東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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満開の桜の季節、青春18きっぷの旅で伊東・小田原へ!

日曜日は、ぶらぶらと武蔵小山からかむろ坂の桜のアーチを抜けて五反田へと散歩をした。

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東京の桜も満開となり、目黒川では花筏(いかだ)が浮かぶ水辺をお花見船が出ていた。
坂口安吾が書いた小説「桜の森の満開の下」では、七人の女房を持つ山賊と恐ろしい女が登場していたが、目黒川沿いに在る「五反田ふれあい水辺広場」では、山賊どもに出会うことなく、満開の桜の下で春爛漫と陽気に酒に酔い酒宴に興じる人たちで盛り上がっていた。
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花筏も美しいネ。

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この日は、僕が大好きな目黒の居酒屋『友(とも)』のご主人とご常連さん達のお花見酒宴が催されていた。
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酒を持参し、途中参加して僕も楽しく酔いながら絶景の桜を愉しんだ。
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風もなく穏やかな日曜の午後は、たくさんの人たちが花見酒に酔っていた。
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別のグループでお花見をしていた酒朋裕子ちゃんにも遭遇した。美しい彼女の頬も桜色のようになっていたナ。
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そして、ぶらぶらと目黒川沿いを歩きながら花見を続けたのでアル。

閑話休題。

さて、前日の土曜日は、品川駅で酒朋ゆうじと待ち合わせをして青春18きっぷの旅に出た。

9時18分発の快速アクティーに乗る予定が、反対側のホームで話し込んでいるうちに後ろのホームからアクティーが出発してしまった。

のっけからやらかしてしまったが、旅はのんびりで構わない。次の各駅停車の列車で熱海まで向かうことにした。


旅は家を出た時から始まっている。違う土地へ向かうと思うだけで胸が高まるし、何よりも呑み鉄が好きな僕は、その日の気分によって持参する酒を考えるのも好きなのだ。

今回は天気も良かったので、キンキンに冷えたシャルドネと前日の夜に深夜食堂『いちりん』のノブちゃんに作ってもらったハムエッグサンドウィッチを持参した。


グリーン券を購入し、グリーン車の二階へと上がる。列車が動き出したら、缶ビールをプシュッと開けるのだ。

さぁ、旅の始まりにカンパイ!男二人の飲み鉄も楽しいものだ。

崎陽軒のポケットシウマイは、つまみにちょうど良い大きさだ。缶ビールを二つ飲み終えたところで、大船駅に到着だ。大船の観音様に手を合わせ、白ワインへと切り替えた。
どうですか『いちりん』のサンドウィッチは?
シンプルなんだけれど、誰にも真似の出来ない味なのでアル。


そして、明治屋の缶つま「牛肉のデミグラスソース」を開けた。実はこの缶詰は、もう何度も旅をしている。毎回、青春18きっぷの旅に出る都度に持参しているのだが、何故か開けないまま旅が終わってしまっていたからなのだ。

今回はワインを飲み終える前にこの缶詰を開けてみた。赤ワインで煮た牛肉はなかなか良い味に仕上がっており、酒もススんだナ。


車窓からは幾つもの桜並木を眺めることが出来たし、1時間半、快適な居酒屋グリーンを愉しんだ。

満開の桜と青い海を交互に眺めながら列車は熱海駅へ到着した。


温泉まんじゅうを買い食いしながら、海岸へと散策をした。

そしてローカル線に乗り、いざ伊東へ。
伊豆急下田行きだが伊東駅まではJR線なので、青春18きっぷが使えるのだヨ。

改札を出て、湯の花通りやキネマ通りを歩く。海に近づくと松川遊歩道のソメイヨシノが満開だった。
風もなく穏やかな土曜の午後はツバメも青空を舞っていた。
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僕らは酒の前にひとっ風呂浴びることにした。
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松川沿いに立つ老舗旅館『東海館』は、もう旅館業は廃業してしまったが、かつての栄華を垣間見ることが出来る観光施設になっており、日帰り温泉に入ることが出来るのだ。
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昭和初期の建築様式をそのまま残した木造建築は見事で、廊下や階段、各部屋の意匠も素晴らしい。
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こんな時代に来てみたかった!

