東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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日々へべ日記/八重洲『ふくべ』の開運で、一月を締める。

酒朋ウッチー君の里帰り土産に九州熊本の銘菓『朝鮮飴』を戴いた。
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飴と云っても、もっちりと柔らかい求肥(ぎゅうひ)で食感は、いたって餅でアル。

加藤清正が朝鮮出兵の際に、この「長生飴」を兵糧として持って行ったことから「朝鮮飴」と呼ぶ様になり、今では熊本を代表する銘菓になったそうだ。

とても美味しいのだが、うっかり勢い良く箱を開けると真っ白な粉が舞い上がり机も服も片栗粉まみれになってしまうから気をつけなくちゃならない。餅全体に隙間無くふんだんに片栗粉が付いているのだ。
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お茶受けに良いが、深煎りの珈琲に合わせても美味い。
ウッチー、ご馳走さまでした!いつもありがとうネ。

明日は、1月28日だ。今から324年前の貞享(じょうきょう)4年1月28日は、五代将軍徳川綱吉が「生類憐れみの令」を出した日でアル。

近所の動物病院のウィンドウには、貰い手のない捨て猫や捨て犬の里親を探す貼り紙が貼られている。

林試の森公園では捨て猫が多く住み着いてその数も増している。東京の捨て猫や捨て犬は、世間がバブル期に湧いた頃飼われていたものが多いらしく、生活状況が一変した途端、引越と共に猫は捨て、犬は保健所に任せるそうだ。

武蔵小山駅前のスナック街に通称「猫道」と云う路地が在る。
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地元の方々が毎日餌を与えているので、小さな飲み屋を我がモノ顔で自由に遊び廻ってる。
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あれだって、大きく育ち過ぎたら貰い手も居なくなってしまうだろう、といつも気になるのだナ。

宮崎県では鳥インフルエンザが、養鶏場まで広まり42万羽もの鶏を殺処分した。鹿児島でも大量に死んだそうだ。鹿児島の鶴の越冬地では、渡って来た鶴からウィルスが検出されたと聞く。知らぬ間にウィルスを抱えて地球を渡って来る水鳥などの野鳥たちの排泄物により土壌や水が汚染され、それが家畜にまで感染した可能性が高いらしい。
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野鳥たちだって悪気が有って、ウィルスを運んでいる訳じゃない。
それでも、鶏肉や鶏卵に頼って生活をしている我々は、早期の解決と防御策を心から願うばかりだ。

        ◇        ◇        ◇
さて、火曜日は門前仲町の牛煮込み『大坂屋』から呑み始めた。
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ガラリと戸を開けると半円のカウンター席も鏡下も満席でアル。
暫く暖簾下で待ち、座る事が出来た。此処も新しいお客さんが可成り増えたみたい。でも、酒場も時代々々で新しいお客さんが増えていかないと長く続かないものネ。
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店主が代々守り続ける煮込みの味とこの佇まいを新しい方々が気に入ってくれて、また通い続けてくれると良いのだナ。

次々とお客さんが覗くので、長居は無用ノ介、なんちて。

入れ替わりに馴染みの顔が入って来た。
毎年、年越しの際に我が家で搗く餅をお裾分けしているのだが、此処の店と今入って来たご常連Iさんにもいつも持ってくるのだ。

大坂屋の煮込み鍋の上には、映画監督の根岸吉太郎氏の色紙が飾られている。長くディレクターズ・カンパニーで仕事をしていたIさんが、此処の煮込みの味を教えてあげたらしい。その色紙に書かれている言葉が、泣けるのだナ。『大坂屋』を訪れたら是非、見てみてネ。

Iさんは、ウチの餅をいつもペロリと食べてくれるので、僕も嬉しい限りでアル。
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門前仲町から東西線で大手町まで出て、八重洲の酒場へと向かう。
目指すは、『通人の酒席ふくべ』だ。
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此処は、カウンターも奥のテーブル席も八重洲周辺のサラリーマン諸氏たちでいつもひっきりなしに混んでいる。

この日は幸いカウンターの一番奥をビリー隊長が確保してくれた。
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今年最初のふくべの酒は、期間限定特別純米酒「開運」を戴いた。
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静岡の土井酒造場が造る地酒だ。山田錦の純米は、キリリとして冷やが美味かった。

チャキチャキっとしたお姐さんオススメの酒の肴は、うにいかのせだ。オススメは素直に戴く事にしている。
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うにもいかも甘くて、純米酒にベストマッチだったネ。

お次ぎは、定番菊正宗の樽酒をぬる燗で戴いた。
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此処では、「樽」と云えば、通じるのだナ。
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この大きな樽から枡に注がれる。
それに合わせて、名物くさやの干物もお願いした。
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くさやが食べたくなると『ふくべ』を思い出すのだヨ。

月曜の「吉田類の酒場放浪記」を観ていたら、北千住『藤や』でくさやが出て来たのだ。僕もビリー隊長も考える事は同じらしく、翌日はお互い此処のくさやが脳裏に浮かんだのだナ。
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『ふくべ』も一月中に来れて良かったネ。

随時壁の電話が鳴りっぱなしだったが、聞けば今発売の週刊現代に此処が紹介されたらしい。なるほど、いつも以上に混む訳だ。

我々も早々に引き上げよう。

そして、東京駅の地下に在る立ち飲み『bar BAR Tokyo』で、軽くビールをゴクリ。
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此処、東京駅の酒場らしく、新幹線の最終発車時刻がメニューに記されていたのには、驚いた。
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サスガだなぁ。それでも、乗り遅れる人いるんだろうネ。

神保町に移動し、いつもの『兵六』の暖簾を潜った。
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薩摩無双を湯割りにして、一日を締めくくる。

新しい仕事も入ったし、少しは忙しくなりそうだ。
あぁ、来月はまた一つ歳を取るのか。そんな事を考えながら、やっぱり深夜のソバを食べてしまうのだナ。
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夕べは馴染みの中華屋の五目海鮮そばで〆た。悪い事って、止められないのだナ。来年も亀戸天神社の「うそ替え」に期待しよう。ぐふふ。
by cafegent | 2011-01-27 13:05 | 飲み歩き