札幌酒場巡りその3/札幌の寿司の醍醐味を存分に味わう。
2010年 06月 15日
渋谷の街では歓喜の声が響き渡り、凄いことになっていたみたいだ。
前半での本田のゴールに興奮しつつ、ビールがススム。だが、画面に釘付けで冷蔵庫にビールを取りに行くことが出来ないのだ。ハーフタイムにしっかりとトイレに入り、バケツに氷を盛りビールと缶チューハイを入れてテーブルへ。
これで、安心して後半戦に望めた。先制点を奪取して、その一点を守り抜くと云うのがすっかり日本チームのお家芸の様になっていたが、昨日はチーム全体がまとまって後半も可成り好戦し攻めていた。
しかし、圧倒的な身体能力と体力差なのか試合終了間近のカメルーン選手の猛チャージとパワープレイには流石に驚いて、画面の前で興奮しっぱなしだった。
川島の好セーブには思わず拍手を贈っていたナ。本田のシュートを松井や大久保がチャンスメイクし、闘莉王や長友らの粘りあるディフェンスを始め、メンバー一丸となったチームプレイが今回の勝利に繋がったのだナ。
バケツのビールもすっかり空になり、僕も渋谷に繰り出したくなったが今朝の仕事が脳裏を過りグッと我慢。でも、やっぱり嬉しかったなぁ。
◇ ◇ ◇
札幌酒場巡りに戻ろうか。
何軒か居酒屋を廻り、古い友人とススキノで待ち合わせをした。目指すは、鮨の『たる善』だ。
札幌の寿司は、江戸前と違い新鮮な地元のネタが勝負どころだろう。
江戸前の様に総てのネタに仕事をするのではなく、その時季、道内を中心とした各地で水揚げされた魚介の一番美味しいところを見事に握ってくれるのだ。
羅臼の時不知(トキシラズ)や積丹の甘えび、平目、紋別の細魚(サヨリ)など東京では食べられない旬の素材を味わえるのが嬉しい限り。
生ビールに合わせて、最初はつぶ貝から。
そして、花咲蟹の内子だ。
続いて、石狩の蝦蛄(しゃこ)だ。
今度はスルメイカだ。
お次ぎは箸休めにアン肝だ。
酒のアテが更に続く。
細魚(さより)の皮を炙りで戴いた。
北海道では「三升漬け」なる珍味を漬ける家庭が多い。
青唐辛子1升、米麹1升、それに醤油を1升合わせて、寒い所で数ヶ月寝かせれば完成だ。大根を刻んで入れても良いし、刻んだ青唐辛子が味を決める。本来、青森の郷土料理だそうだが、寒い北国に広く浸透しているみたいだネ。ご飯に乗っけたり、キュウリやナスに付けても美味いのだが、今回は穴子の白焼きに三升漬けを乗せて海苔で巻いてみた。
友人チカラちゃんが手本を見せて巻いてくれた。
数の子は欧州の輸入物が市場の中心になっているが、日本海側の厚田漁港辺りでは今も鰊(ニシン)が水揚げされ、道産の鰊から採れた数の子が出荷される。
そして、こちらが積丹の甘えびだ。
続いてマグロの中トロだ。
戸井で水揚げされたマグロは血抜き等の処理が迅速で、氷詰めも手早いためとても鮮度が高い。それを道内で仕入れるのだから美味い筈だ。
大トロよりもこっちの方が好きだナ、僕は。
今度は北海道ならではの味を幾つか握って貰った。
先ずは、鰊(ニシン)だ。春ニシンンは刺身が美味いのだ。
此処は板前の握る姿を眺め酒を呑むのも実に愉しい。
さらに黒ホッキ貝だ。
このちぎりホタテの握りは絶品だった。
巻物を幾つか戴いた。桜鱒の筋子は美味かったナ。
そして大のご常連チカラちゃん、ありがとうございました。
此処が円山の『すし善』と大きく違う所は、なんと言っても一歩外へ出ると札幌随一の歓楽街のど真ん中って事だナ。
ワインの仕事をしているチカラちゃんは、流石に色々と札幌の穴場をご存知だ。
そして、ススキノの夜は更ける。我々は更にもう一軒オープンしたばかりだと云うフランス料理の『aki nagao』にお邪魔した。
そして五年経ち、満を持して自分の店を構えたのだ。
『マルニ』は、ワイン好きのチカラちゃんも良く通っていたレストランだが、其処から独立したばかりの新しいレストランは大いに期待が出来そうだネ。
この晩は、もう満腹だったし夜も遅かったのでワインで新規開店を祝福した。
ソムリエの山根さんに美味しいワインを開けて貰う。
さて、ススキノのど真ん中での勝負、見事勝ってもらいたいものだナ。
急なお誘いにお付き合い頂いた中川夫人、チカラちゃん、遅くまでどーもありがとう!