日々是日記/半夏生の夏、亡き酒朋を想い酒を酌む
2018年 07月 02日
半夏生葉を白く染め梅雨あがる 山口青邨(せいそん)
関東では、昔から半夏生にタコを食べる風習がある。田植えが終わる頃、沢山有るタコの吸盤のように稲穂が多く付き実るように、またタコの八本足のように稲がしっかりと根を貼るようにと願をかけたからだそうだ。実際にタコを食べると疲労回復にもなるし、農家の人々の生きる知恵だったのかもしれないネ。
今夜は、蛸を肴に冷酒でもやろうかナ。
◇ ◇ ◇
閑話休題
昨日は夕方から浅草にて酒朋ハッシーと老舗居酒屋の『三岩酒場』で待ち合わせをした。
田原町で地下鉄を降り、寿四丁目の交差点からなるべく日差しを避けるように雷門方面へと歩いた。天ぷら「てんや」の角を左へ折れれば、浅草すしや通り。
ガラリと戸を開けるとスグ手前のテーブルでハッシーが呑んでいた。先ずは、冷えたビールで喉の渇きを潤そう。キリンの瓶ビールをお願いして、一緒にそら豆と漬物も頼んだ。
二本目のビールが空いた頃に酒朋トクちゃんが入ってきた。
カルシウム補給と夏バテ防止に、僕らは「どぜう鍋」をチョイス!
寿司屋が並ぶ「すしや通り」だから、てっきり開業当時はお寿司屋さんなのかとばかりに思っていたが、ハズレだった。
この写真は、まだこの通りがアーケードになるずっと昔だ。
『三岩酒場』は此処で修行を積んで独立したり、暖簾分けをした店が数十軒も有り「三岩睦会」を作って親睦を深めていると伺った。みんなで親睦会を開いたり、旅行に行ったりしているそうだ。上の席に三岩睦会の皆が集まる時には、店を閉めてしまうそうだ。この大らかさも浅草育ちの気風(きっぷ)の良さを感じるのだナ。
ゴボウと刻みネギがたっぷりと入ったどじょうは、山椒が合うネ。ウーロン酎ハイがススむススむ。
こちらは、三岩名物の「鮪フライ」でアル。
大将、女将さん、ご馳走様でした。
『相模屋本店』で一杯やろうと思いきや、満杯でダメだった。では、のんびり散歩しながら夜の酒宴の場所まで歩こうということになった。
浅草ロック座の前を抜けて浅草寺の裏手へと進む。「正直ビヤホール」の在る交差点から「ソンポーン」の方へと歩く。夕暮れになり少しだけ風が吹いてきた。
この界隈は言わずと知れた吉原ソープ街だ。昔は送迎用のリムジーンが主流だったが、今は殆どがグランビアクラスの高級ワンボックスカーなのだネ。
吉原大門に到着だ。この日の酒宴は、吉原『金すし』さんだ。
ミヤッチこと宮本征一は浅草の祭りをこよなく愛していた。
大いに呑み、食べて笑って、ミヤッチの笑顔を思い出すことも出来た。
来週は、ひとみ姐さんを偲ぶ酒宴だ。これも毎年恒例の行事となったが、この日のように楽しく笑ってひとみさんを思い出すとしようか。