東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


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旅は玄関の扉を開けた時から始まる。スズメたちが集い駅へと向かう道の上の電線で鳴き交わしている。この日は熱海から伊東方面へと海沿いを旅するので、足元は先日小田原の『マツシタ靴店』で手に入れたギョサンだ。



有人改札に向かい駅員さんに日付入りの印を押してもらう。通勤途中の人たちに混じり、暫し満員の山手線に揺られよう。品川駅で東海道線に乗り換えた。この日最初に目指すのは品川から一駅目の川崎だ。朝8時20分、川崎に到着すると酒朋のワタベ君が待っていた。東口の階段を降り、左手へと歩く。そして8時半口開けの食堂『丸大ホール』の暖簾が掛かるのを待つのだ。

長い暖簾が外に掛かり「さぁ、どうぞ」の声に誘(いざな)われ、僕らは中へと吸い込まれる。奥から二つ目のテーブルに腰を下ろし、焼酎の緑茶割りをお願いした。壁に掛かる細長い短冊から酒の肴を探すのだ。そして先ずはハムエッグを注文。

此処のハムエッグは2枚のハムに半熟の両目、それにポテトサラダと千切りキャベツが盛られている。

開店から数分で各テーブルにご常連さんたちが座り始める。

二杯目はシークァーサー割りをお願いした。

ワタベ君は二品目を何にしようか悩んでいる。そして、450円の肉野菜炒めをやめて400円の野菜炒めを注文した。
町中華の店でいつも思うのだが、普通の野菜炒めを頼んでも必ず豚肉のコマ切れは入っているよネ。なので、僕はいつも普通の野菜炒めにするのだナ。


丸大ホールの野菜炒めは、二人で十分過ぎるぐらいのボリュームだ。

これで400円は嬉しい限りでアル。6人連れの若い男女がワクワクした素振りで店の扉を開けて入ってきた。彼らも夏休みの最後を朝から食堂呑みで楽しむ予定なのだろうネ。


朝のモーニングを済ませ、僕らは再び川崎駅へと戻った。ホームに降りて熱海までのグリーン券情報をスイカへと記録する。特急踊り子号を見送り、熱海行きの快速アクティに乗り込んだ。平日なのでなんとか二人席へと座ることが出来た。土日や祭日だとグリーン券を購入したのにグリーン車に座れない人も出ることがあるからネ。


さぁ、いざ居酒屋グリーンの旅の始まりだ!

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ちょっとした旅でも僕はグラスやお猪口を持参する。これだけで、車中の呑み旅の愉しさが、グンと倍増するのだナ。


駅で仕入れた崎陽軒のポケットシウマイを酒のつまみに戴こう。芥子をシウマイにチョイチョイと乗せて醤油を垂らす。

シウマイはこのサイズがちょうど良い。横浜を過ぎ、大船、茅ヶ崎と進んで行くと車窓の向こうの景色も変わっていく。


高いビル群が少なくなり、緑が多くなっていく。
そして列車は小田原を過ぎ、真鶴、湯河原と青い海を眺めながら終点熱海へと到着だ。

この日は名残の夏を楽しんでくれと言わんばかりに9月の太陽が眩しい。平日でも熱海は賑わっている。僕らは駅前に在る足湯へと向かった。

足を湯に浸かるだけなのに、なんでこんなに気持ちが良いのだろうか?
頭寒足熱と云うが、日差しが強いから頭も暑かったネ。
駅前のアーケードを散策し、温泉まんじゅうをつまみに缶ビールを開ける。
あぁ、極楽ゴクラク。再び熱海駅へと戻り、JR伊東線へ乗るのだ。
この列車は下田方面へと向かう伊豆急行なのだが、伊東まではJRなので、鈍行に揺られのんびりと青春18きっぷで行けるのでアル。

熱海とは打って変わって駅前の人は少なかったが、この辺りは週末が賑わうのだろうか。
川沿いの東海館で温泉に浸かろうと思ったら、平日は館内見学のみとのことだった。残念!
そんな訳で、早々に馴染みの店に顔を出すことにした。毎回、青春19きっぷを使い伊東に足を運ぶ目当ては、ラーメン屋の『福みつ』だ。
此処は美味しいラーメンと餃子を出す店だが、いつもご常連さんが朝から酒を愉しんでいる。
『福みつ』は漁港が近いから、早朝から仕事を終えた海の男衆や奥さんたちが仕事の後の憩いを楽しんでいるのだ。
毎回カラになると入れて帰るキープボトルならぬキープ紙パックの宝焼酎ピュアを奥から出してきて、抹茶割りにして戴く。

この日は昼を廻っていたので、昼食に来たカップルなども居て混んでいたが、何とかワタベ君と二人座ることが出来た。
さぁ、改めて旅に乾杯!ぬか漬けをつまみに焼酎を呑んでいるとみんなから「クーちゃん」と呼ばれて愛されている久美子さんが仕込み終えたキンメの煮付けを出してくれた。
『福みつ』では、ボトルさえ入れていれば、あとは何も注文する必要がない。クーちゃんがその日に仕入れた食材を工夫して様々な酒の肴を出してくれるのだナ。
お次は分厚いハムステーキの登場だ。あぁ、酒がススむススむ。

この日は横浜で仕事を終えた酒朋Kちゃんが特急踊り子号に乗って伊東まで来てくれたので、『福みつ』で合流となった。
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クーちゃんお手製の唐揚げも酒に合う。

午後3時を過ぎ、ご馳走さま!海岸沿いを歩き、程よい酔いをさます。
この日は本当に真夏が戻ったような暑さになった。少し歩いただけでも肌が焼けたほどだったナ。
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酔いもさめたので、僕ら三人は海沿いに在る源泉掛け流しの温泉『汐留の湯』に向かった。

此処は湯川第3浴場という公衆浴場で地元の方々が毎日利用している。
湯船が真ん中にありそれを囲むように洗い場が有るのだ。少し熱めの湯にじっくりと浸かり、冷たい水を浴びる。これを三回繰り返しリフレッシュだ。サ道で云うところの「整う」ってワケだ。
こうして、男三人伊東の旅を終えた。
伊東から熱海までの車中、ビールで温泉後の体を冷やす。
天井の扇風機が心地よい風を運んでくれていたナ。

再び熱海駅まで戻り、東海道線に乗り換えた。さぁ、お次は小田原で降りて酒場へと向かおうか。


# by cafegent | 2019-09-06 07:50 | 飲み歩き

先日、入谷の朝顔市の帰りに立ち寄った根岸の居酒屋『鍵屋』では、とても楽しい時間を過ごすことが出来た。
どっしりとした楓(かえで)の板で設えたカウンター席の奥で、偶然隣り合わせになったのは浅草見番裏で店を構える『ぬる燗』の主人、近藤さんだった。


もう随分も前になるが酒朋ハッシーさんと浅草界隈をハシゴしている時に、彼が好きな酒場が在るからと連れて行って貰ったのが『ぬる燗』だった。それから何度かお邪魔したが、いつも店主のツンデレと云うか、ニヒルな態度にどぎまぎしながら酒を酌んでいたのを思い出す。それから暫くして店を移転したことは耳に入っていたのだが、何故か新店舗を訪れていなかったのでアル。


