東京だからこそ出会う人や店をつれづれなるままに紹介


by cafegent
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カテゴリ:食べる( 285 )

東京は8月に入り、益々暑さが厳しくなっている。暦では「大暑」、文字通り一年で一番暑い真夏の頃ってわけだ。

行きつけの酒場の軒先では開店前に水打ちをしていたが、日差しが強いせいで涼しいのも束の間すぐに路面は乾いてしまう。店の主人もお客さんたちが開店前に熱中症になられては困ると、口開けに並んだ順番に番号札を手渡していた。なるほど、暑い外で待たなくともエアコンの効いた駅ビルに逃げ込めば良いって寸法か。開店ギリギリまでに戻って来れば番号札の順番に入店出来るのだから、なかなか気が利いたアイディアだナァ。

七十二候では「大雨時行」(たいう、ときどきにふる)、夏の雨が急に激しく降る季節が来たのだネ。
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青空の上から照り返しの強い太陽が出ているかと思えば、モクモクと入道雲が大きく広がりザーッと激しい夕立が街を襲う。8月は、そんな時季でアル。街を歩いていても、アブラゼミやミンミンゼミの鳴き声の応酬が、暑さの体感をより激しく掻立てるようだ。

昨日、8月1日は「土用の二の丑」だった。夏バテしないように鰻で精をつけたいが、この日ばかりは何処も満員御礼だ。しかも、有名店となると「土用の丑は臨時休業します」なんて貼り紙を出しているところも多い。そんな訳で、ボクも丑の日をハズして、鰻を食べに行ってきた。

午前11時過ぎ、自由が丘で電車を降りて鰻屋の『ほさかや』へと向かう。
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おぉ、まだ先客は5人か。読みかけの本を開いて、開店を待つことにする。そして、きっかり11時半、親父さんが暖簾を出した。此処は小体の鰻屋だ。年季の入ったコの字カウンターに奥から腰掛けていく。

日々、仕事の途中で街の鰻屋の前を通ると、あぁ喰いたいナァ、と思うのだが値段に目をやると4、5千円だ。とてもじゃないが、手が出ない。そんな時、真っ先に浮かぶのは赤羽の『まるます家』か自由が丘の『ほさかや』だ。どちらも安い酒と美味しい料理で庶民の心を癒してくれるのだ。程々に酒を嗜み、〆に鰻を喰う。懐を気にすることなく、これが出来るのだから、最高だ。

午前中でも気温が高く、外で待つのは厳しい。ボクより早くから並んでいた御仁たちはさぞ辛かっただろう。先ずは冷えたビールで汗を拭おうか。
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お新香をつまみながら、ビールが喉をスゥーッと流れていく。あぁ、心地よい。

はい、お待ちどうさま!、からくり焼きときも焼きが運ばれてきた。
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山椒をふりかけて串を頬張るのだ。むふふ、こりゃ堪らないネ。肝焼きも、食べた途端に元気が出そうだネ。
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塩焼きが来たところで日本酒を戴いた。
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冷えた上撰がグラスになみなみと注がれた。こりゃ、口から持っていかないと零してしまいそうだ。おぉ、鰻よりもこっちの方が元気を貰えそうだナ。キュッと呑み干して、うな丼をお願いした。

ちょっと前までは昼のうな丼は1,300円だったが、今でも1,500円なのだから良心的だよネ。
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ふっくらと焼きあがった鰻は、口の中で溶けてしまいそうだ。此処のタレは甘すぎないところが好きなのだナ。
蒲焼をめくって下のご飯に山椒をふりかける。こうすると山椒の風味が後追いで鼻腔を刺激し、鰻の旨味をより感じることが出来るのだ。

あぁ、幸せなひとときだ。ひっきりなしにお客さんが入ってくる。うな丼をかき込んで、ご馳走さま!

人は時として、ほんの些細なことで幸せになれる。この日も前日に原稿を書き上げて、久しぶりの平日休みだった。鰻屋の口開けに並び、冷えた酒と旨いうな丼。これだけで、一日が幸せに感じられた。

よし、これで今年の夏も乗り切れそうな気がしてきナ。
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by cafegent | 2018-08-02 11:54 | 食べる | Trackback | Comments(0)
東京も梅雨入りし、台風も重なって雨が降り続いてたが今日は青空になったネ。雨で湿った土や草花ももう夏の匂いがする。雨に濡れた紫陽花は、なんとも言えず美しい色となり街に映える。
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葉に溜まる雨露を求めて蝶々もやってくる。この季節は、鳥たちも一斉にヒナが孵り、親鳥にくっついて飛び回っている。
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親にエサを貰う仕草は、とても愛らしい光景だ。
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季節を72に分けて表す七十二候では「腐草為螢(くされたるくさ、ほたるとなる)」の季節となった。蒸し暑さが草を腐らせ、蛍が飛び交う時季が来たという訳だ。その昔は、腐った草が蛍に生まれ変わると信じていたそうだ。それもなんだか夢があって好いネ。

紫陽花の咲く今の季節は、源氏ボタルが舞い出し、6月の後半あたりからは平家ボタルが飛び回る頃だろうか。

我が家の近くでは、ホタルブクロの花が開いていた。
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江戸の頃は、この花の中に蛍を入れてその明かりを灯篭に見立てて楽しんでいた。なんとも粋な遊びだよナ。

ここ数年、都内でも蛍を鑑賞することが出来る場所が増えている。渋谷駅から程近い渋谷ふれあい植物センターでも清らかなせせらぎが流れる温室の「グリーンガーデン」に於いて、源氏ボタルと平家ボタルを見ることが出来る。確か今月の20日から24日までの五日間がホタル観賞会だった。無料なので時間のある方は是非!

僕は毎年、目白に在るホテル椿山荘の庭園に蛍を観に行くことにしている。日が暮れ出す19時ぐらいから光る蛍の姿を見つけることが出来る。そして、あたりがすっかり暗くなるといろんな所で揺蕩(たゆた)うように浮遊する蛍の姿を見られるのだ。都会の中でも、心安らぐひと時を味わえるのだから素敵だヨ。こちらも、無償で自由に入れるので皆さん是非!
          ◇            ◇              ◇
さて、最近ちょくちょく足を運んでいるタイ料理屋さんが浅草にある。以前は、カウンタ-5席のみの小さなお店だったので、予約が困難だったのだが、今度の拡張移転により席数がグンと増えて座敷も入れると40人以上入るとのことだった。

フードライターとしても活躍している文筆家の森一起さんがいつも予約を取ってくれるので、僕は便乗組でいつもお目こぼしに預かっている次第だ。

浅草で軽くハイボールを引っ掛けて、夜の浅草寺を抜けて吉原の方へと歩く。
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もう夜風が心地良い季節だし、15分ぐらいの散歩が程よく腹を減らせてくれるのだナ。小さな手作り餃子で有名な『末ッ子』が見えたらもうスグそこだ。青地に白ヌキの『ソンポーン』の文字が目立っている。
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ドアを開けると、明るい声で「サワディーカーッ」と挨拶をかけてくれる。タイの人たちは仏教国だからだろうか、とても僕らに優しい。若いコたちに混じって、元気に動いているのが、この店の女主人ユキ・ソンポーンさんだ。

此処で味わえるタイ料理は、バンコクの市内で食べるような料理とは少し違う。ユキさんの出身であるタイの東北部イサーン地方はラオスやベトナムにも近いから、普段目にしない郷土料理を知ることが出来る。
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先ずは冷えた生ビールで喉の渇きを潤そう。
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この日は渋谷「のんべい横丁」の酒仲間たちが集い、そこにイラストレーターのソリマチアキラご夫妻も加わり、楽しい酒宴となった。

毎回、必ず頼む青パパイヤのサラダ「ソムタム」の登場だ。
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これは、本当に美味しい!続いて「ヤムタカイ」がやって来た。
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こちらは、レモングラスのサラダだネ。これも病みつく美味さだナ。

生ビールから金宮焼酎のボトルを入れて、緑茶割りに切り替えた。ソンポーンの料理はどれもがとっても辛い!辛いのだが、暫くするとスーッと辛さが口の中から消えているのだナ。

お次は、「カオクラパカオカイユーマ」という料理。
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一度じゃ覚えられない名前だが、ピー
タンとバジルの炒め物と覚えておけば大丈夫。まぁ、メニューを手にして指で示せば判る筈だ。

こちらは「ヤムサイタン」という料理。
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コブクロのサラダだね。

どの料理もパクチーがたっぷりと乗っていて、これらをレタスで巻いて口に入れるのだ。此処に来ると野菜をたっぷりと食べることが出来るので翌日もすこぶる体調が良いのでアル。

そして、料理は「ネームクルック」だ。
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酸味の効いたタイの豚肉ソーセージ「ネーム」に焼き飯の様な米料理とピーナッツ、ネギなどを和えた風変わりなサラダだネ。もちろん、唐辛子も効いているが、これもレタスで巻いて食べると幾らでも食べられるのだナ。
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焼いたソーセージ「サイウア」が来た。以前、タイで食べたチェンマイソーセージのサイウアは豚肉だったが、こちらでは牛肉とのことだった。ちょっと酸味があり、独特の発酵調味料を使っているのだネ、きっと。

