東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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七十二候では、雉始鳴(きじ、はじめてなく)の時候となった。小正月も終えて正月気分もすっかり抜けて来た頃だが、夕べから東京は真白な雪景色となったネ。鳴いたキジもすっかり羽を閉じて寒さを凌いでいることだろうか。
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今週21日は小寒から大寒へと変わる時季となる。一年で最も寒い季節を迎える訳だが、一足早く雪が積もり、東京の朝もダイヤが大きく乱れたり通勤の足を止めてしまったネ。

先程は地震も起こった様子だ。自然界の災いは予測が出来ない、今日も穏やかに過ごせる事を願うばかりでアル。
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今朝は早く目が覚めた。淹れたての珈琲をマグカップに注ぎ、仕事場の椅子に腰を降ろした。暖房が部屋を暖めてくれるまでの間は、熱い珈琲が血流の様に僕の身体を蘇らせてくれる。buck numberの唄う「ヒロイン」を聴きながら、窓の向こうの真っ白い世界を暫く眺めていた。
     ◇           ◇           ◇
閑話休題。

先週の金・土曜日は東京の冬の風物詩「世田谷ボロ市」が催された。土曜日は青空が広がる冬晴れの好天となった。新宿から京王線に乗り下高井戸駅まで出た。其処からは世田谷線の線路脇をのんびりと歩きながら豪徳寺駅へと散策した。
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午後二時、神保町の酒場『兵六(ひょうろく)』に集う酒朋たちと駅前で集合。
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先ずは井伊直弼の菩提寺である豪徳寺へと向った。ボロ市の影響か、此処も凄い人で賑わっていたナ。

この寺は招き猫発祥の地と云われている。
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その昔、井伊直弼の祖先である井伊直孝が雷雨で立ち往生しているとこの寺の中から猫が手招きをして門内に引き入れられたそうだ。そのお陰で、直孝は落雷に遭うこと無く豪徳寺の和尚の説法を聞くことも出来たのだネ。そして、彦根藩主だった直孝の寄進により豪徳寺は大きく栄え、寺の和尚はその猫が亡くなった際に墓を建てて供養をしたのだナ。
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以来、此処には「招猫堂」と呼ばれるお堂が在り、招き猫の観音様が祀られているのでアル。

井伊家の墓をお参りし、招き猫観音にもご挨拶をした。よし、これで好い酒場にも招き入れてくれることだろう。

さぁ、世田谷ボロ市へと向おう。
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夏の麻布十番祭り同様に人の波に流されながらススむのが愉しいひと時なのだネ。

所狭しと古道具屋、骨董品、古着などが並べられ、皆さん足を留めて掘り出し物を探している。僕も此処で酒器や蕎麦猪口などを沢山手に入れたっけ。
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名物の「代官餅」は相変わらずの長蛇の列が出来ていた。
最後尾まで行ってみるともう本日売り切れの案内が出ていた。
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今年も食べられなかったナァ、残念!

お酒屋さんでワンカップの燗酒をゲットした。おぉ、身体が温まる。

代官餅は食べられなかったが、ボロ市に来たら必ず立ち寄るのが上町駅近く、台湾肉まんの名店『鹿港(ルーガン)』だ。
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普段は黒糖まんや具無しのまん頭も人気だが、ボロ市の時はさすがに忙しい為に肉まんのみの販売となっていた。
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テイクアウトのみだし、引っ切りなしに蒸し上がるので、行列に並んでもスグに進んでいく。そして、僕は8人分の肉まんを購入した。

世田谷通りを渡り、皆で路上で買い食いだ。
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冬空の下、熱々の肉まんをハフハフ云いながら食べることの、何と旨いことか。

再び、人で溢れるボロ市へと戻った。戦前の教科書を扱う店は人集りが出来ていた。ボロ市では神棚を販売する店も多く出店していた。縁起を担ぐ人が多いのだネ。今回僕は、小田原の酒屋さんの日本手拭いを一つ購入した。一枚百円なのがウレシイ限りなのでアル。
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二時間程世田谷の街を歩きボロ市を堪能した後は、世田谷通りに戻り僕らのお気に入りの店へと向うことにした。
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世田谷通り沿いに面した『長崎ちゃんぽん』の白い暖簾を潜るとタイミングよく8人全員で入ることが出来た。
四人掛けのテーブル二つに座り、先ずはビールでお疲れさま!
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Qちゃん、カンパ〜イ!

此処はいつも混んでいるので早めに来て良かったナ。
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特製のモツ煮込みをアテにビールがススむススむ。

野菜たっぷりの焼き餃子も美味い。
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皮がカリカリに焼けた部分ともっちりの部分の口当たりがスバラシいのだヨ。瓶ビールが十本以上空いていく。

さぁ、お待ちかねの皿うどんの登場だ。
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大盛りはチョモランマの様に高く盛られ4人で食すのに丁度良い。野菜もたっぷりで、最初はパリパリの麺を戴き、そのあと餡で柔らかくなった麺を食べる。この食感の違いも愉しいのだナ。

最後はやっぱり長崎ちゃんぽんだネ。
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変わらない味に皆も大満足だった。店も一気に混んで来た。よし、僕らも早々に引き上げよう。ご馳走さまでした。

再び世田谷通りを歩き松陰神社へと向った。午後六時を廻っていたので神社の入口はもう閉まっていた。
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外から拝み、次の酒場へ。

途中、松陰神社商店街の酒場で吞んで居た旧友ヨコちゃんこと横倉夫妻に遭遇した。
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ヨコちゃんはリップスライムの音楽制作を手掛けており、現在は姉妹音楽ユニット、チャラン・ポ・ランタンの制作を担当しているそうだ。益々のご活躍にカンパイ!

ヨコちゃんに地元の酒場を当たってもらったのだが、やはり8人の大人数だとキビしかったのだナ。そんな訳で僕らは三軒茶屋まで歩くことにした。

すずらん通りに昔から佇む大衆割烹『味とめ』に到着だ。
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此処ならば混んでいても何とかなるだろうと思い向うと、またもやタイミングよく二階の座敷の一つがお会計を済ませているところだった。
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「味とめ」の二階って、里帰りして幼馴染みの家にお邪魔している様な雰囲気だが、これももう何十年と変わらない光景だ。
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レモンサワーを戴いて再びカンパ〜イ!
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此処は何と言っても朝10時半から開いているから昼酒好きには堪らない一軒なのだナ。また、イワシ料理やクジラ料理、ふぐ、鰻と品書きも充実している。
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鶏から揚げや古漬けなどをアテに酒がススむススむ。
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あぁ、久しぶりのアップになるが、マタェモンさんとトクちゃんと一緒に酒場のご挨拶、ドーンッ!とネ。

ケン君もルイちゃんもゴキゲンそうだネ。
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腹も一杯になったのでご馳走さま。三軒茶屋から茶沢通りを歩き下北沢へと移動した。

次に向ったのは、僕が今から27年前に開いたソウル・バー『アルゴンキンズ・バー』だ。
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茶沢通り沿いのバーミヤンがまだ「小笹すし」だった頃に開店したバーだが、廻りの店は随分と様変わりしてしまったナ。
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現在の店主はタモツ君だが、僕の膨大なレコード・コレクションをしっかりと保管してくれている。
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トクちゃん、此処でもドーンッ!とナ。
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心地良いブラック・ミュージックを聴きながら酒もススむ。

ビールからバーボンに切り替えて、程よく酔っていく。
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こうして土曜の夜が更けていくのであった。
# by cafegent | 2016-01-18 15:24 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)
「小寒の氷、大寒に解く」と云い、大寒よりもむしろ小寒の方が寒いとされている。暦では寒の入りを迎え、グッと寒さが厳しくなる時季の筈だが、東京の一月は温かい日が続いているのだネ。
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7日の朝は七草粥を食べて、今年一年の無病息災を願った。
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久しぶりにお粥を食べたが温まるし胃にも優しいし月に一度ぐらいはお粥も善いかもしれないナ。

昨日は成人の日だったネ。毎年、この日の朝の朝刊に掲出されるサントリーの広告を楽しみにしている。作家の伊集院静氏が新成人に向けた激励のことばが綴られているのだが、五十歳をとっくに過ぎた僕が読んでもピンと背筋を伸ばしてしまうのだナ。
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日々、襟を正して前に向って生きる。そんな気持ちを再確認させてくれるのだ。流石、素晴らしい作家の激励だネ。
      ◇         ◇         ◇
さて、行きつけの酒場も殆どが新年の営業を再開したネ。先週は勝どきの『かねます』の口開けからスタートし、根岸の『鍵屋』を経由して神保町の『兵六』へとハシゴ酒。

午後3時過ぎ、地下鉄勝どき駅を出て「かねます」に向うと既に6人程が並んで居た。我が酒朋の森一起さんが先頭で待っていたので、口開けと同時入ることが出来た。

ハイボールをお願いして、新年の乾杯をした。
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僕はあん肝をお願いし、森さんはふぐのがら焼きをお願いした。
紅葉おろしを載せた濃厚なあん肝で酒もススむススむ。
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ふぐのがら焼きは香ばしく焼き上げられたふぐの身がプリップリで骨の廻りをしゃぶりつくしてしまうのだナ。

暫くすると旧友の我満夫妻が現れた。
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かき田楽も熱々で旨かったナァ。彼らは夫婦揃って「かねます」のご常連だからカウンターの右左から声が架かっていたネ。

「かねます」は本当にいつもひっきりなしに混んでいる。フランス料理界の奇才ジョエル・ロブション氏も東京に来ると此処に立ち寄るそうだし、あの世界一予約の取れないスペインのレストラン「エル・ブリ」の天才シェフ、フェラン・アドリア氏も此処の料理にハマってしまい毎回来日する度にやって来るのだから恐れ入る立ち飲み屋さんだよネ。
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よし、森さんと久しぶりのガマン夫妻を交えて記念写真をパチリ!
今年も沢山一緒に呑もうネ!

