東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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カテゴリ:飲み歩き( 776 )

   釣鐘のうなるばかりに野分かな  漱石


一週間前の中秋の名月では、美しい月が夜空から街を照らしていたが、昨夜は台風24号が日本列島を縦断し、野分の風が吹き荒れた。

いつもならば日曜は東中野『もつ焼き丸松』の口開けで呑むのだが、昨日はJRが早々に山手線や総武線を運休にすると発表していたので地元武蔵小山から出ずに過ごした。


台風が北上し、東京に青空が広がったが、街では倒木が線路や道路を塞いだりして、通勤通学の足を止めていた。

自宅近くの林試の森公園でも、彼方此方数十本もの木々がなぎ倒されていた。
公園に向かう途中の歯科医院の看板も落っこちていたナ。

改めて暴風の怖さを実感した。

季節も秋分を迎え、七十二候では「蟄虫戸を坯す(すごもりのむしとをとざす)」虫や蛇、カエルなどが土の中へと隠れて戸を閉ざす時季となった。春の啓蟄の頃まで巣ごもりをして過ごすのだナ。

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それにしても、昨晩の暴風で太い木の根っこが土からえぐられるように倒されていたのだから、巣ごもり支度していた虫たちも堪ったもんじゃないネ。

     ◇          ◇          ◇

閑話休題。

先週の土曜日は、気心知れた酒朋たちと吉原大門に程近い日本堤の居酒屋『丸千葉』で酒宴となった。ボクは一人0次会でもしようと武蔵小山『牛太郎』の暖簾を潜った。ちょうどタイミングよく一席空いていたので腰を下ろすと店主のジョーさんからコブクロ刺しをご馳走して戴いた。

そして、地元民がこよなく愛しているハイサワーをゴクリ!
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あぁ、至福のひと時だ。

小一時間ほど過ごして、電車に乗った。


午後4時45分、南千住駅に到着だ。

JRの陸橋を渡り東京スカイツリーがそびえ立つ方向へと足を進める。

「あしたのジョー」で馴染み深い泪橋の交差点を渡り少し歩くと酒場『大林』の暖簾が揺れている。


暫く店を閉めていたがまた営業を再開したのだネ。東浅草二丁目の交差点を右へ折れると『丸千葉』だ。

暖簾の前で酒朋たちが集まっていた。

キクさん派手なパッチワークのジャケットを纏っているナと思いきや、ダンディ岩崎さんも同様なパッチワークのパンツを履いていた。不良ジジィたちの面目躍如ってところか!

この日の酒宴は、皆それぞれが、此処『丸千葉』を贔屓にしている面々が集まった。立石『宇ち多゛』仲間のダンディさん、大島さん、ユウジとは此処で忘年会や新年会などをしている。吉原大門に住んでいるムッちゃんは、ご近所なので夫婦でキンミヤのボトルを入れている大常連だ。

キクさんとも時々一緒に来ていたが、今回このメンツでの酒宴は初めてだったナ。

と云うわけで、カンパ~イ!


僕らは5時の予約だったのだが、この日も既にテーブルもカウンター席も満席だった。ムッちゃん曰く、もう地元の連中でさえ予約しないと入れない状態だとか。それでもタイミングよく席が空いた時に暖簾を潜った方たちはスンナリと入れたりするのだナ。それもすべてホールを仕切るやっちゃんの差配の為せるワザなのだ。

此処は料理も酒も美味しいのはもちろんのこと「やっちゃん劇場」を堪能するのも愉しみのひとつなのでアル。松村邦洋ばりのトーンでお客さんに接してくれるのだが、これが実に気持イイのだナ。やっちゃんの口からポンポンと飛び出る言葉に場が一気に和み、さぁ大いに楽しく飲もうっていう雰囲気を作ってくれるのだ。


それにしてもダンディ岩崎さん、痛風の悪化に続き肺炎をこじらせて12キロも体重が落ちたそうだ。


仕事の都合でトレイドマークだった口髭も剃って、なんだか別人と飲んでいる感じがしたナァ。でも悪態を吐く口だけは変わらず健在だったから、まぁ良いか(苦笑)
赤星で乾杯した後は、キンミヤに切り替えた。
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刺身を盛り合わせにして戴き、自慢のメンチカツやサラダをお願いした。

日本酒党の大島さんは、いつもの鮟肝だ!

こちらも酒がススむんだよネ。


普段夫婦二人で来ているムッちゃんは、いつも注文できない品をいっぱい頼めて満面の笑みを浮かべてたナ。

鳥の唐揚げにカツ煮、焼きたらこ、肉入りピーマン炒め、などなど此処ぞと云う勢いで頼んだネ。これだから、丸千葉呑み会は堪らんのだヨ!むふふ。

日本酒党の大島さんは、お猪口じゃ小さすぎてビアタンに菊正宗をトクトクと注いでいた。

もう少し秋が深まってきたら丸千葉名物の鍋物も始まるのだ。次回はまた鍋の時期に集まろうか。

ご馳走様でした!


最後は、店主のやっちゃんも交えて、はいパチリ!
そして酩酊したまま、僕らは『大坪屋』の酎ハイに呑まれていったのでアール。


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by cafegent | 2018-10-01 15:50 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)
今日は夏至から数えて11日目であり、季節を72に分けて表す七十二候では「半夏生」(はんげ、しょうず)の時季となった。農家では、田植えを終わらせる頃の節目とされている。半夏生(片白草)の葉が半分白くなり半分だけ白化粧をしているかのようになる頃だから、とも伝えられている。
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本来ならば、梅雨明け前の厳しい暑さを感じる季節なわけだが、今年はなんと6月のうちに関東の梅雨が明けてしまったのだネ。これには、さすがに驚いた。6月に関東甲信地方の梅雨が明けたのは初めてのことらしい。

       半夏生葉を白く染め梅雨あがる    山口青邨(せいそん)

関東では、昔から半夏生にタコを食べる風習がある。田植えが終わる頃、沢山有るタコの吸盤のように稲穂が多く付き実るように、またタコの八本足のように稲がしっかりと根を貼るようにと願をかけたからだそうだ。実際にタコを食べると疲労回復にもなるし、農家の人々の生きる知恵だったのかもしれないネ。

今夜は、蛸を肴に冷酒でもやろうかナ。
        ◇              ◇              ◇
閑話休題

昨日は夕方から浅草にて酒朋ハッシーと老舗居酒屋の『三岩酒場』で待ち合わせをした。

田原町で地下鉄を降り、寿四丁目の交差点からなるべく日差しを避けるように雷門方面へと歩いた。天ぷら「てんや」の角を左へ折れれば、浅草すしや通り。
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もう風に揺れる三岩の暖簾が目に入る。

ガラリと戸を開けるとスグ手前のテーブルでハッシーが呑んでいた。先ずは、冷えたビールで喉の渇きを潤そう。キリンの瓶ビールをお願いして、一緒にそら豆と漬物も頼んだ。
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クーッ、ビールが美味い!そら豆も良い塩梅で茹でてある。漬物は、南瓜に瓜、しば漬けだ。かぼちゃが入っているのが独特だナ。

二本目のビールが空いた頃に酒朋トクちゃんが入ってきた。
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ビールとどじょう鍋を追加した。どじょうは骨を抜いて開いてあるのが「柳川鍋」、骨を残して捌いていない丸のままが「どぜう鍋」だ。
カルシウム補給と夏バテ防止に、僕らは「どぜう鍋」をチョイス!
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此処は、昭和二年創業。女将さんに聞けば、最初から大衆居酒屋として始めたとのことだった。
寿司屋が並ぶ「すしや通り」だから、てっきり開業当時はお寿司屋さんなのかとばかりに思っていたが、ハズレだった。