で、お次はタイ風茶碗蒸し!「カイトゥン・ソンクアン」と言うらしいが、呪文のようで全く覚えられない。
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この日は、タイ料理の料理人である伊藤達哉クンが一緒だったので、流暢なタイ語でメニューを伝えてくれたので、助かった。

我々、のんべいたちは一体何本のキンミヤボトルが空くのだろうか。前回は、店の在庫を全て飲み切ってしまい眞露か何かに変わったんだっけ。それにしてもキンミヤはスィスィと喉を流れていくナァ。唐辛子の辛さと発酵調味料の酸味で、口の中は常に刺激的でアル。それをスッキリとした口当たりの焼酎が、拭いさってくれるのだネ。

こちらは「グラドゥームーヤーン」、豚スペアリブの炙り焼きだ。
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添えられた辛いソースをかけて戴くのだが、これまた病みつく美味さなのだナ。

そろそろ、腹具合も良くなってきたので、〆に「カオソーイ」をお願いした。
都内のタイ料理店でも良く見かけるチェンマイ風カレーラーメンなのだが、ソンポーンのカオソーイは絶品だった。
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ココナッツミルクベースのカレースープにパリパリに揚がったかた焼きそば風の麺が載っている。コレ、下から混ぜると柔らかい麺が現れるのだヨ。二つの食感の麺も実に楽しい。ギュッとレモンを搾ってカレースープと麺とパクチーを口に放り込む。深みのある辛いスープが麺の味と渾然一体になって、僕らを遠いタイの東北部へと誘(いざな)ってくれた。あぁ、むふふ、な幸せだ。

この日もタイの家庭料理を堪能し、大いに呑んだネ。だが、野菜を多く取っているから、不思議とお腹も苦しくないのだヨ。此処に来ると本当にいつもながら、大満足な酒宴となるのだ。次はいつこの至福のタイ料理を味わえるのだろうか?なんてことは無用ノ介、実は来週末もまたお邪魔するのでアール。

最後は、ユキ・ソンポーンさんを囲んで記念写真をパチリ!
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気心知れた酒朋たちと囲む食卓は本当に愉しい時間だネ。うん、幸せな初夏の浅草の夜であった。
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by cafegent | 2018-06-13 21:57 | 食べる | Trackback | Comments(0)
年の瀬を迎えると、毎年目黒のはずれの住宅街にひっそりと佇む寿司屋の戸を潜る。『寿司いずみ』は都立林試の森公園の裏手辺りなので、初めて訪れる方は本当にこんなところにお寿司屋さんが在るのかと不安になりそうな場所でアル。

それでも一度此処を訪れた方は、必ずこの店の虜になってしまうのだナ。
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僕らが訪れたのは日曜だったので、自宅からのんびりと歩き公園内を抜けて午後6時半の開店時にお邪魔した。この日は、僕ら夫婦の他に二組のご夫婦と一人客の7人だ。一人客以外はみんな馴染み客だったので、大将は初めての方にじっくりと料理の説明をしながら「いずみ劇場」の幕が開いた。

先ずはサッポロ赤星で乾いた喉を潤した。
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僕ら夫婦が呑んべいなのは大将もご存知なので、ビールは最初のゴクリで呑みモードを作るのだ。そして残ったビールをチェイサー代わりにして日本酒に移る。日本酒を待つ間に最初の一品が登場した。
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いずみ名物と過言ではない「茶ぶり海鼠(なまこ)のヅケ」でアル。
米酢を火にかけて飲めるぐらいにしたものに、番茶に3週間以上浸して柔らくした能登産のなまこをヅケにする。このガラスの器の中にはたっぷりの海鼠とこのわたが入っている。そして上には自然薯のトロロとオクラが載っており、すべてを合わせながら口へと運ぶのだ。風味豊かで柔らかいなまこは、酒との相性も抜群だ。今回、大将が最初に選んでくれたのは「御苑(みその)」の大吟醸冷やおろしだ。この酒は一般流通はせず、宮内庁の中でしか手に入らないもので、大将独自のルートで分けて戴いているらしい。以前呑んだ「御苑」の純米よりもスッキリしていて、茶ぶりなまこの仄かな酸味がスムーズに溶け合うのだナ。

続いては「変わり出し巻き卵焼き」だ。
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芝海老のすり身を合わせた卵を焼き上げてあり、好みで赤山椒を振って戴く。これもいずみの定番だナ。あぁ、美味い。ちなみにいずみで供される赤山椒は、実が真っ赤になるまで樹の上で完熟させた山椒の実なのだ。コレを丁寧に種を取り出して、果皮だけを石臼で挽いたものなのだネ。以前、余りにも風味豊かで美味しので、大将に教えて戴いたのだが、京都下鴨にある『フレンドフーズ』が作る「完熟赤山椒」でアル。

お次は、島根県浜田産の鮟鱇の肝だ。
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最近は築地でも外国産が多く出回り、国内産のあん肝はキロ当たり2万円近くもしてなかなか手が出せないそうだ。大将は現地から直接分けて貰っているのでこんなにも贅沢に出して戴けるってワケだ。

おぉ、これには山形米沢の地酒「三十六人衆」が合うネ。ねっとりと甘いあん肝に辛口の酒がイイ。

あん肝は一切れ残しておいて、次に登場するヒラスズキの刺身を肝ポン酢で食すのだ。
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磯場に居てアワビやサザエを食べて育ったスズキの身は、クセが無くて旨味だけが口の中に残るのだナ。

そして、寒メジマグロと寒ブリの刺身と続く。
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これは、いずみ名物の和芥子(がらし)醤油で。北海道の野生アイヌネギを溶いた醤油に淡路産の新玉ねぎのすりおろしを合わせ、京都宇治で生産される和辛子を乗せた刺身を浸して戴く。アイヌネギの香りと新玉ねぎの甘み、和芥子の辛味が三位一体となって魚の味をグンと引き立ててくれるのだナ。

大将、この刺身には茨城県日立市、森島酒造の「大観 雄町純米吟醸」を選んでくれた。岡山県の雄町(米)を用いたこの酒は淡麗でとってもフルーティな味わいで、脂の乗った寒ブリによく合った。

ここで「真牡蠣の茶碗蒸し」の登場だ。
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今回は外海の牡鹿半島で採れた天然の真牡蠣だ。小ぶりなので、一椀に11粒もの牡蠣をすり鉢ですり潰して蒸したとのこと。上には焼き牡蠣が乗っている。
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椀の蓋を開けた途端、濃厚な牡蠣の風味が広がり、僕の嗅覚を刺激した。宮古島の赤味噌を使った餡がかかっており、牡蠣のみの蒸し物を際立たせていたネ。

酒は千葉は酒々井の飯沼本家が造る「甲子正宗」、甘口でちょっと微発泡な感じな酒だナ。

続いては、天然車海老とイカのしんじょうの揚げ出しだ。
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コンテチーズとキノコの出汁が効いて最高に美味い。昆布が効いているのかな。こちらは、雪の中で2年寝かせた長芋だ。
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温度が4度になると芽が出てしまうので、雪の下で2度に保つそうだ。これもイイ酒の肴だナ。

さぁ、いずみ劇場の前半が終了だ。幕間は、痛風まっしぐらの酒盗三昧でアル。
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緑の器は雲丹の塩辛を干したもの。そしてお馴染みの2年寝かせたマグロの酒盗と3年物のカツオの酒盗だ。鮪と鰹の胃と腸で作った塩辛は、実に濃厚で深い。
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こちらは、アワビの肝の酒粕漬けでアル。
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濃厚な旨味に酒がススむススむ。むふふ。いずみでは、鮭の肝臓をお茶で炊いた珍味など、その時々で仕込んだ酒肴が楽しめるのだヨ。漁場の方々が釣り上げた魚を余すところなく、手をかけて最高の料理にしてしまうのが此の店の素晴らしいところだネ。

酒は北海道倶知安にある二世古酒造が作る「今金」の純米吟醸を選んで戴いた。この酒蔵は、ニセコワイス山系の雪清水と、羊蹄山からの噴出し湧水を使用しているそうで、今金町で生産された酒造好適米「彗星」を精米しているのだとか。知らない酒が多いナァ。珍味三昧で酒もクィクィとススんでしまう。

こちらの皿では珍味三役揃い踏みだ。
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手前の白いのが鱧(ハモ)の塩辛、上がボラ子の塩辛、そして左手が鯛子の塩辛だヨ。あぁ、総てが最高に素晴らしい酒肴だネ。大将が勧めてくれたのは、越後村上市の地酒「越乃松露」だ。淡麗辛口で、幕間の酒にピッタリだ。

香ばしい香りが漂ってきた。
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おぉ、炙った石垣貝も酒に合うナァ。

珍味の最後を飾るのは、大将が「プリン体ア・ラ・モード」と命名したこちらの一皿だ。
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真ん中は鶏卵味噌漬け、その周りを取り巻くのはボラの味噌漬け、筋子、自家製カラスミ、カラスミ味噌漬けだ。自家製カラスミは、8週間も風干しして丁寧に仕込んでいるのだヨ。コレで酒がススまぬワケがない。

カラスミに合わせたのは、山形・新藤酒造店が造る「裏・雅山流」の純米吟醸だ。こちらも淡麗辛口で、口に含むと爽やかな香りと清らかな香味がパッと広がった。それにしても、珍味がどれも濃厚過ぎて鼻血が出そうになったナァ。