それにしてもハイボールを何杯飲んだだろうか?6、7杯はいっちゃったナ。名残惜しかったのだが、勝どきから鶯谷へと移動しなくちゃならない。地下鉄大江戸線で上野御徒町まで出て、そこからJRで鶯谷へと向った。

そして、根岸の里の侘び住まい『鍵屋』の暖簾を潜ったのでアル。
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入口正面のカウンター席が丁度開いていたので焼き台の前に腰を降ろした。桜正宗のぬる燗をお願いした。この日のお通しは煮豆でアル。季節によっては心太(ところてん)が出たり煮こごりが出たりするのだが、何れも東京の居酒屋らしいお通しに僕の頬も緩むのだナ。
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桜正宗のぬる燗が出来上がると一緒にぐい飲みが差し出されるのだが、此処には大小幾つかのサイズの猪口がある。そして、決まって僕の前には一番大きなぐい飲みが置かれるのだナ。
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えんじ色のセーターを纏った主人の清水賢太郎さんが手慣れた仕草で年季の入った燗付け器の酒の温度を確かめている。

名物でもある鰻のくりから焼きも焼き上がった。香ばしいタレの香りが僕の鼻腔を刺激する。山椒をサッと振り掛けて一くち口へと運ぶのだ。
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あぁ、脂の乗った鰻の身がふっくらとして口の中で溶けていく。ソコへすかさず桜正宗を流し込むのだ。むふふ、な幸せでアル。

暫くすると、頭に白い三角巾を冠った女将さんが奥からとりもつ鍋を持って来てくれた。
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これもまた寒い夜には持ってこいの一品だネ。
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たっぷりと刻み葱を放り込み、味の沁みた豆腐をふぅふぅ言いながら食べるのだナ。この濃い味が東京の味だよネ。

ほっこりと温まり酔いも廻って来た。ご馳走さまでした。

鶯谷駅から秋葉原経由で神保町へと移動した。
神保町の老舗酒場『兵六』の大提灯が、晴れた冬空に映えていた。
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縄暖簾を潜り、ガラリと戸を開けると知った顔も随分と居たのだナ。

丸太二本で組まれた長椅子に腰を降ろし、さつま無双の白湯割りをお願いした。先ずはお猪口に白湯を注ぐのだ。ソコへ、芋焼酎の燗酒を好みの量で入れていく。
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僕の場合は半々が好みなのでアル。中には焼酎の徳利に直に白湯を注ぐ御仁も居り、皆それぞれのスタイルで無双を愉しむのだナ。

菜の花のお浸しももう季節を迎えたか。菜の花をアテに無双がススむススむ。
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マタェモンさんやトクちゃん、ケンシン君、バーバラちゃんと、気心知れた酒朋たちと酌み交わす酒の何と美味いことか。皆、年末の我が家の忘年会で顔を合わせていたので、今年初の酒宴となった。

こうして、勝どきから根岸、神保町とハシゴ酒が続いたが、少々酔い過ぎたみたいだった。自分のトートバッグを店に忘れて武蔵小山まで戻って来た。
だが、忘れちゃったモンは仕様が無い。まぁ、仕方ないさ、と再び武蔵小山の『長平』にて呑み直しとなったのでアール。
# by cafegent | 2016-01-12 12:13 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)
    七草は七つ異なる風情かな    子規
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新年 明けましておめでとうございます。今年ももう5日が経ったネ。

7日の朝は「人日の節句」だ。七草粥を食べ、この一年の無病息災を願う訳だナ。
あと10日もすれば「小正月」を迎え、松が明けて正月気分もどこ吹く風ってとこか。

「一陽来復」や「初詣」「人日の節句」など、段々と自分が歳を重ね、日本に根付く季節の行事を重んじるようになってきた。考えてみれば、もう五十五年も生きているのだから、少しは日本人としてのDNAが僕の心を揺さぶるのだナ。

今年は「申」の年だネ。友人知人たちから届いた年始の挨拶にも「申」の文字が多く見受けられた。さて、その猿だが、実は馬の守り神として昔から信仰されているのだネ。「陽五行説」では馬は「火」であり、猿は「水」を表しているそうだ。ゆえに猿は病や火災などから馬を守るとされているのだネ。

日光東照宮の神厩(しんきゅう)は神様が乗る純白の御神馬が居るのだが、神聖な神馬の無病息災と無事故を祈願して、あの有名な三猿の彫刻が飾られているのだナ。そう、誰もが知っている「見ざる聞かざる言わざる」だネ。

また、神奈川の寒川神社でも神馬舎の中に猿が神馬の手綱を曳く精巧な彫刻が奉納されている。彩色木彫の天才、平野富山(ふざん)が手掛けており、昭和天皇の即位50年の記念に奉納された見事な新馬と猿の彫像だ。

昨年末の有馬記念は見事にハズしたが、今年は猿が見守ってくれると良いのだが、ハテ?

さて、猿は他にも「災いが去る」「病が去る」とサルにかけて縁起を担いだり、赤坂の日枝神社では「何事にも勝る」「魔が去る」と云って「まさる」と呼ぶ神猿(しんえん)の像を祀っていると知った。猿をえんとかけて縁結びの御利益もあるとかないとか?

まぁ、何にせよ、この一年、皆様の無病息災を願うばかりでアル。
     ◇           ◇           ◇
閑話休題。

年末はカミサンの実家に戻る前に関西でハシゴ酒を愉しんだ。先ずは、東京駅から新大阪行きの新幹線に乗り込んだ。

駅弁を探していると、なんと品川名物の「貝づくし」が売っているではないか。ずっと品川駅の新幹線改札内でしか買えないと思っていたので、これは良い発見をした。そんな訳で、「貝づくし」と「深川めし」の駅弁を購入。仕事を半休で終えたカミサンとホームで合流し、午後1時出発ののぞみに乗った。

列車が動くと同時にビールのプルを引っ張るのだ。プシュッ!ゴクリ!ふぅ、仕事納めの後の酒は旨い!

そして駅弁の蓋を開けるのだ。
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貝づくしは、品川宿にちなんだシジミやアサリ、貝柱などの貝が茶飯の上一杯に敷き詰められている。また、最近になって焼き帆立が加わったのだナ。先ずは、この味の沁みた五種の貝をアテに酒を呑むのだ。貝を食べ終えたら、フキや椎茸の煮物を御菜に茶飯をかっ喰らうのでアル。おぉ、むふふな美味しさだ。

もう一つの弁当「深川めし」は煮穴子が美味いのだが、脇に添えられたハゼの甘露煮が素晴らしいのだナ。だが、買う時に気を付けなくちゃならないのだヨ。最近、ハゼの甘露煮が入っていない「深川めし」も販売されているから、聞いてから買わなくちゃネ。カミサンと仲良く貝づくしと交互に食べていると冬空に映える見事な富士山が現れた。
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年の瀬に雄大な雪富士の姿を眺めることが出来て感無量だった。

さぁ、新大阪に到着だ。先ずは梅田のホテルにチェックインして荷物を置こう。
身軽になったので、早々に地下鉄を乗り継いで酒場へと向うのだ。目指すは南田辺駅。
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改札を出て階段を降りるともう『スタンドアサヒ』の看板サインの灯りが見えている。

開店間もない時刻だったが、既に店内は一杯で賑わっていた。奥の席は予約席、カウンター席もご常連さんの到着を待っている。だが、タイミングよく二人掛けの壁際の席に座ることが出来た。その後も続々とお客さんが入って満席だ。僕らが座ってから十分程の間に何組の方々が諦めて帰っていったことだろうか。ラッキーだったナァ。

先ずはアサヒビールの大瓶でカンパイだ。
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クゥーッ、旨い!新幹線の旅もただ座っているだけだが、案外と疲れるのだよネ。ビールの苦味に癒される。

大阪の酒場ならではのお姉さんたちの押しの強さにオススメをウンウンと頷いて頼んでしまうのだナ。
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ベビーホタテの入った炊き合わせが素晴らしかった。フキやかぼちゃの味も良く酒がススむススむ。
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酒を白鶴の燗酒に切り替えたところで、鰻の肝焼きと今が旬の「もろこ」の甘露煮が登場だ。
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もろこは小さな魚だが味が濃く、少しずつ噛んで酒のアテにするのだ。
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鰻の肝も実に良い味付けだったナ。

とこぶしもよく味が沁みている。
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ガラスのお銚子ももう4本目か。最後はお待ちかね、名物の「さばからまぶし」を戴いた。
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鯖のきずしを炊いた雪花菜(おから)で和えてあるのだが、これがもう絶品なのだ。これさえ有れば酒を呑み続けられること間違いないネ。

