東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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日々雑文雑多日記/良き本との出逢いは酒に勝る幸せなり。

今日は天気が良いが花粉が凄くて朝からクシャミが止まらない。
下を向くと鼻水も垂れてくるし参ったなぁ。

毎朝歩いて仕事場まで来る途中に在る珈琲焙煎の店に立ち寄った。
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朝の陽が射し込む店内は珈琲豆の芳醇な香りが立ち、暫し花粉症を煩わしさを忘れさせてくれた。
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今日の豆はグァテマラ産の「グァテマラ・ピーベリー」だった。

グァテマラは中南米でアル。その中でも美味いコーヒー豆の産地として有名なアンティグア地方は三つの火山に囲まれた高原盆地で生豆の天日乾燥に適した所だと聞く。
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適度な甘みで、後味のスッキリした一杯だったナ。外に出るとまた目が痒くなってきたが、この一杯の珈琲のお陰で、素敵な一日を過ごせそうな朝の始まりとなった。

山手通りに出るとゴミ置き場に無造作にバッシュが捨てられていた。
僕ならばまだまだ十分履けるのにと思うくらい綺麗だし踵も擦り減ってなかった。だが、拾って帰る訳にも行かず、歯痒い思いを引きずったまま仕事場へと向かった。

   捨てられし春日(はるひ)の当たるコンバース  八十八

        ◇        ◇        ◇
昨日は神保町『三省堂書店』に出掛けた。
目当ては、夏葉社より復刻した『関口良雄さんを憶う』でアル。まだ、日も高く『さぼうる』から『ラドリオ』『ミロンガ』を過ぎて路地を抜けて三省堂書店の裏口へ。
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『兵六』では仕込みの支度をしていたネ。

先日、僕の日記でも紹介した関口さんの随筆『昔日の客』も朝日新聞始め多くの方が書評を書いており、嬉しい限りでアル。

故関口良雄さんは多くの作家たちも通う『山王書房』と云う古本屋の主人であり、俳人だ。関口さんは、「古書店」よりも廃品回収のくず屋と間違われそうな「古本屋」と云う呼び名を誇りにしていたそうだ。

本書は、故人を慕う多くの方々が寄稿した関口良雄讃歌でアル。
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70頁程の書籍と云うよりは小冊子の様な一冊だが、『昔日の客』を読んだ方なら読まずには居られないだろう。
関口さんの随筆も素晴らしいが、本書に寄せた方々の文章もまた素晴らしい。

三省堂を出た足で、小宮山書店の地下に在る珈琲店『神田伯剌西爾(ぶらじる) 』にて珈琲を飲みながら、一気に読んでしまった。

僕は一度もお会いした事が無かったのだが、在りし日の関口さんの姿が目に浮かぶ様で目が潤んでしまった。

それにしても三省堂書店の力の入れ具合が凄かった。
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棚一つこの小さな小さな冊子の為に用意して『昔日の客』と『関口良雄さんを憶う』を並べていた。
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是非、『昔日の客』をお読み頂き、その後でこの一冊を手に取って貰いたいものだ。きっと一度『山王書房』に行ってみたかったなぁと思う筈でアル。

昨日は神保町から京成立石へと移動し、酒朋ハッシーと『宇ち多゛』の暖簾を潜った。まだそんなに遅い時刻では無かったが、カシラもハツも最後の一本だったナ。
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僕はビールをチェイサーにのんびりと梅割りを呑み、ハッシーは梅をクイクイと空けていた。
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ハッシー曰く、これが僕のドヤ顔らしい。なんだそりゃ!

木曜日は『二毛作』も『栄寿司』も定休日、そんな訳で二人で木場へと移動した。

永代通りから平木橋を渡り『河本』に到着。
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ガラリと戸を開けると馴染みの顔がチラリホラリ。そして隣りでは立石在住の『宇ち多゛』ご常連の方が来ていた。

電車で移動しても、なんだか近所で吞んでいるみたいなのだナ。
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つけ醤油をアテに真寿美さんのホッピーをゴクリと呑み干す。
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此処は毎晩8時丁度に店仕舞いをするので、次の予定が立ち易い。
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で、自転車を入れ、暖簾を仕舞いご馳走さまだ。

三軒目は神保町『兵六』へと移動した。
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さつま汁でほっこりと躯を温め、無双を酌んだ。あぁ、至福。
良き友と吞める幸せを実感した安穏無事な一日であった。

昨日は神保町に始まり、神保町で終わった。
東京縦横無尽梯子酒の旅、さて今日は何処まで繰り出そうかナ。
by cafegent | 2011-03-11 13:09 | 飲み歩き