鍵屋で浴衣の話から盛り上がり、桜政宗は僕は一年中ぬる燗で頂いていると云う話になり、話の流れから彼が居酒屋『ぬる燗』の主人(あるじ)であることが判ったのだ。おや、あの店での強気な態度は何処へ行ったのだろうか、ハテ?と思いながら酒を酌み交わした。そうなのか、自分の至福のひと時を過ごす時は、自分の構えている店、晴れ舞台で見せる顔とは違うのだナ。この日は本当に愉しい酒を嗜むことが出来た。ぬる燗の近藤さんの屈託のない笑顔と優しさに溢れた応対に一目惚れしてしまったのだナ。


いつの間にやら、桜政宗のぬる燗を四本も空けていた。この日は足がもつれる前に帰路へと着いた。

さて、入谷の朝顔市が終わるとスグに浅草のほおずき市が始まる。

そんな訳で週明けの水曜日、浅草寺へのお詣りをしに雷門をくぐった。

梅雨の合間の晴れだったので、今季初の浴衣に袖を通してみた。
雷門から境内へと続く仲見世は国際色豊かな人で溢れていた。そんな中で、粋な浴衣姿の姐さんたちを見かけるとつい目が追ってしまう。若い男の子たちの浴衣姿を見るとほとんどが帯を胸の下あたりで〆ていて、まるで天才バカボンにしか見えないのだヨ。

レンタルショップで浴衣を借りた外人の兄さんたちも同様だ。何故、着付ける側も腰の下で帯を巻くように教えてあげないのだろうか、ハテ?

四万六千日をお詣りし、我が友たちの無病息災を願いた。
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浅草寺の境内では、所狭しとほおずき売りの出店が威勢の良い掛け声で人を集めていたナ。
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素敵な浴衣を着た美少女の周りにアマチュアカメラマン達が大勢集まってシャッターを切っていたので、僕もスマホでパチリ!
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ほおずき市も廻り、ちょいと一杯と思ってバー『サンボア』へと向かうとあいにくの定休日であった。暫くご無沙汰すると休みの日を忘れてしまうのがイカンのだナ。


仲見世の一本脇の路地を歩き、レストラン大宮の向かいに在る『オオミヤ姉妹』なる店でビールを頂いた。此処はミニワッフルの「浅草ロマン焼きミニカステーラ」という菓子が名物らしい。
焦がしバターが香ばしい匂いを漂わせていたが、僕は迷わずビールをお願いした。
そして、店の軒先の縁台に腰を下ろしちょいと一休み。


さぁ、午後6時が近づいて来た。浅草寺を抜けて浅草5656会館の脇へと曲がる。

そう、この日は先日の『鍵屋』での裏を返しに浅草『ぬる燗』へと向かったのでアル。

到着すると青地に白抜き「酒や」と記された暖簾が夕暮れの風に揺れていた。ガラリと戸を開けると既に二人の先客が酒を愉しんでいた。此処はいつも予約で満杯になる酒場だが、いつもの如く主人が口元の片方だけを少しだけ上に上げて(これをニヒルと呼ぶのだヨ)、「この日は運良く一席だけ空いているよ」とのことだった。


そんな訳で、タイミング良く、いや運が良く『酒や ぬる燗』のカウンター席に座り、裏を返すことが出来たのでアル。


ちなみに「裏を返す」とは、元は吉原遊郭に遊びに行く際には「一旦指名した遊女は変えてはならない」という遊郭特有のルール、しきたりのことなのだネ。吉原に行っても最初は酒をお酌してもらえるだけで、次に訪れたら煙管に火を点けてくれる。こうやって何度もなんども同じ遊女を指名することで、ようやく床についてくれるってワケなのだナ。遊郭の玄関の中の壁には在籍する遊女の名前を記した木札がズラリと架けられている。そして、客が指名すると、その遊女の名前が記された木札を裏にひっくり返して架けるのだ。「裏を返す」は、この慣わしから生まれた言葉であり、粋さをモットーとした江戸っ子たちは「裏を返さぬは、江戸っ子の恥だぜ」と言っていたとか、ハテ?


で、僕も「裏を返し」に浅草『ぬる燗』の暖簾を潜ったのだ。

この日のお通しは、胃に優しい野菜の汁物だった。最初の酒は「伯楽星」をお願いした。
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「愛宕の松」で知られる宮城の新澤醸造店が造るこの酒は、口当たりの良さと最後まで爽やかな清涼感があり、蒸し暑い梅雨時期にうってつけの一杯だ。僕は手頃な価格で美味い酒を探すのが好きなので、「日高見」の純米と並んで好きな宮城の地酒だナ。


酒の肴は「生ホヤの胡瓜酢」をお願いした。目の前で料理する姿を眺めながらの酒も実に旨い。

東北の酒には東北の料理だネ。あぁ、幸せなひと時だ。


お次の酒は「紀土(キッド)」のカラクチキッド特別純米酒を選んだ。紀土も色々と種類を出しているが、カラクチキッドとは思い切ったネーミングにしたものだ。この酒はその名の通り、キレの良さがイイネ!純米大吟醸のフルーティーさの余韻を残しつつ辛口が効いている。和歌山県の平和酒造も素晴らしいブランドを確立したネ。


三杯目は岐阜・多治見の地酒「三千盛(みちさかり)」にしてみた。

いつも呑むのは純米だが、この「超特辛口」は初めて呑む酒でアル。これは、大吟醸ながらしっかりとした旨味が喉を抜けて、その後のキレが素晴らしかった。


口開けにお邪魔したが、次々と予約のお客さんたちが来店する。本当に一席だけ空いていたのだネ。僕の隣の女性客はご常連さんらしいが、近藤さんの辛口トークを浴びていた。歌舞伎役者が舞台の上から見得を切るように、これも彼ならでは「のぬる燗劇場」での大切な一幕なのだ。

あぁ、1時間半あまり、楽しい時間と旨い酒、美味しい肴を堪能させて戴いた。近藤さん、ご馳走さまでした。


浅草『ぬる燗』を訪れてから、二週間近くが過ぎた昨日、地元の酒場『牛太郎』へと向うと店から出てきた客がいた。そしてその距離が縮まると互いの顔を見合わせて、笑ってしまった。今度は近藤さんが、わざわざ「裏を返し」に武蔵小山まで足を運んでくれたって訳だ。

これだから、酒の縁(えにし)は奥が深く、素晴らしいのだナ。


# by cafegent | 2019-07-25 01:56 | 飲み歩き

暦では「小暑」を迎えたネ。季節を72等分に分けて表した七十二候では、ちょうど「鷹乃学習」(たかすなわちわざをなす)の頃となった。


今年生まれた雛が立派に巣立ちをし、夏の大空に羽ばたく時が来たわけだ。

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この「鷹乃学習」と云う字は読んで字の如く、若い鷹が羽を広げはばたかせて飛び立つ練習をしていることを指すのだナ。

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我が街の公園にも近くの国立自然教育園で巣立ちしたオオタカが飛んで来ている。