この写真は、まだこの通りがアーケードになるずっと昔だ。
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『三岩酒場』の立て看板には「宝焼酎35円」と書いてあるのだヨ。

『三岩酒場』は此処で修行を積んで独立したり、暖簾分けをした店が数十軒も有り「三岩睦会」を作って親睦を深めていると伺った。みんなで親睦会を開いたり、旅行に行ったりしているそうだ。上の席に三岩睦会の皆が集まる時には、店を閉めてしまうそうだ。この大らかさも浅草育ちの気風(きっぷ)の良さを感じるのだナ。

ゴボウと刻みネギがたっぷりと入ったどじょうは、山椒が合うネ。ウーロン酎ハイがススむススむ。

こちらは、三岩名物の「鮪フライ」でアル。
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あぁ、旨い!コレ、衣が軽くて口当たりも良く、マグロの旨味も閉じ込められている。これはソースじゃなくて醤油で食べた方が良いのだナ。

大将、女将さん、ご馳走様でした。

『相模屋本店』で一杯やろうと思いきや、満杯でダメだった。では、のんびり散歩しながら夜の酒宴の場所まで歩こうということになった。

浅草ロック座の前を抜けて浅草寺の裏手へと進む。「正直ビヤホール」の在る交差点から「ソンポーン」の方へと歩く。夕暮れになり少しだけ風が吹いてきた。
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浅草四丁目の通りでは植木市が開催されていたナ。
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移転前のソンポーンの前を抜けて、角町通りへ。

この界隈は言わずと知れた吉原ソープ街だ。昔は送迎用のリムジーンが主流だったが、今は殆どがグランビアクラスの高級ワンボックスカーなのだネ。

吉原大門に到着だ。この日の酒宴は、吉原『金すし』さんだ。
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早いもので、酒朋ミヤッチの七回忌でアル。妹のカズちゃんから連絡が有り、ミヤッチの呑み仲間が集って楽しく呑んで語ろうということになった。

ミヤッチこと宮本征一は浅草の祭りをこよなく愛していた。
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お母さんに見せていただいた写真だが、子供の頃から祭り好きだったんだネ。
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三社祭の終わった後は、いつも蝉の抜け殻のようになっていたっけ。
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寿一丁目の祭袢纏がよく似合っていたヨ。ダンディさんやビリーたちともよく上野あたりで呑んだナァ。
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ミヤッチは、いつも自転車でやって来ていたっけ。
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北海道産の毛ガニも味噌がたっぷりと詰まっていて美味かった。
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此処は、いつも美味しい魚介を出してくれる。冬場の鍋などは、食べきれないほどのボリュームだしネ。
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この日も、腹一杯になり過ぎて最後の握り寿司がキツかった。

大いに呑み、食べて笑って、ミヤッチの笑顔を思い出すことも出来た。
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ミヤッチのお母さんももう80歳を過ぎたと云うが、アメリカに旅行に行ったりと元気にアクティブな生活を送っていると伺った。妹さんも元気そうで何よりだった。
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2012年の七月に亡くなったミヤッチ。僕の幼馴染みで酒朋だったひとみ姐さんも七月にこの世を去った。毎年七夕の月は、二人の酒朋を偲んで酒を酌んでいる。笑って過ごしたいから献杯はしないんだ。
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いつものようにいつもの呑み仲間と集って酒を酌み交わすのだ。これが一番の供養だろう。

来週は、ひとみ姐さんを偲ぶ酒宴だ。これも毎年恒例の行事となったが、この日のように楽しく笑ってひとみさんを思い出すとしようか。
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by cafegent | 2018-07-02 15:07 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)
東京のソメイヨシノはすっかり葉桜になったネ。八重桜はまだ少し花を残しているだろうか。

我が家の近所では、もう藤の花が咲いていた。
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春は急速にやって来る。
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路傍の花々も色とりどりに咲き始め、その花蜜を求めて蝶やハナアブたちが集まってくる。

足腰のリハビリを兼ねて、今朝もゆっくりと公園を歩いた。
恋の季節を迎えた小鳥たちも木々の彼方此方で囀(さえず)っている。
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四十雀(しじゅうから)は、懸命に子育て用の巣材を集めていた。
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卵を産んでもヘビやカラスに襲われてしまうことも多い。来月あたり、可愛いヒナが孵ることを願うばかりでアル。

今朝は久しぶりにセンダイムシクイの鳴く声も聴くことが出来た。
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そろそろ、オルルリもやって来る頃だろうか。自由に空を飛び回る小鳥たちが羨ましい。

1年前に発症した座骨神経痛が再び再発し、右足に電気が走るような痛みが続いている。日々、食生活には気を使っていた筈だが、医者曰く「もうそういう歳なんだってことを自分で理解しなくちゃ」だとサ。まったく、トホホだね。

特に何かが原因と云う訳でもなく「加齢」が原因なのだとか。最近は仕事でもハズキルーペの世話になっているし、日々老ぼれて行くのかと思うと寂しい思いもする。だが、それじゃイカンのだナ。

朝のテレビ小説『半分、青い。』のヒロイン楡野鈴愛(すずめ)は左耳が聞こえないコだが、いつも元気いっぱいに前に向かって進んでいる。
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ボクも腰と右足は痛いがこうして文章だって書ける訳だし、杖をつけばゆっくりでも街を歩くことだって出来るのだ。よし、頑張らなくちゃ!
      ◇            ◇            ◇
先日、湯治を兼ねて伊東の温泉へと出かけた。我が酒朋・キクさんと品川駅で合流し、快速アクティのグリーン車に乗って一路熱海へ。
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熱海からJRで伊東へと移動し、『東海館』へと向かう。
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此処は伊東が誇る名温泉旅館だったが、平成9年に廃館となり、伊東市へと寄贈され5年前から館内見学と温泉の利用が可能となった施設に生まれ変わった。
昭和初期の建築様式がそのまま保存されており、衣装を凝らした飾り窓など見る価値も十分に有る。
また、総タイル貼りの浴場は、道後温泉を彷彿させる風情豊かな温泉だ。
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じっくりと5分湯船に浸かること三回、右足のシビレがスーッと皮膚から抜けていくようだ。あぁ、伊東まで来た甲斐があったナ。

昔、伊東の老人ケアハウスのプロデュースをしたことがあった。この辺りは「猪戸温泉郷」と呼ばれており、その昔は怪我をしたイノシシが此処の湯に浸かり傷を癒したことから、その名が付いた。

温泉を出て、館内を見学した。
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その昔、この周辺は「猪戸新地」と呼ばれた、いわゆる赤線地帯だった。此処には赤線、青線合わせて50軒近くの店があったそうだ。伊東には、「猪戸新地」の他に「新天地」と云う娼街もあった。
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散歩をすれば、遊郭の入り口を飾るアーチの跡が残っていたり、モダンなタイル貼りの柱など、当時の面影を残す建物も見つけることが出来る。
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だが、さすがに「東海館」の資料室には、そこのところは触れていなかったナァ。

足と腰を湯でほぐし、僕らはラーメン屋『福みつ屋』へと向かった。

伊東に来る目当ては、この店だ。
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キクさんに教わってから、毎年足を運んでいる。ほぼ、年中無休で早朝から深夜まで営業しており、早朝は伊東漁港での仕事を終えた方々が一杯引っ掛けに来ている。

