東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

日々ヘベレケ日記/東中野『丸松』にて、酒朋たちと和み酒!

梅雨明け間近の東京は暑い日が続いている。先日の日曜日も灼熱の太陽が強い西日をアスファルトに叩きつけるように放っていた。
午後3時半過ぎ、東中野の駅近くに扇子片手にパナマ帽姿の酒朋たちが続々と集い始めていたのだナ。

そう、最近の日曜日の夕暮れは東中野の「丸松」で酒を酌み交わすのが恒例となってきた。

歳を重ねると、自然に浴衣姿も板に付くから粋だよネ。


今年の三月、東中野の駅からスグ近くに『もつ焼き 丸松』が開店した。店主の松浦辰也さんは、城西地区を代表する野方の名店「やきとん 秋元屋」で8年半もの長きに渡り働いて、先輩のたっつんが独立した後は、店長として店を切り盛りし、満を持して独立開業したのでアル。

僕は10年以上「秋元屋」に通っていたので、松っちゃんが入った頃から知っている。秋元屋の桜台店を任されている三浦さんの下で長い間修行していた「たっつん」こと藤井龍成さんも沼袋で『やきとん たつや』を営み、この10年の間にも多くのスタッフが巣立ちして、都内各地に12店舗以上もあるだろうか。まっちゃんより後に入った者が先に独立したりしており、僕らも彼がいつ独立するのか、と気を揉んでいたっけ。


西武新宿線エリアには既に何軒もの秋元屋出身者の店が在るので、松っちゃんも違う沿線で物件を探していたのだが、随分と物件が見つからなかった。そして、偶然この場所に出会ったので開業を決めたのだネ。

L字型のカウンターが12席、小さな4席の卓が一つ、壁際に2席程度のスペースが有るが、決して広いとは言えない空間に連日多くのお客さんが足を運んでいる。


秋元屋出身らしい味噌だれのもつ焼きをはじめ、白レバ、せせり、ねぎま、ぼんじりなど鶏の部位も用意してあるのがウレシイ限りだナ。


生ビールはサッポロ、瓶ビールは僕の大好きなサッポロ赤星だ。ホッピーや酎ハイ用の焼酎は、お馴染みのキンミヤ焼酎なので、クィクィとイケるのだナ。


この日は白ホッピーを頂いた。

日々ヘベレケ日記/東中野『丸松』にて、酒朋たちと和み酒!_b0019140_16262858.jpg

暑い夏の盛りにはシャーベット状に凍ったシャリ金ホッピーが最適だ。注文の仕方は秋元屋と同様にメモ用紙に自分で書いていく。


    かしら タレ 1

    レバー 味噌 1

    なんこつ 塩 1

    せぎも タレ 1

    手羽先 塩  1

  ーーーーーーーーーーー

    もつカレー  1

    ゆでたん山葵 1

    キャベツみそ 1

    自家製ぬか漬 1


と、こんな具合にネ。秋元屋スタイルだとメモ用紙の真ん中に横線を引いて、上段に串もの、下段に単品料理を記すのだ。それ故に、僕らは自然にその調子で書いているのだナ。


書いた紙をスタッフに渡し、暫しの間飲んで待つ。小体の酒場のよい所は、厨房との距離が近く炭火で焼かれていく串を眺めたりするのも愉しいし、店主との他愛ない会話もまた楽しいひとときとなる。


キャベツやぬか漬はスグに出てくるので、酒の肴にちょうど好い。焼きモノ以外を用意してくれているのは松っちゃんの同級生だそうだ。そうか!狭いカウンターの中でも、あ・うんの呼吸でスムーズに切り盛りしていたのは、少年時代の絆がもたらしていたのだネ。


この日はちょうど大相撲名古屋場所の初日だったので、入口上に有るテレビで相撲中継を流してもらい、皆でそれぞれの贔屓の力士たちの応援となった。


もつカレーには炭火で焼いたバゲットが二つ添えられる。

バゲットが無くなったら、キャベツにもつカレーを載せても実にウマいのだヨ。

さぁ、お待ちかねの串モノが焼き上がってきた。

先ずは、せぎも串から。タレで焼いたせぎもに山椒が香ばしい。

ハラミもジューシーで美味いナァ。この自家製ぬか漬も、漬かり具合が抜群なのだ。これは日本酒がススみそうだネ。「丸松」では、定番の酒「宮の雪」が醸造、純米、にごり酒と常備されているのだが、季節に合わせた純米酒を数種類用意している。この日の日本酒は、静岡の土井酒造場が造る「開運 涼々」特別純米だ。
日々ヘベレケ日記/東中野『丸松』にて、酒朋たちと和み酒!_b0019140_16070574.jpg

夏限定の純米酒で、仄かな酸味が喉に涼しさを感じさせて、クィクィとススむ夏らしい一杯だ。この他にも神奈川は海老名の泉橋酒造が造る「夏ヤゴ」も仕入れていたネ。こちらも夏季だけの限定で、冷酒でクィッといきたいもんだナ。

ゆでたんは、豚の舌をじっくりと柔らかくなるまで茹でてあり、柚子胡椒か山葵で戴く。


「丸松」では、他にも上タン串や自家製つくね、てっぽうなど絶品な焼き加減の串も多い。オープンした日にひと串の大きさが大きいなぁと思っていたのだが、松っちゃんは「原点回帰じゃないけれど、自分が衝撃を受けた頃の秋元屋で食べたもつ焼きの部位の大きさにしたんです」と語ってくれた。なるほど、そう云えばこの食べ応えのある大きさは昔の秋元屋を思い出させてくれたナ。


おっと、テレビでは幕内の力士たちの取組も中盤を迎えていた。外では待っている方々も数人居たし、そろそろ席を空けるとしよう。
松っちゃん、ご馳走さま、また来週ネ!


「もつ焼 丸松」

中野区東中野1-56-4 第一ビル1F TEL 03-5338-4039

16時~23 月曜定休

JR東中野駅 西口2番出口を降りて右手へ進み、正面の通りを左折してスグ


by cafegent | 2017-07-11 16:40 | 飲み歩き