ひっきりなしにお客さんが顔を覗かせているので、僕らも長っ尻をせずに席をあけることにした。ご馳走さまでした。
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「スタンドアサヒ」を出て、再び電車へ。向うは阿倍野だ。
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天空に届きそうな阿倍野ハルカスを左手に見ながら回廊を歩き名店『明治屋』へ。
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年の瀬の街が輝いていたナ。
こちらも満席状態だったが、6人で酒宴を楽しんでいた方々の脇へ相席することが出来た。
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ヌタをアテに先ずは新亀を冷酒で戴く。
カウンターのお客さんが、おでん鍋前の女将さんに「スジちょうだい!」と声をかけると、間髪入れずに女将さん「売り切れネン。御堂筋しかないデ~!」と返してきた。おぉ、これぞ大阪の居酒屋に来たって感じだナァ。コテコテの大阪ギャグに癒されて酒がススむススむ。

続いてきずしをつまみながら、樽酒の燗を戴いた。サンドブラスト加工で「明治屋」の文字が彫られた薄いガラスの徳利は、いつ見ても素敵だナ。僕の好きなシュウマイも何故か日本酒に合うのだナ。
こちらでも外で待っている人が居る。燗酒3つ戴いて、ご馳走さまでした。

天王寺駅からお次は天満駅へと移動だ。天満(てんま)も「天満酒蔵」や「但馬屋」など好きな居酒屋が多いのだが、今回は角打ちへ。
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『堀内酒店』の暖簾を潜るとオヤジさんの笑顔が迎えてくれた。
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桜正宗の特別純米「宮水の華」を冷やで戴くことにした。
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酒のアテは、茶碗蒸しだ。
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プラ容器に入った茶碗蒸しも絶好のアテになる。
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おでん鍋から温かい湯気が出て食欲をそそる。
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あぁ、旨い酒とホッとするひとときを堪能した。

こうして、年の瀬のハシゴ酒はまだまだ続くのでアール。では、また!
# by cafegent | 2016-01-05 12:17 | 飲み歩き | Trackback | Comments(5)
暦では既に「大雪」だネ。季節を72に分けて表した七十二候では「熊穴に蟄(こも)る」の時季、熊が穴の中に入って冬ごもりをする頃と言う訳だが、今年は見事に暖冬だネ。今日の東京もピーコートを来て歩いていると汗ばんでしまう程だった。

そう云えば、今日から東京の冬の風物詩「世田谷ボロ市」が始まった。
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四百年以上も続くボロ市だが、毎年世田谷で12月と翌1月の二度開催され多くの人が訪れて活気に満ちあふれるのだナ。ところ狭しと古道具屋などが出店し、掘り出し物を求めて歩き回るのが愉しいのでアル。
僕の場合は、酒器にまつわる物を探して歩くことが多い。何処かの居酒屋が使っていた酒徳利とか、祝い時に造られた盃などを見つけると胸が躍るのだナ。
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そして、長い行列に並んできなこや大根おろしのからみが美味い「代官餅」を買うのも毎年恒例の行事となっている。
今年は明日からまた出張なので、年明けの1月に行く事にしよう。

僕の野鳥好きは、もう長い間続いているので地元の酒仲間たちも皆知っている。夕べも武蔵小山の大衆酒場『牛太郎』で一人呑んでいるとガラリと戸が開いて「おぉ、居た居た!」と近所で骨董屋を営んでいる知人が入って来た。

「こんな本を見つけたので、是非読んでみてよ!」と手渡されたのは昭和15年に出版された中西悟堂(ごどう)の著書「野鳥と共に」だった。
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中西悟堂と云えば、鳥類研究の第一人者であり、日本野鳥の会の創立者なのだネ。
ヨシゴイを放飼し育てた記録や野鳥を捜し求めた旅を綴った「探鳥紀行」など実に面白い内容だったナァ。しかし、旧仮名遣いや読めない漢字も多く、読み進めるのも一苦労した。
それでも、こんな貴重な古書を見つけてくれるのだから、骨董屋さんって凄いネ。ちなみにこの御仁は牛太郎の店主と中学校の同級生なので、時々店で顔を合わせたり、朝の公園で野鳥探索をしている際に出逢うのだナ。
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素晴らしい本に巡り会えて、益々野鳥探しが愉しくなりそうだ。
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閑話休題。

さて、年の瀬の師走を迎え、いつも季節毎に訪れる寿司店も今年最後の訪問となった。武蔵小山駅から毎朝野鳥を探しに散歩をする都立林試の森公園を抜けた住宅街の中にひっそりと佇んでいるのが『寿司 いずみ』でアル。
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10席程のL字のカウンターのみの小体のお寿司屋さんなのだが、一年中予約で埋まっているのだネ。故に此処は「営業中」の看板を出したことがなく、いつも「準備中」になっているのだネ。  
この日の予約は午後七時、ガラリと戸を開けると既に三人のお客さんが居た。

先ずはサッポロ赤星で、喉を潤そう。
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ゴクリ、あぁ旨い。この日は何処にも寄らず此処が一件目なので、最初の酒なのだ。
そして最初に登場したのは、お馴染み「茶ぶり海鼠(なまこ)」だ。
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能登の海鼠を番茶にくぐらせたいずみの名物の一つなのだナ。土佐酢に柔らかい海鼠と自然薯のトロロが絶妙にマッチして唸る美味さだ。

続いて登場したのは「新海苔の卵焼き」だ。
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風味豊かな海苔の味がダシと卵と三位一体となっていた。

国産物の鮟鱇の肝だ。海外物に圧され築地でも国内のあん肝はキロ1.5から2万円はすると云う。山口萩産のあん肝は濃厚で甘い。
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ここで、酒を日本酒に切り替えよう。宮中で出される酒「御苑(みその)」を戴いた。
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信州の酒とのことだが、酒米も酵母も明かされないらしいネ。

一切れ残したあん肝を荒く箸で潰し、青森で獲れた寒ビラメに合わせるのだナ。
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5日程寝かせたヒラメの刺身にたっぷりとあん肝を絡ませて口へと運ぶ。ん〜ッ、美味い!日本酒もススむススむ。  

お次は刺身だ。佐渡産の寒ブリのはしり、そして寒メジだ。
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メジマグロは腹の部位と背中の部位を切ってくれた。いずみの刺身は、淡路の新玉ねぎの擦りおろしと京都宇治のユーサイドの久保田さんが造る和芥子(わがらし)で戴くのでアル。
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切り身の上におろした玉ねぎと和芥子を載せてから、旭川の野性のアイヌネギのタレに浸けて食べるのだナ。寒ブリも脂乗りが程よく、素晴らしい味わいだった。

次に登場したのは「真牡蠣の茶碗蒸し」だ。
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蓋を外すと濃厚な牡蠣の香りが僕の鼻腔をくすぐった。おぉ、こりゃ凄いナァ。
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大将曰く、ひとつの椀の中に南三陸の荻浜で育った天然真がきが10個すり潰して蒸したので、この日はお客十人だから百個の真がきをすり潰したんだとか。更にその上には甘味噌で焼いた牡蠣が一つ乗っていた。牡蠣そのものの蒸し物には驚いた。テンメンジャンと隠し味のニンニクの餡が牡蠣の味を引き立てていたナ。

日本酒は、広島の地酒「旭鳳(きょくほう)」を戴いた。
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土井杜氏が仕込む年内搾りの蔵の酒はガツンとくる味だった。

こちらは「鯖のつみれの椀」でアル。
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中にキウィを入れてつみれにした鯖を三日間寝かせて熟成させたのだとか。たぐり(一番)湯葉を載せて、返しにサッとくぐらせる一品だ。一口目はそのまま味わい、二口目は山椒を少し振り掛けて口へ運ぶと風味が増してさらに美味くなった。

さぁ、いずみ劇場の第一幕目はこれにて終了だ。幕間は珍味タイムとなる。痛風まっしぐらなアテで日本酒を堪能しようか。
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いずみと云えばこの「カツオの塩辛」と「マグロの塩辛」だネ。毎年正月もこれを爪楊枝でつまみながらチビチビと酒を呑み続けるって訳だ。そして、上は「真がきの塩辛」だ。
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こちらの四角い皿の上は「アワビ肝の酒粕漬け」と「ボラ子の塩辛」でアル。

酒は明鏡止水でお馴染み信州大澤酒造が造る「明鏡の鬼辛」を戴いた。鬼辛純米は日本酒度+12!超辛口の純米は爽快で新しい味わいだった。濃厚な珍味にベストマッチだナ。

珍味の合間に出て来たのは東京湾で獲れたウツボを焼いたものだった。
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ウツボと云えば高知産が有名だが、東京湾物も身がしっとりとして皮部分のコラーゲン凄し!ねっとりと歯にまとわりつくコラーゲンを日本酒で流しこんだ。むふふ。

そして更に「痛風まっしぐらパートⅡ」だ。
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筋子に軍鶏(シャモ)のべっ甲卵、沖ボラのからすみ、からすみの味噌漬けだ。8週間風干しして仕上げたからすみは酒のアテに最高だナ。

続けて出されたのは、なんと四年もの間熟成したイカの塩辛だった。
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これはもう、塩辛を通り越して別の珍味になっていたが実に美味し。あぁ、酒がススむ。

幕間の珍味もこのへんで締めくくろうか。
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よし、いずみ劇場の第二幕は、もちろん握りだネ。先ずは、いずみ恒例の小肌四連発からだネ。
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こちらは、赤酢〆の小肌だネ。
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そして、白酢(米酢)で〆た小鰭(コハダ)だ。
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こちらは、キビ酢〆だ。
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最後は、白板昆布で〆た小肌を口へ運んだ。相変わらず善い仕事をしているネ。

