昨日の3月11日は、全国で黙祷を捧げた方が多かったことだろうネ。
あれから2年が経った訳だが、僕の廻りでも今なお被災地でのボランティア活動を続けている方がいる。
俳句や短歌の世界でも「3.11忌」という季語が生まれた。僕は東京の仕事場に居たのだが、あの揺れの大きさは鮮明に覚えているが、ニュース映像に映しだされた津波の被害の方が強烈に記憶に焼き付いている。
そんな3月だが、啓蟄を迎え一段と春めいて来たネ。日曜日の東京は気温も25度近くまで上がり、地表の埃が空に舞う「煙霧」と云う現象が起きた。黄色い空模様に最初「黄砂」が飛んで来たのだとばかりに思っていたが、違ったのだネ。
七十二候では「桃始笑」(もも、はじめてさく)の頃。春めいてきて桃の花が咲き始める時季が来た訳だ。
毎朝歩く都立林試の森公園では杏の花が咲いていた。桜ほど満開になる花ではないが、細い枝から凛とした花が咲き誇っていたナ。
桃の花ももうすぐ咲き始めるころか。「桃の花」は春の季語だが、「桃の実」は秋の季語になる。俳句の世界は実に面白い。
鍋提げて 桃の中道 妻帰る 子規
◇ ◇ ◇
閑話休題。
さて、昨日は恵比寿に出た。一昨日とは打って変って気温が低くなったのでまたピーコートを羽織ったが、気分はもう春。『さいき』の凍結酒が恋しくなったのだナ。
午後6時半、ヿ字カウンターの一番奥、黒板下へ座る事が出来た。
『さいき』は、最初に三品の料理が出るのだが、これがいつも旬のもので美味い。
春キャベツのお浸し、味噌田楽、そして真子がれいの昆布〆が出た。
最初のビールに春キャベツがマッチしたが、かれいの刺身にはやはり日本酒か。
一の蔵の燗酒を戴いて、昆布〆に合わせてみた。あぁ、むふふの美味さだった。
続いて、さいき名物の海老しんじょうを戴いた。
これには凍結酒だネ。
シャーベット状になった一の蔵はキリリと美味い。熱々の海老しんじょうとの相性も抜群だった。
ふんわりと焼かれた卵焼きも相変わらず美味しかったなぁ。
混んで来たので、これにて終了。
続いて向かうは此処から数歩の『縄のれん』だ。
ガツ刺しをアテにボールがススむ。
レバーにハラミ、ミノなどを焼いて貰い、ボールのお代わりが増した。
『縄のれん』は今年の夏から建て替え工事が始まるそうだ。年内一杯の工事となるから新装開店は来年早々だネ。
改装前にもう一度来ようかナ。
さて、三軒目は恵比寿ストアー内のワインバー『Whoopee』へ。
時を同じくして、『ビストロ・ダルブル』のオーナー中西さんがやって来たので、一緒に飲むことにした。
赤ワインで乾杯し、昔話に花が咲いた夜であった。