日々是日記/スクラッパー、コカ爺ぃ恐るべし!
2012年 04月 17日
何々?立川駅ビルグランデュオの6Fに在る本と雑貨の店『オリオンパピルス』にて、自身がライフワークにしているスクラップブックが展示されているとのこと。
午前中の所用を済ませ、さっそく立川駅まで出掛けて来た。途中三鷹を過ぎた辺りから空が灰色になりだしたが、立川駅に着いた時にはもう雨が降っていた。
だが、駅ビル故に傘も要らずだ。そのままエレベーターで6階へ。
この棚の中に過去に彼が製作したスクラップブックの数々が納められている。
市販のスクラップブックを使わず、読み終えた雑誌や機内誌等を台紙として貼るのだナ。ベースの誌面と貼付けられた切り抜きが奇妙なカタチとなって混在する。
そして、この本のスクラッピングの仕方がとても面白い。
台紙となるページに切り抜きをアラビックヤマトのりで貼った後、梱包用に使う透明のパイロンテープでページ全体を覆ってしまうのだ。
兎に角、自ら植草甚一フリークと称している様に、日記、コラージュ、スクラッピングの総てに影響を受けていると云う。
今までにも数々のスクラッパーは居る。ピーター・ビアードや大竹伸朗のアートとしてのスクラップブック。あるいは江戸川乱歩、今和次郎の様な考現学的役割なスクラップブック。彼もまた時代を切り取り、各分野に分けながら文化を創り上げているのだネ。
そう云えば、先に揚げたアラーキーの展覧会でも初期にゼロックスを使って自分で手作りした写真集のシリーズが展示されていた。
手に取って眺めるだけで、当時のアラーキーの写真に対する情熱が伝わってくるのだが、このスクラップブックも同様なパッションを感じることが出来た。
◇ ◇ ◇
閑話休題。
夕べは無性にハイボールが飲みたい気分だった。目黒から山手線に乗り新橋へと向かう。
土橋の交差点から高架沿いに歩き、バー『ロックフィッシュ』へ。
迷わず、キリリと冷えた銀座ハイボールをお願いする。爽やかなレモンピールの香りが鼻をくすぐり、心地良い炭酸が喉を刺激する。あぁ、クィクィと喉を通るのだナ。
三杯目をお代わりした頃、仕事を終えたカミサンが合流した。此処は彼女の仕事場から五分もかからないからネ。
最後にもう一杯お代わりしご馳走様だ。
春らしい風が銀座の路地裏を吹き抜けて行く。
バー『TOSTI』の窓も開け放たれ、時折優しい風が顔を撫でてくれる。
『Tony's Bar』の面影を残すドアの丸い船窓を眺めていたら、ヘミングウェイの愛したカクテルが飲みたくなった。
ラムとフレッシュライムだけでダイキリをお願いした。
三枝さんは、メキシカン・ラム「モカンボ」の20年で作ってくれた。
かつて訪れたハバナの街を思い出しながら、じっくりと味わった。ラム特有の甘みを堪能出来るので好きな一杯だ。
そう云えば、フローズン・ダイキリは「パパ・ダイキリ」と呼ぶ。これも砂糖抜きで作っていたっけ。あぁ、懐かしい。
二杯目は、強い香りが欲しくなり、シャルトリューズのカクテルをお願いする。
スパイシーなハーブの香りを放つ緑色のシャルトリューズ・ヴェールとドライジンで作る「グリーン・アラスカ」を炭酸で割って貰う。
この日は、明石焼きが食べたかったので、数寄屋橋に在る『たこ八』に行こうと決めていた。
そしてラーメン『朧月』の手前に在る名古屋『錦』の味そのままのカレーうどん屋『煉』さんにお邪魔した。
銀座の夜も更けて行く。クラブ帰りの客で混まないうちに家路に向ったのであった。