寿司いずみでは、握りを置くゲタが無いのだナ。板前が握った寿司をいの一番で口へ運んで貰いたいとの思いから客の手のひらに直接置いていくのでアル。なので、こちらは置かれた握りをそのまま口へ放り込めばいいのだネ。

酒は山形、新藤酒造店が造る「九郎左衛門 雅山流(がさんりゅう)新・影の伝説」純米吟醸 無濾過生詰酒の登場だ。
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裏・雅山流が三年ぶりに造った酒だと伺ったが、吟醸ならではの香りも優雅で、口当たりもまろやかでフルーティーな味わいの純吟だった。

お次は、東京湾の千葉側で水揚げされたスミイカのヅケだ。
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ねっとりと甘く、程よいヅケに仕上がっていた。

こちらは、穴子の白蒸し握りだ。
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間に梅肉が挟まっており新しい味わいだった。そして、イワシの握りだ。
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擦りおろしの玉ねぎが良いアクセントになっていた。

続いて手に乗るのは真牡蠣の昆布〆だ。
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おぉ、牡蠣の旨味を昆布の風味が包み込んで極上の味わいだ。

さぁ、握り劇場はどんどん続くぞ!
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こちらは、大トロの外套を身に纏ったマグロのヅケでアル。こりゃ、反則ワザだよネ、美味いに決まっているじゃないの!凄いのが来たナァ。
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天然の赤貝もスバラシイ。そしてこちらも寿司いずみの名物「車海老のおぼろ」だ。
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「おぼろ」とは、江戸の頃の魚の保存法のひとつ。車海老を漬け込んだおぼろを酢飯の代わりにして握るのだネ。これも一度食べたら病みつく美味さなのだナ。

そして、煮蛸の握りだ。蛸の風味豊かなツメが実に旨い。
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此処いずみでは、魚それぞれに違うツメを使っている。穴子のツメは穴子を煮た汁を煮詰めて作り、蛤のツメも蛤の煮汁で作る。そんな訳で当然ながら、煮ダコのツメも蛸を仕込んだ煮汁を煮詰めて作っているのでアル。おぉ、柔らかくい!美味いのなんの、南野陽子!なんちて!(我ながら久しぶりに出たナ)

酒は明鏡止水の変わり種「ラヴィ・アン・ローズ」を戴いた。マスカットの様なフルーティーな香りが心を豊かにしてくれて、口に含めばサラッとした華やかな味わいが口一杯に広がった。

新雪の様なこの握りは、真ダラの焼き白子だ。
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おぉ、濃厚で美味い。本当は巻物も食べて締めくくりたかったのだが、胃袋の許容量が限界に達して来た。よし、今度は年明けにまた来よう。
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最後は有明の新海苔ともずくのお吸い物を戴いて締めくくった。
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途中でバルサミコ酢をほんの少し垂らすとまた違った味になり二度美味しいのだネ。

僕の左隣りの若者二人は初めてのいずみに感動していたネ。右隣りの5人組もそのうち4人が初いずみらしく喜びの声が何度も聴こえてナァ。それにしても、こんな素晴らしい名店に後輩たちを連れて来てご馳走してくれるのだから、なんて素晴らしい上司なのだろう。羨ましい限りでアル。

左端の若者はまだ40代前半だが、某球団社長だった。寿司いずみには何故か球団社長の方が常連になっているが、野球選手も方々も多いからかナ。連れて来てくれた若者たちも諸先輩の活躍を励みに成功を手にして、自分の財布で此処に通ってくれるとイイネ。

あぁ、ご馳走さまでした。外は12月とは思えない程、生暖かい風が吹いていた。酔い覚ましに歩いて帰るとしようか。
# by cafegent | 2015-12-15 16:06 | 食べる | Trackback | Comments(0)
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11月を迎え東京もすっかり秋が深まった。今日は朝から冷たい雨が降り続いているネ。晩秋から初冬にかけて降り出す雨を「初時雨」(はつしぐれ)と云う。

季節を72種類に分けて表す七十二候では「霎時施」(しぐれ、ときどきふる)の頃。「霎」は、こさめとも読むが、しぐれの方がこの時季の小雨らしいよネ。

   旅人と我名(わがな)よばれん初しぐれ    芭蕉

昨年からずっと日本全国を旅しているが、先人の芭蕉翁も「旅人」として生きる誇りの様な何かを感じて旅のはじめに詠んだのだろうネ。

そんな訳でこの土日をかけて長野から軽井沢へと旅に出た。今回は仕事ではなくまったくのプライベートな旅行となった。何故ならば、ずっと乗りたかったしなの鉄道の観光列車「ろくもん」の切符が手に入ったからでアル。
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乗車二ヶ月前に電話での発売予約となるのだが、10月1日の朝10時、話し中に耐えて百回以上も掛け続けてやっと取れた日程が12月26日の土曜だった。だが、年末の軽井沢は殆どの店が冬仕舞いをしており、寒いだけだ。軽井沢に詳しいカミサンからもこんな時季の軽井沢に行っても楽しくないヨ、と剣もホロロだった。そして仕方無くキャンセルをしようと電話を掛けたら、なんと10月31日のキャンセルが出て二人席が取れたのだナ。
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東京駅を出発し、いざ「居酒屋新幹線」の旅が始まった。車両が動き始めたら缶ビールを開ける。プシュッと云う音が旅の高揚感を盛り上げるのだナ。
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そして、駅弁の蓋を取る。今回は「えび千両ちらし」をゲット!品川駅から新幹線に乗る場合はいつも「貝ずくし」を買うのだが、東京駅での贅沢弁当はこちらだナ。蓋を開けると一面に卵焼きが敷き詰められており、ワクワク感をかき立てる。
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そしてペロッと卵焼きをめくると下から鰻や小肌が顔を覗かせるのだ。むふふ、あぁこれは堪らんナァ。

はせがわ酒店で仕入れた「空木」のワンカップをゴクリ。ふぅ、旨い。高崎を過ぎると車窓の向こうの山々が秋色に染まっていた。美しい紅葉を愉しみながら、新幹線は軽井沢駅のホームへと到着した。
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軽井沢からしなの鉄道に乗り、上田へと向う。この日は見事な秋晴となった。駅から上田城址まで歩いたら汗をかいた。真田昌幸によって築城された上田城は二度に渡る徳川軍勢の攻撃を防いだのたが、関ヶ原の戦いの後に廃城になった。
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この日は秋の紅葉まつりを催しており、多くの人で賑わっていた。
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真田十勇士の兜を冠り、鎧を身に纏った地元の皆さんが記念撮影に応じていたナ。

上田から再び列車に乗り長野駅へ。観光列車の出発時間を確認し、善光寺へと歩いた。
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ゆるやかな坂道の参道では沢山の店が軒を連ねており、観光客が足を止めていた。

境内に入ると先ず仁王門だ。
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名彫刻家の高村光雲と米原雲海の手による巨大な阿吽の仁王像に出迎えられて門をくぐる。そして山門を抜けて本堂へ。
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旅の無事を願いお詣りをした。

さぁ、午後1時34分、長野から軽井沢へゆっくりと二時間をかけて走る観光列車「ろくもん2号」の旅が始まった。
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美しい車両の内外装は、JR九州の数々の車両デザインで知られるドーン・デザイン研究所の水戸岡鋭治さんが手掛けている。
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沿線の景色をゆったりと堪能出来る様に窓も大きい。軽井沢発の「ろくもん1号」は洋食のコースで、この長野発の列車は和食コースとなっている。小布施で名が知れた懐石料理の『小布施 鈴花』が手掛ける上質な料理がこの旅の最大の魅力なのだナ。
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地ビールは2本セットとなっており、軽井沢高原ビールの「ワイルドフォレスト」とオラホビールのアンバーエール「赤備(あかぞなえ)」が用意されていた。
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日本酒は信州小布施の地酒、松葉屋本店の純米大吟醸「北信流(ほくしんりゅう)」だ。
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壱の重、弐の重と上品な料理が続く。中でも子持ち鮎と紅葉豆腐は絶品だったナァ。
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そして熱々の湯葉しんじょうの吸い物と炊きたての栗おこわは素晴らしい味だった。
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小布施の持田農園が作る「銀寄せ」と云う品種の和栗は、ほっくりとして甘く忘れられない味となった。

途中停まる各駅でも駅長さんや地元の方々の真心溢れるおもてなしを受けて大満足だ。
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戸倉駅では上山田温泉の皆さんがお茶と珈琲を振る舞ってくれた。
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三両編成のろくもん号は各車両毎にデザインが異なっており3号車では見事な組木の障子戸の個室になっており、さながら動く旅館と云った趣きだ。

車窓から上田城を望み、上田駅に到着。ホームでは真田幸村に扮して乗車記念の写真をパチリ!
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旅はこんな無邪気な心が不可欠なのだナ。追加で頼んだワインを愉しみながら、旅は続く。

料理の最後には点てたばかりの抹茶と生落雁(らくがん)を戴いた。
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この落雁、しっとりとして『すや』の栗きんとんを思い出した。