鷹の仲間で一番小さな雀鷹(ツミ)も兄弟であろう二羽でカラスに喧嘩を売っている姿を見かけるのだ。

家の近所のツバメも二度目の子育てを終えそうだ。
スーパーの地下駐車場の入り口には燕の巣が5つも有る。

電線に止まる母ツバメは父ツバメが餌を無事に運んでくるのを待っているのだナ。
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◇           ◇            ◇
今日は仕事が一段落し朝から休みとなった。本当は青春18きっぷを使って、居酒屋グリーン車の旅に出ようかと思ったのだが、昨夜の深酒により朝寝坊をしてしまった。では、鰻で一杯やろうか、と思い近所の老舗『浜田屋』さんに足を運んだ。


だが、ちょいと待てよ、昨夜最後に幾ら使ったのだろうか?と思い財布の中身を確認すると五千円札が一枚入っているだけだった。此処の鰻は天然に一番近い味を誇る坂東太郎と四万十鰻を仕入れている。故に値段もチト高いのだ。坂東太郎は五千円、四万十でも4,300円なので、僕の懐具合だと酒が飲めないのでアル。


そんなワケで、地下鉄に乗り自由が丘へと移動した。

午前11時20分に自由が丘駅へと到着だ。改札を出てスグの路地を左へ折れると目指すうなぎ屋『ほさかや』さんだ。

平日の口開けということもあり、10分前で一番乗りとなった。
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暖簾が出たらコの字カウンターの左奥席へと入る。此処が僕の一番すきな特等席なのだナ。
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先ずはお新香を肴にキリンビールの小瓶で喉を潤す。

暫くすると、からくり焼きときも焼きの串がやってきた。
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山椒を振りかけてきもを一口!あぁ、美味い。これぞ、休日の至福だナ。

ビールをチェイサーに切り替えて、酒を戴く。
店のお姉さんに佳撰の常温をコップに注いでいただくのだ。
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なみなみと注がれた酒はコップの表面にモッキリと溢れているのだヨ。むふふ。
スナックでお馴染みの懐かしい水呑み鳥よろしく、顔を下に倒し口から酒に向かうのだ。

あぁ、美味い。昼酒の醍醐味だナ。剣を取り巻く龍の如し、くりから焼きの鰻が安い酒を引き立てて極上の味にしてくれる。二杯のひや酒を呑み干し、〆のうな丼を戴くことにした。


『ほさかや』のうな丼は、1,500円でアル。1年ほど前から炭水化物を控えているが、鰻と寿司とカレーライスだけは白飯が無いと話にならないよネ。

熟練した焼き手の腕が光る蒲焼と白飯とタレの味が三位一体となって完成したうな丼がカウンターに運ばれて来た。
先ずはそのまま一口戴く。蒲焼の香ばしい味を口一杯に味わいながら、今度は山椒を振りかけるのだ。山椒は小粒でもピリリと辛い。当たり前のようなこの台詞が本当に合うのだナ。


休日の昼、至福のひと時を過ごさせて頂いた。さて、次は何処へ向かおうか。


# by cafegent | 2019-07-22 15:29 | 食べる

「恐れ入谷の鬼子母神、びっくり下谷の広徳寺、そうで有馬の水天宮・・・」フーテンの寅さんじゃないが、江戸っ子はこんな駄洒落が好きなんだナ。
毎年、七夕の季節になると台東区下谷に在る入谷鬼子母神の境内とその門前周辺の大通り両脇に沢山の朝顔売りが軒を連ねる。
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朝顔の店に並んで、屋台も沢山出店しているのだナ。
7月の6日から8日までの三日間なので、その年によって曜日が変わる。今年は土・日・月だったので、月曜の夕方に朝顔市を訪れた。僕はプライベートや仕事でお世話になった方々へのお礼とお中元を兼ねて、手頃な朝顔の鉢を贈っている。朝顔市に並ぶ鉢も年々多種多様になっている。
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僕は大輪の「団十郎」が好きなのだが、白い花の「平安の香り」や朝焼けの空の色をした「暁の海」なんて品種も有る。贈る相手の顔を思い浮かべながら選ぶのも、此処に来る楽しみのひとつなのでアル。


今回も8件の方に贈るため、宅配便の伝票に宛先を書いた。総てを書き終えたら、鬼子母神へお参りだ。

元は、とある大名の奥女中にできたおできを此処、真源寺の願掛け参りで完治したことから「恐れ入谷の鬼子母神」と言われるようになったとか、ハテ?

まだ日が暮れ泥(なず)む午後5時、言問(こととい)通りを鬼子母神から根岸一丁目交差点まで戻り鶯谷駅下へと進む。
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ここ数年、朝顔市の日は梅雨の雨降りが多かったが、この日は気持ちの良い青空が広がった。
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立ち飲み『晩杯屋』の先を右に折れ、スグの路地を左に曲がると目指す酒場が在る。
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紺色で『鍵屋』と染め抜かれた夏仕様の白い暖簾が七月の風に揺れている。打ち水をした玄関の軒下には夕涼み用の縁台が涼を運んで来てくれるようだ。


暖簾を潜ると先客が数人¬型のカウンターで酒を酌んでいる。

奥に粋な浴衣姿の二人連れが居り、その隣へと腰を下ろした。

主人の賢太郎さんに桜正宗のぬる燗をお願いする。此処に来ると僕は一年中、桜のぬる燗だ。

鍵屋には数種類の大きさのお猪口が用意されている。小さな盃でちびりちびりとやるのが好きな御仁もいれば、グイッとぐい飲みする奴も居る。そして、賢太郎さんは僕が座ると迷わず一番大きな蛇の目入りの盃を差し出してくるのだナ。これだと二度ほど酒を注げば、もうお代りだ。

この日のお通しは煮豆だった。夏の季節は、煮こごりや心太(ところてん)なども出るので、毎回何だ出てくるかも楽しみでアル。
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煮豆を肴に酒を呑むってのが、東京の酒場の在るべき姿だと思っている。

此処は今を遡ること163年前の安政3年(1856年)に創業した江戸の酒場だ。但し、今の建物は今から45年ぐらい前に言問(こととい)通りの道路拡張に伴い取り壊しの危機に遭った創業時の家屋に替わり、探したそうだ。だが、創業から残る建物は東京都が管理する「江戸東京たてもの園」に完全な形で移築保存されているので、今も見学することが出来るのだナ。

それでも、今の建屋も大正元年に建てられたと言うから、多くの歴史を見てきたことだろうネ。

この日、僕が選んだ酒の肴は、味噌おでんだ。豆腐とこんにゃく、ちくわぶに甘い田楽味噌が乗っている。

ちくわぶってのも東京の居酒屋らしくて好きなのだ。店主が自ら串打ちをする鰻のくりから焼きも旨い。冬場の煮やっこも酒がススむ。


この日、お隣で呑んでいた二人は粋な浴衣姿で酒を愉しんでいた。ハテ、何処かでお見かけした顔なのだが、思い出せずにいた。浴衣の話から酒の話になり、他愛のない話題で盛り上がっていたら、何度かお邪魔したことのある浅草見番近くの酒場の主人(あるじ)だと判った。