昼過ぎにお邪魔したが、タイミングよく入ることが出来た。
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そして、キクさんキープの宝焼酎のピュアパックを抹茶割りで戴いた。
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この日は、カツオのタタキを出してくれた。
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抹茶割りが美味しいのだナ。

働き者のクーちゃんが、美味しい料理を作ってくれる。
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何も言わなくても、酒に合う品を次々に出してくれるのだから嬉しい限り。こちらは、地元で採れたと云うノビルだ。
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味噌で戴く山菜は、良い酒の肴になったナァ。お客さんのお裾分けのフキも美味しかった。
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高崎の酒朋、後閑さんが置いていってくれたレモンをカットして酎ハイにシフト。
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程良く飲んで午後の風呂まで再び小休止。
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この日は気候も穏やかだったので海岸の防波堤で1時間ほど昼寝をした。
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すっかり酒が抜けたところで、湯川の海岸沿いに在る源泉掛け流しの湯『汐留の湯』にやって来た。
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此処は本来区民専用の湯なのだが、区民以外でも250円で利用することが出来るのだから、嬉しい限りでアル。また、タオルも貸してくれるから、突然風呂に入りたくなっても大丈夫なのだ。

タイル貼りの大きな湯船が中央にあり、その意匠も見る価値大有りだナ。

二つの温泉で足腰を養生し、伊東を後にした。そして、僕らが向かったのは小田原だ。
この日は小田原城址公園二の丸広場に於いて『小田原おでん祭り』が開催されていたので、かなりの人が観光で訪れていたらしい。
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目当ての『大学酒蔵』に到着すると、口開けしたばかりだと云うのにコの字のカウンターは満席に近かった。だが、ご常連さんたちが席をずれて詰めてくれたお陰で、なんとか座ることが出来た。
そして、酒朋キクさんは座った途端に、ご常連さんから「さっき、おでん祭りに出ていた方ですよね」と芸人と勘違いされていた(笑)

そう言えば、以前『小田原おでん祭り』でライブを行ったブラックベルベッツの面々とこの店でお会いしたことがあったが、今年も演奏したのかなぁ?
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さて、燗酒でカンパイだ。
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地物のほうぼうの刺身も歯ごたえがあって美味い。
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こちの天ぷらも酒に合うナァ。200円の厚焼き玉子は、良い箸休めだネ。

テレビから流れている「釣りバカ日誌」を観ながら、酒をシソ割りに切り替えた。
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シソ割りとは、「バイス」だね。
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アジフライも良い酒の肴だった。
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ゆっくりと湯治も出来たし、美味い小田原の魚も味わうことが出来た。
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足は痛いが、少し元気を貰えた気がしたかな。こんな老いぼれダメ親爺に付き合ってくれた酒朋キクさんに感謝!
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こうして、僕らは「青春18きっぷ」で東京まで戻ったのでアール。
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by cafegent | 2018-04-18 00:55 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)
         春や昔 十五万石の 城下哉

松山の街を詠んだ正岡子規の名句だ。司馬遼太郎の名作「坂の上の雲」の最初の章も「春や昔」が用いられているが、子規や漱石がこの街の人々に俳句の素晴らしさを広めた功績は大きい。
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伊予から電車に揺られ松山市に入ると車窓から城下町松山が誇る松山城を望むことが出来た。
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駅を降り立つとツバメたちが優美に弧を描きながら出迎えてくれた。
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駅前には先の句の大きな句碑が立っている。
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この句碑を見る度に「あぁ、再び子規の生まれた街に戻って来たのだナ」と実感するのである。
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そして、真っ先に市内を走る市電・市バスが一日乗り放題出来る「1Dayチケット」を買うのだ。
400円で一日中乗り降り出来るのだから、実に嬉しい限り。市電の運賃が160円なのだから、3回利用すればもうお得なのだネ。
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JR松山駅から地下道を抜けて市電の松山駅前電停へ。先ず向かうのは「道後温泉」だ。
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チンチン電車でのんびりと20分程で坊っちゃんの愛した道後温泉に到着だ。
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アーケード街を通り抜けると三千年の歴史を誇る威風堂々とした構えの『道後温泉本館』が正面に佇む。
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今年は道後温泉本館の改築から120周年の大還暦を迎えたこともあり、全国各地からいつも以上に観光客が訪れているそうだ。
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此処は「神の湯」「霊(たま)の湯」の二つの温泉が有り、それぞれ二階、三階でゆったりと寛げる4種のコースがある。僕はいつも1階の「神の湯」のみを利用する一番安い410円の湯に決めている。初めての方ならば、湯上がりに浴衣に着替えてのんびりとお茶と名物坊っちゃんおだんごで一休みすると良いだろうネ。僕はさっぱりと汗を流したら酒場へと直行なので、此処は温泉のみにしているのだナ。皆さんもきっと湯上がりには城下町の酒場で冷たいビールからスタートしたいよネ。

神の湯に浸かり、じっくりと汗を出し仕事疲れを洗い流す。旅の途中の堪らないひとときだ。湯船で出逢った青年は東京・浅草のホテルで働いており、スカイツリー&浅草見物などの観光客誘致の為に松山市を訪れているとのことだった。ミシュラングリーンガイドで三ツ星を獲得した温泉に浸かり、良いアイディアが浮かんだだろうか。旅先で出逢った裸の縁だ、彼の仕事が上手く行く様に願うばかり。

さすがに1時間近くも湯船を出たり入ったりしていたから、汗を出し切った感がする。こりゃあ、間違いなくビールが美味いゾ。

脱衣所の天井扇風機の下でゆっくりと身体を休め肌が乾くまで裸で過ごすのが一番気持ちが良い。心身共にリフレッシュ出来た。さぁ、酒場へと繰り出そうか。

再び路面電車に乗り、松山市駅前で降りる。「いよてつ高島屋」前のタクシー乗り場を進みスグ左手の商店街の中に佇む酒場がおでんの名店『赤丹本店』だ。
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本当は先にお隣の『ビアホールみゅんへん』で美味い生をゴクリとやりたかったのだが、この日は生憎の定休日でアル。

隣りの「赤丹本店」の前で、女将さんが花に水をあげていた。まだ開店時間よりも少し早かったが「外は熱いからさぁさ中へ」と入れて戴いた。
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縄のれんを潜り、中へお邪魔する。数年ぶりの訪問だが、先週も来たっけと思わせてくれる和んだ空気が漂う酒場だ。

「赤丹本店」は昭和8年創業の老舗酒場でアル。おでん鍋前のカウンターに腰を降ろし、女将さんに生ビールをお願いした。ジョッキに冷えた生ビールを注ぐお母さん、慣れた手付きでビアサーバーを操っているのだナ。

「さぁ、グゥッと一口飲みな!早く早く!」そう促され一口飲むと「もっと沢山飲みんさい」と僕のジョッキを取り上げて減ったところへ波々と生ビールを足してくれたのだ。あぁ、嬉しい心遣いだなぁ。一気に喉が潤い、躯が生き返った。

使い込まれた木のカウンターが実に良い雰囲気を醸し出している。入口側のカウンターの端が丸くなっており、お客を優しく招いてくれているようだ。

女将さん自慢のおでんを戴こう。じゃこ天、タケノコ、そして牛スジをお願いした。
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此処のおでんは皿にからし酢味噌が載せてある独特のスタイルだ。酸味の利いた味噌が不思議とおでんに合うのだナ。松山ではおでんにからし味噌や酢味噌を合わせるそうだネ。