赤ワインと白ワインを追加で注文し、再び車窓の向こうの紅葉を愉しみながら旅が続いた。
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浅間山を眺めたら、もうすぐ軽井沢駅に到着だ。好天に恵まれ、赤や黄色に色付いた山の樹々を目にたっぷりと焼き付けた。
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ホスピタリティに溢れたキャビンアテンダントの皆さんの笑顔も素敵な旅の思い出となった。季節毎に料理の内容も変わり、ワインに特化したイベント列車も企画されていると聞いた。
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また季節を変えて「ろくもん号」に乗車してみたくなった。
# by cafegent | 2015-11-02 15:51 | ひとりごと | Trackback | Comments(0)
今日の東京は快晴、気温も23度と高く朝の公園散歩もシャツ一枚で大丈夫だったナ。
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今日も小さな野の鳥、キビタキが顔を出してくれたが、いつもより数が少なかったから、この陽気で他の場所に移動してしまったのかもしれない。

先月あたりから秋冬の野鳥が次々と入り出しているが、一日二日で移動してしまう鳥も多い。
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オオルリは結局2度しか観ることが出来なかったし、いつもならもう来ている筈のマミチャジナイにも出逢えていない。もう少し寒くなって来たら、またいろんな鳥たちが入ってくるかナァ。

さて、十月の初旬、久しぶりに札幌の実家に帰省して来た。
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朝6時台の羽田発の飛行機にしたので、新千歳空港へは8時半に到着。空港からは列車で札幌駅へと向った。朝飯を食べていなかったので、地下鉄大通り駅に在る喫茶『さえら』へ。

此処は手作りのサンドイッチが名物で、2つの種類を組み合わせて注文出来るのがウレシイのだナ。毎回帰省する都度に此処のサンドイッチを食べている。テイクアウトも出来るから帰りの飛行機の中で食べることもある。

いつもはタラバ蟹のサンドとフルーツのサンドイッチを組み合わせるのだが、今回はパンをトーストしたタラバ蟹サンドを戴くことにした。
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こちらはイギリスパンをこんがりと焼いてあるので組み合わせは出来ず一種類の具材を選ぶことになるのだが、その分マヨネーズで和えたキャベツとタラバ蟹の身をたっぷりと味わうことが出来るのだヨ。
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人気のタラバ&フルーチサンドの他にもえびカツやスモークチキンサラダのサンドイッチも美味しいので是非札幌を訪れた際には食べてみて欲しいのだナ。

腹ごしらえをしたので市電に乗って実家に向うことにした。
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我が家は大通り駅から市電で15分程のところに在るので帰省しやすいのだナ。父も母も元気だが、父も今年80歳だし、母ももう86歳になるので、なるべく時間が出来たら帰省しようと思っている。

我が家から歩いて30分弱で北海道神宮の在る円山原始林へ行くことが出来る。
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此処は野鳥の宝庫なので、今回も望遠レンズを持参してきた。
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鬱蒼とした原生林の中を歩いてくと可愛いシマリスやエゾリスが出迎えてくれた。毎朝散歩に来る地元の方がヒマワリの種やクルミなどを撒くとリスたちの混じって小鳥たちもやって来る。

ヒマワリを好むハシブトガラが数羽飛んで来た。
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この小鳥は北海道にしか生息しておらず僕も出逢うのが愉しみだった。余り警戒心も少ないので近くでシャッターを切っても全く逃げることなく細かく砕いた餌を啄んでいたナ。
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ゴジュウカラもヒマワリに夢中!

つぶらな瞳が愛らしいエゾリスは、クルミを夢中でかじっていた。
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野鳥を探しながら山頂を目指して歩き進めていると、ラッパの様な奇妙な鳴き声が耳に入った。その声の方に目をやると大きなクマゲラが止まっていたのだナ。
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国の天然記念物に指定されている大型のキツツキだが、北海道と東北でしか観ることが出来ないのでとてもラッキーだった。
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大きな黒い躯に赤いベレー帽を冠った鳥は、インパクト大だったナ!

暫くは僕の目線の高さの木でコンコンと樹を突いていたので、シャッターを切ることが出来た。

円山の山頂から札幌の街を一望し、大きく深呼吸。
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さぁ、下山して酒場へと向おうか。午後2時に口開けの『第三モッキリセンター』へは、地下鉄で移動だ。テレビ塔の在るバスセンター前で下車して、徒歩数分で大好きな酒場に到着だ。
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コの字の細長いカウンターでは、既に大勢のお客さんが酒を愉しんでいる。先ずは、生ビールを戴いて円山散策の汗を拭うとしよう。
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ビールを一気に飲み干して、濁り酒へと切り替えた。
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グラスにモッキリ(盛り切り)の酒は口から持って行かないと零してしまう。大事な酒をカウンターに呑ませる訳にはいかないので、水飲み鳥の玩具の様に口を延ばして身体を折り曲げた。クゥーッ旨い!
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濁り酒のアテは、しめ鯖だ。此処のしめ鯖は結構しっかりと酢で〆ている。この酸味が濁り酒にとても合うのだナ。

そして、550円のつぶ鍋と冷酒1級白鹿を戴いた。
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モッキリの正一合で300円なのだから、ウレシイ限りだネ。

冷酒をお代わりして、程よく酔った。ご馳走さまでした。
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「第三モッキリセンター」を出て、テレビ塔前から大通り公園を歩く。
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この季節の札幌の愉しみは、市内数カ所で開催されている「さっぽろオータムフェスト」なのだナ。
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テレビ塔前の大通り1丁目から11丁目までの間を北海道の魅力溢れる味覚を提供する屋台がズラリと軒を連ねるのだ。
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好みの料理を探して、酒を求め公園内に設けられたテラスなどで大いに味わうのでアル。
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僕は、せたな町の出店する『浜の母ちゃん食堂』のうにごはんを購入。
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前浜産のウニをたっぷりと炊き込んだご飯の上に更に蒸したウニがてんこ盛りだ。
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サッポロクラシックの生ビールを飲みながら、うにごはんを頬張った。
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デュワースのブースを見つけたので、ハイボールを購入。
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秋空の下で飲むウィスキーハイボールのなんと旨いことか。

陽が翳りだし、少し肌寒くなってきたので「オータムフェスト20015」の会場を出た。ブラブラと街を歩き狸小路を10丁目まで。
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昭和の香りを色濃く残す飲み屋街がある10丁目は、小体の酒場が集まる「ひょうたん横丁」が在るのだが、やっぱり僕は札幌でも老舗の居酒屋『金冨士酒場』へと誘(いざな)われたのでアール。では、また!
# by cafegent | 2015-10-14 12:57 | ひとりごと | Trackback | Comments(1)
   眠らざる夜半の灯や秋の雨    漱石

野分(のわき)の風が吹き荒れて、秋霖(しゅうりん)が続いている。
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朝からテレビの報道は、各地の大雨による被害の中継がメインだ。北上を続ける台風18号と本州の南岸に停滞している秋雨前線の影響により、茨城や栃木で大雨警報が出て河川が氾濫している。冠水で家が崩れたりし、住民も避難するなど大雨の被害が広がっているネ。

台風が浜松を直撃していた昨日、僕は今日が最終日の青春18きっぷを使い切るために列車の旅に出た。まさか、栃木に大雨警報が発令されるとは思いもよらなかったので、品川駅から東海道本線に乗り黒磯へと向った。
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足元は雨仕様の靴を履いて来たら大丈夫だ。

宇都宮まではグリーン車が有るので、快適な「居酒屋グリーン」を堪能することにした。品川からの旅は新幹線に乗る場合は駅弁「貝づくし」を買うのだが、コレが意地悪く新幹線の改札の中にしか売っている駅弁屋が無いため、普通列車の旅の場合は「深川めし」弁当にすることが多い。

さて、駅弁と缶ビールを持ってグリーン車に乗り込むとなんと通路まで人が立っており大混雑だ。これはグリーン車に乗った意味が無いじゃないか。だが、次の新橋駅でドッと人が降りたのでソコからは二階席の窓側に座ることが出来た。朝の通勤時は、結構な数の会社員がグリーン車を利用するのだネ。

列車が上野を出発したところで、缶ビールをプシュッと開けた。
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上野を過ぎると旅に出た気分が増すのだ。そして深川めしの蓋を取る。

大粒のアサリと煮穴子も旨そうだ。おや、何かが違う。何か足りない気がするナァ。と、じっくりと俯瞰で弁当を覗き込むと漸く気が付いた。
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ハゼの甘露煮が消えているでは無いか。いつもは二尾のハゼが寝そべっている筈だが、それがこつ然と消えている。もしかして僕の深川めしだけ弁当工場の従業員が入れ忘れたんじゃなかろうか?だが、蓋のラベルを見てみると何処にもハゼの名前が記されていなかった。

そう云えば、この深川めし蓋のデザインがいつもと違っていた。そしてネットで検索してみると、この弁当は「NRE大増」が作っていた。折り詰めで有名な「日本ばし大増」が駅弁として売り出していたのだネ。
あぁ、ガッカリだ。馴染み深い深川めしは、JR東海パッセンジャー製だったのだ。こちらはちゃんとハゼの甘露煮が入っているのだナ。だが、こうやって一度ミスをしておけば、次回からは間違えることはない。と気持ちを切り替えてあさり飯を頬張るのだった。
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缶チューハイを飲み干した頃に列車は宇都宮に到着だ。其所からは普通列車で黒磯を目指す。約50分ほど横並びのシートに揺られ旅を続けた。
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黒磯駅前から路線バスに乗り那須湯本へ。35分で目的地に到着だ。
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幸い雨は小降りだったので、目指す温泉『鹿の湯』へと歩いた。
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那須温泉の元湯『鹿の湯』は1300年も続く風情溢れる木造りの温泉で、平日は400円で湯に浸かることが出来る。
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そう、鹿の湯に浸かる時は、必ず指輪やアクセサリーは外すこと!硫黄が強いから変色してしまうからネ。

