東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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<   2016年 01月 ( 4 )   > この月の画像一覧

東京は今夜からまた雪が降るらしいネ。大寒も中頃を迎え、七十二候では「水沢腹く堅死」(みずさわあつくかたし)の季節、沢の水が分厚く氷り張りつめる時季が来たのだナ。

今の季節は「三寒四温」と云って、三日ほど寒い日が続いた後は、四日ぐらい暖かい日がやって来ると伝えられている。この1週間ほどは、正に三寒四温を肌で感じているネ。
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毎朝散歩する公園でもアオジやウグイスが地面に落ちた木の実や落ち葉の下の小さな虫などを探して食べている姿を見かけるようになった。また、民家の軒先などでは胸に色鮮やかな橙色を輝かせているジョウビタキのオスの啼く声を耳にする。
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ジョウビタキは人を余り恐れないので、近くからカメラを構えても逃げずに居てくれて、素敵なポーズを決めてくれるのだナ。
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昨年のデング熱の騒ぎから、野趣に溢れた公園も蚊の対策として一斉に草木が刈られてしまいハゲ野原になってしまった。草むらが無くなると野鳥たちが姿を隠す場所が無くなり、カラスや猛禽類に襲われる機会が増えてしまう為に、今まで毎年渡りの途中で飛来していた鳥たちが来なくなったと云う訳だ。

野鳥探しを毎朝の愉しみにしている僕にとっては、実にサビしい限りでアル。
        ◇            ◇            ◇
閑話休題。

今週も都立林試の森公園に野鳥を探しに出かけ、昼飯どきになったので何を食べようかと思案しながら我が家の方へと歩いた。

桐ヶ谷斎場の脇を不動前駅の方へと下り、攻玉社中学校の裏手で永年暖簾を出しているのが、『中華こばやし』だ。
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ガラリと戸を開けて赤い暖簾を潜ると、其処は「ザ・昭和」な世界にワープするのだナ。

テーブル席はそれぞれ一人客が居り、ラーメンを啜っている。カウンター席のお客さんはラーメンと餃子に半チャーハンだ。僕は此処のわんたんめんが好きなのだが、この日は店に到着する前から「軟らかいヤキソバ」にしようと心に決めていたのだ。それに餃子もお願いした。

此処は創業昭和40年、今年51年目を迎える老舗の街中華なのだネ。

「半わんたん」や「半チャーハン」があるので、その日の気分で組み合わせを変えるのも此処に来た時の楽しみのひとつなのでアル。

実はココ、偶然に見つけた中華屋さんなのだナ。30年以上住んだ白金台を離れ、新居を探している時に不動前周辺を歩き廻っている途中で見つけて、その佇まいに一目惚れして暖簾を潜ったのが8年前のこと。

そしてこの店から徒歩7、8分のところに住むことになったのだナ。以来、時々来ているってワケだ。

澄んだ醤油ベースのスープと柔らかめな細麺は、子供の頃に食べた屋台のラーメンの味そのものだった。この日に食べた「軟らかいヤキソバ」は生麺を使っており、その名の通り軟らかい焼きそばであり、どこかホッとする味なのでアル。
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武蔵小山『自慢亭』の軟らかい焼きそばとはまるで違う代物だが、僕は甲乙つけがたいほどにどちらも好物なのだナ。

カウンターに座ると正面に小林さんの奥さんが立っている。
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その横でご主人が黙々と中華鍋を振ってチャーハンを炒めている。この光景を眺めているだけで、朗らかな気持ちになれてしまうから不思議なのだよナァ。今日はどんな鳥が居たの?と奥さんから声を掛けられた。先ほど写したジョウビタキやウグイスの写真をお見せすると、この辺りでもメジロやウグイスが啼いているわネ、と答えてくれた。
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チャーハンを作り終えたご主人も僕の写した小鳥の写真を眺めて、ニコリと笑みを返してくれた。
餃子をつまみながら飲む昼間のビールも最高に旨い。
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此方の餃子は、ファイト餃子を小ぶりにしてもう少し柔らかくした感じなのだネ。もっちりとした厚めの皮が独特なのだナ。小さめのサイズなので6個でもペロリと食べられてしまうのがイイ。

 小さな店である事を恥じる事はないよ。
    この小さな私の店に人の心の美しさを一杯に満たそうよ。
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ご主人は店の壁に幾つもの言葉を貼っている。「生涯現役」の言葉も僕らにはウレシい限りなのだ。