じゃこ天をアテにビールがススむ。二杯目の生ビールをお願いした。
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開け放たれた入口から時折流れて来る風も心地良い。ボーッと入口を眺めていたら、若い女性が一人入って来た。「お母さん、外のミントの葉貰っていい?」と聞いている。「遠慮せんと持っていき!」近くで飲食店をやっているのだろうか、店の外で先程水をあげていたミントを摘んで帰って行った。地元の素朴なやりとり、良いなぁ。夏の午後の至福の時でアル。

カウンターの奥で、板さんが小魚の干物を仕込んでいた。
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あれは?と聞くと「ホータレ」と返事が返って来た。女将さん「ほっぺたが垂れ下がるほど美味いから『ほうたれ』と呼ぶんよ」と教えてくれた。飯(マンマ)を借りて来る程美味い岡山の魚「ままかり」と似た名前の由来だネ。

これは食べない訳にはいかない。小さなホータレイワシは、1時間ほど天日干したもので、これ以上干すと身が硬くなってしまうと伺った。

暫くすると香ばしく焼かれたほうたれが6尾やって来た。
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レモンをギュッと垂らしそのまま頭から噛む。おぉ、本当に頬が垂れそうになるくらいに旨みが口の中に広がった。こりゃ日本酒だナ。新潟の純米酒「妙高山」をお願いした。濃厚な純米の味とほんのりと苦いほうたれのワタが絶妙にマッチする。

店名の「赤丹」はご主人が花札が好きで、其処から付けたんじゃないかナァ、と云っていた。旅行が大好きで、旅先で味わった炉端焼きの店を始め、おでんも出す様になったそうだ。
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ご主人と二人で始めた店だが、大分前に先立たれ女将さんが切り盛りするようになって60数年が経つと云う。今年で84歳になったと伺ったが、肌艶も良く快活だ。

二杯目の冷酒を呑み干してご馳走さま。次回も美味いおでんと旬の肴を楽しみにしよう。

再び市電に乗り大街道駅へ。

電停前のアーケード街に入り二本目の路地を左へ進むと酒場が立ち並ぶ歓楽街になる。八坂通りの東側、中華料理店とローソンの間の路地も小さなスナックが沢山入居しているソシアルビルが続く。
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若い女のコの勧誘を振り切って、一路向かったのは家庭料理の店『上浦(かみうら)』だ。ソシアルビルの一階の奥にひっそりと店を構えているが、ビルの入口に行灯が出ているから初めての皆さんでも判る筈だ。

此処は、7人掛けのL字型カウンター席と4人掛け席が二つの小上がりの小体の居酒屋だ。女将さんが一人で切り盛りするには丁度良い大きさでアル。
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気さくな女将さんの評判が良く、地元のご常連さん達に愛されている酒場なのだネ。

一軒目の「赤丹本店」の様な老舗の雰囲気は無いが、清潔感溢れるモダンなインテリアは女将さんの雰囲気にとても似合っている。カウンターの上に並べられた大皿には正に「家庭料理」の味が並んでいる。
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きんぴらごぼう、枝豆、焼き茄子、かぼちゃ煮など、ほっこり出来るものばかりでアル。
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先ずは生ビールを戴いた。
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かぼちゃ煮も甘過ぎず、酒の良いアテとなる。続いて頂いた焼き茄子も暑い夏ならではの家庭料理だネ。
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冷えた焼き茄子に鰹節が乗っている。醤油を垂らして口に運べば子供の頃に田舎で食べた懐かしい味が蘇ってきた。

女将の国政美根子さんは、永い間地元の古いスナックで働いていたそうだ。その後、息子さんも立派に独り立ちし岡山で働いているので、10年前に自分の店を構えたそうだ。店名の「上浦」とは国政さんの出身地だそうだ。上浦は大三島(おおみしま)に在り、今は今治市の一部だネ。「しまなみ街道」の愛媛側の入口と云った方が判り易いか。

此処の料理は家で作って来て店に運んでいる。本当に家庭料理なのだネ。

以前、お邪魔した時は女将さんのお孫さんが出ている松山東高校が夏の甲子園の地方大会のベスト8に残ったとかなり上機嫌だった。その年は、僕の出身高校も甲子園への出場が決まったこともあり、店に来たご常連さんたちと高校野球バナシで盛り上がり、心地よく酔っ払ったっけ。

焼酎の水割りを戴いて、この日も高校野球談義に華が咲いた。
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あぁ、たこ天も美味かったナァ。

居心地が良過ぎて長居しそうになったが、この後に予定が入っていたので、〆て戴いた。

女将さん、美味しい料理と旨い酒、ご馳走さまでした。
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by cafegent | 2017-08-22 20:53 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)
再開発が進む武蔵小山は駅を降りるとスグ目の前に広大なタワーマンションの建設現場が広がっている。其処には、かつての面影など微塵もない。と言っても、1年半ほど前まではスナックや小料理屋、居酒屋が数十店舗も軒を連ねる飲食店街「りゅえる」が在った。細い路地が縦横に並び、まるで迷路の中をぐるぐると歩き回って二軒目、三軒目の酒場を探したものだ。

馴染みの酒場が幾つも閉店したり、違う街へと移転したりしたが、近くに好い場所を見つけた店も有り、その営業再開は僕ら地元連中にとっては何よりの「嬉しい知らせ」だった。

昔の場所から通りを二つほど奥に遠ざかったが、幾つか飲食店が並ぶ路面店として復活したのが『佐一』だ。その店構えはモダンな和食店のようで、ちょっと敷居が高そうかナと思ってしまうが、戸を開けると仲睦まじいご夫婦の笑顔が優しく迎えてくれて、感じていた空気が一瞬で払拭する筈だ。もちろん、居心地の良い空気感のみならず、抜群の酒肴の美味しさとリーズナブルな価格もこの店の敷居が低いことを納得して戴けることだろう。

L字型のカウンター席のみの小体の居酒屋は、いつも馴染みの顔が集っており、誰もが良い顔をして酒を愉しんでいる。
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大将のユキさんは太い眉と優しい目が印象的で昔の映画俳優のような二枚目で、女将のユミさんも目鼻立ちがはっきりとして凛とした美しさを醸し出している。そう、二人とも実に素敵で華が有るのだナ。
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以前は寿司屋を営んでいたので、大将の仕入れる魚介類は素晴らしい。その魚たちをそれぞれ一番美味しく味わえるように料理してくれるのだ。

「はい、小肌だよ」

何度か通っていると僕の好みなども覚えていてくれて、黙っていても好きな肴を出してくれるのも嬉しい心遣いなのだ。

大将の料理を引き立てるのが、酒の仕入れを受け持っている女将さんの目利きだ。
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ユミさん、実はお酒は殆んど呑まないそうだ。だが、長年の仕入れ経験や全国の酒の情報収集などから、その時一番呑んで貰いたいと思う酒を仕入れている。そして、ユキさんが造る肴に合う酒を選んでススめてくれるのだナ。

この日もお任せで刺身の盛り合わせをお願いした。
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むふふ、好物の小肌やタコを忘れずに入れてくれたし、身がキュッと締まったコチや新鮮なイカのワタも好い酒の肴となった。
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辛口の酒「日高見」も濃厚なワタを絡めたイカの旨味にピッタリだ。

