日々是日記/小劇場の舞台に刺激を受け、赤羽に酔う。
2017年 03月 06日
今日の東京も雨模様だが、この季節は一雨一雨降るごとに春が近づいていくのだナ。雨上がりの街では、木蓮や辛夷(コブシ)の花が咲き、沈丁花の強い香りが漂い始める。
さて、昨日は地元の飲み仲間のケイタが出演する舞台を観に池袋まで出かけた。17時開演だったので、少し早めに池袋に行き居酒屋『ふくろ』で軽く引っ掛けることにした。
午後3時でも、此処はお客さんで一杯だ。カウンター席に腰を下ろし、生ビールを頂いた。
ビールを飲み干したところで、昼の部の公演を見終えた酒朋アベちゃんがやって来た。
小瓶の焼酎を全部飲み終えたところで、劇場に向かう時刻となった。池袋西口から10分ほど歩いた所に在る『木星劇場』へと向かった。この日は公演最終日という事もあり、開場と同時に続々と人が集まって来た。
この日の芝居は「劇団東京晴々」の第8回公演『看取りたがる男たち』だ。
今の僕らの世代が現実問題として直面しつつある「家族を看取る」ことをテーマにしたをウィットに富んだ笑いとアイロニーに満ちたセリフ回しに、グイグイと引き込まれてしまったナ。長男役を演じた塩原啓太クンは、普段はCFのナレーションなど声の仕事が多いのだが、俳優としての魅力も存分に発揮していたし、これからもっともっと顔を出す仕事も積極的にやって欲しいな、と感じたヨ。
小さな舞台での芝居は役者と観客の距離が、ほとんど無い。一番前の席だと、役者の口から飛ぶ唾さえかかってしまう近さだろう。役者だって演じながら、観客と目が合ってしまい、可成りやりづらいだろうナァ。でも、これが小演劇の魅力と醍醐味だよネ。あっという間の75分間だったナ。
作・演出の矢野未知生さん、出演したケイタ君、後藤啓太さん、鮎澤由祐さん、加藤朝飛さん、客演の太野裕子さん、お疲れ様!次の舞台も楽しみだネ。
池袋を後にして、一路赤羽へと移動した。向かうはもちろん『まるます家』だ。一階は相変わらず外に行列が出来ていたのだが、僕らは3人だったので、二階の座敷席に入れて戴いた。
此処に来たら真っ先に頼むのが、たぬき豆腐でアル。めんつゆと揚げ玉が絶妙に豆腐に絡み、酒の肴にも最高だ。
うな丼もペロリと平らげて、ご馳走様!この日は一階のレジ場を担当していた和子さんも二階に上がって来てくれた。美味しいお料理とお酒、ありがとうございました!
「まるます家」を出て路地の左手を覗くと、なんとまだ『丸健水産』が開いていた。これは、寄らずには帰れない!と云う訳で、丸健兄貴の処へお邪魔した。
春の夜風が赤羽の路地裏を通り抜けていく。
酒が残り少なくなったところで、兄貴におでんのダシ汁を注いで貰うのだ。
あぁ、こうして赤羽の夜が更けていくのであった。