東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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日々ヘベ日記/桜咲く十条赤羽ハシゴ酒!

東京の桜も満開となっているネ。
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仕事場近く、かむろ坂の桜も見事なアーチを作っているし、お花見日和が続く。

季節を72に分けた七十二候では「雷乃発声」(かみなり、すなわちこえをはっす)の頃を迎えた。桜の季節だが、遠くで春雷の声が鳴り始める時季が来た。

今夜は北の丸公園近くで花見を催す予定だが、午後8時過ぎには雨が降るとの予報が出ていた。昨年亡くなった我が酒朋の作家、中西隆紀さんが見つけた花見場所なので、毎年「中西桜のお花見」と称して集まっていたのだが、今年は追悼のお花見でアル。

神保町の『兵六』で出逢ってから随分といろんな酒場に行ったり、山登りや散歩の会なども御一緒した。
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中西さんの著書「幻の東京赤煉瓦駅 新橋・東京・万世橋 (平凡社新書)
」はテレビ番組「ブラタモリ」のネタにもなったことがある。東京駅や神田駅周辺の歴史にも詳しく、「日本の鉄道創世記---幕末明治の鉄道発達史」と云う本が最後となったネ。
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神保町の宮崎駿こと中西さんの酔態が今も目に浮かぶのだナ。

今宵は花見が終わるまで春雷を聞くこと無く過ごしたいものだ。そして、中西桜に献杯しようか。
       ◇            ◇            ◇

先週の土曜日、午前中に家の用事が有ったため、立石朝酒を休んだ。

午後は武蔵小山『牛太郎』の暖簾を潜る。馴染みの顔が集う酒場は心が和むのだ。大瓶のビールで喉の乾きを潤し、さつま白波を戴いた。ちょっと前まではお湯割りにして吞んでいたのだが、すっかり春真っ盛りとなりお湯割りから水割りへと変わるのでアル。

この日は酒朋コカ爺ぃと板橋の銭湯に行く約束をしていたので、薄めの白波で終了。武蔵小山からは地下鉄の東京メトロ南北線と都営三田線の乗り入れをしているので、板橋方面へ行き易いのだネ。都営三田線で新板橋駅へ。其処からはほんの5分ほどでJR板橋駅だ。東口に向かうとロータリーでは既にコカ爺ぃ達が待っていた。
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コカ爺ぃの会社の後輩クンと酒朋Yさんの4人で、銭湯『稲荷湯』まで歩く。
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コカ爺ぃの幼馴染みが営む店などを横切り滝野川銀座通りをススむ。途中、『あんみつ みやま』の看板と中華料理『十八番』に後ろ髪を引かれたが、路地を左に折れて稲荷湯に到着だ。
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渋い佇まいに皆カメラのシャッターを切るのだナ。この富士山の様な千鳥破風の屋根が美しいネ。

古い銭湯に行くと入口に「わ」とか「ぬ」の板が掛けられている。
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「わ」板で湯が「湧いた」
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「ぬ」板で湯を「抜いた」と表しているのだネ。わの板が掛かっていたので営業中だ。江戸の粋を感じるネ。

さぁ、江戸っ子のやせ我慢じゃないが、此処の熱い湯に挑戦だ。上野の『燕湯』の湯も可成り熱いのだが、こちらも負けず劣らずに熱い。コカ爺ぃは幼い頃からこの湯に慣れ親しんでいると云うが、みるみるうちに太もも辺りがピンク色に変わっていたネ。

稲荷湯は映画「テルマエロマエ」のロケにも使われていた風情溢れる銭湯で、映画公開記念の原作者と役者のトークショーも此処で開催されていたっけ。

じっくりと汗を出し、リフレッシュ。午後も長閑な暖かい日和だったので、髪も自然に乾いていくのだナ。

板橋から一駅移動し、十条駅へ。
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目指すは『斉藤酒場』だ。四時半口開けの酒場の入口には9人の団体さんや数組が並んで居た。この日は店の人手が少ないとのことで、少し遅れて暖簾が下がった。
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待っている列の後ろから僕を呼ぶ声がして振り返ると北海道砂川の酒朋ヨネちゃんだった。元々下北沢時代の吞み仲間だが、地元に戻って久しい。今回は東京に遊びに来たとのことで、斉藤酒場の口開けを狙ったとのこと。嬉しいなぁ。

風呂上がりの一杯は矢張りビールだネ。生ビールも有るのだが、斎藤酒場自慢の冷水で冷やした瓶ビールでカンパイした。此処は壁の品書きにも「冷やしビール」と明記してあるのが微笑ましい限り。

名物ポテトサラダにカレーコロッケ、串かつ、それに旬の新じゃが煮などをつまみに酒がススむ。酒を燗酒に切り替えて、ほっこりとした時を過ごす。
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午後五時半過ぎ、外に出るとまだ明るかった。暮れ泥(なず)む東京の空にも、もう燕が飛び始めたのだナ。

そして吞んべい一行は赤羽駅へ。
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ロータリーを抜け1番街へ。『まるます家』に到着すると既に大勢の先客が並んで居たネ。
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陽が長くなった春の夕暮れ、外で待つ間も心地良い。暫く待って、右手のコの字の角へ。
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若者は暫く立ち飲みで我慢してもらい、いつものジャン酎モヒートを戴く。
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「ジャン酎」とはハイリキチューハイの1ℓジャンボボトルのこと。ジャンボ酎ハイの略だネ。これにライムと生ミントの葉を潰し入れればモヒートの完成だ。
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若女将の和子さんにアンゴスチュラビターズを出して戴き、ジャン酎モヒートに数滴垂らす。これで旨さ倍増なのだヨ。
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最近お気に入りのたぬき豆腐と鯉の生刺しをお願いする。
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そうそう、海鞘(ほや)の塩辛も外せないネ。これだけで酒がススむススむ。
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ジャン酎のお代わりもススみ、名物のうなぎの肝焼きも美味かった。
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あぁ、食べた吞んだ。引っ切りなしにお客さんが待っているので、早々にご馳走さま。ありがとうございました!

『丸健水産』に移動すると人が入る隙もない程に大盛況。
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若旦那にご挨拶だけして、日を改めることにした。『まるます家』で隣り同士だった二人組の美女たちが先に来ており、僕らの足が止まっていたが記念撮影をパチリとして丸健水産を後にした。

お次は大衆酒場『まるよし』だ。
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白地の暖簾を潜ると小上がりが丁度空いていた。
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名物のきゃべ玉とハムエッグをアテにホッピーをグビリ。
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ホッピーの中をいくつお代わりしたか判らないままご馳走さま!
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そのまま僕らは立ち飲み『喜多屋』へと向かったが、此処で吞んだか吞まなかったかの記憶が無いのだナ。駄目だね、まったく。
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しかし、最後はしっかり〆のラーメンは食べていた。
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『自家製麺 伊藤』のシンプルな中華そばを平らげ城北ハシゴ酒ツアーを終えた。
by cafegent | 2014-04-02 16:10 | 飲み歩き