鹿の湯は、芭蕉が「奥の細道」の旅の途中で立ち寄った温泉だ。

    石の香や夏草赤く露あつし

那須の史跡「殺生石」の近くにこの句碑が建っている。芭蕉が殺生石の有る場所を訪れ詠んだ句だが、この辺りの硫黄臭の強い温泉により夏草が赤く枯れて露も熱かった様子を句にしたのかナ。

温泉に浸かる前にかぶり湯を頭からかぶるのだ。硫黄の匂いが立ち込める湯場には、温度が41度、42度、43度、44度、46度、48度の6つの湯船が有る。僕は順番に総ての湯に浸かる。腰まで1分、胸まで1分、首まで1分を各湯船で行うのが良い。そうそう、砂時計も貸してくれるので利用すると好い。46度と48度は初めての人にはススメられないかナ。44度ぐらいで慣れてくれば、次へ進んでみよう。

湯船の縁で休みながら、48度に三度浸かり湯を出た。木枠の窓の外では雨が激しくなっていた。流れる川も激しく揺れている。
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身体がポカポカに温まったので、温泉を出てバス停まで戻った。
「鹿の湯」公式サイト

再びバスに揺られ、黒磯駅へ。此処からまた各駅停車の列車に乗って宇都宮駅へと向った。

JR宇都宮駅から田川を越えて真っ直ぐ東武宇都宮駅方面へと歩く。
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雨は小降りになっていたが、空は銀鼠色の雲に覆われていた。
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大通りを進み、二荒山神社の大鳥居を過ぎたら、左へ曲がる。目指すはドン・キホーテの地階に在る『来らっせ本店』だ。此処には宇都宮を代表する餃子の名店が常設で出店しており、並ばずに各店の餃子を味わうことが出来るのだヨ。

先ずは『めんめん』の羽根付餃子を戴こう。
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湯上がりの生ビールも最高だ。此処の餃子は小龍包の様に肉汁がたっぷりだ。あぁ、久しぶりの味だナ。お次は何処の餃子にしようかナ。

よし、もっちりした皮が美味い『香蘭』に決めた。
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6個の餃子も一気に食べ終えてしまった。餃子はこれ位にして次へ行こう。

本町の交差点を左折し中央通りへ。二本目の路地を曲がった所に地ビールが美味しい『BLUE MAGIC』が在る。
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口開け早々なので、客は僕一人だった。カウンターに座り一杯目のビールをお願いした。
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ブルーマジックが作る「森羅万象」を戴いた。おぉ、苦みが効いて旨い。

此処は店の奥に併設された醸造所のタンクを眺めながらビールを愉しめるので、醸造所で飲んでいる気分を堪能出来るのだナ。二杯目は、とちおとめ苺を使ったビールだ。
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苺の風味が口一杯に広がって爽やかな味わいだ。僕はこれが大好きで此処を訪れる度に注文するビールなのだ。

暫くすると数人のお客さんが入って来た。女性二人組は、4種類のクラフトビールが味わえる「本日のテイスティングセット〜異味四飲〜」を楽しんでいる。
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カウンターに座った男性は結構クラフトビールが好きらしい。ビールの話や何故か大友克洋展の話で盛り上がった。

最後に「U.S.Aペールエール 初秋バージョン」を戴いた。こちらも飲み易いビールだったナ。今回は三杯ともブルーマジックが製造したビールを味わった。
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来週からさいたまスーパーアリーナのけやき広場で催される「Keyaki Beer Festival」にブルーマジックも出店すると伺った。シルバーウィークの間なので僕も行ってみようかナ。

外へ出ると雨が一瞬止んでいた。
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気を良くして中央通りを県庁方面へと歩いていると突然雨が降り出した。雨がどんどん強くなって来たので栃木会館で一旦雨宿りだ。会館の裏口を出て八幡山公園通りに面した駐車場で暫く雨が弱まるのを待った。だが、一向に小雨になる気配がない。時計の針が5時を廻った。

こりゃもう雨を振り切って走ろう。と目の前の細い路地へダッシュ!
そう、居酒屋『庄助』の口開けに向ったのだ。
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栃木会館の駐車場から数十歩で到着だ。

入口正面のカウンターに腰を降ろした。大雨となったこの日も此処は相変わらず繁盛している。奥の座敷席もテーブル席も総てが予約で埋まっていた。カウンターの数席を残して殆どが予約席だった。

おしぼりで顔にかかった雨を拭い、ホッと一息。会津の酒「末廣」をぬる燗で戴いた。
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お通しは竹輪の磯辺揚げだ。これは美味い。
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酒のアテは、柚子味噌のクリームチーズ和えだナ。柚子の香り豊かで濃厚な味噌がクリームチーズと絶妙にマッチしている。これは、酒がススむススむ。

続いて、新秋刀魚の刺身を戴いた。
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程よく脂が乗り、あっさりとして美味い。茗荷や刻みネギと共に口へ運ぶ。二本目のぬる燗も空になった。

三本目の酒をお願いすると、そこへカニクリームコロッケが登場した。
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庄助は焼き餃子とこのクリームコロッケも実に美味いのだネ。レモンをギュッと搾って熱々を口へ。

ハフハフしながらゆっくりと噛めば、サクッとした衣の間からトロリとカニのベシャメルソースが口へ溢れるのだ。あぁ、至福のひとときだ。

続々と予約のお客さんが入って来る。外の雨は激しさを増して来た。これは早めに切り上げた方が無難だナ。と、三本目のお銚子が空になったところでご馳走さま。

秋から冬になったらきのこ鍋の時期となる。また、その頃にお邪魔するとしよう。通りに出るとタイミングよく客を降ろしたばかりのタクシーを拾うことが出来た。

強い雨にフロントのワイパーも役に立たない様子だ。濡れた路面にクルマのヘッドライトが照り返し、余計に前が見えにくくなっている。それでもタクシーのドライバーさんは慣れた手つきでハンドルを操り僕を無事に宇都宮駅へと送り届けてくれた。感謝!

ところが、駅へ入ると東海道線が豪雨のために止まっているではないか。さぁ、困ったと別のルートで東京へ戻る術を模索していると、そこへ場内アナウンスが響いた。なんと新幹線での振替輸送を開始するとのことだったのだ。すかさず、新幹線の改札へとダッシュ!この日、二度目のダッシュだったナ。

駅員さんに「新幹線振替乗車票」を戴いて改札を抜けた。そして東京方面行きのホームを目指し再び階段を駆け上る。
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どの車両も入口まで人で一杯だったが、何とか乗ることが出来た。ギュウギュウになりながらもドアが閉まり新幹線は宇都宮駅を出た。次々と入って来る乗客に押し流され客席側の通路まで移動した。すると次の停車駅小山で目の前に座っていた乗客が降りたのだ。そして、僕がスッと其処へ座ることが出来た。
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思いがけない大雨の影響で、青春18きっぷの旅があり得ない筈の新幹線の帰路となった訳だ。小山から大宮、上野と新幹線は無事に走り、終点の東京まで戻ることが出来た。

東京駅からは再び青春18きっぷを用い、目黒まで移動した。予定より二時間も早く戻れたので、再び武蔵小山の酒場へと向ったのでアール。
# by cafegent | 2015-09-10 13:35 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)
   眠らざる夜半の灯や秋の雨    漱石

野分(のわき)の風が吹き荒れて、秋霖(しゅうりん)が続いている。

朝からテレビの報道は、各地の大雨による被害の中継がメインだ。北上を続ける台風18号と本州の南岸に停滞している秋雨前線の影響により、茨城や栃木で大雨警報が出て河川が氾濫している。冠水で家が崩れたりし、住民も避難するなど大雨の被害が広がっているネ。

台風が浜松を直撃していた昨日、僕は今日が最終日の青春18きっぷを使い切るために列車の旅に出た。まさか、栃木に大雨警報が発令されるとは思いもよらなかったので、品川駅から東海道本線に乗り黒磯へと向った。

宇都宮まではグリーン車が有るので、快適な「居酒屋グリーン」を堪能することにした。品川からの旅は新幹線に乗る場合は駅弁「貝づくし」を買うのだが、コレが意地悪く新幹線の改札の中にしか売っている駅弁屋が無いため、普通列車の旅の場合は「深川めし」弁当にすることが多い。

さて、駅弁と缶ビールを持ってグリーン車に乗り込むとなんと通路まで人が立っており大混雑だ。これはグリーン車に乗った意味が無いじゃないか。だが、次の新橋駅でドッと人が降りたのでソコからは二階席の窓側に座ることが出来た。朝の通勤時は、結構な数の会社員がグリーン車を利用するのだネ。

列車が上野を出発したところで、缶ビールをプシュッと開けた。上野を過ぎると旅に出た気分が増すのだナ。そして深川めしの蓋を取る。

大粒のアサリと煮穴子も旨そうだ。おや、何かが違う。何か足りない気がするナァ。と、じっくりと俯瞰で弁当を覗き込むと漸く気が付いた。ハゼの甘露煮が消えているでは無いか。いつもは二尾のハゼが寝そべっている筈だが、それがこつ然と消えている。もしかして僕の深川めしだけ弁当工場の従業員が入れ忘れたんじゃなかろうか?だが、蓋のラベルを見てみると何処にもハゼの名前が記されていなかった。