カウンターの向こうから何とも言えぬ良い香りが漂ってきた。大将が何かを蒸し焼きにしているのだナ。その香りがどんどんと強くなり、僕の鼻腔を刺激した。と、その時振り返った大将が、スッと皿をカウンターの上に置いたのだ。熱々のアルミフォイルを開くと松茸の馥郁(ふくいく)たる香気が、完全に僕を虜にしてしまった。
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おぉ、早松(さまつ)だネ。梅雨の時季に季節を早とちりして地上に現れる松茸で、市場ではなかなかお目にかかれない。

香ばしく七輪で焼かれた松茸には燗酒が合うが、ふっくらと蒸されたコイツには冷酒だネ。合わせた酒は東京の地酒、澤乃井の純米吟醸酒「東京蔵人」だ。
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爽やかな酸味が松茸の香りを邪魔することなくスーッと喉を流れいてく。これぞ「生酛造り」の酒の美味さだナ。

箸休め代わりに糠漬けをお願いした。暑い真夏にバテぬように発酵食も欠かせないネ。
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蕪、きゅうり、人参、茗荷にセロリ、どれも好い塩梅で漬かっている。これも酒がススむススむ。

お次にユミさんが出してくれたのは、栃木の宇都宮酒造が造る「四季桜」だ。
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トロッとした口当たりで芳醇な旨味が口いっぱいに広がってくる。あぁ、旨い、幸せなひとときだ。強い糠漬けの乳酸菌を酒の旨味が包み込み渾然一体となって僕の味覚を覚醒させていった。

もう一つ、僕の好物は此処の「なめろう」だ。これは結構手間がかかるので早めにお願いした方が良いかもしれないネ。丁寧に包丁で叩いたなめろうは海苔に巻いて食べる。
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鯵の旨味が凝縮されて、これまた酒がススむ一品だヨ。鯵が無い時もあるが、そんな時も別の魚で作ってくれたりするので、酒好きならば是非頼んでみて欲しいのだナ。

「佐一」は元々、牛すじ煮込みともつ煮込みが評判の、古くから続く地元の名酒場だった。ユキさんとユミさんは長い間、西五反田の桐ヶ谷斎場通りでお寿司屋さんを営んでいたのだが、2010年に地元に戻り二代目を注いで居酒屋「佐一」の看板を守ることにしたのだネ。
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場所こそ変わったが、親から引き継いだ煮込みの味は今も変わらない。そして鮨職人として培った料理人の技を惜しむことなく、この居酒屋で安価で提供されるのだ。

よし、〆に何か握って貰おうか。品書きには載っていないが、大将にお願いすれば鮨も握って戴けるのだヨ。僕は小肌やヒラメの昆布締めなどが好きだが、旬の時季のシンコも堪らない。

この日は簀(す)巻きがいいナァ、と告げると、ユキさんは黙って巻き簀を出して海苔を置いた。サァ、何が出てくるか楽しみだ。

「はい、どうぞ!」

登場したのは、ネギトロ巻だった。
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脂の乗ったマグロが口の中で溶けていく。酢飯をしっかりと食べたので、深か酔いもせずに家路に着くことが出来た。

武蔵小山には、まだまだたくさんの名酒場が在るが、此処『佐一』はきっと皆さんの期待に応えてくれる一軒となるだろうと思っている。

そして、僕だってまだまだ知らない店も多いので、皆さんが訪れてみて気に入ったところが有れば、是非とも教えて欲しいのだナ。

では、また! CHAO!
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by cafegent | 2017-07-28 13:31 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)

以前、歌川広重が浮世絵に残した風景を辿って歩いたことがある。「東都三十六景」の中で描かれた富岡八幡宮は、今でも東京の名所として親しまれているネ。僕が門前仲町に足を運ぶきっかけとなったのも、「東都三十六景」シリーズの「深川八まん」と云う浮世絵だった。

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この絵はちょうど桜が満開の季節。鳥居の上から鳩たちが参道に向かって飛び立つ姿が印象的だ。広重は、この版画の他にも「江戸名所」や「江戸高名会亭尽」などで何度もこの場所を描いているのだナ。

この「深川八幡境内」の絵では蘇鉄(ソテツ)の木が大きく描かれており、周りを料理茶屋が囲んでいる。この頃から、此処は多くの人々が訪れ賑わいを見せていたのだネ。


荒川と隅田川に囲まれた門前仲町は、周辺に木場公園や清澄庭園、深川不動堂などが在り、いつも大勢の人々が訪れている。駅から十分も歩けば、越中島の水上バス乗り場も有るので天気の良い日に東京水辺ラインの船旅もまた愉しい。


江戸三大祭りの一つ「深川八幡まつり」で知られる富岡八幡宮では、日曜に骨董市が催され、掘り出し物を見つける事が多い。僕も此処で「民平」(淡路焼き)の皿を見つけて、値段交渉をして手に入れた事があったナァ。


江戸情緒が随所に残る深川の中心、門前仲町の名は、永代寺の門前に開かれた町であり、江戸時代には辰巳芸者目当てに多くの旦那衆が茶屋に集まり賑わっていた。


その門前から真っ直ぐ清澄通りへと続く通りを歩く。深川公園を過ぎた辺りに、そこだけ昭和にワープした様な「辰巳新道」が在る。かつては、江戸から続く辰巳芸者たちが通りを行き交い、色香を放っっていたことだろう。男を真似て羽織を纏った辰巳芸者は、吉原芸者の派手さに対し、粋さを重んじ、いなせと俠気を売りにしたと云う。そんな気質が江戸っ子たちにウケて、広重の浮世絵などにも頻繁に登場したのだろうネ。


「辰巳新道」は、間口九尺二軒の小さな店が三十店近く軒を連ねており、夕暮れと共に酒を求める人たちが集まって来る路地だ。


辰巳新道と清澄通りの間にひっそりと佇む『大阪屋』は、大正時代から続く牛煮込みの酒場でアル。

使い込まれた白木のカウンターには「この店の主人は私だ」とでも言わんばかりに、真ん中にデンと煮込み鍋が鎮座している。


サッポロ赤星の大瓶をお願いすると、シュポンッと栓を抜いてくれて小さなビールグラスと共に白木のカウンターに置いてくれる。

此処では、席に着くと四つに折った白い布巾と自家製のお新香が出てくるのだ。この白い布巾はよくおしぼりと勘違いする方も多いのだが、大坂屋の煮込みは濃い色の煮込みツユの中に串に刺さった牛モツが浸かっているので、串もしっかりと鍋に浸かっているのだネ。そんなワケで、串を持った手を拭くために用意されているのだ。

 

鍋から聞こえるグツグツと沸く音が至福の時へと誘ってくれるのだ。此処の煮込みはシロ、フワ、ナンコツの三種のみ。甘過ぎず、辛過ぎず丁度良い塩梅に煮込まれて、どの酒にも合う。焼酎の梅割りが一番だが、三杯も呑めばボディーブロウのように酔いが回って来る。


夕方四時の口開け時は、先代の頃からの古いご常連が多い。

今は、三代目に当たる佐藤元子さんとお嬢さんが煮込みの味を守っているのだが、天井近くを覗いてみると、先代がじっと鍋を見つめているのだナ。


2010年の春の紫綬褒章を受賞した映画監督の根岸吉太郎さんも此処の煮込みが好きでアル。監督が色紙に残したコトバが何とも素敵なのだ。


        写真の中の親父の煙草 

        灰が鍋の中に落ちないか

        気にかかる。

        それにしても、いい顔。


頑固な親父さんの意志をしっかりと受け継いだ元子さんも、行儀の悪い人やタチの悪い酔っぱらいには手厳しい。ちゃんと酒の吞み方を判っている方には、とても優しい笑顔で迎えてくれるのだナ。皆さんも是非、此処を訪れたら鍋の上に飾られている先代の写真と根岸監督の色紙を見てもらいたい。この酒場を知って良かったと、しみじみと感じる筈だから。