そして、道後温泉の湯船を彷彿させる全面タイル貼りの浴場も素敵なのだ。
この日は僕とゆうじしか客が居なかったので、まるで貸切風呂のようにのんびりゆったりと湯につかることが出来た。


さっぱりとして汗を流したから、酒も美味しく感じられるだろう。猪戸のスナック街を通り抜け、旅の目的地である『福みつ』へと向かった。

おや、日に焼けていた赤い暖簾が新しくなっていたナ。
暖簾にラーメンと記されている通り、この店はラーメンと餃子の店なのでアル。だが、伊東漁港で早朝から働く男衆やお母さんたちの癒しの場でもあるため、朝7時から深夜2時まで営業しており、食事と酒と肴を提供してくれるのだ。以前はお母さんが夜の営業を担当していたが、体を患ってからはクーちゃんこと久美子さんが一人、通し営業で切り盛りしている。


椅子に座るとカウンターの奥に仕舞ってある寳焼酎のキープボトルの紙パックを出してくれる。

氷を入れたグラスに焼酎を入れて粉末の抹茶を入れて水を注ぐ。ハイ、抹茶割りの完成だ。

『福みつ』は、黙って呑んでいれば、クーちゃんがいろんなおつまみを出してくれる。
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料理上手の酒の肴は、訪れる度に違うのが嬉しい限りでアル。
この日は、きんぴらごぼうにシナチク、ホタルイカの酢味噌和えに新鮮なシラスおろしが続けざまに乗った。
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クゥッ、地物をつまみにシ焼酎が止まらない。僕らのつまみを出しながらも、ご常連さんの頼んだお弁当を幾つも作っていた。
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ひと仕事終えたクーちゃんは、実に美味そうにタバコを吸っている。
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初訪問のゆうじも大満足なご様子だ!

そして、牛肉としらたきの煮物とクリームコロッケ、秋刀魚の丸干しに酢の物まで出してくれた。
2時間ほど至福のひとときを堪能した。
これだけ食べて一人千円札一枚で済むのだから、本当にいつもクーちゃんには頭が上がらない。今回は新しい焼酎も入れたのでボトルキープ代を支払いご馳走様!
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近くの『三木洋菓子店』に立ち寄り土産の「猫の舌クッキー」を調達し、海岸沿いへと歩く。
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4月の風が肌に心地好い。青空が広がり初島もよく見えた。
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向かうは、湯川第3浴場『汐留の湯』だ。
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此処は源泉掛け流しの湯で、地元民じゃなくても250円で利用出来るのが嬉しい。
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熱めの湯に浸かり、じっくりと汗を出す。
男湯の窓を開けると相模灘の向こうに浮かぶ初島を望むことが出来る。春風が汗を収めてくれるのだナ。


二度目の風呂でリフレッシュ出来たので、僕らは再び青春18きっぷの旅に戻った。

伊東から熱海まではタイミング良く、快適な展望列車リゾート21だった。

黒いボディの黒船電車は、全席自由席で、快適な旅を満喫出来るのだヨ。
ゆうじの持参した赤ワインを飲みながら海を眺め、しばしのリゾート気分を愉しんだ。
熱海からは直ぐに電車に乗り小田原へと向かった。

午後5時、男二人は小田原駅を出て真っ直ぐホルモン焼きの『柳屋本店』へと移動した。
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おぉ、カウンター席が空いていた。こりゃラッキーだ。大将が炭火で焼くホルモンを眺めながら呑む此処の3冷ホッピーは最高だぜ!
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3冷で和む、此処はいつだって元号が『冷和』だナ!
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此処に来たら、前菜などは頼まず真っ先にシロ焼きとシロチンをお願いするのだ。
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あぁ、もうこれだけでシアワセな気分に浸れるのだナ。
自家製の特製ダレがかかった炭火焼のシロの美味いのナンノ南野洋子!なんちて。
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レンジでチンした輪切りのシロもこのタレに付けて食べても美味い。
そして男二人呑みに臭いなど関係ない!と云う訳で、お願いしたのはかしらのニンニク焼きでアル。
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あぁ、もう最高だ!
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二代目の女将さんとの会話も実に楽しい。
そう云えば、女将さんがブラックベルベッツの皆さんと一緒に写した写真が欲しいって言っていたナァ。あれは、いつのおでん祭りの時だっただろうか?テラシィイさん、写真持っていないですか?


美味しいホッピーとホルモンに舌鼓を打ち、ご馳走様!

こうして、春の青春18きっぷの旅は5回使い切ったのでアール。


by cafegent | 2019-04-08 16:26 | 飲み歩き