東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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深まりゆく秋、東京と大阪の老舗酒場で憩う。

昨日、「イトーヨーカドー」のネット通販で一個と一箱の値段表示を間違えたそうだ。その時間帯に注文した人は誤表示の価格のまま販売したそうだ。サイトの担当者は大慌てだっただろうに。

そんなニュースを聞いた日の夜、通りかかった不動産屋の物件情報に大笑いした。
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一戸建て住宅が5,080円なのだ。
(次の日、また見たらサインペンで「万」が書かれてたケドね)
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更に「売却手数料」もひっくり返っちゃってたネ。笑ったナ。

あぁ、なんて美しい夕暮れだろう。
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オリオン座流星群が凄いらしいが、都心じゃ見えないだろうナ。

夕べは立石でちょいと梅割りを呑んで、東京駅方面へ移動。
ひとみ姐さんが好きだった居酒屋『ふくべ』にて酒朋ビリーと待ち合わせた。
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此処は風情も良いし酒と肴が実に旨い。カウンターで独り酒も良いが気心しれた仲間と奥の卓席を囲むのもまた愉しい。

「樽お願いね!」と声を掛ければ、菊正宗の熱燗がやってくる。お銚子から醸し出される樽酒の木の薫りが何とも言えず好いのだ。
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先に着いていたビリーの酒の肴はミディアムレアの焼きたらこ。
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僕は塩らっきょうと名物くさやの干物だ。
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家で焼いたら怒られそうな強烈な臭いを放つくさやも酒に合わせるととびきりの肴になる。お銚子が次々と空いて行くナ。
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酒仲間がもう一人増えたので卵焼きとおでんも追加した。
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この日は、僕らの横で男2人女子4人が呑んで居たのだが、余りに騒ぐので何度も何度も店のお姐さん達に注意されていた。
こっちの会話が聞こえない程凄かったのだヨ。場の空気が読めない方々ってのは、ホトホト困るネ。
あれだけ、騒ぎたいのならば、此処じゃなくカラオケ屋にでも行けば良いのになぁ。しまいには、お店のお姐さんから、「ごめんなさいネェ」と塩らっきょうを戴いた。ご馳走さまでした。
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僕らもすっかりイイ酔い心地となったので、〆におにぎりを戴いて帰ることにした。
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テレビで「深夜食堂」の第2話も見なくちゃならないので、三件目は寄らずに帰ることにした。あぁ、『ふくべ』は居心地の良い酒場だナ。
流石、「通人の酒席」と謳ってるだけの事はあるネ。
         ◇        ◇        ◇
さて、今週は仕事で大阪に出掛けて来た。
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大阪で仕事が済めば、絶対にハズす訳にはいかないと、地下鉄を乗り継いで阿倍野の『明治屋』へと急いだ。

天王寺駅を出ると夕暮れが近づいてた。
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再開発が開始され、歩道橋の上から眺めると『明治屋』の在る一角はほとんどが立ち退いて工事中になっている。いつまで、あの場所で暖簾が下がっているか判らないので大阪に来る度に来なくちゃならない。
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ガラリと戸を開けるとカウンターに二人、テーブル席に四人組が酒を呑んで居た。
あぁ、僕のお気に入りの入口近くの角席が空いていた。この時間だから混んでる頃かナ、と思ったがラッキーだった。

先ずは、黒ビールで喉の乾きを拭う。
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アテはもちろん「きずし」だ。関東で言う所の〆サバだネ。
そして、きずしを食べ終える前に熱燗を戴くのだ。
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此処はお姐さんが最初の一杯はお酌してくれるのが嬉しい。
こんなちょっとした気遣いに呑兵衛は、ほろりと来るのだヨ。

そして、大好きなシュウマイを戴く。
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酒場で食べるシュウマイってどうしてこんなに旨いのだろう。神保町の『兵六』しかり、吉祥寺『いせや』しかりでアル。

三本目のお銚子と共に名物の湯豆腐をお願いした。
これが始まると秋が深まってきたって事だネ。数日前から始まったそうだが、僕が座る席の前には湯豆腐用の台が有る。夏の間は何も置かれていないのだが、今の時季になると湯豆腐器が置かれ、火が入る。
此処の常連さん達は、「此処の湯豆腐を喰わないと秋が来ない」と言い切る程だ。
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熱々の湯豆腐にとろろ昆布と刻み葱を乗せ、たっぷりの汁が注がれる。
あぁ、口の中に深まる秋が訪れた。幸せなひとときだナ。

此処の燗酒は薄張りのガラス製のお銚子に注がれるので、熱燗にすると手に持つのが辛いほどに熱いのでアル。
しかし、店の姐さんはよくあの熱いのを持てるネ。で、聞いてみたら、「長年やってるから指の皮がこの熱さに耐えられるようになっちゃったのヨ」との答えが返って来た。なるほど「継続は力なり」だネ。

八重洲「ふくべ」の菊正宗同様に此処の酒も樽から出されるので、ほんのりと杉の香りがする。甘めの酒は燗にすると美味い。
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店の真ん中に堂々と鎮座する樽酒は此処の顔だナ。

再開発の波は此処にまで押し寄せて来たらしい。『明治屋』ももうすぐ移転するそうだ。もう新しい場所は決まっているとの事だが、なるべく今までの風情を残すようにすると伺った。
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それにしても此処は居心地の良い酒場だ。店の姐さんたちも気さくだし、絶妙なタイミングで燗酒をつける。声を掛ければ、愉しく会話も弾むし本当に心地良く酔える。
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しかしだ。それにしても、だ。
此処で70年以上も続いた老舗の酒場がもうすぐ無くなってしまうのか。でも場所が移っても、『明治屋』の心意気と酒の味はずっと変わらないだろうね。あぁ、移転前にもう一度来られるかなぁ。

19時半の新幹線に乗り、車中の酒を楽しんだ。
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おや、新大阪駅で買った「くくる」のたこ焼きは思いのほか美味いじゃないの。いつも「蓬莱」のぶたまんじゃ芸がないもんネ。
by cafegent | 2009-10-22 14:39 | 飲み歩き