僕はもっぱら一人で訪れるのだが、俳句の話や旅行の話でいつも愉しい酒となる。


今は、元子さんの厳しい指導の元、四代目を受け継ぐお嬢さんも店に立っている。元々、ピアノの先生をしていたのだが、以前から店が忙しい時は手伝いに来ており、古いご常連さんたちからも可愛がられていたので、四代目になると聞いた時もそんなに違和感はなかったナ。


都会の喧噪を逃れ、ちょいと路地に入れば、ほっこりとなれる酒場が待っているのだ。ビールを飲み干したら、梅割りにしよう。ストレートグラスになみなみと注がれた焼酎に下町ハイボールでお馴染みの梅エキスを垂らしてくれるのだ。冷たく冷えた梅割りが呑みたければ、氷の入ったグラスを出してくれる。こんなちょっとした気遣いが名酒場たる所以なのだナ。


小さな半円カウンターと壁際の席で十人も入れば一杯になってしまう小体の店だが、此処は心優しい客が多く、席を詰めてくれたり切り上げて席を譲ってくれる。そんな下町の心意気に触れられるのも、煮込みの味と共に「大坂屋」の魅力である。四時開店なので、深川散歩に疲れたら此処の暖簾を潜ると良い。牛もつ煮込みを肴に、焼酎の梅割りや燗酒が疲れを癒してくれるのだ。


煮込みの〆には、名物の卵スープがおススメだ。崩した黄身に串から外したシロをつけて食べてみて欲しい。ほっぺたが落ちそうになる程に美味いのだ。


小さな酒場故に長ッ尻もいけない。程よく酔ってきたら、新客に席を譲ろう。路地を曲がれば「辰巳新道呑み屋街」も在るし、永代通りを渡れば魚が旨い『魚三』だって開いている。さぁ、広重も愛した街を歩いて、酒場の暖簾を潜ってみてはいかがかな。



東京黄昏酒場/大坂屋
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by cafegent | 2017-07-14 14:51 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)

梅雨明け間近の東京は暑い日が続いている。先日の日曜日も灼熱の太陽が強い西日をアスファルトに叩きつけるように放っていた。
午後3時半過ぎ、東中野の駅近くに扇子片手にパナマ帽姿の酒朋たちが続々と集い始めていたのだナ。

そう、最近の日曜日の夕暮れは東中野の「丸松」で酒を酌み交わすのが恒例となってきた。

歳を重ねると、自然に浴衣姿も板に付くから粋だよネ。


今年の三月、東中野の駅からスグ近くに『もつ焼き 丸松』が開店した。店主の松浦辰也さんは、城西地区を代表する野方の名店「やきとん 秋元屋」で8年半もの長きに渡り働いて、先輩のたっつんが独立した後は、店長として店を切り盛りし、満を持して独立開業したのでアル。

僕は10年以上「秋元屋」に通っていたので、松っちゃんが入った頃から知っている。秋元屋の桜台店を任されている三浦さんの下で長い間修行していた「たっつん」こと藤井龍成さんも沼袋で『やきとん たつや』を営み、この10年の間にも多くのスタッフが巣立ちして、都内各地に12店舗以上もあるだろうか。まっちゃんより後に入った者が先に独立したりしており、僕らも彼がいつ独立するのか、と気を揉んでいたっけ。


西武新宿線エリアには既に何軒もの秋元屋出身者の店が在るので、松っちゃんも違う沿線で物件を探していたのだが、随分と物件が見つからなかった。そして、偶然この場所に出会ったので開業を決めたのだネ。

L字型のカウンターが12席、小さな4席の卓が一つ、壁際に2席程度のスペースが有るが、決して広いとは言えない空間に連日多くのお客さんが足を運んでいる。


秋元屋出身らしい味噌だれのもつ焼きをはじめ、白レバ、せせり、ねぎま、ぼんじりなど鶏の部位も用意してあるのがウレシイ限りだナ。


生ビールはサッポロ、瓶ビールは僕の大好きなサッポロ赤星だ。ホッピーや酎ハイ用の焼酎は、お馴染みのキンミヤ焼酎なので、クィクィとイケるのだナ。


この日は白ホッピーを頂いた。

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暑い夏の盛りにはシャーベット状に凍ったシャリ金ホッピーが最適だ。注文の仕方は秋元屋と同様にメモ用紙に自分で書いていく。


    かしら タレ 1

    レバー 味噌 1

    なんこつ 塩 1

    せぎも タレ 1

    手羽先 塩  1

  ーーーーーーーーーーー

    もつカレー  1

    ゆでたん山葵 1

    キャベツみそ 1

    自家製ぬか漬 1


と、こんな具合にネ。秋元屋スタイルだとメモ用紙の真ん中に横線を引いて、上段に串もの、下段に単品料理を記すのだ。それ故に、僕らは自然にその調子で書いているのだナ。


書いた紙をスタッフに渡し、暫しの間飲んで待つ。小体の酒場のよい所は、厨房との距離が近く炭火で焼かれていく串を眺めたりするのも愉しいし、店主との他愛ない会話もまた楽しいひとときとなる。


キャベツやぬか漬はスグに出てくるので、酒の肴にちょうど好い。焼きモノ以外を用意してくれているのは松っちゃんの同級生だそうだ。そうか!狭いカウンターの中でも、あ・うんの呼吸でスムーズに切り盛りしていたのは、少年時代の絆がもたらしていたのだネ。


この日はちょうど大相撲名古屋場所の初日だったので、入口上に有るテレビで相撲中継を流してもらい、皆でそれぞれの贔屓の力士たちの応援となった。


もつカレーには炭火で焼いたバゲットが二つ添えられる。

バゲットが無くなったら、キャベツにもつカレーを載せても実にウマいのだヨ。

さぁ、お待ちかねの串モノが焼き上がってきた。

先ずは、せぎも串から。タレで焼いたせぎもに山椒が香ばしい。

ハラミもジューシーで美味いナァ。この自家製ぬか漬も、漬かり具合が抜群なのだ。これは日本酒がススみそうだネ。「丸松」では、定番の酒「宮の雪」が醸造、純米、にごり酒と常備されているのだが、季節に合わせた純米酒を数種類用意している。この日の日本酒は、静岡の土井酒造場が造る「開運 涼々」特別純米だ。
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夏限定の純米酒で、仄かな酸味が喉に涼しさを感じさせて、クィクィとススむ夏らしい一杯だ。この他にも神奈川は海老名の泉橋酒造が造る「夏ヤゴ」も仕入れていたネ。こちらも夏季だけの限定で、冷酒でクィッといきたいもんだナ。

ゆでたんは、豚の舌をじっくりと柔らかくなるまで茹でてあり、柚子胡椒か山葵で戴く。


「丸松」では、他にも上タン串や自家製つくね、てっぽうなど絶品な焼き加減の串も多い。オープンした日にひと串の大きさが大きいなぁと思っていたのだが、松っちゃんは「原点回帰じゃないけれど、自分が衝撃を受けた頃の秋元屋で食べたもつ焼きの部位の大きさにしたんです」と語ってくれた。なるほど、そう云えばこの食べ応えのある大きさは昔の秋元屋を思い出させてくれたナ。


おっと、テレビでは幕内の力士たちの取組も中盤を迎えていた。外では待っている方々も数人居たし、そろそろ席を空けるとしよう。
松っちゃん、ご馳走さま、また来週ネ!