よし!幕間が終わり、いよいよいずみ劇場の第二幕「握り」が開いた。

最初は先ほどあん肝ポン酢で戴いたヒラスズキだ。
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スズキは夏場が旬だが、こちらは今の寒い時期が旬なのだネ。ギュッとした歯ごたえが堪らんナ。

此処『寿司いずみ』には握りを置く寿司ゲタが無い。握ったらスグに口に入れて欲しいとの先代からの伝統で、直に手のひらの上に置いてくれるのだ。握りが置かれたら、そのまま口の中に放り込めばイイって寸法だ。

お次は、いずみ名物小鰭(コハダ)四連発でアル。
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先ずは赤酢で〆た握りから。続いて、酒のジンを用いたジン酢握り。
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そして、お馴染みキビ酢と手の上に置かれていった。あぁ、幸せなひと時だ。
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最後には、白板昆布で〆た小鰭なんてのが登場したのだヨ。

酒は秋田・高橋酒造の「奥清水」吟醸を戴いた。名水百選に選ば れた六郷の軟水を使った酒は、酒こまちの香りが豊かで、スーッと喉を流れ行くのだナ。

続いて、こちらもいずみ定番の車海老のおぼろの登場だ。
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こちらは江戸の頃の保存方法を再現しており、車海老を漬け込んだおぼろを酢飯の代わりにして握るのだヨ。僕は、此処に来たら必ずお願いするほど好きなのだ。

ブリのヅケも美味かったナ。そしてこちらは、天然うなぎの握りだ。
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脂の乗りも良く美味い。続いて、天然の真牡蠣の軍艦だ。
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こちらは濃厚な味わいだったナ。
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穴子の白蒸しは塩を振って蒸していると伺った。

どうですか、このマグロの握り。
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本マグロの赤身と中トロを合わせているのだネ。

こちらは、白子だ。
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旬の味は最高だナ。
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そろそろ腹がいっぱいになってきた。
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海苔のお吸い物を戴いて、最後に煮ダコと煮蛤をお願いして〆た。
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この夜も素晴らしい味のオン・パレードだった。正月のお節料理もお願いしたし、最高の年の瀬を迎えることが出来た。
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大将、ご馳走様でした。

そして、皆さん、来年も良い一年をお過ごし下さいませ!
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by cafegent | 2017-12-30 10:45 | 食べる | Trackback | Comments(0)
「土潤溽暑」(土潤うて蒸し暑し)、ムッとした熱波が躰にまとわりつくような、そんな蒸し暑い時季となった。溽暑(じゅくしょ)なんて難しい漢字、書けもしないし読めもしないネ。

アスファルトからゆらゆらと陽炎(かげろう)が立ち上り、路傍からはむせるような草いきれが僕を包み込み息ができなくなりそうだ。

近所に住む爺さんはランニングシャツ姿で家の玄関先に打ち水をしていたナ。僕も子供の頃は家の前で行水などをして涼んだけれど、今の子もするのかナ?

蒸し暑さにバテてしまいそうになるが、街路樹の蝉たちは今が晴れ舞台とでも言わんばかりに盛大に合唱をしている。木々や草花も太陽の光をたっぷりと受けて、ますます蒼々と茂り、夏を謳歌しているようだネ。

今日から八月に入った。八月一日を「八朔(はっさく)」と呼ぶ。花街では、この日に芸妓や舞妓さんがお茶屋さんやお師匠さんに挨拶回りをする習わしがあり、それが八朔だ。その昔、農家ではこの時期に早稲の穂が実り、その初穂をお世話になっている人に贈る風習があった。これを田の実の節句と言い、「田の実」が転じて「頼み」となり、農民のみならず一般にも広まり、お世話になっている(頼みを聞いてもらっている)方へ恩を感謝する日となったのだネ。
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一度でイイから、芸妓さんに艶のある声で「おたのもうしますぅ」なんて言われてみたいものだナ。
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閑話休題。

「いっぺこっぺ」と聞いても東京に住んでいるも者にとっては、何のことやらハテ?と云うことになる。鹿児島の方言で、彼方此方(あちらこちら)とか、所構わずといった意味だそうだ。

そんなローカル色全開の方言を屋号にしているお店が東京・蒲田に在る。其処はいつも外に大行列が出来ているとんかつの名店『檍(あおき)』の真隣りで、且つ姉妹店の『とんかつ檍のカレー屋 いっぺこっぺ』だ。
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「檍」のとんかつだと大体一時間以上は待つ覚悟なのだが、カレー屋さんの方はせいぜい30分程度で順番が回ってくることが多い。

そして何よりも嬉しいのが、檍が誇るとんかつの味が存分に楽しめる上に、カレーライス自体も大変美味しいことなのだナ。

僕はここ最近は大抵ロースカツカレーを頼んでいる。
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1,000円ちょうどとリーズナブルな上に、ご飯の上に乗ったロースカツも十分すぎるほどに肉厚だからだネ。また、カレーのルゥがとんかつを外してご飯だけにかかっているのが好いのだ。

「檍」のとんかつは塩で食べるのがオススメで、アンデス岩塩やヒマラヤ岩塩などが用意されているのだが、もちろん「いっぺこっぺ」でも塩で味わえるのだネ。

小皿に塩を取り、揚げたてのカツを一切れ持ち上げて塩へと運ぶ。サクッと噛むと岩塩の威力によって豚の脂身の甘味が際立ち、そして口の中へと溶けていくのでアル。

塩味を堪能したら、今度はソースで戴こうか。これはもう言わずもがなのド定番の味わいだ。塩とソースで何切れか楽しんだら、いよいよカツカレーを存分に味わおう。

カツの衣にカレーのルゥが沁みて、ちょっと柔らかくなったところをご飯と一緒にスプーンですくって口へと運ぶ。カツカレーは、口いっぱいで頬張って食べるのがウマいのだナ。

こちらで使用している豚肉は「林SPF豚」と言う。ハテ?調べてみるとSpecific(特定)のPathogen(病原体)がFree(不在)の生まれた時から健康体な豚だそうだ。

千葉の林商店が手塩にかけて育て上げた銘柄豚は、肉も柔らかくて美味しいが特に脂身の部分が甘くて美味しいと評判だ。おぉ、こりゃロースカツ好きには堪らんネェ。

とんかつの「檍」でもロースかつランチは1,000円で戴けるのだが、「いっぺこっぺ」では同じローカツにカレーが付いている。まぁ、豚汁とお新香は付いていないので、どちらを選ぶかが肝だネ。

また、こちらでも「檍」自慢の上ロースやかたロース、特上ロースカツのカレーが用意されている。しかも、皿も別盛りなので、完全にとんかつを味わいながら、別料理としてのカレーライスを戴けるって寸法だ。カレーのルゥも肉がたっぷりと入っているし、スパイスも効いているので、ジワジワと汗をかく旨さが凝縮されている。

檍の特上ロースカツ定食は2,000円、いっぺこっぺの特上ロースカツカレーは2,300円と値段の差は300円なのだ。向こうで一時間以上待つ余裕が有るかどうか、で選ぶのが良いかもしれないネ。
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僕の場合は、時々無性に「檍」でしか味わえないリブロースかつが食べたくなる時があるので、その場合は迷わず大行列に並ぶことにしている。
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そんな訳で、先日は『とんかつ檍のカレー屋 いっぺこっぺ』の方に伺った次第でアル。午前11時半に店に到着したが、並んでいる間に注文を聞いてくれる。約25分程、外で待ちカウンター席へと座ることが出来た。此処は事前に注文を聞いてくれているから、座ってからは待つことなくスグに出てくるのが嬉しい。美味しいものはじっくりと時間をかけて味わいたくなるもの。しかしカレーライスって奴は、ついついかっ喰らってしまうのだネ。15分ぐらいでペロリと平らげてご馳走さま。これで、夏バテ対策もバッチリだナ!

外に出るとまた10人ぐらいが並んでいた。ガッと食べて、サッと席を立って良かったナ。
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by cafegent | 2017-08-01 16:59 | 食べる | Trackback | Comments(0)
昨日は「土用の丑の日」だった。土用とは、五行に由来した暦の雑節だネ。四季に合わせて、年に4回あり、立夏・立秋・立冬・立春の「四立(しりゅう)」に入る前の18日間のことを土用と云う。

この中の夏の土用は、暦の立秋を迎える前の期間をさし、今年は7月の19日が「土用の入り」と呼び、来月の6日あたりを「土用明け」と呼んでいる。年に4回あることから、夏以外にも秋土用、冬土用、春土用もあるのだナ。

土用の季節の間の丑の日に当たるのが「土用の丑の日」というワケだ。今年は7月25日と8月6日が丑の日となる。
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実は鰻の旬は冬だったのだネ。江戸時代、学者や発明家として流しれていた平賀源内が、夏場がヒマで困っていた鰻屋の主人に頼まれて『本日、土用の丑の日』という貼り紙を鰻屋の店先に貼り出したら、途端に流行りモノに目がない江戸っ子たちがこぞって鰻を求めてやって来て大人気となったそうだ。今で言うところのキャッチコピーが見事にハマッたってことだネ。現代まで「土用の丑の日」には鰻を食べるってことが根付いているのだから、江戸期の天才コピーライター平賀源内、恐るべし!