そう云えば、この深川めし蓋のデザインがいつもと違っていた。そしてネットで検索してみると、この弁当は「NRE大増」が作っていた。折り詰め弁当で有名な「日本ばし大増」が駅弁として売り出していたのだネ。あぁ、ガッカリだ。馴染み深い深川めしは、JR東海パッセンジャー製だったのだ。こちらはちゃんとハゼの甘露煮が入っているのだナ。だが、こうやって一度ミスをしておけば、次回からは間違えることはない。と気持ちを切り替えてあさり飯を頬張るのだった。

缶チューハイを飲み干した頃に列車は宇都宮に到着だ。其所からは普通列車で黒磯駅を目指す。約50分ほど横並びのシートに揺られ旅を続けた。

黒磯駅前から路線バスに乗り那須湯本へ。35分で目的地に到着だ。幸い雨は小降りだったので、目指す温泉『鹿の湯』へと歩いた。那須温泉の元湯『鹿の湯』は1300年も続く風情溢れる木造りの温泉で、平日は400円で湯に浸かることが出来る。そう、鹿の湯に浸かる時は、必ず指輪やアクセサリーは外すこと!硫黄が強いから変色してしまうからネ。

鹿の湯は、芭蕉が「奥の細道」の旅の途中で立ち寄った温泉だ。

    石の香や夏草赤く露あつし

那須の史跡「殺生石」の近くにこの句碑が建っている。芭蕉が殺生石の有る場所を訪れ詠んだ句だが、この辺りの硫黄臭の強い温泉により夏草が赤く枯れて露も熱かった様子を句にしたのかナ。

温泉に浸かる前にかぶり湯を頭からかぶるのだ。硫黄の匂いが立ち込める湯場には、温度が41度、42度、43度、44度、46度、48度の6つの湯船が有る。僕は順番に総ての湯に浸かる。腰まで1分、胸まで1分、首まで1分を各湯船で行うのが良い。そうそう、砂時計も貸してくれるので利用すると好い。46度と48度は初めての人にはススメられないかナ。44度ぐらいで慣れてくれば、次へ進んでみよう。

湯船の縁で休みながら、48度に三度浸かり湯を出た。木枠の窓の外では雨が激しくなっていた。流れる川も激しく揺れている。身体がポカポカに温まったので、温泉を出てバス停まで戻った。

http://www.shikanoyu.jp/

再びバスに揺られ、黒磯駅へ。此処からまた各駅停車の列車に乗って宇都宮駅へと向った。

JR宇都宮駅から田川を越えて真っ直ぐ東武宇都宮駅方面へと歩く。雨は小降りになっていたが、空は銀鼠色の雲に覆われていた。大通りを進み、二荒山神社の大鳥居を過ぎたら、左へ曲がる。目指すはドン・キホーテの地階に在る『来らっせ本店』だ。此処には宇都宮を代表する餃子の名店が常設で出店しており、並ばずに各店の餃子を味わうことが出来るのだヨ。

先ずは『めんめん』の羽根付餃子を戴こう。湯上がりの生ビールも最高だ。此処の餃子は小龍包の様に肉汁がたっぷりだ。あぁ、久しぶりの味だナ。お次は何処の餃子にしようかナ。よし、もっちりした皮が美味い『香蘭』に決めた。6個の餃子も一気に食べ終えてしまった。餃子はこれ位にして次へ行こう。

本町の交差点を左折し中央通りへ。二本目の路地を曲がった所に地ビールが美味しい『BLUE MAGIC』が在る。

口開け早々なので、客は僕一人だった。カウンターに座り一杯目のビールをお願いした。ブルーマジックが作る「森羅万象」を戴いた。おぉ、苦みが効いて旨い。

此処は店の奥に併設された醸造所のタンクを眺めながらビールを愉しめるので、醸造所で飲んでいる気分を堪能出来るのだナ。二杯目は、とちおとめ苺を使ったビールだ。苺の風味が口一杯に広がって爽やかな味わいだ。僕はこれが大好きで此処を訪れる度に注文するビールなのだ。

暫くすると数人のお客さんが入って来た。女性二人組は、4種類のクラフトビールが味わえる「本日のテイスティングセット〜異味四飲〜」を楽しんでいる。カウンターに座った男性は結構クラフトビールが好きらしい。ビールの話や何故か大友克洋展の話で盛り上がった。

最後に「U.S.Aペールエール 初秋バージョン」を戴いた。こちらも飲み易いビールだったナ。今回は三杯ともブルーマジックが製造したビールを味わった。

来週からさいたまスーパーアリーナのけやき広場で催される「Keyaki Beer Festival」にブルーマジックも出店すると伺った。シルバーウィークの間なので僕も行ってみようかナ。

外へ出ると雨が一瞬止んでいた。気を良くして中央通りを県庁方面へと歩いていると突然雨が降り出した。雨がどんどん強くなって来たので栃木会館で一旦雨宿りだ。会館の裏口を出て八幡山公園通りに面した駐車場で暫く雨が弱まるのを待った。だが、一向に小雨になる気配がない。時計の針が5時を廻った。

こりゃもう雨を振り切って走ろう。と目の前の細い路地へダッシュ!そう、居酒屋『庄助』の口開けに向ったのだ。栃木会館の駐車場から数十歩で到着だ。

入口正面のカウンターに腰を降ろした。大雨となったこの日も此処は相変わらず繁盛している。奥の座敷席もテーブル席も総てが予約で埋まっていた。カウンターの数席を残して殆どが予約席だった。おしぼりで顔にかかった雨を拭い、ホッと一息。会津の酒「末廣」をぬる燗で戴いた。お通しは竹輪の磯辺揚げだ。これは美味い。

酒のアテは、柚子味噌のクリームチーズ和えだナ。柚子の香り豊かで濃厚な味噌がクリームチーズと絶妙にマッチしている。これは、酒がススむススむ。

続いて、新秋刀魚の刺身を戴いた。程よく脂が乗り、あっさりとして美味い。茗荷や刻みネギと共に口へ運ぶ。二本目のぬる燗も空になった。

三本目の酒をお願いすると、そこへカニクリームコロッケが登場した。庄助は焼き餃子とこのクリームコロッケも実に美味いのだネ。レモンをギュッと搾って熱々を口へ。ハフハフしながらゆっくりと噛めば、サクッとした衣の間からトロリとカニのベシャメルソースが口へ溢れるのだ。あぁ、至福のひとときだ。

続々と予約のお客さんが入って来る。外の雨は激しさを増して来た。これは早めに切り上げた方が無難だナ。と、三本目のお銚子が空になったところでご馳走さま。

秋から冬になったらきのこ鍋の時期となる。また、その頃にお邪魔するとしよう。通りに出るとタイミングよく客を降ろしたばかりのタクシーを拾うことが出来た。

強い雨にフロントのワイパーも役に立たない様子だ。濡れた路面にクルマのヘッドライトが照り返し、余計に前が見えにくくなっている。それでもタクシーのドライバーさんは慣れた手つきでハンドルを操り僕を無事に宇都宮駅へと送り届けてくれた。感謝!

ところが、駅へ入ると東海道線が豪雨のために止まっているではないか。さぁ、困ったと別のルートで東京へ戻る術を模索していると、そこへ場内アナウンスが響いた。なんと新幹線での振替輸送を開始するとのことだったのだ。すかさず、新幹線の改札へとダッシュ!この日、二度目のダッシュだったナ。

駅員さんに「新幹線振替乗車票」を戴いて改札を抜けた。そして東京方面行きのホームを目指し再び階段を駆け上る。どの車両も入口まで人で一杯だったが、何とか乗ることが出来た。ギュウギュウになりながらもドアが閉まり新幹線は宇都宮駅を出た。次々と入って来る乗客に押し流され客席側の通路まで移動した。すると次の停車駅小山で目の前に座っていた乗客が降りたのだ。そして、僕がスッと其処へ座ることが出来た。

思いがけない大雨の影響で、青春18きっぷの旅があり得ない筈の新幹線の帰路となった訳だ。小山から大宮、上野と新幹線は無事に走り、終点の東京まで戻ることが出来た。

東京駅からは再び青春18きっぷを用い、目黒まで移動した。予定より2時間も早く戻れたので、再び武蔵小山の酒場へと向ったのでアール。
# by cafegent | 2015-09-10 12:48 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)
暦が「処暑」を迎えた途端、東京の気温がグンと下がったネ。今朝は肌寒ささえ感じて、長袖のシャツを着た。

この時季、台風が次々と到来する季節でもある。沖縄から九州にかけて猛烈な勢いで台風が襲来したネ。今後の台風が日本列島を直撃しないことを願うばかりでアル。

夏の間、毎朝の公園散歩は野鳥が居ないため足元の昆虫ばかりを探して歩いたが、昨日は秋の気配を感じたのか、渡りの途中の野鳥が公園の樹々に舞い降りて来た。

留鳥の四十雀(シジュウカラ)の群れに混じり、センダイムシクイが数羽入っていた。
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小鳥だから撮影が難しい。
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派手に飛び廻るサンコウチョウも二羽見つけることが出来た。
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懸命に虫を捕らえて食べているのだナ。

これから九月に入ると更に色々な種類の渡り鳥がやって来る。大きな筒鳥(ツツドリ)の姿も来週あたり見られるだろうか。
    ◇           ◇           ◇
閑話休題。