此処が地元の小林さん、ご両親がかき氷屋さんなどをこの場所で営んでおり、23歳の時に中華食堂として開業したそうだ。今年74歳になるであろうご主人、白い帽子と白衣に年季の入ったブルージーンのエプロンが板についている。

小林ご夫妻のメガネの奥から覗く目も笑みを絶やさず、僕らを幸せにしてくれるのだナ。

よし、次回はわんたんめんと半チャーハンにしようかナ。三寒四温の冬の午後、眩しい日差しの中を歩いて我が家まで戻ったのでアール。
by cafegent | 2016-01-29 17:04 | 食べる | Trackback | Comments(0)
七十二候では、雉始鳴(きじ、はじめてなく)の時候となった。小正月も終えて正月気分もすっかり抜けて来た頃だが、夕べから東京は真白な雪景色となったネ。鳴いたキジもすっかり羽を閉じて寒さを凌いでいることだろうか。
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今週21日は小寒から大寒へと変わる時季となる。一年で最も寒い季節を迎える訳だが、一足早く雪が積もり、東京の朝もダイヤが大きく乱れたり通勤の足を止めてしまったネ。

先程は地震も起こった様子だ。自然界の災いは予測が出来ない、今日も穏やかに過ごせる事を願うばかりでアル。
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今朝は早く目が覚めた。淹れたての珈琲をマグカップに注ぎ、仕事場の椅子に腰を降ろした。暖房が部屋を暖めてくれるまでの間は、熱い珈琲が血流の様に僕の身体を蘇らせてくれる。buck numberの唄う「ヒロイン」を聴きながら、窓の向こうの真っ白い世界を暫く眺めていた。
     ◇           ◇           ◇
閑話休題。

先週の金・土曜日は東京の冬の風物詩「世田谷ボロ市」が催された。土曜日は青空が広がる冬晴れの好天となった。新宿から京王線に乗り下高井戸駅まで出た。其処からは世田谷線の線路脇をのんびりと歩きながら豪徳寺駅へと散策した。
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午後二時、神保町の酒場『兵六(ひょうろく)』に集う酒朋たちと駅前で集合。
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先ずは井伊直弼の菩提寺である豪徳寺へと向った。ボロ市の影響か、此処も凄い人で賑わっていたナ。

この寺は招き猫発祥の地と云われている。
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その昔、井伊直弼の祖先である井伊直孝が雷雨で立ち往生しているとこの寺の中から猫が手招きをして門内に引き入れられたそうだ。そのお陰で、直孝は落雷に遭うこと無く豪徳寺の和尚の説法を聞くことも出来たのだネ。そして、彦根藩主だった直孝の寄進により豪徳寺は大きく栄え、寺の和尚はその猫が亡くなった際に墓を建てて供養をしたのだナ。
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以来、此処には「招猫堂」と呼ばれるお堂が在り、招き猫の観音様が祀られているのでアル。

井伊家の墓をお参りし、招き猫観音にもご挨拶をした。よし、これで好い酒場にも招き入れてくれることだろう。

さぁ、世田谷ボロ市へと向おう。
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夏の麻布十番祭り同様に人の波に流されながらススむのが愉しいひと時なのだネ。

所狭しと古道具屋、骨董品、古着などが並べられ、皆さん足を留めて掘り出し物を探している。僕も此処で酒器や蕎麦猪口などを沢山手に入れたっけ。
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名物の「代官餅」は相変わらずの長蛇の列が出来ていた。
最後尾まで行ってみるともう本日売り切れの案内が出ていた。
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今年も食べられなかったナァ、残念!

お酒屋さんでワンカップの燗酒をゲットした。おぉ、身体が温まる。

代官餅は食べられなかったが、ボロ市に来たら必ず立ち寄るのが上町駅近く、台湾肉まんの名店『鹿港(ルーガン)』だ。
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普段は黒糖まんや具無しのまん頭も人気だが、ボロ市の時はさすがに忙しい為に肉まんのみの販売となっていた。
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テイクアウトのみだし、引っ切りなしに蒸し上がるので、行列に並んでもスグに進んでいく。そして、僕は8人分の肉まんを購入した。

世田谷通りを渡り、皆で路上で買い食いだ。
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冬空の下、熱々の肉まんをハフハフ云いながら食べることの、何と旨いことか。