なんだ、もっと早く言っておくれよ、と思いながらも思い出せない爺ぃの僕が恥ずかしい。

素敵なお連れさんに酒までお酌して戴いた。あぁ、手酌酒の何十倍も旨いネ。


愉しいひとときは酒もススむススむ。桜政宗のぬる燗を4本空けたところで、心地よく酔いも回ってきた。よし、梅雨の合間に太陽が覗いたら僕も浴衣で出かけよう。

賢太郎さん、女将さん、ご馳走様でした。

外に置いた朝顔を忘れずに持ち帰らないとナ。今だに「お兄さん、どう?」と年齢不詳のレディからの誘い声を尻目に、鶯谷のホテル街をスルリと抜けて駅へと向かった。

入谷の朝顔市が終わると、翌日から浅草の鬼灯(ほおずき)市が始まるのだ。晴れてくれたら、浴衣に雪駄で出かけようかナ。




# by cafegent | 2019-07-19 17:36 | 飲み歩き

七夕の日曜日、朝から小雨が降り続いていたが武蔵小山駅から電車に乗って新丸子の駅へと向かった。この日は馴染みの酒場『牛太郎』に集うご常連さん達との酒宴だった。


午前11時40分、目当ての『三ちゃん食堂』に着くと酒朋嶋岡さんが既に口開けを待っていた。

今回の酒席は9名だったので、事前に席を作って戴いたようだ。12時開店なので、雨の中続々とお客さん達が集まってくる。

さぁ、12時に暖簾が出てきた。暖簾を引っ掛けるところが少し高いので往生していると、店の看板姉さんから「あんた達、早くから待っているんだから、こう時こそ手を貸しなさいよ!」と笑いながらゲキが飛ぶ。そして背の高い嶋岡さんが暖簾を引っ掛けるのだった。


そう言えば、いつの間にか入り口の扉が新しくなっていたネ。

店内に入ると向かって右側のテーブルを用意していてくれた。此処は三つ並んだ長方形のテーブルが3列ドーンと並んでいる。その正面奥が厨房だ。

此処は食堂と云っても、ほとんどの客が酒を愉しんでいる。定食もボリューム満点でガッツリと食べられるので若者にも大人気の街の食堂でもある。僕らにとっては「食堂呑み」のオアシスでアル。

先ずはビールで乾杯だ。クゥーッ、キリンラガーが美味い!これぞ露払いならぬ、梅雨払いだナ。白菜の漬物も相変わらずの味で素晴らしい。ネギぬたもイイネ!

刺身の盛り合わせにはコハダ、中トロ、活帆立、今が旬の蛸、赤貝、それに鯨が盛られていた。
クジラ刺し、美味かったナァ。
今回の集いは『牛太郎』歴50年以上の古参ご常連からここ数年よく通っている酒朋ナカミまで実に幅が広い集まりとなった。
僕の隣の小枝会長は、牛太郎ボーリング大会の会長を務めている。舞茸の天ぷらにカツオのたたきも美味い。

『三ちゃん食堂』の壁には多くの芸能人のサイン色紙やビール会社のポスターが貼ってあるが、その合間にヌードカレンダーも貼られている。


だが、ヌードと言ったって巨匠篠山紀信撮影の芸術写真だヨ。このカレンダーは年末に此処を訪れると貰えるお店の名前の入ったカレンダーなのでアル。


そして、みんなが以前から気になっていた麻婆豆腐を頼んだ。

結構辛いのだが、どことなく和風の味なんだネ。
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こちらは、ハムカツだ。此処は揚げ物も実に美味い。春巻き、イカフライ、メンコロミックスなど酒がススむ品が多い。


午後12時20分、もう店内は満席だ。雨だから少ないかと思いきや、いつも通りだナ。

ビールから焼酎に切り替える。

芋焼酎の「一刻者(いっこもん)」を炭酸割りと水割りで戴いた。焼酎も3本空いたネ。
えんどう豆の塩茹でが結構イイつまみになった。
〆にラーメンとチャーハン、そして塩焼きそばを戴いた。
此処の塩焼きそばが本当に美味しいのだナ。午後1時50分、たくさん食べてたくさん飲んだ。
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『三ちゃん食堂』の皆様、ご馳走様でした。


我々一行は再び電車に乗って、武蔵小山へと戻った。

武蔵小山駅に到着すると偶然にも『牛太郎』のじょうさん一家に遭遇したヨ。

これこそ、酒縁だネ!

改札を出て、平和通り商店街の方へと歩く。外はまだ小雨が降り続いていたナ。
向かう先は武蔵小山でも古いカラオケスナックだ。
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こうして、雨の日曜日もユル~く時間が過ぎていったのでアール。


# by cafegent | 2019-07-08 12:59 | 飲み歩き

日曜日は、ぶらぶらと武蔵小山からかむろ坂の桜のアーチを抜けて五反田へと散歩をした。

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東京の桜も満開となり、目黒川では花筏(いかだ)が浮かぶ水辺をお花見船が出ていた。
坂口安吾が書いた小説「桜の森の満開の下」では、七人の女房を持つ山賊と恐ろしい女が登場していたが、目黒川沿いに在る「五反田ふれあい水辺広場」では、山賊どもに出会うことなく、満開の桜の下で春爛漫と陽気に酒に酔い酒宴に興じる人たちで盛り上がっていた。
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花筏も美しいネ。

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この日は、僕が大好きな目黒の居酒屋『友(とも)』のご主人とご常連さん達のお花見酒宴が催されていた。
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酒を持参し、途中参加して僕も楽しく酔いながら絶景の桜を愉しんだ。
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風もなく穏やかな日曜の午後は、たくさんの人たちが花見酒に酔っていた。
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別のグループでお花見をしていた酒朋裕子ちゃんにも遭遇した。美しい彼女の頬も桜色のようになっていたナ。
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そして、ぶらぶらと目黒川沿いを歩きながら花見を続けたのでアル。

閑話休題。

さて、前日の土曜日は、品川駅で酒朋ゆうじと待ち合わせをして青春18きっぷの旅に出た。

9時18分発の快速アクティーに乗る予定が、反対側のホームで話し込んでいるうちに後ろのホームからアクティーが出発してしまった。

のっけからやらかしてしまったが、旅はのんびりで構わない。次の各駅停車の列車で熱海まで向かうことにした。


旅は家を出た時から始まっている。違う土地へ向かうと思うだけで胸が高まるし、何よりも呑み鉄が好きな僕は、その日の気分によって持参する酒を考えるのも好きなのだ。

今回は天気も良かったので、キンキンに冷えたシャルドネと前日の夜に深夜食堂『いちりん』のノブちゃんに作ってもらったハムエッグサンドウィッチを持参した。


グリーン券を購入し、グリーン車の二階へと上がる。列車が動き出したら、缶ビールをプシュッと開けるのだ。

さぁ、旅の始まりにカンパイ!男二人の飲み鉄も楽しいものだ。

崎陽軒のポケットシウマイは、つまみにちょうど良い大きさだ。缶ビールを二つ飲み終えたところで、大船駅に到着だ。大船の観音様に手を合わせ、白ワインへと切り替えた。
どうですか『いちりん』のサンドウィッチは?
シンプルなんだけれど、誰にも真似の出来ない味なのでアル。