物心ついた少年時代から、土用の丑の日と言えば鰻の日だった。世話になっていた叔母が、近所のうなぎ屋の軒先で香ばしく焼かれた鰻の蒲焼を買ってきてくれてドンブリ飯の上に乗せてくれた我が家のうな丼は夏のご馳走のナンバーワンだったナァ。ひょうたん型の山椒入れは、多分、年に一度しか食卓に並ばなかったのじゃなかろうか。

そして、たまに北海道に帰省した折に祖父の家に遊びに行った時などは、うな重を出前でとってくれたものだった。重箱に収められた鰻の蒲焼は、それはもう〝特別〟な食べ物だった。蓋を開けた瞬間に香ばしい香りが鼻腔を刺激し、ストレートに胃袋を揺さぶるのだ。目で十分にうな重を鑑賞し、箸を手に取る。サァ、どっちから食べようか。ふっくらした首下の身から行こうか、それともこんがりと焼かれた尾の部分から行こうか、毎回悩むのでアル。最初は鰻だけを味わい、それからご飯と鰻をバランスよく箸で取り分けて口へと運ぶ。程よく乗った鰻の脂がタレと一緒にご飯に絡まり渾然一体となって旨味を増幅させるのだナ。最後に重箱の隅に残った米粒は、蒲焼の名残りのタレと風味でかき込むって寸法だ。

高校時代までは、毎年夏になると鰻にあり付けていたのだが、大学で上京してからはトンとご無沙汰になった。社会人になって数年が経ち、自力で焼肉屋や寿司屋に行けるようになった頃から、再び夏の土用を迎えると鰻を食べるようになった。もちろん、それからは酒も一緒に愉しんだのだナ。
       ◇             ◇             ◇
さて、昨日は朝10時15分、酒仲間のダンディさん、スーさんと新小岩駅で待ち合わせをした。
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駅前からタクシーに乗り込み江戸川区役所方面へと向かった。
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「魚三酒場」の前を通り、区役所を過ぎてから左へとコの字のように回りタクシーを進めると、なんとシャッターが下りているではないか。タクシーの運転手さんが「お休みみたいですネ〜!」と一言。シャッターに貼られた「本日、お休みさせて戴きます」の紙に僕らも諦めた。そうだよネ、最近は普段から流行っている『野田岩』のような鰻屋さんは、土用の丑の日を休むところが増えているものナ。

11時開店に合わせて向かったので、まだ次の手立てを考える時間はある。我ら三人は、タクシーを降りずにそのまま再び新小岩の駅まで戻ることにした。

そして浮かんだのが亀戸天神社の参道に店を構える天ぷら・活鰻の『八べえ』だ。こちらも臨時休業だったら元も子もないので、新小岩の駅から電話を入れてみた。すると、感じの良い声で「はい、八べえです!」との返事が聞こえた。今日は鰻を食べられるかを問い合わせると、この日も11時半から通常に営業をするとのことだった。ただし、近所への出前の注文がいっぱいなので、店内での鰻の提供は12時を回ってしまうかもしれない、とのことだった。

おぉ、これはありがたい!毎週土曜日の立石朝酒で、待つことには慣れている三人だ。喜んで待ちます、と今から向かう旨を告げて電話を切った。

よしっ、とJRの改札に入り、総武線で亀戸へと移動したのだナ。
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亀戸駅を出て北口の商店街を進み蔵前橋通りへと歩く。

夕方に通夜に向かうスーさんは喪服姿で暑そうだ。
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パナマハットに短パン姿と見た目にも涼しそうなダンディさんとは真逆だったナァ。

そして杖をつきながら、僕は後ろから追いかけるのでアル。

11時5分前、『八べえ』に到着だ。11時半開店なので、30分ちょっと待つことにした。
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すると、ガラリと戸が開いて「お暑うございますので、中でお待ち戴いて大丈夫ですよ」とお声掛けしてくれたのだ。これは嬉しい気遣いだネ。先ほどの電話の応対といい、本当にお客様本位の素晴らしいお店なのだネ。

お店の方にご挨拶をして、奥の小上がりへと進み腰を下ろした。駅から亀戸天神社まで歩くと、やっぱり汗も吹き出すのだ。
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冷たいおしぼりで汗を拭い、ホッと一息。すると、飲み物を出してくれるとの嬉しいお言葉!では、お言葉に甘えて「生ビール3つ、お願いします!」
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では、カンパ〜イ!

こうして、お店の方々の気遣いに甘えて、並ぶことなく鰻を待つことが出来たのだ。
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それにしても、喪服姿のスーさんと、真っ白なTシャツ姿のダンディさん、まるでレザボアドッグスに出てくる野郎どもにしか見えないネ。

メゴチの天ぷらを肴にビールが美味い。
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江戸前の天ぷらには欠かせないメゴチの身はふっくらとして塩が旨味を引き立ててくれたナ。

11時半の開店になると続々とお客さんたちが入ってきて、スグに座敷も満席となった。

そして、12時過ぎまで待つとばかり思っていたうな重も程なくやって来た。
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美しい重箱の蓋を取ると、ふっくらと焼きあがった天然青うなぎの姿に目が釘付けになる。
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おぉ、麗しき蒲焼よ。タレとうなぎの脂が醸し出す香ばしい香りが僕の鼻腔をくすぐるのだ。この香りだけで、酒がススむススむ。

よし、戴きます!「八べえ」ではうなぎを頼むと、関東風の「蒸し」か関西風の「地焼き」かを聞いてくれる。どちらも好みなので、気分によって変えることが多いのだが、今回は天然の青うなぎなので、身もしっかりしているだろうから、と蒸しをお願いした。肉厚なうなぎが程よく蒸されているので、ふっくらとした口当たりで実に美味い。
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先ずは、いちばん身の厚い胴のところから口へと運んだ。むふふ、辛めのタレが東京のうなぎ屋らしさを醸し出しているネ。
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岡山は児島湾で捕れる青うなぎは、アナジャコを餌にしているので「しゃこうなぎ」とも呼ばれているのだナ。川で捕れる天然ものと違って、身も柔らかく、脂も程よいのが、青うなぎなのだ。
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肝吸いも三つ葉が仄かに香り、うな重で満たされた口の中をさっぱりとさせてくれる。あぁ、もっとじっくりと味わいたかったが、美味し過ぎて三人ともモノの10分ほどで平らげてしまったネ。

「どうぞ、ゆっくりとして行って下さいネ〜」と声を掛けて頂いたが、真に受けちゃイカン。何と言ってもこの日は「土用の丑の日」だ。長っ尻は待っている方々にも失礼でアル。ご馳走様でした。
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外に出ると蝉の鳴く声が参道の彼方此方に響き渡っていた。
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亀戸天神社を一回りして、藤棚の向こうに望むスカイツリーを拝んだ。

ちょっと外に出るともう汗が噴き出している。亀戸天神社の隣に店を構えるくず餅の老舗『船橋屋本店』にて涼を取ることにしたのでアル。
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再び、三人揃って氷宇治金時の白玉トッピングを注文。
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それにしても氷がデカい。
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こちらでは、純白の氷に自分で抹茶シロップと小豆をかけるのだネ。氷が器から崩れ落ちないように気をつけて食べなくちゃならない。
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意外と、呑んべいに甘いもの好きが多いのだネ。

店の奥の坪庭を眺めながら、冷たいかき氷を戴く。
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なんて贅沢はひとときだろうか。

宇治抹茶も濃くて、甘さも控えめだった。
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冷たく冷えた白玉に甘く煮た小豆が合うナァ。最初は氷の量が多いから、全部食べきれるだろうか、と心配したが最後はペロリと平らげ小さなガラスの器だけになった。

オヤジ三人、茶寮での一服を堪能し、涼を取ることが出来た。
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午後1時、今にも一雨降り出しそうな灰色の空の下を錦糸町まで歩き、次の酒場へと向かったのでアール。

過去の日記から「2011/8月 児島湾の天然しゃこうなぎに唸る。」
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by cafegent | 2017-07-26 13:28 | 食べる | Trackback | Comments(0)
夏至が過ぎて、季節は半夏生(はんげしょう)を迎えたネ。田畑などで半夏(からすびしゃく)が生え始める頃というわけだ。烏柄杓(からすびしゃく)の茎から取れる生薬の名を半夏(はんげ)と呼ぶのだナ。

この半夏生の時季に花を咲かせるのがハンゲショウ(半夏生、半化粧とも記す)で、葉の半分ほどが白くなるので、半分化粧を施しているように見えるからだ。
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漢方薬に用いられる半夏と半夏生は違う花だが、同じ頃に開花するから混同しがちなのだネ。

関西では、ちょうど鱧(ハモ)の季節になった頃だ。
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梅雨の季節が一番脂が乗って美味いと言われている鱧だが、東京だとちょいと敷居の高い食材と思われているかもしれないナ。京都の家々では、祇園祭の話に花を咲かせながら、鱧料理を楽しんでいる。捌いたり骨切りしたりと手間がかかりそうだが、家庭料理として親しまれているのだナ。