再び、人で溢れるボロ市へと戻った。戦前の教科書を扱う店は人集りが出来ていた。ボロ市では神棚を販売する店も多く出店していた。縁起を担ぐ人が多いのだネ。今回僕は、小田原の酒屋さんの日本手拭いを一つ購入した。一枚百円なのがウレシイ限りなのでアル。
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二時間程世田谷の街を歩きボロ市を堪能した後は、世田谷通りに戻り僕らのお気に入りの店へと向うことにした。
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世田谷通り沿いに面した『長崎ちゃんぽん』の白い暖簾を潜るとタイミングよく8人全員で入ることが出来た。
四人掛けのテーブル二つに座り、先ずはビールでお疲れさま!
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Qちゃん、カンパ〜イ!

此処はいつも混んでいるので早めに来て良かったナ。
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特製のモツ煮込みをアテにビールがススむススむ。

野菜たっぷりの焼き餃子も美味い。
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皮がカリカリに焼けた部分ともっちりの部分の口当たりがスバラシいのだヨ。瓶ビールが十本以上空いていく。

さぁ、お待ちかねの皿うどんの登場だ。
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大盛りはチョモランマの様に高く盛られ4人で食すのに丁度良い。野菜もたっぷりで、最初はパリパリの麺を戴き、そのあと餡で柔らかくなった麺を食べる。この食感の違いも愉しいのだナ。

最後はやっぱり長崎ちゃんぽんだネ。
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変わらない味に皆も大満足だった。店も一気に混んで来た。よし、僕らも早々に引き上げよう。ご馳走さまでした。

再び世田谷通りを歩き松陰神社へと向った。午後六時を廻っていたので神社の入口はもう閉まっていた。
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外から拝み、次の酒場へ。

途中、松陰神社商店街の酒場で吞んで居た旧友ヨコちゃんこと横倉夫妻に遭遇した。
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ヨコちゃんはリップスライムの音楽制作を手掛けており、現在は姉妹音楽ユニット、チャラン・ポ・ランタンの制作を担当しているそうだ。益々のご活躍にカンパイ!

ヨコちゃんに地元の酒場を当たってもらったのだが、やはり8人の大人数だとキビしかったのだナ。そんな訳で僕らは三軒茶屋まで歩くことにした。

すずらん通りに昔から佇む大衆割烹『味とめ』に到着だ。
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此処ならば混んでいても何とかなるだろうと思い向うと、またもやタイミングよく二階の座敷の一つがお会計を済ませているところだった。
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「味とめ」の二階って、里帰りして幼馴染みの家にお邪魔している様な雰囲気だが、これももう何十年と変わらない光景だ。
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レモンサワーを戴いて再びカンパ〜イ!
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此処は何と言っても朝10時半から開いているから昼酒好きには堪らない一軒なのだナ。また、イワシ料理やクジラ料理、ふぐ、鰻と品書きも充実している。
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鶏から揚げや古漬けなどをアテに酒がススむススむ。
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あぁ、久しぶりのアップになるが、マタェモンさんとトクちゃんと一緒に酒場のご挨拶、ドーンッ!とネ。

ケン君もルイちゃんもゴキゲンそうだネ。
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腹も一杯になったのでご馳走さま。三軒茶屋から茶沢通りを歩き下北沢へと移動した。

次に向ったのは、僕が今から27年前に開いたソウル・バー『アルゴンキンズ・バー』だ。
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茶沢通り沿いのバーミヤンがまだ「小笹すし」だった頃に開店したバーだが、廻りの店は随分と様変わりしてしまったナ。
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現在の店主はタモツ君だが、僕の膨大なレコード・コレクションをしっかりと保管してくれている。
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トクちゃん、此処でもドーンッ!とナ。
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心地良いブラック・ミュージックを聴きながら酒もススむ。

ビールからバーボンに切り替えて、程よく酔っていく。
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こうして土曜の夜が更けていくのであった。
by cafegent | 2016-01-18 15:24 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)
「小寒の氷、大寒に解く」と云い、大寒よりもむしろ小寒の方が寒いとされている。暦では寒の入りを迎え、グッと寒さが厳しくなる時季の筈だが、東京の一月は温かい日が続いているのだネ。
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7日の朝は七草粥を食べて、今年一年の無病息災を願った。
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久しぶりにお粥を食べたが温まるし胃にも優しいし月に一度ぐらいはお粥も善いかもしれないナ。

