東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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日々是日記/80年続いた名銭湯『曳舟湯』に浸かる。

スカイツリー完成に湧く東京の東側、押上から続く京成線も路面を走る電車の高架化が進み、曳舟や立石駅も再開発の波が押し寄せている。
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曳舟駅からイトーヨーカドー方面へ進むと墨田区京島1丁目の再開発が始まろうとしている。この街のシンボルとも云える古き良き銭湯『曳舟湯』も今月を持って80年の歴史に幕を下ろすことになった。
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一昨日、立石のもつ焼き『宇ち多゛』の奥席にて向かい合わせになった「しろくま」さんにこの銭湯が17日で閉店すると教えて頂いたのだ。

しろくまさんも曳舟湯に浸かった後に隣りの『三祐酒場』でハイボールを引っ掛けるのが好きだと伺った。

堀切の『星の湯』や『第一富士の湯』、立石とお花茶屋の丁度中間辺りに在る『末広湯』も千鳥破風(ちどりはふ)作りの威風堂々とした造りだが、この『曳舟湯』も実に風格のある甍(いらか)の銭湯だ。
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切妻屋根と千鳥破風の下には立派な亀の透かし彫りがお客を招いてくれるのだ。

暖簾を潜ると昭和モダンな青と白の市松模様のタイルが上がり框(かまち)を飾る。
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左の戸を開けると男湯だ。

脱衣場から望む坪庭も風情を感じ、初夏の風が吹き込み心地が良い。
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此処の湯は、天然の井戸水を薪で焚いていると伺った。木を焼べて焚くと湯が柔らかくなるのだネ。お湯は熱めだが、余り熱さを感じさせないのも薪のお陰だろう。

シャンプーを買おうとしたら、番台の女将さんが貸してくれた。こんな小さな心遣いも下町ならではだナ。

じっくりと熱い湯に浸かり、前日の7軒ハシゴの酒を汗と共に躯から追い出した。

あと10日程で、この歴史ある名銭湯が無くなるのかと思うと切なくなって来た。
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女将さんシャンプーありがとうございました。そして、『曳舟湯』様、本当に80年間お疲れ様でした。
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外に出るとまだ日が高かった。
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『三祐酒場』の暖簾がもう出ていたので、風呂上がりのビールを飲むことにした。

カウンターの角に大輪の芍薬(しゃくやく)が生けられていた。女性たちが切り盛りする酒場には生花が飾られているのだネ。
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初夏を飾る芍薬はこの時季しか見られないし、良い香りが心を和ませてくれる。

お姐さんが玄関の戸を開けると、薫風が暖簾を揺らし心地良く頬にあたる。瓶ビールが火照った体に美味い。
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お通しがシジミの味噌汁ってのも吞んべいには嬉しい限り。
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新ジャガ芋煮をアテにビールがススむ。

さぁ、『三祐酒場』に来たら矢張り焼酎ハイボールだろう。
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「元祖」の文字が堂々と唱われたハイボールは「天羽の梅」の試作中から、この酒場で出されたそうだ。
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キリリと冷えたボールを呑み干してご馳走様だ。お姐さん方、美味い酒と料理ありがとうございました。
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午後6時、まだ外は明るい。

隣りの押上駅から半蔵門線に乗り換え神保町へと移動した。
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雨上がりの路地に緩やかな風が吹く。
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馴染みの『兵六』も戸や窓が開け放たれて爽やかな風が通り抜ける。

ショウガの効いた玉ねぎをアテにさつま無双を湯割りで吞む。
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此処は狭いが混んでくると皆が席を詰めてくれるから嬉しい。

そして、夕べはアートディレクターの五木田忠之さんが『兵六』に初訪された。
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一人酒も良いが、朋と酌む酒もまた良い。酒がより一層美味く感じられるしネ。

神保町を後にして武蔵小山へと戻った。そして、いつもの『晩杯屋』で牛太郎のご常連夫妻に遭遇。
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一杯吞んで、カミサンの待つ料理店『キッチン・リブズ』へと急いだ。

先ずは「ブロッコリーと生ハムのアーリオオーリオ」から。
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白ワインにも合うナ。
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こちらは、「トリッパと牛挽肉のトマトチーズグラタン」だ。
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僕はグラタンと云うモノに目が無いのだヨ。
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パンがススむ逸品でした。
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最後は、リブズ名物のスペアリブを戴いた。
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コレ、本当に病みつく美味さなのだナ。
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マッシュポテトと共にペロリと平らげた。

あぁ、家までスグってのがイイ!
なんたって寝落ちしないからネ。と云いながら、実はベッドの脇の床で明け方まで爆睡してしまったのだった。

てな訳で、本日禁酒令が発令!トホホ。

しろくま1124さんの「三祐酒場と曳舟湯」紹介ページ
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Commented by ブル at 2012-06-08 11:25 x
グラタンはおいしいですよね!!
自分も大好物です。

少し前の記事で初鰹のことを書かれておられましたが、「梅安」を思い出しました。
「鬼平」での軍鶏鍋など、池波正太郎は本当に食道楽だったのでしょうね。

また銀座「卯波」のことも書かれておられましたが、鈴木真砂女さんがご存命の時に行かれていたとは羨ましい限りです。
「花冷えや 箪笥の底の 男帯」
真砂女さんらしい、自分が大好きな句です。

それでは失礼します。
Commented by しろくま1124 at 2012-06-08 12:48 x
東京自由人様

この度は、ご出馬下さった上、曳舟湯さんと三祐酒場さんを、自由人様ならではの、素晴らしい文章とお写真でご紹介いただき、心から感銘いたしました。
まことに、ありがとうございます!

また、私の拙い文にまで言及をしていただき、はなはだ恐縮しております・・(汗)

80年の歴史は、もう、あとわずかに迫っておりますが、でき得る限り、あの極上の名湯と雰囲気に、浸らせていただこうと、思っております。

どうか、お体と寝落ち(!)には、くれぐれもご留意をいただきまして、ますますのご健勝といよいよのご健筆を、心よりご祈念申し上げます。

大変に、ありがとうございました!
Commented by cafegent at 2012-06-08 15:59
ブルさん、こんにちは!
素敵なコメントありがとうございます。
池波正太郎好きとしては、嬉しい限りです。
また、銀座の「卯波」も再開していますネ。俳人が多く集っているみたいです。

真砂女さんの俳句は、僕も大好きです。
これからも駄文散文宜しくお願いします!
Commented by cafegent at 2012-06-08 16:03
しろくまサマ、こんにちは!

先日は大変貴重な情報をありがとうございました。
翌日、さっそく「曳舟湯」に浸かって来ました。

食べログの記事は、とっても素敵でした。多くの方にも「曳舟湯」の中を知ってもらいたいので、リンクさせて戴きました。
ありがとうございます。

これからも宜しくお願いします。
by cafegent | 2012-06-07 14:31 | 飲み歩き | Trackback | Comments(4)