あぁ、「鱧の落とし」(骨切りした鱧を湯の中に落とし、冷水で締め梅肉で食す)も葛粉をまぶして吸い物にした「ぼたんはも」夏の季節に欠かせない一品だ。

そう云えば、先日NHKのテレビドラマ『みをつくし料理帖』を観ていたら、「ふっくら鱧の葛叩き」という料理が登場した。
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黒木華演じる澪(みお)も素敵だが、毎回彼女が作る料理がこのドラマの最大の魅力だよナァ。
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最後に彼女がドラマの中で作った料理を家庭でも作れるように再現してくれるのが、またイイのだ。モダンなキッチンスタジオでドラマ同様に着物に割烹着姿で料理を作る姿につい見惚れてしまうのだナ。

ハモハモ言っていたら、徳島の居酒屋『小島』で食べた鱧料理が食べたくなったナ。
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まーどーでもイーか。

     ◇        ◇        ◇
先日、巷で評判になってい店に行ってみた。この歳になると中目黒や代官山、学芸大学など若者たちが賑わうエリアから足が遠のいている。その中でも、新規オープンの店となると余程の知り合い関係じゃないと、億劫になってしまうのだナ。だが、友人たちが挙(こぞ)って足繁く通っていると聞いたので、重い腰を上げたのでアル。

いつものように武蔵小山の酒場『牛太郎』からスタートだ。
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此処ではホッピーは飲まない。何故ならば、地元武蔵小山を代表するハイサワーの本社が近くに在るからだ。
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僕と同い年の三代目社長の田中秀子さんの人柄も素敵だし、何よりキリリとしたレモン果汁の味が好きだからなのだ。
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ハイサワーは甲類焼酎を割って飲むのも旨いが、白ワインで割ってもイケるのだ。

牛太郎に来たら、先ずはコレを食べなくちゃ!
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一皿120円の「とんちゃん」は、酒がススむ最高の肴だヨ。ガツやアブラなどをニンニクなどに漬け込んで、特製の丸鍋で蒸し焼きにする。熱々のとんちゃんに刻んだネギと自家製の味噌ダレを添えてくれるのだ。都内縦横無尽に東京の酒場を飲み歩いているが、この料理を目にしたことは一度も無い。以前、店主の城(じょう)さんこと、新井城介さんに「とんちゃん」のことを伺ったことがある。元々は九州の筑豊地方の炭鉱向けのスタミナ料理だったそうだ。初代牛太郎の店主だった城さんの父が炭鉱夫だった店のお客さんに聞いた料理を思考錯誤して創り出した一品で、いつしかこの店の名物となったのだネ。

此処は煮込みも美味い。居酒屋のもつ煮込みと言えば、味噌が効いた濃い味が主流だが、牛太郎は玉ねぎの甘さが際立っている。優しい味が沁みたシロやフワなどがたっぷりと入っており、パンチの効いたとんちゃんとは対極の味わいだ。とんちゃんと煮込み、この二品が絶妙な酒菜のコンビネーションとなり、酒のグラスがどんどんと空いていくのだナ。

ハツ、ガツ、テッポウ、タン、なんこつなどの焼きとん串もスバラシイ。
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塩かタレを選んで焼いて貰うのだが、素焼きにして戴いてとんちゃんに乗せる味噌ダレで食べるのも実に旨い。そうそう、ピーマン焼きも美味いのだ。此処では、ピーマンの種を取り除かずに焼くのだが、種の部分も香ばしくて好い味だ。
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僕もピーマンの種は、牛太郎で初めて食べたかもしれないナ。

さて、程よく飲んだので、後ろで待つお客さんに席を譲ろう。この店では、後ろの待合席で待つことも大事なのだ。初めて訪れた方々も、待ち席で先客の注文の仕方やタイミング、帰り際の食器の片付けなどを黙って眺めていれば覚えてしまうからネ。
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城さん、ご馳走様でした!

随分と日が長くなった。午後7時だと云うのにまだ空が明るいネ。牛太郎を出て、26号線を夕日の沈む方へと歩いた。目黒通りの信号を渡り、左斜めの道へ入ると学芸大学駅の方へと続く。担担麺でお馴染みの『香気』の角を左斜めに進みUFJ銀行の前を右手に入ると、目指す店に到着だ。

初めてだったが、近くに友人の酒場も在るからスグに判るだろうとタカを括っていたら案の定迷ってしまった。店名の記された看板を探していたのが失敗だった。酒朋のライター森一起さんに場所が判らないので教えて、とラインで送ったりしながら、路地を何度もグルグル回ってしまった。そして、改めて「立ち飲み」だったよナ、「イタリアン」だったよナ、と視覚と嗅覚を再度発揮して店々を見て回ると、漸く辿り着いたのだ。

其処は、角地に立つ新しいビルの一階。オープンエアな間口で、ひと際賑わっている酒場だ。そう、此処が今回初訪問の立ち飲みイタリアン『あつあつ リ・カーリカ』だ。
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それにしてもだ!小さな木の板に手書きのアルファベットで『atsuatusu Ri Carica APERTO』と描いてあっても、これじゃやっぱり判らないよナ。

学芸大学で評判のイタリア料理店『リ・カーリカ』『カーリカ・リ』に続く3店舗目となる新店は、この春にオープンしたばかりだが、既に連日大賑わいとなっている。

この日も午後8時前に訪れたのだが、L字型のカウンター席も壁際の席も満杯だった。こりゃ駄目かナ、と思っていたらタイミングよく壁際のお客さんがお会計を済ませて出てきてくれた。

細長い木のカウンターの下にはフックが付いているので、バッグを掛けて狭い通路を妨げないようにするのだネ。それでもオープンキッチンに面したメインのカウンター席と壁際の間は狭いのだ。双方にお客が立てば、その間をすり抜けるのは至難の技でアル。それでもボウタイ姿が可愛いスタッフの男の子は器用に往き来してワインや料理を運んだり、接客に勤しんでいたナ。

ワインはビオワインが中心で、700円から1,200円の幅で白・赤を数種類セレクトして用意している。もちろん、スパークリングも有るし、ビールや日本酒も有るのだヨ。ビールは冷蔵庫からセルフで出して栓を抜く。

料理も冷菜と温菜がそれぞれ10種類ほど、それにパスタが数種類あるのだネ。小体の店なので、これ位の品数が丁度良い。

さぁ、ワインはイタリア産の「レ・コステ・リトロッツォ」の赤を戴いた。
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瓶ごとラッパ飲みする男のイラストが洒落ているリトロッツォは、爽やかな口当たりでガブ飲みしちゃいそうなビオワインだネ。一杯700円は、納得の値段だナ。

このワインに合わせたのが、ズッキーニとからすみのサラダだ。
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煮浸しにした?のかナのズッキーニの輪切りに擦り下ろしたからすみがたっぷりとかかっている。おぉ、こりゃからすみだけを指につけて舐めてもワインがススむススむ。

お次は王様しいたけの熟れクリームソテーが運ばれてきた。
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これは、その名の通りキングサイズの椎茸だが、香りも際立っている。堤シェフが厨房でソテーしている場からも、豊かな香りが漂ってくるものネ。その香りだけで、ワインがクィクィとススんでしまうヨ。二杯目のワインはシチリア・パレルモで造られた「アレッサンドロ・ヴィオラ・ノート・ディ・ロッソ」だ。
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無添加・無農薬の自然派ワインは、栗の樽で熟成しており、何とも言えない深い味わいを醸し出している。こちらは一杯1,000円だが、迷わずお代わりしたくなる味だ。

豚ロースの塊を丸焼きにしたアリスタが焼けていると聞いた。「アリスタ」とはギリシャ語で〝最高のもの〟という意味。トスカーナ地方に伝わるおもてなしの伝統料理なのだネ。

シェフ自慢の一品は、売り切れ御免のスペシャリテなので、来訪したら真っ先に残っているかどうかを聞いておくと良いかもしれない。

ウヒョッ!こりゃ凄いネ!
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ローズマリーやセージの香りを纏った豚ロースは、脂身の部分も最高に美味しい。粒マスタードを乗せて口へと運べば、誰もが頬を緩ませる筈だナ。

白ワインと肉汁が極上のソースとなり、白いんげん豆に旨みが染み込んでいる。あぁ、幸せなひと時だ。

此処は午後7時から、深夜3時まで営業しているのだヨ。
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酒朋の森さんも毎晩のように武蔵小山で飲んだ帰り、夜更けの「あつあつ リ・カーリカ」に立ち寄っていると聞いた。店のスタッフもタフだが、森さんもタフだよネ。僕が訪れた日の前日が、堤シェフの誕生日だったらしい。オーバーオール姿が似合っているシェフは、手を休める暇もない。オープンキッチンは片時も気を抜けないけれど、それ以上にお客さんとのコミュニケーションが深まるって訳だ。それって、料理以上に大事な財産になるものネ。
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さて、次々とひっきりなしにお客さんが店を訪れる。外で待っている方々も見受けられるし、此処は立ち飲み酒場だ。長っ尻はイケナイね。ご馳走様でした!此処は本当に噂に違わず素晴らしい店だったナ。また、近いうちにお邪魔します。これからは、もう少し億劫がらずに新しい店にも顔を出すようにしなくちゃナ!