昨日は成人の日だったネ。毎年、この日の朝の朝刊に掲出されるサントリーの広告を楽しみにしている。作家の伊集院静氏が新成人に向けた激励のことばが綴られているのだが、五十歳をとっくに過ぎた僕が読んでもピンと背筋を伸ばしてしまうのだナ。
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日々、襟を正して前に向って生きる。そんな気持ちを再確認させてくれるのだ。流石、素晴らしい作家の激励だネ。
      ◇         ◇         ◇
さて、行きつけの酒場も殆どが新年の営業を再開したネ。先週は勝どきの『かねます』の口開けからスタートし、根岸の『鍵屋』を経由して神保町の『兵六』へとハシゴ酒。

午後3時過ぎ、地下鉄勝どき駅を出て「かねます」に向うと既に6人程が並んで居た。我が酒朋の森一起さんが先頭で待っていたので、口開けと同時入ることが出来た。

ハイボールをお願いして、新年の乾杯をした。
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僕はあん肝をお願いし、森さんはふぐのがら焼きをお願いした。
紅葉おろしを載せた濃厚なあん肝で酒もススむススむ。
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ふぐのがら焼きは香ばしく焼き上げられたふぐの身がプリップリで骨の廻りをしゃぶりつくしてしまうのだナ。

暫くすると旧友の我満夫妻が現れた。
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かき田楽も熱々で旨かったナァ。彼らは夫婦揃って「かねます」のご常連だからカウンターの右左から声が架かっていたネ。

「かねます」は本当にいつもひっきりなしに混んでいる。フランス料理界の奇才ジョエル・ロブション氏も東京に来ると此処に立ち寄るそうだし、あの世界一予約の取れないスペインのレストラン「エル・ブリ」の天才シェフ、フェラン・アドリア氏も此処の料理にハマってしまい毎回来日する度にやって来るのだから恐れ入る立ち飲み屋さんだよネ。
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よし、森さんと久しぶりのガマン夫妻を交えて記念写真をパチリ!
今年も沢山一緒に呑もうネ!

それにしてもハイボールを何杯飲んだだろうか?6、7杯はいっちゃったナ。名残惜しかったのだが、勝どきから鶯谷へと移動しなくちゃならない。地下鉄大江戸線で上野御徒町まで出て、そこからJRで鶯谷へと向った。

そして、根岸の里の侘び住まい『鍵屋』の暖簾を潜ったのでアル。
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入口正面のカウンター席が丁度開いていたので焼き台の前に腰を降ろした。桜正宗のぬる燗をお願いした。この日のお通しは煮豆でアル。季節によっては心太(ところてん)が出たり煮こごりが出たりするのだが、何れも東京の居酒屋らしいお通しに僕の頬も緩むのだナ。
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桜正宗のぬる燗が出来上がると一緒にぐい飲みが差し出されるのだが、此処には大小幾つかのサイズの猪口がある。そして、決まって僕の前には一番大きなぐい飲みが置かれるのだナ。
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えんじ色のセーターを纏った主人の清水賢太郎さんが手慣れた仕草で年季の入った燗付け器の酒の温度を確かめている。

名物でもある鰻のくりから焼きも焼き上がった。香ばしいタレの香りが僕の鼻腔を刺激する。山椒をサッと振り掛けて一くち口へと運ぶのだ。
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あぁ、脂の乗った鰻の身がふっくらとして口の中で溶けていく。ソコへすかさず桜正宗を流し込むのだ。むふふ、な幸せでアル。

暫くすると、頭に白い三角巾を冠った女将さんが奥からとりもつ鍋を持って来てくれた。
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これもまた寒い夜には持ってこいの一品だネ。
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たっぷりと刻み葱を放り込み、味の沁みた豆腐をふぅふぅ言いながら食べるのだナ。この濃い味が東京の味だよネ。

ほっこりと温まり酔いも廻って来た。ご馳走さまでした。

鶯谷駅から秋葉原経由で神保町へと移動した。
神保町の老舗酒場『兵六』の大提灯が、晴れた冬空に映えていた。
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縄暖簾を潜り、ガラリと戸を開けると知った顔も随分と居たのだナ。

