日々是日記/酒朋コカ爺ぃの「2011食のベスト10」!
2012年 02月 08日
「スクラッパー」として彼が造るスクラップブックは、正にアートだ。ピーター・ビアードや大竹伸朗と共に並べても堂々と評価されると確信している。
一度、拝見させて戴いたが、もう趣味の領域を越えているのだナ。もう百冊以上にもなるとの事なので、是非展覧会を開いて欲しいものだ。
いつか、この日記の読者の皆にも彼のスクラップブックを紹介したい。
だが、今回は毎年恒例となっているコカ爺ぃの「食のベスト10」をご紹介しよう。
そこで一念発起して土曜の朝早起きをして口開けに来たのだネ。当然、僕も毎週土曜日は朝酒を愉しむために宇ち多゛通いをしているので、彼とも一緒に呑む訳だ。
以来、宇ち多゛のタン生を求めてやって来る彼と朝の立石で遭う機会が増えたのだナ。開店前の一時間余り、マスターが丁寧にボイルされた豚のタンを捌いてく。この光景を眺めながら口開けを待つのも愉しい。
第2位の座を射止めたのは、こちらも彼が足繁く通う富ヶ谷の『アヒルストア』だ。確か2年連続で第1位だったが、今回は「白菜のシュークルート」で堂々の2位でアル。
立会川『鳥勝』の煮込み豆腐や『角萬』の冷やし肉南そば等々、ニヤリとしてしまうベスト10なのだナ。
彼は「イメージとしては古川ロッパの『非食記』があるかもしれない」と書いていた。
此処に挙げた『鳥勝』や『宇ち多゛』の様な庶民の味方的存在をきっちりとおさえている辺りが心憎い。
そんな訳で、毎年彼の「食のベスト10」を心待ちにしているのだ。
ロッパの『非食記』の名前を久しぶりに目にしたので、書棚から出して読み返してみた。
「この書を食うことに情熱を持つ人々に捧げる」
兎に角、食にこだわりを持つ古川ロッパの悲惨な姿が記されているのだナ。また、箱根『富士屋ホテル』のレストランのメニューを総て平らげた話も凄い。
三部構成だが、まぁ第一部の「非食記 昭和19年の日記抄」は圧巻だ。
ロッパの写真を見て思ったが、どこかコカ爺ぃに似ているのだナ。
あぁ、書いていたら腹が減って来た。遅めの昼飯でも食べにいこうか。