と、再び武蔵小山を目指して歩いたのでアール。
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by cafegent | 2017-07-05 15:59 | 食べる | Trackback | Comments(0)
外食の素敵なところは、自宅では決して味わうことの出来ない料理を堪能できることだネ。今回は数ヶ月ぶりに大好きな『Indochinoise(アンドシノワーズ)』での酒宴となった。

酒朋のライター森一起さんと武蔵小山『牛太郎』で軽く0次会を楽しんだ後、日比谷駅経由で小伝馬町へと移動。地下鉄の階段を上がると初夏の夜風が、どこかの路地から甘い花の香りを運んでいたナ。

古い雑居ビルの階段を昇るのだが、初めて訪れる方は肝試しにでも連れてこられたかと思うことだろう。
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本当にこの先に店が在るのか、と思うほど不安な気持ちにさせられる外観なのだから。それでも、勇気を出してドアを開くと風味豊かなハーブの香りと調理をする音がすぐに僕らの五感を刺激してくれて、不安げだった顔を笑顔に引き戻してくれるのだ。

此処は旧フランス領インドシナやカンボジア、ラオスなどの料理の魅せられ、日々研究している園健さんと田中あずささんの二人が、独自の料理を提供してくれる不思議な空間だ。

この日も酒類は、皆で持ち寄ったのだが、最初は健さんが用意してくれたビールで乾杯だ。
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アンドシノワーズ初訪問の方も何名か居たので、皆じっくりと健さんの料理の解説に耳を傾けながら、未知の味に誘(いざな)われていったのだナ。

まず最初に登場したのは、鶏肉の冷製に山菜のこごみだ。
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味付けは岐阜長良川の天然鮎の内臓を塩辛にした泉屋物産店の「うるか」だ。うるかは日本独自の魚醤(ぎょしょう)だネ。日本酒好きには堪らない珍味だけれども、それを鶏肉に合わせるとは考えもつかなかったナァ。

続いて登場したのは、川魚をタマリンドと一緒にバナナの皮で蒸したもの。
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タマリンドとはタイなどでよく食材に使われるトロピカルフルーツで、独特の甘酸っぱい味が印象的だネ。
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これに合わせる酒はアルザスのワイン「BINNER」のリースリングだ。うん、キリリと冷えて美味しいワインだ。

そして、魚が続く。お次は鮎と鯉をインドシナ風で戴いた。
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普段とまるで違う料理に変化した鮎や鯉だが、素晴らしい味付けだ。まるで、食卓ごと東南アジアにワープしたかのような気にさせてくれる。

こちらは、ティラピアの代わりに鯛を使ったラープと云う料理だ。
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細かく刻んだラオスの生ハーブは、現地ではお祝いの席によく登場するそうだ。ラープとはラオス発祥の料理でパクチーたっぷりサラダのようなものだが、もち米と一緒に食べると手が止まらなくなるのだナ。
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ワインが空いて、お次は琉球泡盛の古酒を戴いた。
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43度の強い酒は、天然の薬のように僕の躰を奮い立たせてくれる。
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ハマグリのレモングラス蒸しはスープが抜群に美味かった。
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こちらは、鹿の肉をフキの葉で巻いて焼いた一品だ。
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健さんの説明を聞きながら、酒もクィクィと進み、宴はさらに盛り上がる。

そして、あずささんが小さな躰で大きなお皿をドーンッと持ってきてくれた。
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オォ、これは旨そうな肉だネ。僕がアンドシノワーズでいつも心待ちにしているのが、このレモングラスの風味豊かなグリルポークなのだナ。
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確か、ラオス、ハノイの料理だったかナ?パイナップルにライム、ジュンサイ、レモングラスで作ったソースをつけて口へ運べば、自然に顔が緩んでしまう。

この日の酒も種類豊富だったナ。こちらは「醍醐のしずく」、千葉の寺田本家が造る五人娘の純米酒だネ。
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乳酸菌の風味が強く、個性豊かな酒だった。
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みんなの笑顔も素敵だったナ。

最後に登場した料理は、揚げ豆腐だ。
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これをエビの発酵ソースで戴くのだが、これには白ワインがよくマッチしたナ。大いに食べ、大いに飲んで、あっという間に三時間が過ぎていた。
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最後はみんな厨房に移動し、二人が使う調理道具に興味津々!現地で調達したであろう包丁やすり鉢など、女性たちは真剣に健さんの解説に聞き入っていたネ。
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健さん、あずささん、毎回本当に美味しい料理と幸せなひと時をありがとうございました。
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森さんとユイちゃん、僕らは武蔵小山へと戻り、いつもの酒場『長平』へと移動した。
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この日はずっとユルやかに夜風が街を包んでいたので、外飲みが心地よかったナァ。

『長平』も今月末で立ち退きとなってしまう。早く新しい移転先が決まって欲しいネ。では、また!
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by cafegent | 2017-05-22 17:50 | 食べる | Trackback | Comments(1)
早いもので、もう三月だ。今年も1/6が終わってしまった訳だネ。

最近は、晴れていたと思いきや突然にわか雪が降ったり、今朝などは気温は低いが風はとても穏やかで日差しが眩しい冬晴れとなり、毎日の天候が読めないネ。まさに「三寒四温」という気候が続いているのだナ。

暦では、霞がたなびく頃となり、そろそろ土筆が土から頭を出しそうな気配を感じるようになった。
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僕の住む街では、いつもより一ヶ月ほど早くウグイスの囀(さえず)りを聞くことが出来た。住宅の生垣でもヤブツバキの花蜜を求めてメジロが集まっているし、木蓮の蕾も大きく膨らんでいたネ。

先週は、誕生日の翌日にインフルエンザにかかり、1週間家から一歩も出ないという日々を過ごした。まぁ、そのお陰で久しぶりの長期休肝日を設けることが出来たので、体の中は少しだけ浄化されたかもしれない。
    ◇           ◇           ◇
さて、インフルエンザを貰った日の前日は、札幌からの飲み友達が来ていたので、小岩で待ち合わせをすることにした。

小岩の駅は改札を出ると大きな栃錦関の力士像が出迎えてくれるのだ。
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今から半世紀ほど前、若乃花と共に日本の角界を沸かせた名力士だネ。今年は久しぶりの日本人横綱・稀勢の里が誕生したので、栃錦・若乃花時代のように相撲界を牽引していって欲しいものだナ。

一足早く仕事を終えた友人と駅で合流し、南口に出てサンロード商店街を一里塚の方面へと歩く。7、8分ほど進み小岩警察署まで来ると信用金庫の向かい側に目指す酒場が在るのだ。
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『酒の山田や』さんは、街の酒屋さんであり、店の脇で飲める「角打ち」が在るのだナ。日本酒はもとより、洋酒のバリエーションが豊富であり、しかも驚きの低価格で提供してくれるのが嬉しい限りでアル。
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先ずは、生ビールで喉を潤した。クゥ~ッ、旨い!

酒朋は、既に立ち飲みの焼き鳥屋で一杯引っかけてきているので、こちらではシングルモルトをお願いしていたゾ。
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なになに、ストラスアイラの12年が290円だと!!これは驚いたネ。クッとビールを飲み干して、僕もウィスキーにしようか。

選んだ酒は、カリラの12年だ。
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遠い異国のアイレイ・ウィスキーを小岩の地で味わう。うーん、味わい深いナァ。
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此処は右手は何処にでもある普通のお酒屋さんだが、左側がヨーロッパのパブ風の設えになっており、実に渋い雰囲気を醸し出している。 千葉が目と鼻の先の江戸川の下町にアイリッシュ酒場がワープしたようで、モルトウィスキーの味がさらに美味しく感じられるのだナ。
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此処のご主人はワインにも詳しく、店の入り口にはヨーロッパで有名なワインのソムリエと一緒に記念撮影したご主人の写真が飾られている。角打ちでちょいと引っ掛けた後は、ご主人に100銘柄以上も揃えてあるワインから、じっくりとオススメのワインを選んでもらうのも楽しいひと時だろうナァ。
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ココで、女子が合流し、ご主人も笑顔いっぱいだ。

さぁ、もうすぐ次の酒場の口開けの時刻だ。ご主人、旨い酒と愉しいひと時をありがとうございました。
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小岩の駅に戻り、電車で平井駅へと移動。平井駅の北口から斜めの道を進むと正面に目指す酒場『豊田屋』が見えてくる。
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午後4時半、口開けを待つ方々が10名ほど既に並んでいたネ。
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時間ぴったりに店主が暖簾を出して、皆さんゾロゾロと中へと導かれるのだヨ。
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先ずは、名物の「キイロ」(焼酎ハイボール)でカンパイだ!

氷無しのジョッキに独自の調合エキスで割った焼酎が入っている。
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そこへ炭酸の強目のアズマ炭酸をシュワシュワッと注ぐのだナ。オォ、相変わらず旨いナァ。

そこへ大きな鍋が運ばれてきた。今回は5人だったので、白子鍋とアン肝鍋の相盛りをお願いした。
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どうですか、コレ!痛風まっしぐらな鍋でしょう。

鍋に火を点けたら、あとは暫くの間、酒を飲みながらひたすら待つのだヨ。勝手にいじるとスグにご主人がやってきて「ダメだよ、勝手に触っちゃ!」とゲキが飛ぶ。そう、店主の言うことを守って、じっと待つのだネ。
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二杯目のキイロを飲み干したところで、「サァ、食べていいよ」との声が掛かった!

