。云わずもがなの美味さだネ。お次は、白酢で〆た小肌だ。
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そしてトリは、白板昆布で〆た真打ち登場。いずみと云えば小肌三種の食べ比べだが、時には柚子酢になったり、洋酒ジンを用いたジン酢だったりと大将の遊び心が溢れている。だが、何れもが大変に美味いのだから、只々驚くばかりなのだナ。

最後の酒は、「明鏡止水」でお馴染み長野の大澤酒造が造る変わり種「ラヴィ・アン・ローズ」で締めくくった。盃を口に持って行けば、鼻腔をくすぐるマスカットの様な果実香にクラッとし、口に含めばサラリとした軽やかな味に安堵する。そう、少々呑み過ぎたかナ、と思った時の〆に持ってこいの日本酒がコレだ。

新玉ねぎの擦りおろしを載せたカツオのヅケも味に深みがあり美味し。
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花鯛の握りは、歯ごたえも良く甘い。
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本マグロも云うこと無し。
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香ばしく炙った筍の握りも最高に美味かったナァ。

この後、いずみ自慢の煮蛤に煮穴子も握って戴き、最後は大好きな海老のおぼろで終了した。「おぼろ」とは江戸の頃の寿司種の保存法であり、保存用に車海老を漬け込んでいたおぼろを酢飯に見立てて、握りにするのだネ。
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最後は、春を運ぶ桜のお吸い物で締めくくった。

あぁ、この夜も最高に幸せな時間を過ごすことが出来た。我が家では、ハレの日は大いに奮発することにしている。この日は結婚記念日だった訳だが、夫婦二人が幸せな気分に浸り、酒に酔えるなんてちょっと贅沢だが、これからも続けて行けることを願うばかりでアル。

ご馳走さまでした。次回は北海道のウニの季節に来れたら良いナァ。穏やかな気候の春の夜、林試の森公園を抜けて武蔵小山まで歩こう。まだ『丸佐 長平』が開いている時刻だしネ。
by cafegent | 2015-05-01 15:37 | 食べる | Trackback | Comments(0)