晴れた休日、もう一度「夏の邸宅」を訪れた。
2008年 09月 24日
押上を過ぎ、曳舟へと地上に出る時がとても大好きだ。あの雰囲気は四谷三丁目の駅に着く時と同じで、車窓から入る開放感溢れる光のせいだろうか。
もう随分前に無くなってしまったが、銀座線の古い車両は途中必ず、ほんの一瞬の間だけ車内が真っ暗になった。ドア脇の小さなランプだけが点灯するのだが、ほぼ真っ暗闇だ。あれも大好きだったなぁ。銀座線は車両も短くて、オンボロで花屋敷のジェットコースターの様な怖さが有ったっけ。
駅に降りて立石仲見世商店街へと向かうと、揚げ物屋の猫が気持ち良さそうに寝ていた。
「宇ち多”」は相変わらず並ぶ人が増えている様子でアル。以前は10時半頃に店を覗くと、「まだ早過ぎだよ!」と云われたもんだが、今じゃ10時半なんかに到着しても、もう満席で一巡待ちとなってしまうのだ。そんな訳で、開店時間も今年に入ってからどんどん早くなって来た。11時半になり、11時20分頃になり、11時15分になり、そして先週は遂に11時6分に戸が開いた。
ホネをゲットし、先ずは酒をグイと呑む。最近はホネの割当数も厳しくなってきた。まぁ、新しい人たちにも沢山ホネの美味さを知って貰わないとね。来週は、遠慮してみようかナ。
一番奥に在る僕らの卓は知った顔ばかりなので、当然話にも花が咲く。酒の杯も重なるのだが、食べずに呑まずに喋ってばかり居るのだナ、と女将さんに思われると厄介だ。外に沢山待ってる人居るんだからネェ!ッと厳しいおコトバを浴びせられるのだ。
そして、ソウさんにグラス半分しか継がれなくなったら終了だ。此処はひとつ、くれぐれも女将さんに背中ポンと叩かれる前に引き上げたいものだ。
ありゃ無言の「もう帰れ」アピールだからネ。
この日は、酒三つに皿二つ。〆て900円の会計だった。毎週土曜の朝の至福だネ。
午後、渋谷に戻り、メンズブランド「Two Pole」の展示会へ出掛けた。
日差しがグッと強くなり、額に汗をかきながら金王坂を登る。
凪ラーメンの在るカミニートビルの2Fで展示会は開催されていた。このビルももう随分と古いよな。僕はずっと永い間「カニミート」だと思ってたしネ。
「Two Pole」は、今年2度目の展示会だが、ご存知「立ち飲み なるきよ」の店主である吉田成清君がクリエイティブディレクターを務めるブランドなのだ。
自分用に幾つかオーダーを付けて、引き上げた。
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昨日の秋分の日は良く晴れた。前の日の大雨が嘘の様だ。
この日が最終日だったので、東京都庭園美術館で開催中の「舟越桂 夏の邸宅」展を観に行った。
どの作品も建物と調和し不思議な空間になっていた。
唯一、外光が差し込む浴室に展示された作品「言葉をつかむ手」を晴れた日に観てみたかった。風呂場に作品を展示すると云う事も珍しいが、舟越桂の彫刻と見事に調和する程の美しい浴室。前回、観た時とまるで違う印象に、矢張りもう一度来て良かったと思ったのだ。
そして、もう一つ本が一冊も無い書庫に一人佇む男性像の作品「夏のシャワー」も観たかったのだ。