東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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日々是日記/満開の桜の下で酒朋を偲ぶ。

昨日の雨で桜も可成り散ってしまっただろうか。目黒川では散った花びらで見事な花筏(いかだ)が出来ていた。仕事場の隣りの民家の玄関では花海棠(ハナカイドウ)の花が咲いている。
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朝方の雨に濡れて、実に艶やかに映ったのだナ。

中国は唐の時代を代表する美女・楊貴妃がある時、酒に酔って心地良くうたた寝をしていた姿を玄宗皇帝が目にして「海棠の眠り、いまだ足らざるのみ」と、楊貴妃をカイドウの桃色の花に喩えたのだネ。そこから、この花は「睡花」とか「眠りの花」とも呼ばれている。

そんな花海棠の様な美しくうたた寝をする女性に、深夜のバーのカウンターで出逢いたいものだ。

    海棠の寝顔に見ゆる 笑(え)くぼ哉    正岡子規

豪華絢爛に咲き誇る桜や海棠も美しいが、路傍で可憐に咲いている菫(すみれ)の花も実に素敵だネ。高い樹々の花を愛でて歩きながら、時々は足元に咲く小さな花に目を落としてみて欲しいものだナ。
      ◇           ◇           ◇
閑話休題。

大雨が降った前日、満開の桜を眺めに酒朋と集まった。前回も触れたが昨夏に亡くなった作家の中西隆紀さんが永年愛した桜の木だったので、毎年「中西桜の花見」として集まっていたのだが、今年は追悼の花見となった。

半蔵門駅近くの酒屋の角打ち『いづみや』で集まり、駆けつけ一杯ひっかけた。
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酒朋マタェモンさん&Qちゃん。
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両国で私設図書館『眺花亭』を営むナベさん、ケン君が集まり乾杯!
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酒の買い出し先である『YAMAYA』に移動し、酒朋キクさん達と合流。ワイン、日本酒、ビールなどを仕入れて、いざ中西桜の咲く場所へ。
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何処かのビルでは、窓の灯りで桜の花を描いていたネ。
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毎年、人が少なく穴場的な場所だった筈だが、この日は50名程の団体さんが先客でお花見を楽しんでいた。
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外資系の企業の方々だったが、随分と豪勢な雰囲気の酒宴だったナァ。だが、我々より一足早く散会し、余ったお酒を僕らの宴に進呈してくれたのだネ。これぞ花見が紡ぐ酒宴社会の成せる技!感謝多謝!有り難く飲ませて頂いた。

先ずは中西さんに献杯をしたが、しんみりしたムードは無い。酒をこよなく愛した御仁だったのだから、我々も大いに桜の木の下で酒を酌み交わすのだ。

毎度お馴染みキクさん手作りのキクハムとベーコンも酒がススむアテになる。
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『YAMAYA』で仕入れたレバーペースト&バゲットも美味い。

コッヘルとバーナーが有るから、夜桜で燗酒だネ。
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そして、お待ちかねマックス渡邊さんの登場だ。
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模型とフィギュアの世界では知らぬ者がいない程の有名人のマックスさんだが、忙しい合間を縫って毎年この花見に参加してくれるのだナ。

今回は大きな鍋とコンロで美味いおでんを振る舞ってくれた。
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躯もホッコリと温まるし、今年も素晴らしい春の酒宴となった。
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午後9時、小雨がパラついて来たので撤収。大勢居ると片付けも早いからイイネ。
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お堀の桜を眺めつつ、神保町へと移動した。
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神保町の酒場『兵六』はいつでも混んでいるのだが、何故か花見の後はこの大勢が入れるのだから不思議だネ。
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さつま無双の白湯割りで再び躯を温めた。
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途中、酒朋ホッシーも合流し、いつの間にか店内は知った顔ばかりとなった。
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今頃この酒場の何処かで中西さんも盃を傾けていることだろう。

花見に集まってくれた酒朋たちにも感謝しなくちゃネ。さぁ、この次は「兵六散歩の会」だ。その時また皆で集まろう。
by cafegent | 2014-04-04 16:12 | ひとりごと