そして、明治屋の缶つま「牛肉のデミグラスソース」を開けた。実はこの缶詰は、もう何度も旅をしている。毎回、青春18きっぷの旅に出る都度に持参しているのだが、何故か開けないまま旅が終わってしまっていたからなのだ。

今回はワインを飲み終える前にこの缶詰を開けてみた。赤ワインで煮た牛肉はなかなか良い味に仕上がっており、酒もススんだナ。


車窓からは幾つもの桜並木を眺めることが出来たし、1時間半、快適な居酒屋グリーンを愉しんだ。

満開の桜と青い海を交互に眺めながら列車は熱海駅へ到着した。


温泉まんじゅうを買い食いしながら、海岸へと散策をした。

そしてローカル線に乗り、いざ伊東へ。
伊豆急下田行きだが伊東駅まではJR線なので、青春18きっぷが使えるのだヨ。

改札を出て、湯の花通りやキネマ通りを歩く。海に近づくと松川遊歩道のソメイヨシノが満開だった。
風もなく穏やかな土曜の午後はツバメも青空を舞っていた。
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僕らは酒の前にひとっ風呂浴びることにした。
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松川沿いに立つ老舗旅館『東海館』は、もう旅館業は廃業してしまったが、かつての栄華を垣間見ることが出来る観光施設になっており、日帰り温泉に入ることが出来るのだ。
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昭和初期の建築様式をそのまま残した木造建築は見事で、廊下や階段、各部屋の意匠も素晴らしい。
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こんな時代に来てみたかった!

そして、道後温泉の湯船を彷彿させる全面タイル貼りの浴場も素敵なのだ。
この日は僕とゆうじしか客が居なかったので、まるで貸切風呂のようにのんびりゆったりと湯につかることが出来た。


さっぱりとして汗を流したから、酒も美味しく感じられるだろう。猪戸のスナック街を通り抜け、旅の目的地である『福みつ』へと向かった。

おや、日に焼けていた赤い暖簾が新しくなっていたナ。
暖簾にラーメンと記されている通り、この店はラーメンと餃子の店なのでアル。だが、伊東漁港で早朝から働く男衆やお母さんたちの癒しの場でもあるため、朝7時から深夜2時まで営業しており、食事と酒と肴を提供してくれるのだ。以前はお母さんが夜の営業を担当していたが、体を患ってからはクーちゃんこと久美子さんが一人、通し営業で切り盛りしている。


椅子に座るとカウンターの奥に仕舞ってある寳焼酎のキープボトルの紙パックを出してくれる。

氷を入れたグラスに焼酎を入れて粉末の抹茶を入れて水を注ぐ。ハイ、抹茶割りの完成だ。

『福みつ』は、黙って呑んでいれば、クーちゃんがいろんなおつまみを出してくれる。
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料理上手の酒の肴は、訪れる度に違うのが嬉しい限りでアル。
この日は、きんぴらごぼうにシナチク、ホタルイカの酢味噌和えに新鮮なシラスおろしが続けざまに乗った。
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クゥッ、地物をつまみにシ焼酎が止まらない。僕らのつまみを出しながらも、ご常連さんの頼んだお弁当を幾つも作っていた。
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ひと仕事終えたクーちゃんは、実に美味そうにタバコを吸っている。
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初訪問のゆうじも大満足なご様子だ!

そして、牛肉としらたきの煮物とクリームコロッケ、秋刀魚の丸干しに酢の物まで出してくれた。
2時間ほど至福のひとときを堪能した。
これだけ食べて一人千円札一枚で済むのだから、本当にいつもクーちゃんには頭が上がらない。今回は新しい焼酎も入れたのでボトルキープ代を支払いご馳走様!
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近くの『三木洋菓子店』に立ち寄り土産の「猫の舌クッキー」を調達し、海岸沿いへと歩く。
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4月の風が肌に心地好い。青空が広がり初島もよく見えた。
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向かうは、湯川第3浴場『汐留の湯』だ。
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此処は源泉掛け流しの湯で、地元民じゃなくても250円で利用出来るのが嬉しい。
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熱めの湯に浸かり、じっくりと汗を出す。
男湯の窓を開けると相模灘の向こうに浮かぶ初島を望むことが出来る。春風が汗を収めてくれるのだナ。


二度目の風呂でリフレッシュ出来たので、僕らは再び青春18きっぷの旅に戻った。

伊東から熱海まではタイミング良く、快適な展望列車リゾート21だった。

黒いボディの黒船電車は、全席自由席で、快適な旅を満喫出来るのだヨ。
ゆうじの持参した赤ワインを飲みながら海を眺め、しばしのリゾート気分を愉しんだ。
熱海からは直ぐに電車に乗り小田原へと向かった。

午後5時、男二人は小田原駅を出て真っ直ぐホルモン焼きの『柳屋本店』へと移動した。
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おぉ、カウンター席が空いていた。こりゃラッキーだ。大将が炭火で焼くホルモンを眺めながら呑む此処の3冷ホッピーは最高だぜ!
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3冷で和む、此処はいつだって元号が『冷和』だナ!
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此処に来たら、前菜などは頼まず真っ先にシロ焼きとシロチンをお願いするのだ。
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あぁ、もうこれだけでシアワセな気分に浸れるのだナ。
自家製の特製ダレがかかった炭火焼のシロの美味いのナンノ南野洋子!なんちて。
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レンジでチンした輪切りのシロもこのタレに付けて食べても美味い。
そして男二人呑みに臭いなど関係ない!と云う訳で、お願いしたのはかしらのニンニク焼きでアル。
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あぁ、もう最高だ!
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二代目の女将さんとの会話も実に楽しい。
そう云えば、女将さんがブラックベルベッツの皆さんと一緒に写した写真が欲しいって言っていたナァ。あれは、いつのおでん祭りの時だっただろうか?テラシィイさん、写真持っていないですか?


美味しいホッピーとホルモンに舌鼓を打ち、ご馳走様!

こうして、春の青春18きっぷの旅は5回使い切ったのでアール。


# by cafegent | 2019-04-08 16:26 | 飲み歩き

   釣鐘のうなるばかりに野分かな  漱石


一週間前の中秋の名月では、美しい月が夜空から街を照らしていたが、昨夜は台風24号が日本列島を縦断し、野分の風が吹き荒れた。

いつもならば日曜は東中野『もつ焼き丸松』の口開けで呑むのだが、昨日はJRが早々に山手線や総武線を運休にすると発表していたので地元武蔵小山から出ずに過ごした。


台風が北上し、東京に青空が広がったが、街では倒木が線路や道路を塞いだりして、通勤通学の足を止めていた。

自宅近くの林試の森公園でも、彼方此方数十本もの木々がなぎ倒されていた。
公園に向かう途中の歯科医院の看板も落っこちていたナ。

改めて暴風の怖さを実感した。

季節も秋分を迎え、七十二候では「蟄虫戸を坯す(すごもりのむしとをとざす)」虫や蛇、カエルなどが土の中へと隠れて戸を閉ざす時季となった。春の啓蟄の頃まで巣ごもりをして過ごすのだナ。