丸太二本で組まれた長椅子に腰を降ろし、さつま無双の白湯割りをお願いした。先ずはお猪口に白湯を注ぐのだ。ソコへ、芋焼酎の燗酒を好みの量で入れていく。
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僕の場合は半々が好みなのでアル。中には焼酎の徳利に直に白湯を注ぐ御仁も居り、皆それぞれのスタイルで無双を愉しむのだナ。

菜の花のお浸しももう季節を迎えたか。菜の花をアテに無双がススむススむ。
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マタェモンさんやトクちゃん、ケンシン君、バーバラちゃんと、気心知れた酒朋たちと酌み交わす酒の何と美味いことか。皆、年末の我が家の忘年会で顔を合わせていたので、今年初の酒宴となった。

こうして、勝どきから根岸、神保町とハシゴ酒が続いたが、少々酔い過ぎたみたいだった。自分のトートバッグを店に忘れて武蔵小山まで戻って来た。
だが、忘れちゃったモンは仕様が無い。まぁ、仕方ないさ、と再び武蔵小山の『長平』にて呑み直しとなったのでアール。
by cafegent | 2016-01-12 12:13 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)
    七草は七つ異なる風情かな    子規
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新年 明けましておめでとうございます。今年ももう5日が経ったネ。

7日の朝は「人日の節句」だ。七草粥を食べ、この一年の無病息災を願う訳だナ。
あと10日もすれば「小正月」を迎え、松が明けて正月気分もどこ吹く風ってとこか。

「一陽来復」や「初詣」「人日の節句」など、段々と自分が歳を重ね、日本に根付く季節の行事を重んじるようになってきた。考えてみれば、もう五十五年も生きているのだから、少しは日本人としてのDNAが僕の心を揺さぶるのだナ。

今年は「申」の年だネ。友人知人たちから届いた年始の挨拶にも「申」の文字が多く見受けられた。さて、その猿だが、実は馬の守り神として昔から信仰されているのだネ。「陽五行説」では馬は「火」であり、猿は「水」を表しているそうだ。ゆえに猿は病や火災などから馬を守るとされているのだネ。

日光東照宮の神厩(しんきゅう)は神様が乗る純白の御神馬が居るのだが、神聖な神馬の無病息災と無事故を祈願して、あの有名な三猿の彫刻が飾られているのだナ。そう、誰もが知っている「見ざる聞かざる言わざる」だネ。

また、神奈川の寒川神社でも神馬舎の中に猿が神馬の手綱を曳く精巧な彫刻が奉納されている。彩色木彫の天才、平野富山(ふざん)が手掛けており、昭和天皇の即位50年の記念に奉納された見事な新馬と猿の彫像だ。

昨年末の有馬記念は見事にハズしたが、今年は猿が見守ってくれると良いのだが、ハテ?

さて、猿は他にも「災いが去る」「病が去る」とサルにかけて縁起を担いだり、赤坂の日枝神社では「何事にも勝る」「魔が去る」と云って「まさる」と呼ぶ神猿(しんえん)の像を祀っていると知った。猿をえんとかけて縁結びの御利益もあるとかないとか?

まぁ、何にせよ、この一年、皆様の無病息災を願うばかりでアル。
     ◇           ◇           ◇
閑話休題。

年末はカミサンの実家に戻る前に関西でハシゴ酒を愉しんだ。先ずは、東京駅から新大阪行きの新幹線に乗り込んだ。

駅弁を探していると、なんと品川名物の「貝づくし」が売っているではないか。ずっと品川駅の新幹線改札内でしか買えないと思っていたので、これは良い発見をした。そんな訳で、「貝づくし」と「深川めし」の駅弁を購入。仕事を半休で終えたカミサンとホームで合流し、午後1時出発ののぞみに乗った。

列車が動くと同時にビールのプルを引っ張るのだ。プシュッ!ゴクリ!ふぅ、仕事納めの後の酒は旨い!

