日々ヘベ多日記/志の輔らくごに笑い、『なるきよ』で呑む。
2011年 01月 31日
さて、今日1月31日は「愛妻の日」だそうだ。この国は、なんでも当て字で記念日を創るが、オジサンは案外とそう云うのが好きなのだナ。
11月11日を人が4人立つ姿に見立てて「立ち飲みの日」とかサ。
夫婦の距離、最近離れてませんか?
週末の新聞広告のコピーなのだが、裏面の仕掛けに思わず笑ったヨ。
15段の広告面を使い「ハグマット」なるものが描かれていたのだ。
日本愛妻家協会なる団体の存在にも驚いたが、こんなホノボノとした広告を見ると我が国はまだまだ平和な国だナ、と思う訳だ。
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さて、先週金曜日は渋谷パルコ劇場にて、『志の輔らくご in PARCO』を聴きに行った。
一席目は、古典落語の「だくだく」だ。絵に描いた餅を喰うような馬鹿馬鹿しいハナシから。
お次ぎは、お馴染みの「ガラガラ」。商店会の福引で「ガラガラポン」を担当した二人と商店会長との抱腹絶倒の落とし噺だ。こう云うスラップスティックな創作を作れるってのも志の輔師匠は凄いのだナ。
前半、大いに笑わせてくれ仲入り後は、釈台が置かれ講談仕立ての新作「大河への道」だ。人生50年と云われた時代に、55歳を過ぎてから、日本をグルリと足で歩いて測量をし、我が国初の日本地図「大日本沿海興地(よち)全図」を作った伊能忠敬の生涯を落語にした意欲作でアル。
大河ドラマ「龍馬伝」に沸く長崎を訪れたエピソードをマクラに伊能忠敬の出身地である千葉へと舞台が移る。
実際に師匠が千葉県香取市の「伊能忠敬記念館」を訪れた時から四年の歳月をかけて完成させた噺だそうだ。そんな秘話も織り交ぜながら、進むハナシは時に感動し、時に大笑いさせてくれるのだナ。
名作「歓喜の歌」にも登場するキャラと重なる県の職員と局長とのノー天気なやり取りが「志の輔らくご」らしい味付けとなって、難しく地味なテーマを壮大な落語噺へと導いている。
最後に登場する190年前の伊能図が衛星撮影の我が国と重なった時、言葉に表せない程の感動を覚えたのは、僕だけじゃないだろう。
3時間の公演はあっと云う間に感じたが、時計の針は午後10時。
腹も減ったので酒朋ハッシーと青山学園大学近くに在る馴染みの居酒屋『立ち飲み なるきよ』へと向かった。
週末だし、相変わらず大賑わいだったが、焼き場の前のカウンターに入る事が出来た。
お次は、寒ブリの心臓やモツを大根と煮た「ブリモツ大根」の登場だ。
そう云えば昨年11月11日にヤンチャな成清君が父親になったそうだ。
家に戻り、まだ呑み足りなかったので、ビールで晩酌だ。