行きつけの酒場の夏休みが終わり、酒場難民もやっと救われた。と云う訳で、いつもの武蔵小山『牛太郎』の暖簾を潜った。
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馴染みの酒場は、どの時間帯に訪れても知った顔に出逢えるから愉しいのでアル。

先ずは、瓶ビールの大瓶を戴いて、喉を潤す。

「牛太郎」には冷暖房という設備が無い。故に此処に来る連中は、皆さん扇子(せんす)か団扇(うちわ)を持参して来るのだナ。
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中には小さな扇風機持参の御仁も居るのが笑える。

左手で扇子を扇ぎ、右手でビールグラスを持ち上げる。クゥーッ、冷えたビールが「命の水」の如く乾いた喉を滑り落ち一気に火照った躯を爽快にしてくれた。
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アテに頼んだのは、煮込みだ。此処の煮込みは玉ねぎが入っているのが特徴的だネ。玉ねぎの甘さとモツの味が絶妙に絡み合い酒に合うのだ。

昨日は俳優の金井裕太クンもやって来た。
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映画にドラマにと大活躍だけに中々飲みに来られない様子だが、合間を縫って「牛太郎」には来てくれるのだからウレシイ限りでアル。

お次は、名物の「とんちゃん」だ。汁気が飛ぶまで鍋で蒸し焼きにされたモツはニンニクが効いて酒がススむススむ。あぁ、薩摩白波の水割りも旨いナァ。

「牛太郎」を出て、向ったのは武蔵小山駅前の飲食街「りゅえる」に在るビストロ『キャトル・アブリル』だ。フランス出身のジャン・ボスコさんがオーナーシェフを務める小さなビストロはいつも混んでいるのだが、この日はタイミング良くカウンター席に座ることが出来た。
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此処は何を頼んでも美味しくてハズれが無い。しかもボリューム満点だからワインもススむのだ。

先ずは前菜の盛り合わせから。皿が見えなくなる程に盛られた料理はビストロならではだネ。
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サクサクの生地が美味しいキッシュもボスコさんの自信作だネ。鴨のスモークも赤ワインに合うのだナ。

二杯目のカラフェをお願いした頃にお待ちかねのメインディッシュが完成した。この日ボスコさんがオススメしてくれたのは大きなラム肉のローストにたっぷりのロックフォールチーズがかかった一皿だ。
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ブルーチーズの青カビ臭は好きな人には堪らないのだヨ。フランス最古のチーズと云われているだけに、ボスコさんのレシピは抜群だ。さすが、フランスの三ツ星ホテルでシェフを務めていた経験が存分に生かされているのだネ。付け合わせのレンズ豆のソテーもラタトィユも美味しかった。
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満席の店内をボスコさん一人で切り盛りしているのだから、大変だネ。もうスグこのエリアは再開発のために取り壊しとなる。「キャトル・アブリル」も新たな移転先を探している最中だと伺った。好い場所が見つかることを願うばかりでアル。

ボスコさんのビストロを後にして、スグ近くの酒場『長平』へ。
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この日は日付が変わると我がカミサンの誕生日だったので、店主の充クンから赤のスパークリングをプレゼントして戴いた。
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こちらも満席だったので、暫くはスタンディングでワインを愉しんだ。
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カミサンがゴキゲンだと実に平和なのだ!
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「牛太郎」のご常連たちも集まり、賑わっていたナ。
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そんなこんなで夜が更けて行ったのでアール。
# by cafegent | 2015-08-26 16:56 | 食べる | Trackback | Comments(1)
    蜩(ひぐらし)や夕日の星は見えながら   正岡子規
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八月ももう半ば、お盆休みを終えて仕事が始まった人も多いことだろうネ。七十二候では、「寒蝉鳴」(ひぐらし、なく)の季節となった。寒蝉(ヒグラシ)が鳴き始める時季が来た訳だが、今年は少し早く八月に入った途端にヒグラシの声を耳にした。

日が暮れ始めた頃に樹々の間からカナカナカナと鳴く声を聞くと、もうスグ夏も終わりなのだナ、と少し物悲しく哀愁を感じてしまう。

そんなお盆休みの中、青春18きっぷを使って列車の旅に出掛けた。品川からだと混んでいる可能性が高いので東京駅まで行ってから東海道線に乗ることにした。
帰省ラッシュ真っただ中だったので、駅ナカの駅弁屋も大混雑だ。駅弁に悩んで座れなかったら元も子も無い。早々に選んで会計を済ませて、ダッシュした。
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青春18きっぷでは特急列車の乗車出来ないが、スイカでグリーン券を購入すれば普通列車や快速のグリーン車には乗ることが出来る為、少し早めにホームに並ぶことにした。

そして、無事にグリーン車に座ることが出来た。さぁ、居酒屋グリーンの始まりだ!車窓の向こうの景色が動き出したら、缶ビールを開ける。
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渋滞に巻き込まれる心配もなく、大いに酒を愉しめるのだから列車の旅はスバラシイのだナ。

横浜を過ぎたあたりで白ワインの栓を開けた。
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最近の缶詰のオツマミは充実しているネ。今回は、牡蛎のアヒージョ缶と中村屋のインドカリーチキン缶を持参してみた。
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おぉ、中々良いチョイスだったナ。真鶴を過ぎた。
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東京駅を出て2時間弱で熱海駅に到着だ。
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熱海では、『日航亭』で日帰り温泉に浸かることにした。此処は源泉掛け流しで、朝9時から営業しているのがウレシイ限りでアル。他の温泉施設は殆どが午後からの営業なので、旅の途中下車では時間が合わないのだネ。

温泉で汗を流し、旅の気分を盛り上げた。さぁ、再び長旅だ。熱海からはのんびりと各駅停車の旅となる。熱海から掛川へ。掛川から豊橋へ。この区間は横並びの座席なので本を読みながら時間を過ごした。そして、豊橋駅からは大垣行きの東海道本線の新快速に乗り、目的地名古屋へと向った。
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この新快速は2列シートだったので、再び缶酎ハイを開けて旅を満喫することが出来た。

名古屋のひとつ手前の金山で下車し、地下鉄で上前津方面へと向った。

新天地通りを足早に歩き、酒場を目指す。大衆酒場『末廣屋』に到着すると、残念ながらシャッターが降りていた。
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やっぱりお盆休みだったのだナ。

気を取り直して、大須でもう一軒お気に入りの居酒屋へ。
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こちらは先に開いていることを確認していた。『味処 大須亭』の暖簾を潜ると店内はほぼ満席だった。これは難しいかナ、と思いきや二階の広間が空いているとのこと。運良く入ることが出来た。
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ピーマンの塩昆布和えをアテに生ビールをゴクリ。
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あぁ、至福のひとときだ。名物の手羽先もやって来た。
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此処の手羽先は味付けが濃過ぎず、僕の好みなのだナ。芋焼酎の水割りがクィクィとススむのだ。

続いて若鶏の霜降りの登場だ。こちらは、しょうが、わさび、梅肉、からしの4種類の味から選ぶことが出来る。
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今回はサッパリと梅肉和えにした。分厚くスライスされた霜降り肉に梅が香ばしい。これを戴けただけで、大須に来た甲斐が有ったのだナ。

芋焼酎のお代わりを飲み干してご馳走さま。
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「大甚本店」に電話を掛けてみたが、矢張り休みだったようだ。

地下鉄で伏見まで移動して、お次の目的地『島正』へ。満席だったが、幸い10分程で座ることが出来た。

サッポロ赤星を戴き、再び喉を潤した。ビールのアテは、味噌たっぷりの串かつだ。
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コレを食べなくちゃ名古屋に来た気がしない。

そして、名物のどて焼き盛り合わせだ。
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先ずは、豆腐にこんにゃく、里芋串が出た。八丁味噌がよく沁みて本当に美味い。見た目は濃い味の様だが、食べるとそれほど濃くはないのだナ。
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続いて、牛スジと大根、玉子が来た。
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賀茂鶴のぬる燗を戴いた。
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むふふ、旨い。小皿の豆もやしも僕のお気に入り。
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人参とキュウリが入ってシャキシャキして美味い。日本酒のお代わりを戴いて、ご馳走さま。追加で戴いた串焼きも美味しかったナァ。
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心臓とネギマ、日本酒がススんだ。大将、女将さん、二代目、ご馳走さまでした!

「島正」を出て少し街を歩いた。広小路通りを進み、栄から久屋大通りを歩き矢場町へ。

夜になっても名古屋は蒸し暑い。さぁ、向うは『味仙』の矢場店だ。
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此処はいつでも活気に満ち溢れているネ。
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セロリ炒めとニラ玉をアテにビールがススむススむ。
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暑いときは辛いモン喰って、更に汗を出す。あぁ、辛い!暑い!汗ダクだ!ビールが水の様に喉を滑り落ちていく。
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二本目のビールを飲み終えた頃にお待ちかねの台湾ラーメンがやって来た。
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これで、バッチリ汗を出し切るのだ。

ホテルに戻る途中に在るオーセンティックなバー『BARNS』に立ち寄った。
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蒸し暑い夏の夜をギムレットでリフレッシュ。あぁ、サッパリするナ。二杯目は、モスコミュールをお願いした。
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こちらでは、生姜を漬け込んだウォッカに唐辛子を浸けたウォッカを合わせている。刺激的な辛さが、これまた夏の夜にピッタリだった。
# by cafegent | 2015-08-18 13:01 | 飲み歩き | Trackback | Comments(2)