グツグツと沸騰した鍋の中で白子が踊っていたナ。
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ダシの沁みた白菜と豆腐も実に美味い。あぁ、白子の甘みが口いっぱいに広がり、そこへ冷たいハイボールを流し込む。むふふ、幸せなひと時だナ。

ダシに溶けたアン肝も最高だ。鍋はこうやって大勢で箸を突くのが楽しいネ。最初の鍋をペロリと平らげ、お次は牡蠣鍋をお願いした。
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おぉ、凄い!プリプリ大粒の牡蠣がこれでもかと云うぐらいに入っていたヨ。

奥に有る唯一の小上がり席では、豪快に6人前のあんこう鍋が準備されていたナ。
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見た目にも圧巻だ。
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酒を浅草無双に切り替えた。
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箸休めに頂いた煮こごりも酒に合うナァ。

牡蠣鍋も食べ終え、〆にうどんをお願いした。
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これも味が沁みて、最高な味わいだった。あぁ、ガッツリ食べて、大いに酔ったネ。ご主人、美味しい鍋と酒、ご馳走様でした。
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外の風は冷たかったが、僕らの身体はポカポカに温まったネ。
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そして、我々一行は駅の南口に在る『もつ焼き 松っちゃん』へと向かったのでアール。
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by cafegent | 2017-03-01 15:48 | 食べる | Trackback | Comments(0)
立春を迎え、東京は冬晴れが続き、今日も青空が広がっている。季節を72に分けて表す七十二候では、「黄鶯睍睆(こうおうけんかん)」うぐいすが鳴く季節となったのだネ。
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ホーホケキョと鳴くウグイスのさえずりはまだ聞こえず、ジッジッという地鳴きは朝の散歩の中で、彼方此方から聞こえてくる。この季節によく鳴いているので「春告鳥」とも呼ばれているが、梅の開花の頃にウグイスに出会うと、とてもウキウキとした気持ちになれるのだナ。

    鶯や柳のうしろ藪の前    芭蕉

柳の木の上に居たかと思ったら、もう藪の前に居る。チャカチャカと動き回るウグイス独特の姿を切り取って描写した一句だネ。

昨日も朝から天気が良かったので、家を出て明治神宮へと散歩に出かけた。原宿駅から南参道を歩き中ほどに在る東門より御苑内へと進む。日曜日ということもあり大勢の人たちが訪れており、パワースポットとして知られる「清正の井戸」では、百人以上の行列が出来ていた。

つつじ山では青い鳥ルリビタキが出迎えてくれた。
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愛らしい表情をしてポーズを決めていたナ。
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隔雲亭の前の小高い斜面の芝生の庭では、ジョウビタキのメスが餌を探していたナ。
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人懐っこいヤマガラも餌が欲しと鳴きながら飛び回っていたヨ。
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1時間半ほど、御苑内を歩き回ったので、大鳥居の前に先月リニューアルオープンしたばかりの『杜のテラス』で珈琲ブレイクをとった。
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此処の空間は木をふんだんに取り入れているのだが、国産の材木と明治神宮御造営時の献木の枯損木を再利用しており、釘の代わりに木のクサビを使用するなど、明治神宮の杜を肌に感じながら一服することが出来るのだネ。
    ◇            ◇            ◇
閑話休題。

先日、久しぶりに新橋の小さなお寿司やさん『すし処まさ』にお邪魔した。この日の予約は確か3年半ほど前だったかと思うが、訪れる度に予約を入れているので、年に数回は来られるのだナ。

この日は、酒朋のユウジ君と野鳥仲間のKさんをお誘いした。二人とも初訪問だったので、楽しみだった。同じ新橋駅前ビルの1号館の一階に在る『信州おさけ村』で集合。
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ビールで軽く0次会をして、長野の地酒を購入。
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さぁ、2号間の地下へと向かおうか。
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ガラリと戸を引くと笑顔の主人に迎えられた。
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今回は、上田の地酒「互 先発」純米吟醸生酒を持参した。
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ワォ、今回も極上の魚介が勢揃いしてるネ!
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まずは、北海道の水ダコと佐世保で水揚げされたブリのお造りから。
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程良く脂の乗ったブリは酒に合うナァ。噛むほどに甘みが出る水ダコも美味い。

こちらは、佐渡島のアワビ。
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柔らかくて、旨味が凝縮されている。

そして、名物メバチマグロの炙りの登場だ。
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生でも美味いメバチマグロを炙り、店主オリジナルのマスタード風味のつけダレをつけて戴くのだ。炙りに良く合うこのタレは、粒マスタードを裏ごしして醤油で伸ばし、酢を少々足している。
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あぁ、美味い!酒もクィクィとススんでしまうのだナ。

お次は、大豆の香り豊かな自家製豆腐だ。
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まずはそのまま口へと運び、風味豊かな大豆の味を楽しむ。二口目からは塩で戴くと美味い。

さぁ、ここから「まさ劇場」の第二幕、握りの始まりだ。
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最初は本マグロのヅケから。むふふ、相変わらず美味いナァ。

此処は間口一間ほどの小さな寿司屋なので、僕らの真正面に一人店主の鈴木優(まさる)さんが立つ。初めての方は、ちょっと緊張する筈だネ。でも大丈夫、その名に違わず、まささんは実に物腰の優しい方だからでアル。
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オープンしたての頃から訪れいているから、もう7年ぐらいになるだろうか。以前は十条駅前の『斎藤酒場』の近くで店を構えていたのだが、夫婦二人で切り盛りするには広過ぎたとの思いから、20人程のお客さんを待たせてしまうよりも3名の方にじっくりと美味しい料理を愉しんでもらいたいと場所を探していたら、此の場所に巡り会えたと伺った。新橋駅前ビルは、1号館も2号館も飲食街は小さなスナックや立ち飲み屋、居酒屋が集まっているのだが、その中でもひと際異彩を放っている寿司屋だネ。

お次は大分産の赤貝の握りだ。
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随分と立派な身だが、旨味も凝縮されていて唸るほどの美味さだったナ。

続いて、小肌だ。
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さぁ、どうですか!目にも鮮やかな手仕事の技、こうなるともう芸術の域に達しているネ。

こちらは、ミル貝の握り。
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二枚貝から太い水管がはみ出している、お馴染みの貝だが、甘みが強くて実に美味い。

そして登場したのは、細魚(さより)だ。
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またしても芸術品のような装いの握りでアル。目で愉しみ、香りを楽しみ、舌で味わう。あぁ、至福のひとときだ。

優さん、本当に愉しそうに寿司を握ってくれるのだナ。
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こんなに間近で客と対峙しているのだから、物凄く気疲れしそうだが、終始笑顔を絶やさないのだ。此処は本当に居心地の良い店でアル。

続いて出たのは、ヤリイカだ。
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イカ飯のように身の中に酢飯を詰めて煮切りのツメが塗ってある。おぉ、最高だ!
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最後は炙り穴子の握りで握り劇場の幕が下りた。

二人とも大いに満足してくれたみたいで、こちらも嬉しい限りでアル。
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ユウジ君、次回の予約を取っていたが、2023年と6年後の予約に驚愕していたネ。

優さん、今回も美味しい料理の数々、ご馳走様でした。また、次回も宜しく!
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『すし処まさ』さんを出て同じフロア内に在る立ち飲み居酒屋『こひなた』に移動した。
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此処で、酒朋キクさんと合流し、再びカンパイ!
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こうして長い夜が更けて行くのでアール。
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by cafegent | 2017-02-13 17:00 | 食べる | Trackback | Comments(0)
12月も半ばを過ぎて、街もクリスマスムード一色になってきたネ。商店街を歩けば、彼方此方からクリスマスソングが流れ、いつの間にか自分も鼻歌を鳴らしているのだナ。

暦では「大雪」を迎え、本格的な冬の到来となる訳だが、東京はまだ紅葉が続き晩秋の余韻を残しているネ。
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毎年、この季節は浅草「浅草寺」の境内で開催される「羽子板市」に出向いているのだが、今年はマンションの理事会やら忘年会などが続き行きそびれてしまったナ。
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羽子板市は元々「歳の市」と呼ばれており、正月用品や縁起物を売る露店が軒を連ねて、注連(しめ)飾りなどを此処で買い求め訪れる新年の縁起を担ぐ人たちで賑わっている。浅草では年間を通じて様々な行事が催されるが、一年の締めくくりのこの市が浅草人たちの総仕上げと言えようか。

冬の灯が夜空に映え、白い吐息が北風に揺れる。この北風に乗って街の雑踏や露店の啖呵売(たんかばい)などが入り乱れて聞こえてくるのだナ。「羽子板市」は昨日で終わってしまったが、来る年の無病息災を願い、浅草の観音様にお参りに出かけるとしようか。
       ◇           ◇           ◇
先日、飲み友達の百合子さんを誘って食事に出かけた。午後18時過ぎ、武蔵小山駅で待ち合わせをして、夜の都立林試の森公園を歩く。都会の喧騒が何処かへ消えたように静かな夜だ。風も無く冷たい空気が澄んでいて思い切り深呼吸が出来るほどだったナ。公園を抜け暗渠の道を進み、目黒の住宅街へと歩く。