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それにしても、昨晩の暴風で太い木の根っこが土からえぐられるように倒されていたのだから、巣ごもり支度していた虫たちも堪ったもんじゃないネ。

     ◇          ◇          ◇

閑話休題。

先週の土曜日は、気心知れた酒朋たちと吉原大門に程近い日本堤の居酒屋『丸千葉』で酒宴となった。ボクは一人0次会でもしようと武蔵小山『牛太郎』の暖簾を潜った。ちょうどタイミングよく一席空いていたので腰を下ろすと店主のジョーさんからコブクロ刺しをご馳走して戴いた。

そして、地元民がこよなく愛しているハイサワーをゴクリ!
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あぁ、至福のひと時だ。

小一時間ほど過ごして、電車に乗った。


午後4時45分、南千住駅に到着だ。

JRの陸橋を渡り東京スカイツリーがそびえ立つ方向へと足を進める。

「あしたのジョー」で馴染み深い泪橋の交差点を渡り少し歩くと酒場『大林』の暖簾が揺れている。


暫く店を閉めていたがまた営業を再開したのだネ。東浅草二丁目の交差点を右へ折れると『丸千葉』だ。

暖簾の前で酒朋たちが集まっていた。

キクさん派手なパッチワークのジャケットを纏っているナと思いきや、ダンディ岩崎さんも同様なパッチワークのパンツを履いていた。不良ジジィたちの面目躍如ってところか!

この日の酒宴は、皆それぞれが、此処『丸千葉』を贔屓にしている面々が集まった。立石『宇ち多゛』仲間のダンディさん、大島さん、ユウジとは此処で忘年会や新年会などをしている。吉原大門に住んでいるムッちゃんは、ご近所なので夫婦でキンミヤのボトルを入れている大常連だ。

キクさんとも時々一緒に来ていたが、今回このメンツでの酒宴は初めてだったナ。

と云うわけで、カンパ~イ!


僕らは5時の予約だったのだが、この日も既にテーブルもカウンター席も満席だった。ムッちゃん曰く、もう地元の連中でさえ予約しないと入れない状態だとか。それでもタイミングよく席が空いた時に暖簾を潜った方たちはスンナリと入れたりするのだナ。それもすべてホールを仕切るやっちゃんの差配の為せるワザなのだ。

此処は料理も酒も美味しいのはもちろんのこと「やっちゃん劇場」を堪能するのも愉しみのひとつなのでアル。松村邦洋ばりのトーンでお客さんに接してくれるのだが、これが実に気持イイのだナ。やっちゃんの口からポンポンと飛び出る言葉に場が一気に和み、さぁ大いに楽しく飲もうっていう雰囲気を作ってくれるのだ。


それにしてもダンディ岩崎さん、痛風の悪化に続き肺炎をこじらせて12キロも体重が落ちたそうだ。


仕事の都合でトレイドマークだった口髭も剃って、なんだか別人と飲んでいる感じがしたナァ。でも悪態を吐く口だけは変わらず健在だったから、まぁ良いか(苦笑)
赤星で乾杯した後は、キンミヤに切り替えた。
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刺身を盛り合わせにして戴き、自慢のメンチカツやサラダをお願いした。

日本酒党の大島さんは、いつもの鮟肝だ!

こちらも酒がススむんだよネ。


普段夫婦二人で来ているムッちゃんは、いつも注文できない品をいっぱい頼めて満面の笑みを浮かべてたナ。

鳥の唐揚げにカツ煮、焼きたらこ、肉入りピーマン炒め、などなど此処ぞと云う勢いで頼んだネ。これだから、丸千葉呑み会は堪らんのだヨ!むふふ。

日本酒党の大島さんは、お猪口じゃ小さすぎてビアタンに菊正宗をトクトクと注いでいた。

もう少し秋が深まってきたら丸千葉名物の鍋物も始まるのだ。次回はまた鍋の時期に集まろうか。

ご馳走様でした!


最後は、店主のやっちゃんも交えて、はいパチリ!
そして酩酊したまま、僕らは『大坪屋』の酎ハイに呑まれていったのでアール。


# by cafegent | 2018-10-01 15:50 | 飲み歩き
東京は8月に入り、益々暑さが厳しくなっている。暦では「大暑」、文字通り一年で一番暑い真夏の頃ってわけだ。

行きつけの酒場の軒先では開店前に水打ちをしていたが、日差しが強いせいで涼しいのも束の間すぐに路面は乾いてしまう。店の主人もお客さんたちが開店前に熱中症になられては困ると、口開けに並んだ順番に番号札を手渡していた。なるほど、暑い外で待たなくともエアコンの効いた駅ビルに逃げ込めば良いって寸法か。開店ギリギリまでに戻って来れば番号札の順番に入店出来るのだから、なかなか気が利いたアイディアだナァ。

七十二候では「大雨時行」(たいう、ときどきにふる)、夏の雨が急に激しく降る季節が来たのだネ。
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青空の上から照り返しの強い太陽が出ているかと思えば、モクモクと入道雲が大きく広がりザーッと激しい夕立が街を襲う。8月は、そんな時季でアル。街を歩いていても、アブラゼミやミンミンゼミの鳴き声の応酬が、暑さの体感をより激しく掻立てるようだ。

昨日、8月1日は「土用の二の丑」だった。夏バテしないように鰻で精をつけたいが、この日ばかりは何処も満員御礼だ。しかも、有名店となると「土用の丑は臨時休業します」なんて貼り紙を出しているところも多い。そんな訳で、ボクも丑の日をハズして、鰻を食べに行ってきた。

午前11時過ぎ、自由が丘で電車を降りて鰻屋の『ほさかや』へと向かう。
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おぉ、まだ先客は5人か。読みかけの本を開いて、開店を待つことにする。そして、きっかり11時半、親父さんが暖簾を出した。此処は小体の鰻屋だ。年季の入ったコの字カウンターに奥から腰掛けていく。

日々、仕事の途中で街の鰻屋の前を通ると、あぁ喰いたいナァ、と思うのだが値段に目をやると4、5千円だ。とてもじゃないが、手が出ない。そんな時、真っ先に浮かぶのは赤羽の『まるます家』か自由が丘の『ほさかや』だ。どちらも安い酒と美味しい料理で庶民の心を癒してくれるのだ。程々に酒を嗜み、〆に鰻を喰う。懐を気にすることなく、これが出来るのだから、最高だ。

午前中でも気温が高く、外で待つのは厳しい。ボクより早くから並んでいた御仁たちはさぞ辛かっただろう。先ずは冷えたビールで汗を拭おうか。
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お新香をつまみながら、ビールが喉をスゥーッと流れていく。あぁ、心地よい。

はい、お待ちどうさま!、からくり焼きときも焼きが運ばれてきた。
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山椒をふりかけて串を頬張るのだ。むふふ、こりゃ堪らないネ。肝焼きも、食べた途端に元気が出そうだネ。
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塩焼きが来たところで日本酒を戴いた。
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冷えた上撰がグラスになみなみと注がれた。こりゃ、口から持っていかないと零してしまいそうだ。おぉ、鰻よりもこっちの方が元気を貰えそうだナ。キュッと呑み干して、うな丼をお願いした。

ちょっと前までは昼のうな丼は1,300円だったが、今でも1,500円なのだから良心的だよネ。
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ふっくらと焼きあがった鰻は、口の中で溶けてしまいそうだ。此処のタレは甘すぎないところが好きなのだナ。
蒲焼をめくって下のご飯に山椒をふりかける。こうすると山椒の風味が後追いで鼻腔を刺激し、鰻の旨味をより感じることが出来るのだ。

あぁ、幸せなひとときだ。ひっきりなしにお客さんが入ってくる。うな丼をかき込んで、ご馳走さま!

