軒先の 秋刀魚煙るや 昭和かな 八十八
昨日9月9日、「目黒のさんま祭り」が催されたネ。今年も恒例、岩手県宮古島から六千匹の秋刀魚、そして徳島県神山町産のすだちが振る舞われた。
年々、人が増えており今年も朝から4時間待ちが続いたらしいネ。
行列は目黒から白金トンネル沿いを大崎五反田方面まで続いていた。
以前は僕も並んだものだが、今年は賑わいを眺めるだけにして祭りを楽しんだ。
先日、近所の魚屋にも新サンマが入っていたので、我が家でも初物を戴いた。
もう少しすると、北海道から秋刀魚が届くので我が家でもさんま祭りが始まるのだナ。
初さんま 至福の匂ひ シャツに染む 八十八
◇ ◇ ◇
閑話休題。
さて、先週は神田出世不動通りにて「神田技芸祭2012」が開催された。
この時は道路の交通を遮断して、通り全体が宴会会場と様変わりする。
馴染みの酒場『あい津』の前が丁度イベントステージとなっており、商店会長の挨拶の後、樽酒が振る舞われた。
酒朋ビリー隊長とQちゃんが来るまで30分程時間が有ったので、『あい津』の店主石村さんと荒木マタェモンさんと振る舞い酒で乾杯をした。
酒はもちろん東京の地酒、豊島屋酒造の「神田橋」だ。
マタェモンさんと祭りを祝い、生ビールを戴いた。
このマカロニサラダも実に美味かった。
ビールを呑みほした頃合いにビリーたちが到着。
我々は同じ通りで開催中の「神田そば万博2012」へと移動した。
今年は、神田やぶそば、神保町満留賀、神田司町志な乃をはじめ、17店の神田の名店が「つゆ比べ」に参加した。
4人でそれぞれ違う汁を選べば沢山のつゆ比べが出来るのだナ。皆二枚づつ蕎麦を頼み、味比べを愉しんだ。
僕が選んだのは左から神保町『満留賀静邨(まるかせいそん)』、内神田『浅野屋本店』、そして神田司町『志な乃』の三店だ。
この色の違いからも判る様に各店とも本当に個性的なつゆを出しているのだネ。
マタェモンさんに戴いた『かんだやぶ』の汁は本当に濃くて、蕎麦をほんの少し浸けただけで十分だったナ。満留賀静邨も辛口だが、香りが良い。
神田司町の志な乃は、そばとうどんの合い盛りが人気の店だが、改めて此処のつゆの独自性に驚いた。ダシで食べていると云う感じだったが、とても美味しかったなぁ。
つゆ比べを楽しんだ後は、商店会の福引きだ。
4人で二回分だったので、ビリーとQちゃんが回した。
僕らの前に並んでいた若い女性がナント1等の2万円券をゲット!
二本しか入ってないのだから、商店会の方々も驚いていたナ。
そして、ビリー隊長も頑張った!4等の三千円券を当てたのだ。
Qちゃんも6等の日本手拭いを当てて満足していたネ。
意気揚々と再び『あい津』の暖簾を潜った。
此処にはコレが有るのがウレシイ限り!
これが、生ホッピーだネ。
先ずは生ホッピーで乾杯し、秋刀魚刺しのダブルを御願いした。
これで、700円とは神田の良心だネ、ホント!
三千円の商品券はこの商店会の参加店でしか使えないのだが、此処のご常連さんが快く現金で券を買い取ってくれたのだネ。
神田出世不動通りは人情通りなんだネ。
そんな訳で、現金に化けた三千円で焼酎のボトルを入れたワタシたち。
外のライブは、ベンチャーズの波乗りサウンドで盛り上がっている。
テケテケテケテケに乗って、焼酎がススむのだ。
自慢のとり豆腐も美味い。
ステージでは一番盛り上がりを見せるベリーダンスが始まった。
皆、酒を忘れて外に出る。そう、この妖艶な踊りに魅入るのだナ。
ベリーダンスを堪能した後は再び、酒宴が続く。
秋刀魚のなめろうも酒がススむアテだったネ。
『あい津』は、相変わらず素晴らしい料理で大満足。石村さん、ご馳走さまでした。
神田から一路神保町を目指して、移動した。
『兵六』の暖簾を潜ると、先日「二大ビール工場巡り」を楽しんだキクさん、ミッちゃんが来ていましたネ。
さつま無双の白湯割りが五臓六腑に沁み渡る。
翌日はまた朝から立石朝酒の旅に出掛けるのだが、この夜は寝落ちもせずに家路に着いた。
夜空を見上げると半月が、無事に帰宅した僕を呵々と嗤っている様だったナ。