東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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仙台酒場巡りの旅その3/一心で東北地酒の旅を満喫。

     居酒屋に新酒の友を得たりけり   正岡子規

酒場『元祖 炉ばた』を出た足で、国分町を歩いた。頬に当たる風も心地良く、そのまま風に乗って次の酒場まで辿り着きそうだ。

定禅寺通りを渡った角のビルの地階に目指す酒場が在る。今や市内に3軒も店を構える銘酒酒場『一心』の本店だ。
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小さなカウンター席が空いていたので、其処へ落ち着いた。

此処は太田和彦氏が度々本やテレビで紹介しているので、全国の居酒屋好きが必ず訪れる店だ。この店は熱燗の酒を七つの温度で出してくれるのが酒呑みには嬉しい。
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冷や(常温)より少し温かい「日向燗」とか、熱燗より熱い55度の「飛び切り燗」なんてのもやってくれるのだ。

席に着くと先ず名物のお通し「お刺身盛り」が運ばれる。
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牡丹海老はまだ活きている。
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活牡丹海老に合わせて、宮城の地酒日高見の純米吟醸生酒を戴いた。
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辛過ぎず甘過ぎずスーッと口に入る美酒だった。帆立貝も甘くて美味いし、本マグロも素晴らしい。これでお通し1500円は、可成り納得だ。

クィっと呑んじまったので、お次ぎは店のオススメを戴いた。
4種の酒の「東北の地酒ききくらべ」セットだ。
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左上から時計回りに日輪田の山廃うすにごり純米、山形の米鶴(よねつる)亀酔(きっすい)純米、秋田の刈穂や山廃純米、そして岩手の月の輪純米吟醸だ。どれも美味くてコメントなんか出来ないネ。

米どころ日本は素晴らしい、全国各地に銘酒有りだもんナ。

素晴らしい酒に合わせるのは、今から旬の「がぜうに」だ。
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どうですか、見事なウニでしょ。クリーミーで甘い味が日本酒に合うのだナ。

そして、この地方に来たら是非食べたかったホヤだ。
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今回は唐揚げで戴いた。

カウンターの前の棚に一心のロゴ入りグッズが沢山あった。
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徳利とお猪口の形をした箸置きは可愛かったが、ギターピック型携帯ストラップなんてのは、チトやり過ぎか。

その横には、尾瀬あきら作のコミック「蔵人(クロード)」がズラリと並んでた。
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栞を挟んだページを開くと、思った通り此処が登場していたのだナ。
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酒がどんどんススむので、珍味三種盛りってのを戴いた。イカの塩辛、イクラ醤油漬け、それにあなごの肝だ。
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お次ぎの酒は、田林山廃うすにごり生酒にしてみた。
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辛口の味がイクラに合う。
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最後は乾坤一(けんこんいち)・蔵の風と云う酒で〆る。
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とてもフルーティな味わいで、休日の昼に呑みたくなるような爽やかな酒だったなぁ。今度、取り寄せてみたい程の美酒だった。

あぁ、美味い酒に旬の料理の数々を堪能したナ。
毎日通うにはチト高いが、たまにはこんな名店で贅沢をするのも良い。
その分、鈍行列車に揺られて来た甲斐が有るってもんサ。
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日本酒ばかり呑み続けていたので、ちょいと洋酒が呑みたくなった。
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国分町通りを戻り、陶酔の名所『カクテルバー門』へ出向いたが、時間が遅過ぎた。残念ながら終わってた。
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次回は宵の口に来る事にしようか。

そうなると、やけに口寂しくなってくるものだ。
仙台と云えば仙台味噌、そして国分町は東北随一の歓楽街でアル。当然ながら、美味いラーメン屋も多いのだナ。
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中でも僕が気に入っているのは『味よし』の味噌ラーメンだ。
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ペロリと平らげ、ホテルに戻った。熱い風呂で疲れを癒し、缶ビールを呑みながら今夜の酒場を思い出す仙台の夜であった。
by cafegent | 2010-04-13 14:03 | 飲み歩き