人は時として、ほんの些細なことで幸せになれる。この日も前日に原稿を書き上げて、久しぶりの平日休みだった。鰻屋の口開けに並び、冷えた酒と旨いうな丼。これだけで、一日が幸せに感じられた。

よし、これで今年の夏も乗り切れそうな気がしてきナ。
# by cafegent | 2018-08-02 11:54 | 食べる
今日は夏至から数えて11日目であり、季節を72に分けて表す七十二候では「半夏生」(はんげ、しょうず)の時季となった。農家では、田植えを終わらせる頃の節目とされている。半夏生(片白草)の葉が半分白くなり半分だけ白化粧をしているかのようになる頃だから、とも伝えられている。
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本来ならば、梅雨明け前の厳しい暑さを感じる季節なわけだが、今年はなんと6月のうちに関東の梅雨が明けてしまったのだネ。これには、さすがに驚いた。6月に関東甲信地方の梅雨が明けたのは初めてのことらしい。

       半夏生葉を白く染め梅雨あがる    山口青邨(せいそん)

関東では、昔から半夏生にタコを食べる風習がある。田植えが終わる頃、沢山有るタコの吸盤のように稲穂が多く付き実るように、またタコの八本足のように稲がしっかりと根を貼るようにと願をかけたからだそうだ。実際にタコを食べると疲労回復にもなるし、農家の人々の生きる知恵だったのかもしれないネ。

今夜は、蛸を肴に冷酒でもやろうかナ。
        ◇              ◇              ◇
閑話休題

昨日は夕方から浅草にて酒朋ハッシーと老舗居酒屋の『三岩酒場』で待ち合わせをした。

田原町で地下鉄を降り、寿四丁目の交差点からなるべく日差しを避けるように雷門方面へと歩いた。天ぷら「てんや」の角を左へ折れれば、浅草すしや通り。
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もう風に揺れる三岩の暖簾が目に入る。

ガラリと戸を開けるとスグ手前のテーブルでハッシーが呑んでいた。先ずは、冷えたビールで喉の渇きを潤そう。キリンの瓶ビールをお願いして、一緒にそら豆と漬物も頼んだ。
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クーッ、ビールが美味い!そら豆も良い塩梅で茹でてある。漬物は、南瓜に瓜、しば漬けだ。かぼちゃが入っているのが独特だナ。

二本目のビールが空いた頃に酒朋トクちゃんが入ってきた。
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ビールとどじょう鍋を追加した。どじょうは骨を抜いて開いてあるのが「柳川鍋」、骨を残して捌いていない丸のままが「どぜう鍋」だ。
カルシウム補給と夏バテ防止に、僕らは「どぜう鍋」をチョイス!
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此処は、昭和二年創業。女将さんに聞けば、最初から大衆居酒屋として始めたとのことだった。
寿司屋が並ぶ「すしや通り」だから、てっきり開業当時はお寿司屋さんなのかとばかりに思っていたが、ハズレだった。

この写真は、まだこの通りがアーケードになるずっと昔だ。
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『三岩酒場』の立て看板には「宝焼酎35円」と書いてあるのだヨ。

『三岩酒場』は此処で修行を積んで独立したり、暖簾分けをした店が数十軒も有り「三岩睦会」を作って親睦を深めていると伺った。みんなで親睦会を開いたり、旅行に行ったりしているそうだ。上の席に三岩睦会の皆が集まる時には、店を閉めてしまうそうだ。この大らかさも浅草育ちの気風(きっぷ)の良さを感じるのだナ。

ゴボウと刻みネギがたっぷりと入ったどじょうは、山椒が合うネ。ウーロン酎ハイがススむススむ。

こちらは、三岩名物の「鮪フライ」でアル。
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あぁ、旨い!コレ、衣が軽くて口当たりも良く、マグロの旨味も閉じ込められている。これはソースじゃなくて醤油で食べた方が良いのだナ。

大将、女将さん、ご馳走様でした。

『相模屋本店』で一杯やろうと思いきや、満杯でダメだった。では、のんびり散歩しながら夜の酒宴の場所まで歩こうということになった。

浅草ロック座の前を抜けて浅草寺の裏手へと進む。「正直ビヤホール」の在る交差点から「ソンポーン」の方へと歩く。夕暮れになり少しだけ風が吹いてきた。
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浅草四丁目の通りでは植木市が開催されていたナ。
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移転前のソンポーンの前を抜けて、角町通りへ。

この界隈は言わずと知れた吉原ソープ街だ。昔は送迎用のリムジーンが主流だったが、今は殆どがグランビアクラスの高級ワンボックスカーなのだネ。

吉原大門に到着だ。この日の酒宴は、吉原『金すし』さんだ。
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早いもので、酒朋ミヤッチの七回忌でアル。妹のカズちゃんから連絡が有り、ミヤッチの呑み仲間が集って楽しく呑んで語ろうということになった。

ミヤッチこと宮本征一は浅草の祭りをこよなく愛していた。
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お母さんに見せていただいた写真だが、子供の頃から祭り好きだったんだネ。
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三社祭の終わった後は、いつも蝉の抜け殻のようになっていたっけ。
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寿一丁目の祭袢纏がよく似合っていたヨ。ダンディさんやビリーたちともよく上野あたりで呑んだナァ。
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ミヤッチは、いつも自転車でやって来ていたっけ。
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北海道産の毛ガニも味噌がたっぷりと詰まっていて美味かった。
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此処は、いつも美味しい魚介を出してくれる。冬場の鍋などは、食べきれないほどのボリュームだしネ。
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この日も、腹一杯になり過ぎて最後の握り寿司がキツかった。

大いに呑み、食べて笑って、ミヤッチの笑顔を思い出すことも出来た。
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ミヤッチのお母さんももう80歳を過ぎたと云うが、アメリカに旅行に行ったりと元気にアクティブな生活を送っていると伺った。妹さんも元気そうで何よりだった。
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2012年の七月に亡くなったミヤッチ。僕の幼馴染みで酒朋だったひとみ姐さんも七月にこの世を去った。毎年七夕の月は、二人の酒朋を偲んで酒を酌んでいる。笑って過ごしたいから献杯はしないんだ。
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いつものようにいつもの呑み仲間と集って酒を酌み交わすのだ。これが一番の供養だろう。

