東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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日々是日記/秋の軽井沢、馴染みのバー『アマノ』で酔う。

七十二候では、今「蟋蟀在戸」(きりぎりす、とにあり)と云う。
キリギリスが戸の傍で秋を奏でる時季が来た。

先日、旅先で「カマドウマ」を見掛けた。
子どもの頃は、「便所コオロギ」などと呼んで、捕まえては誰かに投げつけて「エンガチョ切った!」なんて遊んでたっけ。
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竃(かまど)の近くに良く現れ、飛び跳ねる姿カタチが馬を想わせるので「カマドウマ」と云うのだネ。コオロギやキリギリスは鳴くが、カマドウマは鳴かないのだナ。

そう云えば最近「畑の馬追」(ウマオイ)の鳴き声をトンと聴かなくなった。この虫は、ずっと「スイッチョン」と呼んでいたが、大人になるまでそれが正式名だと思い込んでいた。

前に奥多摩に行った時に、珍しい青紫色のバッタを見つけたなぁ。
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コレって、イナゴの仲間なのかナ、ハテ?
      ◇        ◇        ◇
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日曜の午後は軽井沢へと旅に出た。
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一時間程で着くので、居酒屋新幹線は缶ビールで十分だナ。

この日の東京は30度近い夏日となったが、軽井沢も随分温かかった。
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それでも、イチョウの木は、身後な黄金色に輝いていた。

軽井沢本通りを歩き、東雲の交差点を左に折れる。
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時間も自由だったので、ゆっくりと大回りをして雲場池を目指した。
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鳩山家の別荘が在る鳩山通りを歩き、旧ゴルフ通りを抜けてグルリと雲場池に戻る散歩コースだ。
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雲場池はもう紅葉が始まっていた。
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水面に映る樹々も赤や黄色に揺れている。
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この池は、だいだらぼっちの足跡と云う言い伝えが残る。
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映画『もののけ姫』の中に登場した大きな巨人が「だいだらぼっち」だネ。いつか地元に長く住む方に、その言い伝えを伺ってみたいものだ。
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モミジが赤く染まってる。
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東京より一足早い紅葉を眺める事が出来た。
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長閑なカモたちにも別れを告げて、雲場池通りを戻った。

さて、一休み。ポツンと佇む喫茶店『ミハエル』だ。
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店主は、塚田ピョートルさんと云うとても凛々しい御仁だ。

雑誌『軽井沢ヴィネット』によれば、今から35年前にロシア人の父上が友人とお茶を飲む場所が有ればいいナと半分趣味で始めたそうだ。

気候の良い日は、外のテラス席が心地良い。野鳥のさえずりに耳を傾けながら、飲む自慢のロシアンティーは格別だろう。

僕は珈琲党なので、珈琲にチーズケーキを戴いた。
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此処のチーズケーキは、程よい酸味の効いたレアタイプだ。ロシアンティーにとても合うだろう。もちろん、珈琲にもネ。
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ご馳走様でした。また、春が来たら立ち寄ろう。

午後7時を廻り、バー『アマノ』へお邪魔した。
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もう1ヶ月もすれば、軽井沢には厳しい冬が訪れる。冬に入ると店仕舞をする処も多い。天野さんの酒場も11月の中旬で締めて、高知へと戻るのだ。

こちらの看板娘の小雪も一緒に戻るのだナ。
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このコに逢いに此処を訪れる方はとても多い。僕もその一人だしネ。天野さんの作るジンソーダが美味い。
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続いて、ドライマティーニをオン・ザ・ロックで戴いた。
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小雪はもう僕らに飽きたのか、入口を向いてお客を待っているのだナ。
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腹が減ったので、旧軽井沢のチャーチストリートを抜けた処に在る居酒屋『廚』(くりや)にお邪魔した。
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法蓮草サラダを摘みながら、芋焼酎を戴いた。
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茹で豚ポン酢や自家製餃子も酒のアテに良い。
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腹も落ち着いたし、もう少し酒が欲しくなった。

そんな訳で、再度『アマノ』へと向かった。
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天野さんは30年程前、六本木の『東風』(トンフー)で働いていた。
鬼才シー・ユー・チェンさんがプロデュースを手掛け、西麻布『アムリタ』のオーナー安部讃平さんがインテリアを担当した伝説の酒場だ。
梅リキュール「星子」の生みの親、デニーさんも其処でバーテンダーをしていた。

天野さんは、クロード芹沢さんと共にフロアを担当していたそうだ。
『東風』の後、天野さんは中華料理の『栄林』(えいりん)で支配人として軽井沢に来たと伺った。そして、独立し此処を開いたのだネ。

クロードさんは、銀座のバー『ビザール』の頃、良く吞みに行った。
僕は過去に何度か讃平さんにレストランのインテリアをお願いしたり、チェンさんとは佐賀のインテリアショップの仕事を一緒にした。

天野さんとは、そんな共通の話題で懐かしく盛り上がったっけ。
それ依頼、軽井沢に来る度にバー『アマノ』を訪れる。
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マッカランの10年を呑み、夜が更ける。
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特製のオニオングラタンスープが、実に美味いのだナ。

軽井沢は、何もしないに限る。散歩をし、疲れたら珈琲で一休み。
樹々の間で鳥の声を聞きながら本を読む。日が暮れだしたら、酒場の戸を開く。

酔えば、部屋に戻り深い眠りにつけば良いのだ。

今回は定宿にしている『音羽の森ホテル』が取れなかったので、違うホテルにしたが矢張り肌に馴染む方が良いネ。
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旧軽井沢礼拝堂の近くでは、シジュウカラが沢山飛んでいたナ。
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翌朝は、プリンスホテル側を歩いた。
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プリンス通りを歩き『軽井沢72ゴルフ場』や『晴山ゴルフ場』の廻りを散策。
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ススキの穂が秋の風に揺れていたナ。

東雲の交差点角に在る台湾料理の『萬里』へ。
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昼飯は、此処の名物「ピリ辛ニラソバ」を戴いた。
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刻んだニラがたっぷりと乗っており、食欲をソソるのだ。
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食後に旧軽井沢をひと歩きして、また東京へと戻った。

次回、此処を訪れるのは来年の春が過ぎてからになるだろう。小雪相手に吞む酒を愉しみにしよう。
by cafegent | 2011-10-20 14:14 | 飲み歩き