住宅街の中にひっそりと佇んでいるのが、この日の目当て『寿司いずみ』でアル。
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入り口には相変わらず「準備中」の札が出ているのだが、ガラリと戸を開けるとすでに先客が来ており、大将が笑顔でダジャレを飛ばしていた。此処は一年中予約で埋まっているので、「営業中」の札を出したことがないのだヨ。

先ずは、ビールで乾杯!クゥーッ、旨い!
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此処はサッポロ赤星が置いてあるのが、嬉しいのだナ。
最初に登場したのは、能登産の海鼠(ナマコ)を使った「茶ぶりなまこのヅケ」だ。
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番茶に浸して柔らかくしたなまこは食感も良く風味も抜群だ。土佐酢で和えたなまこに自然薯のトロロとオクラを合わせており、いずみ定番の料理だネ。

続いて「変わり出汁巻き卵焼き」だ。
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芝海老のすり身を入れた卵焼きには赤山椒が合うのだナ。

そして、国産物の「鮟鱇の肝」だ。
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国内産のあん肝は、築地でも手に入りにくくなっているらしく、年々値が上がっていてキロ1,5~2万円もするそうだ。前回は山口県萩の鮟鱇だったけれど、今回は島根県産と伺った。これは、もう日本酒に行かなくちゃネ。

最初の酒は、宮内庁でしか手に入らない貴重な酒「御苑(みその)」を戴いた。
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濃い口の味わいにあん肝が合うナァ。

さぁ、あん肝は半分残しておくのだ。それを潰して陸奥湾で水揚げされた寒鮃(カンビラメ)に乗せて口へと運ぶ。
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むふふ、なんて贅沢なのだろう。

刺身をもう二つ、今度は寒ぶりと寒メジマグロだ。旭川で取れた野生のアイヌネギを溶いた醤油にすった淡路の新玉葱、それに京都宇治で作られる和芥子(からし)で戴くのだ。

酒は近江湖南の北島酒造が造る「北島」だ。低温熟成のひやおろしは、口当たりが優しくスーッと喉を流れていくヨ。

次の料理は、紅玉りんごを使った大将のアイディアいっぱいの一品だ。
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三陸牡鹿半島の外海で育った天然の真牡蠣とりんごの「土手焼き」だ。真牡蠣は粒が小さいが、味が濃厚でりんごの酸味と絶妙なバランスでマッチしている。土手になる味噌は白味噌と信州味噌を合わせており、不思議な取り合わせの素材を縁の下で支えているようだった。これぞ、正に「いずみの冬の名物」だナ。

七品目は、長崎県対馬産のブランドアナゴ『黄金穴子』を使った「みぞれ揚げ出し」の登場だ。
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水深1000メートルに生息し、深海イワシを食べて育ち、対馬市西沖の韓国との国境付近、水深2~300メートルの付近で獲れるので、とても脂が乗っている穴子だ。里芋にも味が沁みて実に美味い。

あぁ、幸せなひとときが続く続く。

これにて、いずみ劇場の第一部が終了だ。我ら夫婦と百合子さんは、日本酒も大好きだから、幕間に酒に合う珍味を用意して戴こう。痛風人生まっしぐらな酒盗とカラスミ類は、総て手間をかけて仕込んでいるのだナ。
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一年以上寝かせた鮪と鰹の酒盗は、僕の大好物でアル。あぁ、日本酒がススむススむ。
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左上が6ヶ月寝かせた鯛の魚卵の塩辛、右上が5ヶ月寝かせた金目鯛の魚卵の塩辛、右下が5ヶ月寝かせた鱧(ハモ)の魚卵の塩辛だ。

合わせる酒は、秋田の山本合名会社が造る「山本 和韻」の純米だ。
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米は「秋田小町」を使い、秋田の新酵母「UT-2」にブルゴーニュのシャルドネ種のワイン酵母を合わせて仕込んだ酒は、ワインと日本酒が見事に融合した新しい味わいだ。カミサンは、同じ酒の純米吟醸を戴いた。こちらは、美山錦の米にUT-2酵母とヌーボースタイルの赤ワインの酵母で仕込んだそうだ。スッキリとした味の奥にワインの香りが仄かに漂うのだネ。

さらに珍味が続くのだ。
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これは、ゴマフグの卵巣の塩辛だ。ちょっとずつ舐めながら、日本酒をクィっとやるのだナ。ぐふふ。
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この皿は、左から自家製カラスミ、カラスミ味噌漬け、筋子、鶏卵味噌漬けだ。この珍味のオンパレード、大将は「プリン体ア・ラ・モード」と呼んでいるのだヨ!八週間もの間、風干しして仕込んだカラスミは、極上な日本酒の相棒だナ。

さぁ、幕間を堪能し、いずみ劇場の第2ステージの始まりだ。

ちなみに此処の寿司は、総て手仕事を加えた魚しか使っていない。ヅケに使う醤油は、赤身魚用、白身魚用、光りもの用の三種類。米は赤酢、白酢の二種類。煮ツメに至っては、煮穴子、煮蛤、煮蛸、煮烏賊、煮鮑の、何と五種類!凄いよネ!

先ずは、いずみの代名詞である「小鰭(コハダ)四連発」から。
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最初は、赤酢〆の小肌から。そして、白酢(米酢)で〆た小鰭。
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こちらは、キビ酢〆でアル。4つ目は、白板昆布で〆た小鰭だネ。
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あぁ、最高だ!これが食べたいから年に何度かは足を運びたくなるのだナ。

酒は山形の菊勇(きくいさみ)が造る「三十六人衆」の純米大吟醸を戴いた。スッキリとした淡麗辛口で、リフレッシュした気分になれる酒だった。

カミサンと百合子さんの酒は富山の富美菊酒造が造る「羽根屋」の純米大吟醸ひやおろしだ。こちらは、ガツンとした味だったナ。

握りは熟成させたキハダマグロだ。
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甘みが強くて美味い。

こちらは、北九州の豊前海で採れた天然赤貝だ。
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これまた味が濃くて美味かったナァ。

続いて穴子の白蒸しだ。
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江戸前の仕事で、穴子の骨で出汁を取ってから蒸すのだそうだ。米と穴子の間に梅肉が挟まっておりスバラシイ握りだった。

そして、こちらもいずみ名物「車海老の酢おぼろ漬け」だ。
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冷蔵庫などまだ無かった江戸時代、魚の保存方法のひとつが「おぼろ」だ。車海老を保存用に漬け込んだおぼろを酢飯の代わりに握ったものがコレだ。酸味と甘みが渾然一体となった握りで、病みつく美味さだヨ。

握りをご覧頂いてお分かりだと思うが、寿司いずみでは、握りをスグに口に運んで欲しいとのことから、握りを置くゲタと云うものが無いのだネ。板前さんが握った寿司は直接こちらの手のひらに置いてくれるのだ。それをそのまま口へと持っていけば良いのでアル。

お次は、スミイカのヅケだ。
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柚子が効いて、イカの甘みが引き立っていた。

こちらは、先ほどりんごと一緒に食べた天然真牡蠣だ。
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小粒なので3つもの牡蠣が握られていたネ。牡蠣独特の磯の香りに思わずよだれが出てきたヨ。

さぁ、今度は幻のカニと呼ばれている浜名湖のどうまん蟹の握りの登場だ。
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内子と外子を混ぜて蟹身と和えてあり、かなり濃厚な味で旨味が凝縮して詰まっていたヨ。この蟹は、トゲノコギリガザミ」と云いガザミの一種だそうで、築地でも希少な蟹だそうだ。

こちらは、寒メジマグロのヅケだ。
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アクセントに乗った新玉ねぎが効いていた。

そして、甘海老の昆布〆だ。
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これは、ねっとりと甘くて美味かった。

手のひらに乗ったのは、真ダラの焼き白子の握りだ。
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おぉ、香ばしい香りが僕の鼻腔をくすぐるのだナ。そして口の中いっぱいに濃厚な旨味が広がった。
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銀色に輝くお椀に蓋を開けると、有明の新海苔と昆布出汁のお吸い物が現れた。
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香り良く、昆布の出汁も効いている。あぁ、美味い。半分ほど飲み終えたら、そこへバルサミコ酢と黒胡椒を加えるのだネ。ひと椀で二度美味しい吸物だった。

以上で、一通り握ってもらったのだが、僕と百合子さんは更に煮蛤を握って戴いた。
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そして、最後にカミサンのリクエストで山葵の効いたかんぴょう巻きをお願いした。
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ツーンと効いた山葵と甘いかんぴょうが実に良く合うのだネ。

これにて、いずみ劇場オンステージの終了だ。あぁ、大いに食べて、大いに呑んだネ。
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そうそう、『いずみ』の対象が雑誌「buono」に魚と究極のひと皿を紹介する連載を持ったそうだ。
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これを読めば、皆さんも此処を訪れたくなることだろうナァ。

大将、シュンスケさん、女将さん、大女将、相変わらずの素晴らしい料理の数々、ご馳走様でした!

冬の夜風は冷たかったが、僕らの身体はポカポカ気分だったナ。百合子さんをタクシーに乗せて、僕らは再び公園の中を通り抜けて武蔵小山へと戻ったのでアール。
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by cafegent | 2016-12-20 12:21 | 食べる | Trackback(1) | Comments(0)