来週は、ひとみ姐さんを偲ぶ酒宴だ。これも毎年恒例の行事となったが、この日のように楽しく笑ってひとみさんを思い出すとしようか。
# by cafegent | 2018-07-02 15:07 | 飲み歩き
東京も梅雨入りし、台風も重なって雨が降り続いてたが今日は青空になったネ。雨で湿った土や草花ももう夏の匂いがする。雨に濡れた紫陽花は、なんとも言えず美しい色となり街に映える。
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葉に溜まる雨露を求めて蝶々もやってくる。この季節は、鳥たちも一斉にヒナが孵り、親鳥にくっついて飛び回っている。
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親にエサを貰う仕草は、とても愛らしい光景だ。
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季節を72に分けて表す七十二候では「腐草為螢(くされたるくさ、ほたるとなる)」の季節となった。蒸し暑さが草を腐らせ、蛍が飛び交う時季が来たという訳だ。その昔は、腐った草が蛍に生まれ変わると信じていたそうだ。それもなんだか夢があって好いネ。

紫陽花の咲く今の季節は、源氏ボタルが舞い出し、6月の後半あたりからは平家ボタルが飛び回る頃だろうか。

我が家の近くでは、ホタルブクロの花が開いていた。
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江戸の頃は、この花の中に蛍を入れてその明かりを灯篭に見立てて楽しんでいた。なんとも粋な遊びだよナ。

ここ数年、都内でも蛍を鑑賞することが出来る場所が増えている。渋谷駅から程近い渋谷ふれあい植物センターでも清らかなせせらぎが流れる温室の「グリーンガーデン」に於いて、源氏ボタルと平家ボタルを見ることが出来る。確か今月の20日から24日までの五日間がホタル観賞会だった。無料なので時間のある方は是非!

僕は毎年、目白に在るホテル椿山荘の庭園に蛍を観に行くことにしている。日が暮れ出す19時ぐらいから光る蛍の姿を見つけることが出来る。そして、あたりがすっかり暗くなるといろんな所で揺蕩(たゆた)うように浮遊する蛍の姿を見られるのだ。都会の中でも、心安らぐひと時を味わえるのだから素敵だヨ。こちらも、無償で自由に入れるので皆さん是非!
          ◇            ◇              ◇
さて、最近ちょくちょく足を運んでいるタイ料理屋さんが浅草にある。以前は、カウンタ-5席のみの小さなお店だったので、予約が困難だったのだが、今度の拡張移転により席数がグンと増えて座敷も入れると40人以上入るとのことだった。

フードライターとしても活躍している文筆家の森一起さんがいつも予約を取ってくれるので、僕は便乗組でいつもお目こぼしに預かっている次第だ。

浅草で軽くハイボールを引っ掛けて、夜の浅草寺を抜けて吉原の方へと歩く。
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もう夜風が心地良い季節だし、15分ぐらいの散歩が程よく腹を減らせてくれるのだナ。小さな手作り餃子で有名な『末ッ子』が見えたらもうスグそこだ。青地に白ヌキの『ソンポーン』の文字が目立っている。
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ドアを開けると、明るい声で「サワディーカーッ」と挨拶をかけてくれる。タイの人たちは仏教国だからだろうか、とても僕らに優しい。若いコたちに混じって、元気に動いているのが、この店の女主人ユキ・ソンポーンさんだ。

此処で味わえるタイ料理は、バンコクの市内で食べるような料理とは少し違う。ユキさんの出身であるタイの東北部イサーン地方はラオスやベトナムにも近いから、普段目にしない郷土料理を知ることが出来る。
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先ずは冷えた生ビールで喉の渇きを潤そう。
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この日は渋谷「のんべい横丁」の酒仲間たちが集い、そこにイラストレーターのソリマチアキラご夫妻も加わり、楽しい酒宴となった。

毎回、必ず頼む青パパイヤのサラダ「ソムタム」の登場だ。
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これは、本当に美味しい!続いて「ヤムタカイ」がやって来た。
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こちらは、レモングラスのサラダだネ。これも病みつく美味さだナ。

生ビールから金宮焼酎のボトルを入れて、緑茶割りに切り替えた。ソンポーンの料理はどれもがとっても辛い!辛いのだが、暫くするとスーッと辛さが口の中から消えているのだナ。

お次は、「カオクラパカオカイユーマ」という料理。
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一度じゃ覚えられない名前だが、ピー
タンとバジルの炒め物と覚えておけば大丈夫。まぁ、メニューを手にして指で示せば判る筈だ。

こちらは「ヤムサイタン」という料理。
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コブクロのサラダだね。

どの料理もパクチーがたっぷりと乗っていて、これらをレタスで巻いて口に入れるのだ。此処に来ると野菜をたっぷりと食べることが出来るので翌日もすこぶる体調が良いのでアル。

そして、料理は「ネームクルック」だ。
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酸味の効いたタイの豚肉ソーセージ「ネーム」に焼き飯の様な米料理とピーナッツ、ネギなどを和えた風変わりなサラダだネ。もちろん、唐辛子も効いているが、これもレタスで巻いて食べると幾らでも食べられるのだナ。
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焼いたソーセージ「サイウア」が来た。以前、タイで食べたチェンマイソーセージのサイウアは豚肉だったが、こちらでは牛肉とのことだった。ちょっと酸味があり、独特の発酵調味料を使っているのだネ、きっと。

で、お次はタイ風茶碗蒸し!「カイトゥン・ソンクアン」と言うらしいが、呪文のようで全く覚えられない。
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この日は、タイ料理の料理人である伊藤達哉クンが一緒だったので、流暢なタイ語でメニューを伝えてくれたので、助かった。

我々、のんべいたちは一体何本のキンミヤボトルが空くのだろうか。前回は、店の在庫を全て飲み切ってしまい眞露か何かに変わったんだっけ。それにしてもキンミヤはスィスィと喉を流れていくナァ。唐辛子の辛さと発酵調味料の酸味で、口の中は常に刺激的でアル。それをスッキリとした口当たりの焼酎が、拭いさってくれるのだネ。

こちらは「グラドゥームーヤーン」、豚スペアリブの炙り焼きだ。
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添えられた辛いソースをかけて戴くのだが、これまた病みつく美味さなのだナ。

そろそろ、腹具合も良くなってきたので、〆に「カオソーイ」をお願いした。
都内のタイ料理店でも良く見かけるチェンマイ風カレーラーメンなのだが、ソンポーンのカオソーイは絶品だった。
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ココナッツミルクベースのカレースープにパリパリに揚がったかた焼きそば風の麺が載っている。コレ、下から混ぜると柔らかい麺が現れるのだヨ。二つの食感の麺も実に楽しい。ギュッとレモンを搾ってカレースープと麺とパクチーを口に放り込む。深みのある辛いスープが麺の味と渾然一体になって、僕らを遠いタイの東北部へと誘(いざな)ってくれた。あぁ、むふふ、な幸せだ。

この日もタイの家庭料理を堪能し、大いに呑んだネ。だが、野菜を多く取っているから、不思議とお腹も苦しくないのだヨ。此処に来ると本当にいつもながら、大満足な酒宴となるのだ。次はいつこの至福のタイ料理を味わえるのだろうか?なんてことは無用ノ介、実は来週末もまたお邪魔するのでアール。

最後は、ユキ・ソンポーンさんを囲んで記念写真をパチリ!
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気心知れた酒朋たちと囲む食卓は本当に愉しい時間だネ。うん、幸せな初夏の浅草の夜であった。
# by cafegent | 2018-06-13 21:57 | 食べる