「もつ焼 丸松」

中野区東中野1-56-4 第一ビル1F TEL 03-5338-4039

16時~23 月曜定休

JR東中野駅 西口2番出口を降りて右手へ進み、正面の通りを左折してスグ


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by cafegent | 2017-07-11 16:40 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)
先日、神田の出世不動通りに在る居酒屋『あい津』のご常連さんたちと集い京成曳船駅近くに佇む『岩金酒場』へと出かけた。
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この日は、浅草駅で集合し、東京スカイツリーラインに乗り、二駅目の曳舟駅で下車。曳船文化センター前の大通りへ出たら、左へと曲がり八広方面へと歩く。約10分程歩けば、目当ての『岩金酒場』に到着だ。

この界隈には、八広の『丸好酒場』や『三祐酒場』『亀屋』など下町ハイボールの旨い酒場が多いので、僕もよく来るエリアだ。
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岩金酒場の建屋も随分と年季が入っておりとても渋く、初めて訪れる方は「オォっ」と声を上げることだろうナ。
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暖簾を潜り、ガラリと戸を開けると、L字型のカウンター席はもう満杯だ。でも、この日は予め人数を言っておいたので、卓席を3つ開けていてくれたのだヨ。
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かくして、総勢15人の酒宴が始まった。

此処に来たら、先ずは迷わずハイボールだネ。
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焼酎に天羽の梅エキスが入っているグラスと炭酸が運ばれてくる。氷ありと無しを選べるのだが、僕は氷無しにするのだ。そこへ下町でお馴染みのヤングホープ炭酸を一気に注ぐとシュワシュワッと泡が立ち自分だけの特製ハイボールの完成だ。1/4にカットされたレモンが良いアクセントになる。
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酒朋Qちゃんは、ビール党だから、こちらでもやっぱり瓶ビールだったネ。

この日は僕らのために、紅ズワイガニを仕入れていてくれたそうだ。
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どうですか、このボリュームでなんと480円なのだから恐れ入りやの鬼子母神。
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こちらのちくわカレーきんぴらも酒の肴に好い。350円でこの量なのだから、ウレシイ限りだネ。

そうそう、此処に来たら絶対にオススメなのが、この特製ニラナンコツつくねだヨ!
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コリコリなんこつの食感とニラの風味が効いて、酒との相性バッチリだ。

この酒場は素敵な女性たちがテキパキと仕事をこなしている。ベテランの女将を筆頭に若いコたちまで、実にリズミカルに陽気に動いており、見ていてとても心地が良い。で、肝心のマスターは?と云えば、いつものようにカウンター席の隅っこでご常連さんたちと笑顔で酒を酌み交わしているのだナ。
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この酒場は、酒の肴も充実しているが、実は炭水化物メニューの品揃えも豊富でアル。
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「あい津」と「岩金酒場」両方のご常連である市村さんは、この炭水化物たちをこよなく愛している。
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うっかりしていると僕らの隙を見ては何品も頼んでしまうのだネ。

岩金のナポリタンも絶品だ。
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懐かしい昭和の喫茶店の味がするのだヨ。

そして、こちらがもんじゃグラタンだ。
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熱々ウマウマだ!
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この明太もちピザも大衆酒場ならではの味で、イタリアンな店では絶対にお目にかかれないひと皿だ。

お次は、明太バターうどんだ。
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刻み海苔がイイネ!ハイボールのお代わりもススむススむ。

続々と炭水化物メニューが運ばれてきたが、皆さんペロリと平らげているネ。僕もハイボールを8杯ぐらい飲んだんじゃないだろうか。

そろそろ満腹だナァ、と思っていたら岩金特製のタンタン麺を作ってくれるとのことだった。これも市村さんがお願いしていたんだろうナ。嬉しいネ。此処のタンタン麺は、何故か千葉のB級グルメとして有名な勝浦タンタンメンなのだネ。
勝浦タンタンメンは醤油ベースのスープに真っ赤なラー油が特徴的なラーメンで、ゴマや芝麻醤(チーマージャン)は一切使わないのだ。
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女将さん特製の味は最高に美味い。しかも、人数分に小さめなお椀に小分けして作ってくれたのには感謝多謝!ありがとうございました!

あぁ、喰った喰った!呑んだ呑んだ!

外に出るとちょうど日が沈んだ頃だった。何処かの民家で育てているのだろうか。オシロイバナの香りが通りに漂っていたナ。この花は夕方に咲き始めるので、夜になると強い香りを放つのだネ。
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酒朋の荒木マタェモンさん、Qちゃん、愉しい酒宴でしたネ〜!

夜の帳が降りる時刻、曳船駅界隈のスナックの灯りも点き始めた頃だ。そして、僕ら一行は次の酒場へと移動。
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夜空に輝くスカイツリーを目印に『岩金酒場』のマスターが、先頭をズンズンと歩いていく。

そして、僕らはカラオケスナック『輝 in(シャイン)』の扉を開けたのでアール。
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あい津マスターの石村さん、楽しい酒宴をありがとうございました!また行きましょうネ〜!!
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by cafegent | 2017-07-03 17:00 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)
西武新宿線の沿線を散歩していると、民家の庭から線路際まで伸びた木にたくさんの枇杷の実がなっていた。枇杷の旬が終わると、東京も暑い夏に突入だネ。

西武新宿線の野方駅には人気のもつ焼き店「秋元屋」が二店舗営業しているが、この街にはもう一軒忘れちゃならないもつ焼きの名店が在る。駅を出て交番の前の道を左へと進み、野方文化マーケットの手前の道を入ると右手に『すっぴん酒場』の赤い提灯が見えてくる。
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暖簾を潜りガラリと戸を開けると細長いコの字のカウンター越しにご主人とママさんの笑顔が出迎えてくれる。
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小体の立ち飲み酒場だが、アットホームな雰囲気でいつも奥席ではご常連さんたちで賑わっている。

先ずは財布から千円札を2枚ほど出してカゴの中へと放り込む。さて、飲み物は何にしようか。下町ハイボールも好いが、黒ホッピーにしよう。此処のホッピーは黒しか置いていないのだネ。
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此処は焼酎が多めに入っているので、ホッピーのボトルでナカ焼酎がもう3杯ぐらいはイケるのだヨ。

ご主人が焼き台に立ち、ママさんは酒やサイドメニューの支度と、夫婦二人三脚で切り盛りをしている。

ご主人が目の前でコブクロを捌いている。よし、コブクロ刺しを戴こう。
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その丁寧な仕事ぶりを眺めているだけで、この店の揺るぎない自信が感じられるのだ。
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店主の徳宿(とくしゅく)さんは、元は洋食店で働いていたのだが、もつ焼きに惹かれ神田の焼き鳥・焼きとんの名店で修業を積み、11年前にこの地に「すっぴん酒場」を開いたのだナ。

此処は素材の仕入れに絶対の自信を持っており、ひと串、ひと串を絶妙な焼き加減で提供してくれるので、タイミングを逃すとスグに品切れとなってしまうのだ。カウンター上の木札が裏返しになって赤い文字になっている品書きは売り切れという訳だ。

