東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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日々是日記/冬の葉山でベン・シャーン展を観る。

新年を迎えたと思ったら、もう一月も終わり。
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東京では水仙の花が咲き出している。日本海側では冬の魔人が猛威を振るっている様子。
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「天気図の曲線が美しく描かれるとき、この国に厳しい寒波が来る。」昨年元旦の朝日新聞「天声人語」の最初の言葉を振り返った。

   「生きてるよ」そのことだけを知らせんと
              出口をわずか雪踏みにけり

こちらは、二年前の1月の朝日歌壇に入選した山形の大沼武久さんの詠んだ歌。厳しい冬が来ると思い出す。
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「三寒四温」と云って、冬季は寒い日が三日続くと、そのあとに四日程暖かな日が続き、再び寒くなる。

シベリア高気圧の影響で七日周期の三寒四温になるらしいが、今年はちょいと違うみたいだネ。北海道や秋田、新潟、富山などの日本海側の地域では、寒々寒々が続いている。厳しい冬は、まだまだ続きそうだネ。

先日、法語の話を取り上げたが、4年程前に出版された「人生に、寅さんを。 ~『男はつらいよ』名言集~」を思い出して、読み返した。
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        成程、冬の次は 春ですか。
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正に先日の「たとえどんなに辛くても春を迎えぬ冬はない」ですナ。

山田洋次監督は、寅さんと言うキャラクターを通して、実に多くの人々の心を温かく、明るくしてくれる言葉を残してくれたのだ。

さて、今「寅カジ」なるブームがにわかに起こっているらしい。
自分より相手の立場で物を考え、人情味に溢れる自由人。昭和から平成の日本人を元気づけて来た映画「男はつらいよ」の「寅さん」が、30代の女性たちに注目を浴びているのだそうだ。

先月から今月にかけて、WOWOWでシリーズ全作品を一挙に放映しているが、それに先駆けて、一般女性48名を招待し、「男はつらいよ」の魅力を語るトークセッションまで催された。

人気モデルの富永愛が司会を務め、精神科医の名越康文さんと「恋愛」「ファッション」「一人旅」の3つの視点で催された。
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最初に寅さんに注目したのは、女性ファッション誌『Domani』。昨年9月号で、モデルの知花くららに寅さん風ファッションで決めさせて、「寅カジ」と堂々宣言したのだネ。

仕事もファッションも『頑張らなきゃ』と前のめりになっているこの世代に向け、「ゆるくて楽で、でも優しくて生き方もかっこいい」と言うアイコンとして、寅さんを提案することが雑誌の狙いだったのだとか。

女性たちよ、「寅カジ」でキメようじゃないか。

旧知の森肇氏がいつも配信してくれる「TRENDS EYE」からご紹介。
     ◇          ◇          ◇
閑話休題。
日曜日、武蔵小杉から湘南新宿ラインに乗って逗子まで出掛けた。

『神奈川県立近代美術館 葉山館』にて開催中の「ベン・シャーン クロスメディア・アーティスト」展の最終日に何とか行く事が出来た。
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朝の内、天気は雲っていた。だが、逗子駅からバスで葉山へと向かう間に空の雲が切れて太陽の光が海を眩しく照らしてくれた。

流石に最終日、バスも満杯でアル。20分程、ギュウギュウのバスに揺られ美術館に着いた。
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途中の葉山マリーナも『ラ・マーレ・ド・チャヤ』もクルマで溢れていたなぁ。
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早めの時刻に着いたので、展覧会は案外スムーズに観ることが出来た。
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画家としてのシャーンの活躍も素晴らしいが、グラフィック・デザイナーとしての活動は多くのデザイナー達に影響を与えたのだネ。僕も学生時代、夢中になって参考にしたものだ。

また、今回はシャーンの写真家としての一面を深く探る事が出来たのが面白かった。一画家としてではなく、イラストレーター、グラフィックデザイナー、写真家、版画家、レタリング作家等々の側面に焦点を当てた本展覧会は実に興味深く拝見した。

シャーンの「ラッキードラゴン」シリーズの絵に詩人のアーサー・ビナード氏が言葉を付けた絵本「ここが家だ ベン・シャーンの第五福竜丸」を先日のNHK「日曜美術館」で朗読したこともあり、展覧会場は連日大盛況だったみたい。
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この絵本は2006年に出版されて、日本絵本賞を受賞している。
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ただ、とても残念なのは、6月の巡回先である福島県立美術館に米国からの70点の作品が展示不許可となったことだネ。もちろん、福島第一原発事故による放射線の影響を懸念したためだが、アメリカの水爆実験で被ばくした「第五福竜丸」をモティーフにした「ラッキードラゴン」(福竜)シリーズなど同美術館は、シャーンの作品収集に力を注いで来ただけに皮肉な結果となった。
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神奈川県立近代美術館は、鎌倉、鎌倉別館、そして此処葉山館の三つ在る。どれも素晴らしい美術館なのだが、葉山館の眺望は素晴らしい。
坂倉準三の設計は実に見事だネ。
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併設のレストラン『オランジュ・ブルー』は、一色海岸を望む眺望が何よりのご馳走かもしれない。
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この日は、相模湾の向こうに富士山の姿を望むことが出来た。
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先日のニュースで、この冬は雪富士が観られないと心配していたが、見事な純白の勇姿を誇っていた。
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帰りは、逗子駅からグリーン車に乗って新宿まで出た。
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湘南鎌倉『大船軒』の名物「鯵の押寿し」とビールを買い込み、二階席へ。暫くの間、車両貸切状態だったナ。
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一時間程の居酒屋グリーンを満喫した。

駅前で買ったコロッケとメンチが、思いのほか美味しくて感動した。
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買い食いって楽しいネ。嬉しいネ。
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さぁ、新宿から高田馬場経由で一路野方へ。
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4時口開けには間に合わなかったが、荒木マタエモンさんと鈴木さんの計らいで、なんとかいつもの席に着くことが出来た。30分も過ぎていたと云うのに、有り難き幸せなり。
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『秋元屋』、二連チャンでアル。
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この日の焼き台は、ノリ君だ。
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彼の仕込むレバーは、本当に美味しい。刻み葱に胡麻油と醤油を垂らせば、たちまち至福の味を堪能サ。
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こちらは鶏の白レバーだ。柚子胡椒まで付いて、オヤ?渋谷の『鳥重』を彷彿させるねぇ。そう云えば、昨年行ってらっしゃいましたなぁ。

さて、二軒目は毎度の『きさぶろう』へ。
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19時までは酎ハイ150円だから、お約束コースになってきた。
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途中で酒朋ウッチーも合流し、愉しい酒宴となりましたナ。此処で意外と人気なのが、ポテトフライなのだ。
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これで酒もクイクイとススむ訳でアル。
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日曜日も楽しく暮れていったのだネ。

この後、武蔵小山の『じらい屋』にて味噌らーめんを食べたのだが、正に地雷を踏んでしまったのだネ。
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夜中に胸焼けして太田胃散の世話になったのでアール。あぁ、おバカ。
by cafegent | 2012-01-31 14:26 | ひとりごと