夕べは、神保町の酒場『兵六』の店開きだった。仕事場から真っ直ぐ都営三田線に乗り、神保町へ。古書店を幾つか廻り、路地へと向かう。
喫茶『さぼうる』のガラス窓の奥では、恋人たちが寒さなんかそっちのけだ。実に楽しそうな顔で珈琲を飲む姿が、少し羨ましかったナ。
冷えた手をこすりながら、『兵六』の暖簾を潜る。もうすっかり正月気分は抜けてるのだが、コの字カウンターのあちらコチラから「明けましておめでとう」の挨拶が交差する。そして、いつの間にか馴染みの顔で埋まっていく。
酒朋ハッシーをはじめ、キクさんや徳ちゃんも今年初めて逢う。
ビリー隊長や秋元屋冷蔵庫前のユリちゃんもやって来た。外はこの冬一番の冷え込みだそうだが、薩摩無双の白湯割りで躯が芯から温まった。ウッチーと荒木マタエモンさんは、木場の『河本』からハシゴ酒。
自慢の餃子をアテに酒が進んだが、皆との暫くぶりの会話が一層酒の味を美味くしてくれたネ。
今年も此処で、ダレヤメの酒に沢山の元気を貰うことだろうナ。
◇ ◇ ◇
初富士に武者震いせし峠越え
さて、今年最初の『舟』句会は、高尾山吟行となった。
天候にも恵まれ、総勢20数名が高尾山口に集まった。
秋に登った時は、稲荷山経由でひたすら歩いたハードな健脚コースだったのだが、今回は下からリフトで山上駅へ。
これ、可成りラクチンなのだネ。風も無く、寒くない。
大きな「たこ杉」を抜けて、浄心門を潜る。
この山門には「霊気満山」という扁額が掛けてある。如何にもパワースポットに来たって感じで、凛としてくるネ。
山道はもう霜柱が降りていた。
杉苗の奉納者ご芳名を見ると、八王子一の大物、北島三郎氏が十万本も奉納していた。流石だねぇ。
男坂を上がり、薬王院(やくのういん)を登れば高尾山頂だ。
薬王院では、山内の僧侶様たちが法螺貝を吹き、本堂に入っていく。
飯縄大権現でお詣りし、烏天狗にご挨拶。
この刀で煩悩を断ち切るのだナ。
さぁ、此処から石段を登れば、高尾山頂に到着だ。
此処までサンダルで登って来た伊勢さんもトレッキングシューズに履き替えた。
空は快晴、峰の向こうから雪富士が見事な姿で僕らを招いてくれた。
高尾山頂は、沢山の人で溢れていたナ。
高尾山頂からもみじ台を進み、約一時間程歩くと城山だ。
山男の吉田類さんは、サスガ元気良く登って行くネ。
さて、汗をかきかき、漸く城山に到着だ。
気持ち良くかいた汗を拭い、先ずは『城山茶屋』でビールを戴く。
類さん、伊勢さん、お疲れさまでした。
冬山で食べるおでんが最高に美味い。
う〜ん、フォトジェニックなおでん!
そして、名物なめこ汁で躯を温めるのだナ。
吉田類さんの「酒場放浪記」でお馴染みの「山族の会」の皆さんがこの日も集ってた。
皆さん40年以上も高尾山を登っている強者たちだ。
「高尾山を愛する家族」と云う意味を込めて山族の会と云うのでアル。山賊じゃないところが良いネ。
今年はまだ6回しか城山に来ていないと云うのだが、年が明けてまだ10日しか経っていないのだヨ。凄いなぁ、皆さん。
湯豆腐をアテに「蔵出し薩摩おごじょ」や「伊佐美」の焼酎を戴いた。
句会のメンバーも登山の疲れを忘れ、ひとときの酒宴を愉しんだネ。
マタエモンさんは、此処でもズッドーンッだ。
さぁ、三本締めで酒宴もお開き。一時間程の楽しいひとときでした。
最後に類さんも城山茶屋の看板猫リキちゃんと一緒にパチリ。
うーん、素敵な笑顔のツーショット!
10月に訪れた時のリキちゃんは、こんなに小さかったのだヨ。
「山族の会」の皆様、美味しい酒とお料理、そして、あたたかいおもてなし、本当にありがとうございました。『城山茶屋』の皆様、お心遣いありがとうございました。貴重な手拭い、僕の宝物に致します!
此処からは、高尾山の北側に沿って下山だ。
日影沢林道は路面が凍結していて、滑るから要注意だった。
コゲラやツグミの啼く声をBGMに歩き、日影バス停留所から、バスにてJR高尾駅へと向かう。
皆さん、お疲れ様でした。
新年句会兼打ち上げは、吉祥寺の『いせや公園口店』だ。
二階の座敷は、登山に参加しなかった方々も集まり、30人程の大宴会となった。
いせや名物ジャンボしゅうまいは、マストなお約束。
そして、豚しゃぶ。
いせやにしゃぶしゃぶなんて物が有ったのか、と驚いたのだが、そう云えば本店地階にすき焼としゃぶしゃぶの専門店をオープンしたのだったネ。
皆さん、高尾山吟行での一句を思案中。
この日も句会『舟』札幌支部の方々も大勢集まっており、素晴らしい打ち上げとなった。
それにしても、『いせや』の店内煙がもうもうとして広間が霞んでる。
類さんが、煙の向こうに見える。
伊勢さん、お疲れさま!
最後は、ハーモニカ横丁から中央小路を折れて『ハモニカキッチン』へと移動。
金宮とホッピーが美味い。
新宿ゴールデン街『ばるぼら屋』の雲巌(うんがい)さんも参加して愉しい夜となったネ。
僕もすっかり酔っぱらってきた。
〆は、荒木マタエモンさんの再ズドーンッ!でしたナ。
さて、今年も沢山歩いて句を詠もう。
マタエモンさんも次回から真面目に句会に参加しましょうナ。