焼き物も他店とは一味違う工夫が感じられる。中でもピータンを使った「ピータンピーマン」串や豚肉でミョウガと生姜を巻いた「しょうがみょうが」串は絶大な人気を誇っている。フゥッ、ホッピーのナカをお代わりし、クィクィと喉を流れていく。

此処は焼きとんも美味いが、ツクネも素晴らしい。
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定番のつくね串の他に、ニラの風味が効いたオヤジつくね、チーズつくね、そしてたたきつくねと4種類もあるのだヨ。

串が焼きあがるとキャベツを敷いた皿に乗せて出してくれる。この皿もひとひねりしていて楽しい。カツ丼や親子丼を作る時に使う親子鍋の木の持ち手を取り払って、皿代わりにしているのだネ。

料理が来ると、ママさんがカウンター上のザルから代金を取っていく。キャッシュ・オン・デリバリーなので明朗会計だ。僕らもザルの中の小銭を数えて、千円札を追加したり、これで打ち止め!と思案するわけだ。

ご主人は僕と同い年なので、特撮映画や懐かしいドラマの話などで盛り上がってしまう。
焼酎の濃いホッピーを飲み続けていると酔ってウトウトしてしまいそうだが、立ち飲みなのでナントカ持ちこたえるのだナ。そんな時は、酔い覚ましにママさん特製のガラスープが効くのだ。
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鶏の旨味が凝縮した熱々のスープで、酔った頭もシャッキッとして、また酒に戻れるのだナ。

さて、ザルの小銭も僅かになった。
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空はまだ青紫色のマジックアワー、もう少しこの界隈を散策して、次の酒場へと向かおうか。
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by cafegent | 2017-06-28 17:09 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)
朝の公園散歩の時、いつも居る留鳥を観察たり、他の地からやって来た野鳥を探したりしている。
今の時期はあいにく渡りの途中の鳥は少ないので、スズメやシジュウカラ、コゲラなどの姿を眺めているのだ。五月六月あたりは営巣をしてヒナが巣立つ季節だネ。
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木々の上では親鳥がせっせと虫を捕まえては、小さなヒナに餌を与えているのだナ。大きな口を開けたヒナにクチバシを突っ込んで餌を与える姿の、なんと微笑ましいことか。

ようやく飛べるようになったシジュウカラは、なんとか自力で虫を捕まえたようだ。
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小さなスズメのコも地面を突いてミミズなどを探しているのだが、時折目を閉じて眠ってしまう姿も実に可愛い。
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コゲラはオスとメスが交互に餌を運んでいる。口いっぱいに虫を咥えて巣穴に戻っていく姿は頼もしいネ。

そんなヒナたちもうっかりしているとカラスの餌食になってしまうのだヨ。カラスだって営巣をしているので、ヒナに餌を運ばなくちゃならないのだからネ。先日もコゲラのヒナがカラスに襲われてしまったし、猛禽類のツミ(雀鷹)のオスがこの公園に毎日のように現れている。
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ツミもスズメやシジュウカラなどを襲い餌にするのだネ。

ツバメは賢くあえて人間が出入りする所で巣作りをするのだヨ。
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ガレージの天井とか民家の軒下で営巣すればカラスなどに襲われる危険性が少ないからネ。

我が家の近所でも次々とツバメの巣立ちが見られるようになった。
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都会に暮らしていても、多くの野鳥の姿を見られるから朝の公園散歩がやめられないのだナ。
       ◇           ◇           ◇
閑話休題。

赤羽ハシゴ酒は『まるます家』からスタートし、二軒目へ。「まるます家」の前の路地へ入ると赤羽一番街シルクロードに出る。足を進めるとスグに外で立ち飲みをしている方々が目に入る。そう、お次はおでんで立ち飲みが出来る『丸健水産』だ。
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手作りおでんの具材は、昭和33年から販売している老舗なのだヨ。いつも出来たてのおでん種を追加しているので、その時々でオススメのおでんを味わえるのがウレシイ限りでアル。
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赤いバンダナ姿がいなせな大将は、地元でも有名な堀井浩二さんだ。毎年四月末に催される「赤羽馬鹿祭り」ではバンド丸健’ズのリーダーとしてカッコイイ演奏を聴かせてくれるのだ。今年はクレージーケンバンドのギタリスト小野瀬雅生さんもゲスト参加したんだネ。

おでんの盛り合わせとカップ酒を戴いた。
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酒は地元赤羽が誇る丸真政宗のマルカップを常温で!

以前は自分で立ち飲み席まで運んで勝手に空いたテーブルに向かったのだが、システムが変わったようだ。なるほど、最近の赤羽ブームでお客さんが激増したことから、お店の方がスムーズに卓を空けて誘導してくれて、おでんも運んでくれるようになった。

オォ、相変わらず此処のおでんは最高だ!
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大将はボクがちくわぶ好きなのを知っているから、いつも忘れずに入れてくれるがウレシイのだナ。むふふ。カツオのダシがしっかりと大根に沁みていてウマイのなんの南野洋子!なんちて!

僕が頼んだ「おでんセット」は、お任せで4種類のおでんを盛り合わせてくれる。それに缶ビールか缶チューハイ、またはこの丸真政宗マルカップから一つ選んで、なんと800円なのだヨ。

カップ酒は最後まで飲み干さずに八分程飲んだら注文カウンターへと持っていくのだ。すると大将がおでん鍋から熱々のダシを慣れた手つきでカップ酒へと注いでくれる。このカッコよくダシを注ぐ姿を見るのも此処に来る楽しみのひとつなのだナ。ダシを注いだら、ニンニク七味をたっぷりとふりかけてくれる。
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さぁ、これでダシ割り酒の完成だ。これは是非とも皆さんにも飲んで貰いたいナァ。

ひっきりなしにお客さんがやって来るので、長居は無用だ。サクッと吞んで食べて席を譲ろう。

大将、ご馳走様でした!
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下北沢のアーケード「下北沢駅前食品市場」も今夏には解体されることになったし、昭和レトロな風景がどんどんと東京から消え去ってしまう中、このアーケード商店街「一番街シルクロード」はいつまでもこのままの姿で残っていてほしいネ。

この後、三軒目にやって来たのは立ち飲み『喜多屋』の裏手に佇む居酒屋だ。
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黒地に金色で描かれた手書きの『立呑み居酒屋 桜商店』の看板が目立つのでスグに分かるだろうネ。

此処は兎に角赤羽らしい価格設定がウレシイ居酒屋だ。
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プレミアムモルツの中ジョッキが350円、トリスハイボールはなんと220円。ホッピーは瓶が300円で焼酎は150円だからナカをお代わりしたら一杯300円になるのだネ。

椅子席が有るが、300円の席料がかかるので迷わずカウンターの立ち飲み席に向かうのだ。
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そして、此処に来たら絶対に頼んで欲しいのが「レバテキ」と「ハツテキ」だ。どちらも350円で、鶏のレバーとハツを絶妙なレアに仕上げ、たっぷりの刻みねぎが乗っている。
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もうこの二皿だけで酒がススむススむ。

懐具合が寂しい時だって、此処ならバッチリさ!煮込みだって武蔵小山『牛太郎』に負けず劣らずの堂々150円だし、ハムマヨネーズや冷やしトマトも100円だ。

二杯目のホッピーを飲み干して切り替えた緑茶ハイも空になってしまった。時計に目をやると午後8時を回ったところだ。帰りは赤羽岩淵駅から一本で戻れるし、久しぶりに『米山』に行ってみようかナ。
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by cafegent | 2017-06-16 13:06 | 飲み歩き | Trackback | Comments(0)