そして駅弁の蓋を開けるのだ。
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貝づくしは、品川宿にちなんだシジミやアサリ、貝柱などの貝が茶飯の上一杯に敷き詰められている。また、最近になって焼き帆立が加わったのだナ。先ずは、この味の沁みた五種の貝をアテに酒を呑むのだ。貝を食べ終えたら、フキや椎茸の煮物を御菜に茶飯をかっ喰らうのでアル。おぉ、むふふな美味しさだ。

もう一つの弁当「深川めし」は煮穴子が美味いのだが、脇に添えられたハゼの甘露煮が素晴らしいのだナ。だが、買う時に気を付けなくちゃならないのだヨ。最近、ハゼの甘露煮が入っていない「深川めし」も販売されているから、聞いてから買わなくちゃネ。カミサンと仲良く貝づくしと交互に食べていると冬空に映える見事な富士山が現れた。
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年の瀬に雄大な雪富士の姿を眺めることが出来て感無量だった。

さぁ、新大阪に到着だ。先ずは梅田のホテルにチェックインして荷物を置こう。
身軽になったので、早々に地下鉄を乗り継いで酒場へと向うのだ。目指すは南田辺駅。
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改札を出て階段を降りるともう『スタンドアサヒ』の看板サインの灯りが見えている。

開店間もない時刻だったが、既に店内は一杯で賑わっていた。奥の席は予約席、カウンター席もご常連さんの到着を待っている。だが、タイミングよく二人掛けの壁際の席に座ることが出来た。その後も続々とお客さんが入って満席だ。僕らが座ってから十分程の間に何組の方々が諦めて帰っていったことだろうか。ラッキーだったナァ。

先ずはアサヒビールの大瓶でカンパイだ。
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クゥーッ、旨い!新幹線の旅もただ座っているだけだが、案外と疲れるのだよネ。ビールの苦味に癒される。

大阪の酒場ならではのお姉さんたちの押しの強さにオススメをウンウンと頷いて頼んでしまうのだナ。
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ベビーホタテの入った炊き合わせが素晴らしかった。フキやかぼちゃの味も良く酒がススむススむ。
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酒を白鶴の燗酒に切り替えたところで、鰻の肝焼きと今が旬の「もろこ」の甘露煮が登場だ。
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もろこは小さな魚だが味が濃く、少しずつ噛んで酒のアテにするのだ。
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鰻の肝も実に良い味付けだったナ。

とこぶしもよく味が沁みている。
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ガラスのお銚子ももう4本目か。最後はお待ちかね、名物の「さばからまぶし」を戴いた。
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鯖のきずしを炊いた雪花菜(おから)で和えてあるのだが、これがもう絶品なのだ。これさえ有れば酒を呑み続けられること間違いないネ。

ひっきりなしにお客さんが顔を覗かせているので、僕らも長っ尻をせずに席をあけることにした。ご馳走さまでした。
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「スタンドアサヒ」を出て、再び電車へ。向うは阿倍野だ。
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天空に届きそうな阿倍野ハルカスを左手に見ながら回廊を歩き名店『明治屋』へ。
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年の瀬の街が輝いていたナ。
こちらも満席状態だったが、6人で酒宴を楽しんでいた方々の脇へ相席することが出来た。
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ヌタをアテに先ずは新亀を冷酒で戴く。
カウンターのお客さんが、おでん鍋前の女将さんに「スジちょうだい!」と声をかけると、間髪入れずに女将さん「売り切れネン。御堂筋しかないデ~!」と返してきた。おぉ、これぞ大阪の居酒屋に来たって感じだナァ。コテコテの大阪ギャグに癒されて酒がススむススむ。

続いてきずしをつまみながら、樽酒の燗を戴いた。サンドブラスト加工で「明治屋」の文字が彫られた薄いガラスの徳利は、いつ見ても素敵だナ。僕の好きなシュウマイも何故か日本酒に合うのだナ。
こちらでも外で待っている人が居る。燗酒3つ戴いて、ご馳走さまでした。

天王寺駅からお次は天満駅へと移動だ。天満(てんま)も「天満酒蔵」や「但馬屋」など好きな居酒屋が多いのだが、今回は角打ちへ。
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『堀内酒店』の暖簾を潜るとオヤジさんの笑顔が迎えてくれた。
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桜正宗の特別純米「宮水の華」を冷やで戴くことにした。
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酒のアテは、茶碗蒸しだ。
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プラ容器に入った茶碗蒸しも絶好のアテになる。
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おでん鍋から温かい湯気が出て食欲をそそる。
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あぁ、旨い酒とホッとするひとときを堪能した。

こうして、年の瀬のハシゴ酒はまだまだ続くのでアール。では、また!
by cafegent | 2016-01-05 12:17 | 飲み歩き | Trackback | Comments(5)